ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「あまちゃん」104回「おら、地元に帰ろう!?」

【 連続テレビ小説「あまちゃん」】104回のネタバレです。

あらすじ

鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)と春子(小泉今日子)が、すし屋で対面しているところに、太巻(古田新太)がやってくる。鈴鹿が、アキ(能年玲奈)の解雇の理由を聞くため、呼び出したのだ。本当の理由を話さない太巻に、鈴鹿は「アキを辞めさせるなら自分も女優を引退する」と宣言する。太巻は、アキの解雇を撤回。春子は、正宗(尾美としのり)がいる自宅に戻る。アキはGMTに復帰し、再びレッスンをスタートさせた。

104回ネタバレ

無頼鮨

アキ「じぇじぇじぇじぇじぇ…!」

水口「社長! えっ 何で?」

荒巻「こっちのセリフだ。 何で…。」

春子「初めまして! 天野アキの母です。 娘が 大変お世話になりました。」

荒巻「太巻です。 荒巻です。 太一です。」

鈴鹿「私が呼んだの。」

種市「タクシー来ました! タクシー来ましたけど…。 タクシー…。 た… 大将!?」

梅頭「あっ! あっ! あっ!」

種市「こちら… お包みしましょうか?」

鈴鹿「そうね。 ネタ 上にして。」

種市「タクシー キャンセルしましょうか?」

春子「いいわ。 私 乗るから。」

種市「あっ はい。」

鈴鹿「どうした クビなの? 重大なペナルティーって何よ? 天野さん 何やらかしたの? まさか… 男? やだ 種市君 天野さんが Jリーガーと!」

荒巻「私のやり方に盾ついたんです。」

回想

荒巻「連帯責任だ。 GMTは 実力も知名度も足りない。 有馬がいなければ 勝ち目がない だから 会社は金を出さない。 それが現実だ。 以上。」

アキ「やってみなきゃ分がんねえべ! やりもしねえで 売れねえって 何で決めつける!」

回想終了

鈴鹿「そんな事で? ハハハッ ちゃんちゃら おかしい。 …っていうか 正論じゃない。 売れるって分かってるもの売って 何が面白いのよ。 太巻さんも 守りに入っちゃったんだ。 昔は柔軟だったのに…。 年取って もう若い子の意見とか 聞かないんだ。」

荒巻「将来性のある子なら 耳も貸します。 しかし 娘さんは未知数だ。 いや そればかりじゃない。 一度は解雇宣告を受けて 繰り上げ当選で残った。 いわば ポンコツだ。」

春子「何ですって?」

荒巻「GMTは ポンコツとガラクタしかいない ガラクタ市だ。」

鈴鹿「確かに ポンコツね 40回も NG出すし。」

回想

(チャイム)

