ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「あまちゃん」113回「おらのハート、再点火」

【 連続テレビ小説「あまちゃん」】113回のネタバレです。

あらすじ

アキ(能年玲奈)は徐々に人気が出て、さまざまな仕事をこなすようになる。一方、太巻(古田新太)が売り込むGMTも、いまやトップアイドルグループとして、その人気を誇っていた。アキは、久しぶりに鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)に会う。アイドルとして恋愛を禁止されているものの、思いを確かめ合った種市(福士蒼汰)とのことが気になるアキは、鈴鹿にその悩みを相談する。鈴鹿は、自身の経験から“仕事と恋愛”について語る。

113回ネタバレ

無頼鮨

アキ「先輩!」

種市「何だ 天野。」

アキ「お… おらと つきあってけろ!」

<種市先輩さ 交際を申し込んだあと 運が向いてきたのか>

『見つけて こわそう』撮影スタジオ

(アキ さかなクン)『見つけて こわそう』。

<子ども番組のレギュラーが決まり 更に 予備校のイメージキャラクターに 選ばれました。 でも 素直に喜べねえ事情が ありまして…>

純喫茶・アイドル

水口「CMの契約期間が1年間だから その間は 恋愛禁止だって。」

回想

種市「自分は 天野の事が好きだ。」

回想終了

春子「彼氏とか恋人とかいると まずいんだって。」

回想

種市「自分は 天野の事が好きだ。」

回想終了

萩尾「そういったスキャンダル等が 出ますと 契約破棄になりかねないんで。」

回想

種市「自分は 天野の事が…」

回想終了

春子「いないもんね 彼氏とか。 全然大丈夫です。」

水口「じゃあ 引き続き 恋愛御法度って事で。」

道中

アキ「なして このタイミングで…。」

こどもたち「あっ アキちゃんだ! 逆回転! 逆回転して!」

アキ「うわ~!」

こどもたち「逆回転して下さい!」

こどもたち「握手 握手!」

こどもたち「アキちゃん! アキちゃん!」

東京EDOシアター

荒巻「落ちてないね。」

河島「はい。 今週は 大物のリリースが重なったんで 半ば諦めていたんですが…。」

荒巻「順位は ともかく 枚数的にな…。 次のシングルは ちょっと考えないとな。 付録とかな。 …何?」

河島「あっ いえ…。」

荒巻「あっ! また デキ婚? 他人事じゃないよ。 うちも恋愛御法度とか 言ってっけどさ。 デキちゃってたら 祝福するしかないもんな。」

河島「アハハ…。」

荒巻「こいつら 保険体育とか まともに受けてねえんだろうな。 うちも やるか? 保険体育。」

河島「ああ そうですね。 ヘヘヘ…。」

テレビ・アキ さかなクン『見つけて こわそう』。

荒巻「何だ お前は さっきから アメリかのコメディアンみたいに。」

河島「あっ いや… ちょっと ティッシュ どこか ないですかね。」

荒巻「持ってるよ。」

河島「あ… すいません。」

荒巻「何じゃ こりゃ!」

河島「え~…。」

路上

「神技ゼミナールです。 神技ゼミナールです。 お願いします。」

無頼鮨

種市「あっ いらっしゃい。」

アキ「…うっす。」

鈴鹿「天野さ~ん こっち こっち。」

アキ「御無沙汰してます。」

鈴鹿「何よ 芸能人じゃあるまいし…。」

アキ「一応 芸能人でがす。」

鈴鹿「知ってるわよ。 すごいじゃない。 電車の中づり 全部 天野さんよ。」

アキ「電車さ乗ってんですか?」

鈴鹿「そうよ。 45にして 地下鉄デビュー。 便利よね。 運転手に 行き先 言わなくても 上野まで来られるなんて。」

