ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「あまちゃん」118回「おらのばっぱ、恋の珍道中」

【 連続テレビ小説「あまちゃん」】118回のネタバレです。

あらすじ

ユイ(橋本愛)は、北三陸に帰ってきた母・よしえ(八木亜希子)を許せず、スナックを飛び出す。東京でユイを心配するアキ(能年玲奈)だったが…。残されたよしえは、功(平泉成)やヒロシ(小池徹平)に、失踪の経緯や戻ってきた理由を語り、また一緒に暮らしたいと打ち明ける。一方、夏(宮本信子)に誘い出されたユイは、本当の気持ちを話しだす。

118回ネタバレ

黒川家

アキ「じぇ!」

夏「足立先生の…!」

春子「許してもらえなくても いいんだって。 それでも家族に会いたいんだって。 謝りたいんだって。」

よしえ「お願いします。」

<こうして ユイちゃんの お母さんは 北三陸さ帰りました>

スナック・梨明日

ユイ「何 何 何? ちょっと こういうの困るんですけど。」

<当然 ユイちゃんは 受け入れる事ができませんでした>

ユイ「ごめんなさいで 済む訳ないじゃん! 私 高校やめたんだよ! 何もかも諦めたんだよ!」

<東京さいる おらにできる事は これぐらいでした>

無頼鮨前

種市「返ってこねえな。」

アキ「来る訳ねえべ。 それどころじゃねえべ。」

種市「んだな。 何しろ 1年も失踪してだんだもんな。」

アキ「今頃 修羅場だ。」

種市「考えたら かわいそうな奴だよな ユイも。」

アキ「んだな。」

種市「後先考えずに 東京さ来つまえば いがったのに。」

アキ「先輩 それは 今だから言える事だぞ。」

種市「そうか。」

アキ「まして ユイちゃんは 夢も希望もあったんだもの。」

回想

ユイ「アイドルになりた~い!」

♬『来てよ その火を 飛び越えて 砂に書いた アイ ミス ユー』

回想終了

種市「あ~あ 何だがな!」

アキ「何すか?」

種市「せっかく 天野とつきあったのに 顔を合わせると ユイの話ばっかりだ。」

アキ「しゃあねえべ! ユイちゃんは おらたちのアイドルだもの。」

種市「んだな。」

(メールの着信)

アキ「お! じぇじぇじぇ!」

種市「何? どうした どうした?」

種市「エヘヘヘ!」

アキ「すげえよ。 やっぱユイちゃん かっけえよ!」

種市「こっちも来た! うわ! すっげえ顔! ハハハハ!」

回想

アキ「よ~し じゃあ お待ちかね 逆回転だ~!」

春子「逆回転できないもんね 人生は!」

回想終了

スナック・梨明日

菅原「春子さんが言ったのか?『逆回転できねえ』って。」

よしえ「ええ。『壊れたら壊れっ放し 元には戻らない』って。」

夏「それはまあ それは春子にしか 言えねえ言葉だな。」

勉「春子さん ずっとユイちゃんの 面倒見てたんだよ。」

よしえ「それも伺いました。」

回想

春子「あなたが 家出したせいで ユイちゃんが荒れた事とか 髪の毛染めて 悪い仲間とツルんで 高校やめちゃった事とか 知らないでしょ?」

回想終了

よしえ「想像もつかなくて あの子のそんな姿。」

今野「お! 写真ならありますよ。 ほら!」

吉田「今野さん そういう空気じゃねえべ。」

かつ枝 弥生「あっちゃん こっち こっち!」

よしえ「しかも 皆さんに 優しくして頂いたおかげで 立ち直って 海女さんになった事も。 何か悔しくて!」

夏「悔しい?」

よしえ「だって あの子 弱い自分 さらけ出したって事でしょ。 それができたら どんなに楽かって思いながら 日々暮らしてましたから。 でも あなたが倒れて…。」

美寿々「何だ? 言いてえ事は 全部言っつまえ。」

弥生「んだ! ここはスナックだ。 犯罪以外は 何でも許される場所だ!」

吉田「そこまで自由でねえです。」

よしえ「夫のいない生活 想像して 怖くなったんです。 私 何のために感じのいい奥さん やってたんだろうって。『え? 子育て終わったら 私終わり?』って。 かと言って よそ者だし 今更『じぇじぇじぇ!』とか 言えないじゃないですか。」

弥生「それで 財布だけ持って 飛び出してきたのか?」

よしえ「はい。」

かつ枝「要するに現実逃避だな。 何もかも やんだぐなったって訳だ。」

美寿々「一人駆け落ちだな。」

花巻「なすて帰ってきた? 春子さんさ 説教されたがらか?」

よしえ「春子さんには むしろ止められました。『許しては もらえない』って。 だけど帰ってきたのは やっぱり ここが好きなんだと思います。 ここで家族と一緒に 過ごした時間が その思い出が 暗い過去になるなんて 耐えられないから。」