アキ「鈴鹿さん 先週 引っ越しましたよ。」

アキ「小池さん 先週 引っ越しましたよ。」

アキ「島田さん 先週 しっこしましたよ。」

監督「カット!」

回想終了

鈴鹿「だけど 地元じゃ すごい人気みたいよ お母さんの話だと。」

春子「いえいえ そんな事ないですけど。」

鈴鹿「アイドルなんですって。 お友達と2人で『潮騒のメモリー』歌ってたんでしょ?」

荒巻「フフフフフッ! 知ってますよ。 だって うちは その友達の方を 口説いていたんですから。」

春子「あら 水口さんは ユイちゃんより アキの方が 有望だっておっしゃってますけど。」

水口「どっちも… どっちもです。」

荒巻「とにかく 天野の解雇は…。」

鈴鹿「天野さん クビにするなら 私も辞めますから。」

アキ「じぇ!」

荒巻「辞めるって 鈴鹿さん あんた もう とっくに うちの所属じゃないでしょう。」

鈴鹿「女優を辞めるんです。」

水口「大丈夫ですか?」

鈴鹿「あらら… 平気よ! それより どうなの? 女優 辞めてもいいの!?」

荒巻「辞めろって言っても 辞めないくせに。」

鈴鹿「はい!?」

荒巻「分かりました! 天野の解雇は撤回します。」

アキ「やった!」

荒巻「…。」

アキ「すいません。」

鈴鹿「種市君 お土産。」

荒巻「ほら もう… 漫画の酔っ払いみたいに なってるじゃないですか。 鈴鹿さん?」

鈴鹿「痛っ! 誰 こんな所に!?」

水口「大丈夫ですか?」

荒巻「送っていきます 送っていきます。」

春子「逃げんの?」

荒巻「話があるなら 事務所まで 起こし下さい。 失礼。」

荒巻「鈴鹿さん 大丈夫ですか? 歩けますか? おすし 落とさないようにね。」

春子「(ため息)」

黒川家

『35歳?』。

黒川「あっ 惜しい! 45です。 趣味は 料理かな。 今日も 肉じゃが作ってるの。 彼女? いや いません いません! もう 随分前に別れちゃって…。」

『え~ 嘘~』。」

(チャイム)

黒川「いや ホント ホント! 今は仕事が恋人かな…。」

(チャイム)

黒川「ちょっと待ってね すいません。」

春子「ただいま~!」

黒川「あっ お帰り!」

春子「はあ~ よかった! 鍵 替えられてたら どうしようかと 思っちゃったじゃん!」

黒川「アハハ… えっ 春子さん?」

春子「あっ 誰 このブス。」

黒川「あっ 違う 違う…! な… 何? どうしたの急に。」

春子「その前にさ お風呂いいかな?」

黒川「ちゃんと説明して下さいよ!」

春子「『お帰り』って言ったじゃん 今。」

黒川「『ただいま』って言ったじゃん!」

春子「うわ~ 何か ムカッと来るな…。 何よ カーテンの色 ちょっと明るくしちゃってさ。 モテようとしてんの? うわっ 関節照明! ウケる! 独身か!?」

黒川「独身だよ! 僕の部屋だろ! 僕の部屋を 僕が どうしようが 僕の勝手だ!」

春子「しばらく 厄介になります。 すいません。」

黒川「ねえ ちょっと!」

春子「ついてこないでよ。 お風呂 入るんだから。」

黒川「何だよ。」

アキ「何でもねえ。」

スナック・梨明日

(大吉の泣き声)

弥生「泣かないの。」

菅原「もう慰めなくていいですか? 先輩 涙っこ出てないし。」

弥生「昼の2時から 泣きっ放しだもんな。」

大吉「冷てえな チクショー! ずっと待ってたんだど! 俺は 24年間 ずっと待ってたんだど!」

弥生「昼の2時から こればっかりだもんな。」

菅原「大体24年って 琥珀さ比べたら… ねえ 勉さん。」

勉「んだ。 琥珀は 8,500万年前の樹液の…。」

大吉「樹液じゃねえべ! 俺は 大吉は 人間だもの!」

勉「うん。 うん!」

大吉「ユイちゃん… 何か 歌ってくれよ。」

ユイ「え?」

大吉「何でもいい! 84年の歌なら 何でもいい!」

吉田「それ 結構な縛りですよ。」

大吉「84年は譲れねえ! 俺と春子のメモリアルイヤーだから! 頼む ユイちゃん! 84年 1曲!」

♬~(『悲しみがとまらない』)