種市「飲み物は?」

アキ「あ… コーラで。」

梅頭「アキちゃん おなかすいてる? ヒラメのいいのが入ったんだよ。」

アキ「じゃあ ウニ!」

鈴鹿「カッパ下さ~い!」

梅頭「そうすか…。」

アキ「相変わらず 忙しいのか?」

鈴鹿「相変わらず タメ口ね。」

アキ「すいません。」

鈴鹿「大変なのよ 天野さんが辞めてから。 セリフ合わせの相手いないから 開店前に ここに来て 彼に お願いして。」

アキ「じぇ! 種市先輩が?」

鈴鹿「下手くそだわ なまってるわ 出前入ると抜けちゃうわ お話になんないのよ。 ハハハッ!」

アキ「下手くそで なまってんのは おらも一緒だ。」

鈴鹿「でも オファー いっぱい来るでしょ?」

アキ「来るには来るが ドラマのオファーは 全部 断ってんだ。」

鈴鹿「どうして? 自信ないの? アハハ… 40回も NGだしちゃったもんね。」

アキ「それもあるが ママが 急に 主役にこだわりだして。」

鈴鹿「はあ!?」

回想

春子「脇は駄目よ やっぱり。 下手なの バレちゃうから。 主役が 一番バレないのよ。 何でか分かる? 周りが助けてくれるから。 昔のアイドルなんか 大根ばっかりよ。 だから いきなり 主役で デビューさせんのよ。 あれだって そうよ。『潮騒のメモリー』の鈴鹿ひろ美?」

回想終了

鈴鹿「私が大根!? 大根!? 信じられない! 確かに 主役デビューだけど 新ヨコハマ映画祭新人賞も頂きました! ちょっと売れたからって 何様のつもり!? お母さん 呼んできなさい! 詳しく お話 伺いたいわ!」

アキ「やめた方がいい 毒しか吐がねえがら。 それに 実は 相談っつうのも ほかでもねえ ママの事なんだ。」

鈴鹿「お母さんが どうしたのよ。」

アキ「出前 行かねえんですか?」

種市「え?」

アキ「いつも 大体 話の途中で出前行くべ。 今日は?」

種市「いや… 開店前だから。」

アキ「ママのプレッシャーが重いんです。 水口さん雇ったのに 結局 ほとんど 現場さ来てるし。 来れない時は うち帰ったら 細かく いろいろ聞かれて…。 この間も 初めて バラエティーさ出て 何か 特番みたいな。」

回想

黒川「ただいま~!」

アキ「ただいま~!」

春子「お帰り! どうだった?」

黒川「うん 面白かったよ。」

春子「アキに聞いてんの。 ねえ ちゃんと 品川に拾ってもらった? ちゃんと 庄司の筋肉 見せてもらった? ちゃんと 有吉に あだ名 付けてもらったの? ちゃんと 竹山に切れてもらった?」

回想終了

アキ「無理です! 一度に いろいろ できねえです!」

鈴鹿「落ち着いて 天野さん。 ほら ウニ食べて。」

アキ「大体 芸能人が 100人もいて 前さ前さ 出ようと ワサワサしてる番組で おらに 何が でき…。 なあ 先輩 出前は!?」

種市「だから…。」

梅頭「行ってこい!」

種市「え? いや だって 開店前なのに…。」

梅頭「何となく 行ってこい。」

鈴鹿「そうよ。 頼まれなくても行きなさい。 不景気なんだから。」

種市「え~? 行ってきます…。」

鈴鹿「期待する気持ちは分かるけど お母さん ちょっと アレね。 一昔前の芸能界の常識に とらわれてるんじゃないかしら。 今は そんな ガツガツすると かえって 引いちゃうもの。」

アキ「欲求不満なんです! あっ すいません。 本題さ 入ります。」

鈴鹿「じゃあ 今までの話は?」

アキ「どうでもいいです。 GMT辞めて『ようやく 恋愛できるべ!』つう事で 勢いついて 種市先輩さ 告白したんです。 そしたら『つきあうべ』って。 つまり 両思いだったんです!」

