【 連続テレビ小説「あまちゃん」】110回のネタバレです。
あらすじ
マネージャーの水口(松田龍平)の必死な売り込みにもかかわらず、アキ(能年玲奈)の仕事は全くとれない。一方、北三陸では海女になったユイ(橋本愛)の人気が再燃し、新たなファンを集めていた。また、アキが抜けた後のGMTは、太巻(古田新太)が自らプロデュースしたことで人気沸騰。そのファンイベントで、アキは、かつての仲間が輝いている姿を間近に見て、ひどく落ち込む。そんなアキに種市(福士蒼汰)が…。
110回ネタバレ
営業回り
水口「天野アキ お願いします。 本当 何でも アシスタントでも何でもやりますから。」
アキ「お願いします!」
<ママが会社を立ち上げて 1か月 水口さんは必至に おらを売り込んでくれました>
水口「好き嫌いしませんから グルメリポーターとかも。」
アキ「何でも食べます!」
水口「お願いします。」
<仕事がないと 水口さんの給料もないので 必死です>
水口「この子なんですけど セリフがない役でもやりますから。」
スリーJプロダクション
春子「セリフのない役なんて やりません。 いい? 水口君。 アキの武器はね あの 何とも言えない なまりなの。 セリフがなかったら 生かせないでしょう。」
春子「アシスタントも グルメリポーターも 結構だけれども ベースは あくまでも アイドルなんだからね! 安売りしないでもらって …っていうかさ うるさいんだけど!」
黒川「ああ ごめん。」
春子「何 作ってんの?」
黒川「チンジャオロースー。」
春子「えっ グラビア!? それは え~ 例えば 水着…。 え~ 水着…。 どうする?」
黒川「ぼ… 僕に聞かないでよ。」
春子「だよね。」
北三陸駅
大吉「袖が浜海岸の 海開きに先駆けて 我が北鉄のユイちゃんが 海女のユイちゃんになって 帰ってきました~!」
(拍手と歓声)
ユイ「ただいま~!」
一同「お帰り~!」
大吉「黒い髪になって! 黒い交友関係を断って! あの伝説の美少女が 帰ってきました~!」
(拍手と歓声)
ヒビキ「かわいい~! ウニ 頭に載っけて! かわいい~!」
大吉「2010年 夏! 春ちゃんが いなくても アキちゃんが いなくても 北三陸には ユイちゃんがいま~す!」
(拍手と歓声)
大吉「海女のユイちゃんがいま~す!」
純喫茶・アイドル
ヒビキ「やっぱり 黒髪だよな ユイちゃんは。 ほら! ほら! ほら! これなんか ベストショットなんじゃない?」
アキ「…んだな。」
ヒビキ「どれが?」
アキ「だから その 海女さんのやつ!」
ヒビキ「全部 海女さんだよ。」
アキ「じゃあ 全部ベストショット。」
ヒビキ「何 その態度…。 干されて 元気ないっていうから 励ましに来たのにさ。」
アキ「干されて!?」
ヒビキ「事務所 干されて辞めたんだろ?」
ヒビキ「あっ! じじい 何すんだよ!? 弁償! 弁償!」
甲斐「アイドル評論家のヒビキ一郎だろ? 雑誌の連載 読んでるよ。」
ヒビキ「あっ そう。 ありがとう。」
甲斐「面白いとは言ってないけどね。」
ヒビキ「何だ? これ。」
アキ「じぇじぇじぇ!」
甲斐「どうした? アキちゃん。」
アキ「おらのミサンガ いつの間にか 1本切れてた!」
甲斐「やったじゃん!」
アキ「…って事は 今日こそ 念願の初仕事か?」
<水口さんが テレビ局回りから 帰ってきました。 無表情ですが 収穫がなかった事は 一目瞭然です>
甲斐「おい。 一応 うち 純喫茶…。」
水口「(ため息)」
<水口さんにとって 収穫ゼロは 収入ゼロを意味するのです>
水口「あっ 来てたんですか。」
ヒビキ「今日のGMT祭り 行くの?」
水口「行く訳ないでしょう。」
アキ「GMT祭りって何だ?」
ヒビキ「知らねえの?『地元に帰ろう』10万枚 突破記念のイベントだよ。 ほら!」
ヒビキ「おい! 俺のタブレット 何だと思ってるんだよ!?」
アキ「おら 何で誘われてねえんだべ。」
水口「気 遣ったんじゃない?」
アキ「そうか。 気 遣わせちゃったか…。」
水口「行かないよね。」
東京EDOシアター
♬『暦の上ではディセンバー でも ハートは サバイバー』
<衝撃でした。 つい この間まで 一緒だった仲間が 共に 奈落で汗かいてた仲間が 目の前で歓声を浴びている。 スポットライトを浴びて 輝いている。 練習の成果を 存分に発揮している>
しおり「みんな こんばんは!」
観客「こんばんは~!」
しおり「地元系アイドル GMT5 まだまだ駆け出しの私たち まずは リーダーの私から 自己紹介いきま~す! 海はないけど 夢がある! 埼玉県出身 入間しおり18歳です!」
観客「しおり~ん!」
水口「何か 遠くに 行っちゃったみたいだよな。」
アキ「…んだ。」
小野寺「わたすの名前は?」
一同「小野寺ちゃ~ん!」
小野寺「え? 呼んだ?」
観客♬『呼んだ 呼んだ~ いぇーい!』
水口「くそ… 完成してる。」
回想
小野寺「わたすの名前は?」
水口「小野寺ちゃ~ん!」
小野寺「え? 呼んだ?」
水口♬『呼んだ 呼んだ いぇーい!』
回想終了