大吉「あ~!」

ユイ「まだ歌ってません。」

大吉「春子~!」

弥生♬『I can’t stop』

吉田「おめえが歌うな!」

黒川家

黒川「はい。」

春子「ありがとう。」

アキ「分がった!」

春子「何よ 急に…。」

アキ「さっきの鈴鹿さん 誰かに似てると思ったんだよ。」

黒川「似てる?」

アキ「んだ。 とにかく おらの事 クビにしたら 女優 辞めるがらなって 太巻さんに たんか切ったべ?」

黒川「そうなの?」

春子「ああ もしかして 夏さん?」

アキ「んだ! 夏ばっぱみでえだったべ?」

黒川「そうなの?」

春子「どうかな…。」

アキ「似でるよ 鈴鹿さんと夏ばっぱ。」

春子「似てるかどうかは 分かんないけど あの人のおかげで クビ 免れたんだから 感謝しないとね。」

黒川「アキ お前 クビなのか!? おいおい どういう事だ? パパ聞いてないぞ!」

春子「うるさいな…。 今 さんざん やって来たの それ。」

黒川「でも 僕 聞いてないから…。」

春子「聞いてない 僕一人のために 一から説明しなくちゃ いけないの? 根っからの 一人っ子だよね。 何か こう… イライラするわ!」

黒川「だって 意味分かんないよ! チャットしてたら 急に押しかけてきてさ 駄目出しされて…。」

春子「チャット チャット。」

黒川「ちょ ちょ…! 君だって…。」

春子「何よ?」

黒川「君だって 一人っ子じゃないか。」

春子「そうよ! だから 何よ!?」

アキ「おらも一人っ子だべ。」

黒川「そうだな うん。 ここには 一人っ子しかいない。」

アキ「一人っ子同士 仲良ぐやっぺ。」

春子「ああ すいません。」

黒川「いつまで いるの?」

春子「まだ分かんないけど 2~3日になるか 2~3年になるか。」

アキ「じぇじぇ!」

黒川「2~3日と2~3年じゃ 全然 違うよ。」

春子「何よ 迷惑なの!?」

黒川「そうじゃないけど…。 滞在期間ぐらい 知る権利あるでしょ。 ずっと待ってたんだから。 待ってたよ。 君が帰ってくる場面を ずっとイメージ…。」

アキ「でも 夏ばっぱは? 一人にして大丈夫か?」

春子「人の心配じゃなくて まず 自分でしょ? 何よ『帰りてえ 帰りてえ』って 泣いてたくせに。」

アキ「おらなら 大丈夫だ。 しばらくは おとなしくしてっから。」

春子「アキ…。」

アキ「うん 反省してる。 クビになりたくねえし いい子にしてるべ。」

春子「何 言ってんの!? アキ!」

アキ「え?」

春子「いい子になんか ならなくてもいいの! あんたは 今のまんまで いいの! そのために ママ 東京に出てきたんだから!」

アキ「ママ…。」

春子「今回の事だってね あんた 一つも悪くないからね。 悪いのは 太巻なんだからね! あいつの理不尽な いじめと戦うために ママ 来たんだから!」

黒川「そうなの?」

春子「そうなの! だから 反省なんかしなくていいの! おとなしい アキなんかさ 肉の入ってない 肉じゃがよ!」

黒川「『じゃが』だね うん! 逆よりは いいね。『肉』よりはね。」

春子「心配しなくていいからね。 ママが 絶対 守ってあげるからね。」

アキ「分がった ありがとう。」

春子「うん。」

黒川「パパは? 何か パパにできる事ないかな?」

春子「チャットでもしてたら いいんじゃないの。」

黒川「おい!」

春子「じゃあ 上野まで やってちょうだい!」

東京EDOシアター
奈落

しおり「肩もね。 あと 足首と…。」

アキ「ただいま!」

喜屋武「アーキー! お帰り!」

小野寺「いがったあ もう戻ってこねえかと思った!」

真奈「リーダーなんかさ 嘆願書ば作って 署名運動ばしょったとよ!」

アキ「じぇじぇ!」

真奈「新メンバーも加わるって 噂もあったとよ。」

しおり「でもさ 奈落には やっぱり アキがいないと。」

喜屋武「いつまでも 奈落じゃ困るけどね。」

一同「アハハハッ!」

アキ「みんな ありがとう。 また 頑張っぺ! なあ リーダー! どうした?」

アキ「ああ… あれは おらのママ。」

一同「ああ!」

真奈「そがんよね。 新メンバーじゃなかよね。」

しおり「まさか! やめろよな。」

♬~(ラジカセ)

春子「無駄口たたいてないで はい レッスン レッスン!」

一同「はい!」

しおり「はい フォーメーション! 喜屋武ちゃん もっと奥。 横!」

♬~(ラジカセ)

<こうして ママと鈴鹿さんおかげで おら GMTに復帰したのです>

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