アキ「ところが 予備校のCMが 決まってしまって 1年間 彼氏つくっちゃ駄目な 契約だったんです。 1年なんて 無理です! もう走りだした 恋の汽車は 止まりゃしねえです! もう 盛りのついた 猫背の雌の猿なんです! どうしたらいいべ!」

鈴鹿「う~ん どうしたらいいかな 大将。 大将。」

梅頭「あ… 確か 出前が あったような気がするな~。」

アキ「鈴鹿さんも アイドルだったんですよね。」

鈴鹿「まあ 25年前はね。」

アキ「恋愛御法度だったんですよね。」

鈴鹿「そうね。」

アキ「どうしてたんですか? その… 欲求不満の方は?」

鈴鹿「まず『欲求不満』って言葉 やめよう。 誤解されるから。 女子は あんまり使わない方がいい。」

アキ「じゃあ 何て言えばいい?」

鈴鹿「恋愛でいいんじゃない?」

アキ「ああ…。」

鈴鹿「適当にやってたわよ。」

アキ「その『適当に』が分がんねえんだ。 どういう事? 隠れて 会ってたって事か? 帽子かぶって マスクして デートしてたって事か? それは つきあってるって 言えるのか?」

鈴鹿「じゃあ つきあうって何?」

アキ「鈴鹿さん やめでよ。 女子中学生じゃあるめえし。 男と つきあった事ねえのか!?」

鈴鹿「あるわよ! 太巻さんと!」

<うわ~ すっかり忘れでだ! この人 太巻さんの元カノだった>

鈴鹿「『潮騒のメモリー』で ブレークしたあとだもの。 悪いけど 今の天野さんより ず~っと ず~っと大事な時期よ。」

アキ「はい。」

東京EDOシアター

♬『第2ボタンは 捨てました 腹いせに』

しおり「真奈ちゃんが違うと思います!」

荒巻「は~い 遠藤! もう1回! 遠藤以外 みんな座って!」

無頼鮨

鈴鹿「恋愛を取るか 仕事を取るか 決められないから『一緒にしちゃえ』って 彼と一緒に事務所を立ち上げたの。 欲張っちゃ駄目よね。 1年も続かなかった。 でも 後悔してないの。 だって どっちかしか選べないなんて 誰が決めた?『恋愛か 仕事か』じゃなくて 私の場合『恋愛も仕事も』よ。」

アキ「恋愛も仕事も…。」

鈴鹿「そっ バレなきゃいいのよ。 …なんて ママに聞かれたら大変だけどね。」

種市「ただいま戻りました。」

鈴鹿「種市君 お勘定!」

種市「あっ はい。」

アキ「じぇじぇ!」

鈴鹿「まっ 適当に おやんなさい。」

鈴鹿「ごちそうさま~。」

種市「ありがとうございました!」

アキ「この間 頂いた お話の返事ですけど…。」

種市「ああ…。」

アキ「前向きに検討します。 …という方向で。 お願いします。」

種市「あ… ホントか!? えっ 自分でいいのか!? やった!」

アキ「ただ!」

種市「うん?」

アキ「くれぐれも 1年間は ママには ないしょで お願いします。 大事な時期なの。 ごめんね。」

種市「どうした? 天野。」

アキ「え?」

種市「なまってねえぞ。」

アキ「あっ ホントだ。 何でだろう?」

種市「フフフッ。 天野。」

アキ「先輩。 えっ?」

種市「あ… あ~ まだ早いよな。 あっ ごめん ごめん ごめん ごめん ごめん ごめん!」

アキ「早ぐねえ! おら もうすぐ 二十歳だ! 遅いぐれえだ!」

種市「天野。 天野…。」

(携帯の着信)

種市「う~ん…。」

アキ「もしもし。 うん。 もうすぐ帰る。 えっ? えっ! じぇじぇ!」

純喫茶・アイドル

(ドアベル)

<そごに いだのは ユイちゃんのママでした>

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