よしえ「許してくれなくて 構いません。 家に置いて下さい。 元どおりに 修復できるなんて 思ってません。 特にユイの事…。 ユイの事は!(泣き声) 取り返しのつかない事 しちゃった! 母親失格です。」

功「おい。」

よしえ「だけど 一緒にいたいんです。 また4人で暮らしたい。」

功「おい。 座りなさい。 座りなさい。」

よしえ「ごめんなさい…。」

功「元どおりなんか ならなくたっていいよ。 だって ここにいる皆さんは みんな もう 君が弱い人間だって事 知ってるんだから。」

大吉「んだな。 逃げて帰ってきたんだから もう よそ者じゃねえ。」

功「私だってな 以前の体じゃない。 ヒロシもユイも1年前とは違う。 何もかも 元どおりじゃないんだよ。 ま ヒロシは よくやってくれてるけど 父さん お前には みとってほしくない! できれば 母さんがいい。」

(一同の笑い声)

功「だから いいな!」

ヒロシ「親父に そう言われたら そうするしかない。」

(拍手)

よしえ「ありがとう… ありがとうございます。 皆さん ありがとうございます。」

美寿々「堅(かて)え 堅えべえ! 頭なんか下げんなよ。」

かつ枝「よし! 試しに おらの事 眼鏡会計ばばあって呼んでみろ。」

よしえ「え? 眼鏡会計 眼鏡会計ばばあ。」

かつ枝「眼鏡 2つも!」

(笑い声)

弥生「おらの事 アンジェリーナ・ジョリーって 呼んでみろ。」

花巻「ありゃ? 夏ばっぱ どこさ行った?」

天野家!

夏「ただいま! 悪いな ユイちゃん。 おら長旅で 疲れちまって。」

ユイ「中入れていい?」

夏「ああ。 そこいらさ 置いといてけろ。 ああ! イタタタタ! イタッ!」

ユイ「どうだった? 東京。 橋 幸夫に会ったの?」

夏「エヘヘヘヘヘ! 会えた! ウフフフフ!」

ユイ「よかったじゃん。」

夏「うん。」

ユイ「アキちゃん 元気だった?」

夏「ああ あいつは 何も変わってねえ。」

ユイ「だけど 東京でも そこそこ 有名人なんでしょう?」

夏「ああ そんな事 気にする奴じゃねえ アキは。 相変わらず びゃ~びゃ~ うるさかった。」

ユイ「そっか。 さすが かっけえなあ アキちゃんは。」

夏「ユイちゃん。 お母さんと 仲良くできっか?」

ユイ「分かんない。 分かんないけど 何だろう? 顔見た瞬間 何だろ。 わ~って 抱きつきたいような。」

夏「そりゃ おめえ 親子だもんな。」

ユイ「抱きつかないけどね。 だけど 何か 自分の限界 感じたっていうか『所詮 子どもなんだな』って 思った。」

ユイ「ねえ ほかには? 橋 幸夫にしか会ってないの? ね お台場とか秋葉原とか 行ったんでしょ? ねえ ばっぱ! ばっぱ。 ばっぱ! ばっぱ ばっぱ! ばっぱ? やばい! どうしよう。」

黒川家

アキ「あ 心配ねえ。 眠ってる証拠だ。」

天野家

ユイ「眠ってる? これが寝てるの。」

電話・アキ『夏ばっぱ 目半分開けて 眠るんだ。』

夏「(いびき)」

ユイ「そうなんだ?」

黒川家

アキ「お母さんに会った?」

天野家

ユイ「うん チラっと。」

電話・アキ『いがったな。』

ユイ「うん いがったのかな?」

黒川家

アキ「だって 足立家再結成だべ!」

天野家

ユイ「バンドじゃないけどね。」

黒川家

アキ「つう事は 潮騒のメモリーズも再結成だ。」

電話・ユイ『え?』

黒川家

アキ「水口さんも会いたがってるべ。」

回想

水口「僕は 諦めてないよ 絶対いつかデビューさせる。 アキちゃんと2人で また『潮騒のメモリー』歌ってもらうから。 お座敷列車で。 いや 何なら満員電車で 歌ってもらうから その時は頼むよ。」

回想終了

天野家

ユイ「アキちゃん もう無理だよ。」

黒川家

アキ「なすて。」

天野家

ユイ「私 もう来年二十歳だよ。」

黒川家

アキ「おらも二十歳だ。 年なんか関係ねえべ。 二十歳だろうが 30だろうが 40だろうが ユイちゃんは みんなのアイドルだ。」

天野家

ユイ「アキちゃん! いつも ありがとうね。」

黒川家

アキ「うん! おやすみ。」

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