真奈「福岡県… ゴホン ゴホン!」
観客「佐賀だろ!」
真奈「佐賀県出身の遠藤真奈です! がばいよ~ がばいよ~!」
(歓声)
喜屋武「ハイターイ!」
観客「ハイサーイ!」
喜屋武「沖縄出身 喜屋武エレンです!」
(歓声)
アキ「喜屋武ちゃんは あんま変わってねえ。」
しおり「はい! そして 中退した 天野アキちゃんに代わって 加わった新メンバー!」
アキ「中退…。」
ベロニカ「父ハ 山梨ナノネ 母ハ ブラジル人ナノネ。 自分ハ ベロニカナノネ。 鉱物ハ 塩辛ナノネ。 13歳ナノネ…。」
しおり「それでは! …という訳で はい GMT5のデビューシングル『地元に帰ろう』聴いて下さい。」
(歓声)
♬~(『地元に帰ろう』)
水口「ずっと一緒に頑張ってきたのにね。」
アキ「うん。」
♬『地元に帰ろう 地元で会おう』
<まぶしかった。 本当は自分も あそこに いたはずなのに。 そう思うと 余計に…>
5人♬『地元に帰ろう』
5人「ありがとうごいました!」
水口「何か… 何か すっかり大きくして頂いて。」
河島「いやいや もともと ポテンシャルの高い子たちだったから。」
荒巻「ヒビキさん いらしてたんですか! ありがとうございます~。」
ヒビキ「いい感じに仕上がってますね。」
荒巻「ありがとうございます。 また よろしくお願い致します。」
河島「普通 プロデューサーが あそこまで やるか? やらないだろ。 ありがとうございました。 こちら どうぞ お通り下さいませ。」
水口「挨拶してきます。」
河島「やめとけよ。」
水口「筋通すなら 早い方がいいから。」
水口「太巻さん あの…。」
荒巻「ありがとうございます! 足元 段差になっております。」
水口「太巻さん。」
荒巻「お気を付けて。 ありがとうございました!」
しおり「ありがとうございました。 はいはい。」
真奈「アキちゃん。」
しおり「来てくれたんだね。」
アキ「ヘヘヘッ。」
しおり「フフフッ。 おすし屋さんで 待ってて。 後で行く。」
アキ「うん。」
無頼鮨
アキ「遅(おせ)えな…。」
梅頭「何か食う?」
水口「いや お気持ちだけで。」
アキ「後悔してねえか? 事務所 辞めた事。」
水口「そっちこそ。」
アキ「うん。 全くしてねえ訳じゃねえ。」
水口「まあ そもそも アキちゃんが 決めた訳じゃないもんね。」
回想
春子「普通にやって 普通に売れるもん 作んなさいよ。」
回想終了
アキ「ママのせいじゃねえ。 けど… かっこよかったな みんな。」
水口「まさか こんな早く 明暗が分かれるとは 思ってなかったよ。『もともと ポテンシャルが高い』って? 俺の目が 節穴みたいに言いやがって。」
梅頭「おい 種!」
種市「はい!」
梅頭「出前 頼むわ。」
種市「ああ 行ってきます。」
東京EDOシアター
荒巻「ダンスの切れが中途半端!」
5人「はい!」
荒巻「歌も MCも なまりも アンコールの出のタイミングも 何もかも中途半端!」
5人「はい!」
真奈「ばってん!」
荒巻「ばってん 何だ?」
真奈「ばってん 笑いは起こっとったですよ。」
荒巻「ああ 笑っとったよ 俺がな!」
種市「無頼鮨です!」
荒巻「笑うしかなかったよ! それに何だ あの 沖縄の え~っと… カチューシャ?」
喜屋武「カチャーシーです。」
荒巻「どっちでもいいんだけど 長い割には山がない!」
喜屋武「えい!」
荒巻「もう一度 奈落から やり直すか? 路上から やるか!?」
喜屋武「えい! えい!」
荒巻「どっちなんだ!?『えい』は! いいのか よくないのか!」
喜屋武「い~や~さ~さ~!」
種市「あの 無頼鮨…。」
荒巻「そこ 置いといてくれ!」
無頼鮨
アキ「帰るべ!」
水口「え?」
アキ「おら まだ会えねえ。 みんなさ合わす顔ねえ。 会って 何 言っていいか分がんねえ。」
水口「そっか。 じゃあ送っていくよ。」
アキ「水口さんは残ってろ。 みんなさ褒めてやってけろ。」
水口「分かった。」
アキ「ごちそうさまでした。」
無頼鮨前
種市「天野…。」
アキ「どうも。」
種市「えっ 帰るの?」
アキ「うん。 おやすみなさい。」
種市「ここが ふんばりどころだぞ 天野。」
アキ「え?」
種市「独りぼっちで つれえのは分がる。 でも 今 逃げちゃ駄目だ。」
アキ「先輩…。」
種市「南部もぐりも んだべ 最後は孤独との闘いだべ。 深い海の底で 一人になってみて やっと 自分と向き合える。」
アキ「なして… なして 今日に限って そんなに優しいんだ。」
回想
磯野「はい テンション高めて! テンション高めて!」
回想終了
種市「分がんねえ。 でも 海の底さいる 天野に 空気送り込むのは 自分しか いねえべ。」
回想
♬『南部のダイバー』
回想終了
アキ「あっ!」
種市「どうした?」
<そうか。 切れたのは 種市先輩がくれたミサンガだったか>
♬(『地元に帰ろう』)
<思いがけず励まされ 一度は すっかり冷めた恋の病が>
東京EDOシアター
荒巻「声出しなさい!」
♬『好きです 先輩』
しおり「笑顔!」
♬『覚えてますか? 朝礼で倒れた 私 都会では 先輩 訛ってますか?』