連続テレビ小説「ちゅらさん」111話「かりゆしの出逢い」ネタバレ

容子「まあね。 でも 生命の神秘っていうかさ 楽しみは 産まれる瞬間に 味わいたい気もするねぇ。」

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恵里「そうですよねぇ。」

容子「でも 分かっているなら 教えてほしいって気持も 分かるしね 難しいねぇ。」

文也「ですよね。」

恵里「うん。」

みづえ「2人は どっちなの?」

文也「いや まだ そこまでは ね。」

恵里「うん… まだ。」

柴田「でも どっちかな? あ ぼくは どっちがいいかというとですね。」

容子「あんたの希望は 関係ないでしょう。」

柴田「いや そんな いいでしょう?」

恵里「いいですよ 柴田さん 聞かせて。」

柴田「では… どっちも いいなぁ! ウフフ。」

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容子「何なの それは! 期待させといて。」

柴田「すみません。」

恵達「問題は… どっちに似た性格かってことさ。」

恵里「ん? どういう意味?」

恵達「『どういう意味』って ねえ。」

真理亜「そうよね。」

恵里「いや 分からないさ。」

恵達「だからさ 姉え姉えに似た 性格だったら 大変だなと思って。」

恵里「何で?」

恵達「『何で』って ねえ。」

真理亜「ねえ。」

容子「よくさ 男の子だと 母親似だとか言うでしょ? 逆だっけ? いいんだよね。 でもさ それって 外見の話でしょ 性格とかは どうなんだろうね。」

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真理亜「ああ 強いほうに 似るんでしょ。」

文也「じゃあ 僕じゃ なさそうですね。 どうやら…。」

恵里「え? 何で?」

文也「いや なんとなく。」

恵達「姉え姉え似かぁ…。」

恵里「嫌なわけ? 恵達。」

恵達「嫌じゃないさ。 ま これからの時代 21世紀は 厳しいからね。 そのほうが いいかもしれんさ。 沖縄のゴキブリのように 殺しても なかなか 死なないような 強い生命力が必要なのかもね。」

恵里「なんね それは どういう意味ね?」

文也「はあ…。」

恵里「ん?」

みづえ「恵達君。」

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恵達「すみません。」

恵里「ほら 怒られたさ 恵達。」

恵達「うるさいな!」

柴田「やっぱり 男の子かなぁ…。」

容子「あんた さっきから ず~っと 考えてたわけ?」

柴田「はい… いいですよね 文也君。」

文也「え?」

柴田「父と息子といえば キャッチボールですよ。 夕方の公園で キャッチボールをする…。 いいですね。 言葉なんかいらない。『ビュッ』と投げる。『バシッ』と受ける。『ビュッ』と投げる。『バシッ』と受ける。」

文也「いいですねえ キャッチボールか…。」

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恵里「うん…。」

柴田「投げて 受ける その単純な繰り返し 父と息子に 言葉なんて いらない。 キャッチボールをすることで お互いの気持が 通じ合う。 父は 息子の投げる球で 彼の成長を 肌で感じる。」

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柴田「ああ こんな球を投げられるようになったのか 息子もまた 父の強さ 大きさを 肌で感じる『お父ちゃん やっぱり スゴイ。 早くお父ちゃんみたになりたい』投げる 受ける バシッ! たった それだけのことなのに なんて すばらしいんだ!」

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柴田「父は キャッチボールをしながら 夢をみる いつか 息子が成人したら 一緒に 酒を飲みにいこう。 そして 人生などを語るんだ。 父は 自分の知っていることを 息子に すべて 伝えたい。 その酒は うまいだろうなぁ。 まだ あどけない息子を眺めて 父はそんな 夢をみる。 ああ…。」

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恵里「父と息子かぁ…。」

真理亜「そんな かわいかった息子が やがて どんどん 大きくなり あっという間に 父を追い越し あんなに 何でも しゃべって くれたのに 何も 話さなくなる。『メシ! うるせえな! 別に』そのくらいしか 言葉を聞かなくなって どれぐらいになるだろう。」

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文也「え?」

真理亜「そして『たまには 久しぶりに キャッチボールでもするか』との 父の誘いに…。」

文也「うん。」

真理亜「『バカじゃねえの 1人でやれよ』と答える息子。」

文也「え?」

真理亜「それでも めげない父は『お前 将来 どんな大人に なりたいんだ?』と 質問する。 そして 返ってきた答えは?」

文也「答えは?」

恵里「答えは?」

柴田「答えは?」

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