ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「あまちゃん」132回「おらとママの潮騒のメモリー」

【 連続テレビ小説「あまちゃん」】132回のネタバレです。

あらすじ

映画「潮騒のメモリー」がヒットし、アキ(能年玲奈)は、かつての仲間のGMTのメンバーとコンサートを開くことになる。一方、鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)が、春子(小泉今日子)が社長を務めるスリーJプロダクションに所属したいと言いだし、そのまま専属女優となることに。北三陸では、ユイ(橋本愛)がアキのコンサートのため、上京しようとしていた…。

132回ネタバレ

北三陸駅

<おらの初主演映画『潮騒のメモリー ~母娘(おやこ)の島』が ついに完成しました>

(歓声)

ユイ「すごいよ アキちゃん ばんばん売れてる。 だって 夏ばっぱなんて ウニ丼と一緒に 車内販売してるんだもん。」

東京EDOシアター

アキ「じぇじぇじぇ! 夏ばっぱ そんなに よぐなったのが?」

北三陸駅

ユイ「うん! 調子いい時は 電車さ乗ってる。」

東京EDOシアター

アキ「へえ~ あ チケット届いた?」

北三陸駅

ユイ「うん ありがとね。」

電話・アキ『ヘヘヘ! 今日もレッスンなんだ。」

東京EDOシアター

アキ「誰よりも ユイちゃんに 見てほしいから ぜってえ来いよ!」

北三陸駅

ユイ「フフフフ! うん ぜってえ行く。」

<そうなんです。 実は映画の公開に合わせて なんと 古巣の東京EDOシアターで コンサートを開く事に なったんです。 1年半で ようやぐ あのステージさ立てるんです。 しかも 昔の仲間と一緒に>

東京EDOシアター
奈落

真奈「懐かしかね アキちゃん! 振り 覚えとう?」

アキ「たぶん!」

♬『師走は忙しい 町は慌ただしい だけど 虚しい』

回想

♬『地元に帰ろう』

<あの日 客席がら みんなの まぶしい姿を見て『いつか おらも ここで歌いでえ』って ひそかに心で誓ってました>

♬『私の地元 地元 地元 地元に帰ろう』

回想終了

<そのステージに 今 天野アキの 頭文字が 2つの『A』が飾られている>

水口「とうとう来たね。」

アキ「うん。 とうとうって程でもねえが。」

水口「いやいや なかなかでしょう。 一回クビになってんだもん。」

アキ「んだな。」

水口「ユイちゃん 明日来るんだって?」

アキ「んだ8時に上野さ着ぐって。 わあ~!」

水口「太巻さんが 作ってくれたんだよ。」

<ライブの準備をしている間に こんな事もありました>

純喫茶・アイドル

春子「もう一度よろしいですか?」

鈴鹿「は~。 ですから スリーJプロダクションに 所属させて頂きたいんです。」

春子「鈴鹿ひろ美が?」

甲斐「鈴鹿ひろ美? わ! 鈴鹿ひろ美!」

鈴鹿「はい 鈴鹿ひろ美 つまり 私を!」

春子「どういう事?」

黒川「君に分からない事 僕に聞いても 分かる訳ないだろう。」

鈴鹿「ハートフルから独立して 個人事務所で やってきたんですけど 限界 感じてしまって…。 ずっと探してたんです事務所。 誰かいい人いないかしらって。」

甲斐「いや 私いい人じゃないですよ。」

鈴鹿「そこがいいのよ! あなた 惜しが強いでしょ。 業界の常識や あしき風習に 正面から こう『いてまえ!』みたいな。」

黒川「うん。」

鈴鹿「『いてこませ!』みたいな。『いったらんかい!』みたいな。」

春子「私 関西人じゃないですよ。」

鈴鹿「娘をアイドルにしたじゃない! 長いものにも 太いものにも巻かれず ご自分の夢を娘に託して それを貫いて ご立派よ!」

春子「太巻さんは ご存じなんですか?」

鈴鹿「いいの 彼は。 私と同じで 限界 感じてるはずだから。 フフフ アハハ! 夫としてはいいけれど 仕事のパートナーとしては とっくに切れてるの。 もう無理。」

甲斐「夫…?」

鈴鹿「よろしくお願いします!」

道中

アキ「鈴鹿さんが ママの事務所さ所属すると おらの後輩になるのか? 先輩になるのか?」

春子「どっちにしろ タメ口なんでしょ?」

アキ「んだな どっちでもいいな。」

春子「そうだよ。 どっちにしろ3年前では 考えもしなかった事に なってんだから。」

アキ「ママ?」

春子「ここに立ってた事ある ママ。 ここでね 信号待ってると スカウトマンに声掛けられるっていう 噂聞いて 朝から晩まで ここに立ってたの。」

回想

回想終了

春子「ありがとね アキ。」

アキ「え?」

春子「ずっと後悔してた。 家出して東京に出てきて アイドルに憧れて。 でも 今は違う。 全部よかったと思ってる。

春子「パパと知り合って アキが生まれて そのアキが海女になって アイドルになって おかげで ママ 鈴鹿さんと 仲直りできて 所属事務所の社長だよ! 何これ? 何! 何かオセロの駒が いっぺんに ひっくり返っちゃった みたいな感じ。 だから ありがとうね アキ。」

アキ「ヘヘヘ! こっぱずかしい。」

春子「ちゃんと 言ったからね『ありがとう』って。 忘れないでよ。」

アキ「うん! あどは パパだけだな。」

春子「あ~ そうだね。」

アキ「どうすんの? より 戻すのか? おら どっちでもいいぞ 一緒に暮らしてるし。」

春子「どっちでもいいなら 戻そうかな。」

アキ「じぇじぇ! やった~!」

春子「よし! 生写真 買いに行こうか?」

アキ「生写真?」

春子「生写真。」

アキ「何? それ。 生なの? 写真なのに?」

春子「生だよ!」

東京EDOシアター

アキ♬『ジョニーに伝えて 千円返して 潮騒のメモリー 17才は 寄せては 返す 波のように』

荒巻「盛り上がっていくよ ここから! いいね 周りも!」

アキ♬『激しく 来てよ その火を 飛び越えて』

東京EDOシアター前

♬『寄せては 返す 波のように』

種市「あの 見せの裏口なんで ちょっと静かにして下さい!」

「じぇじぇ! ハイ! ハイ! ハイ! ハイ!」

(肩を脱臼する音)

ヒビキ「あ! 痛い 痛い 痛い!」

(騒ぐ声)

ヒビキ「痛い痛い!」

安部「大丈夫が? ヒビキさん まめぶ食うが?」

ヒビキ「要らねえよ!」

安部「年なんだから いづまでも無理して アイドル追っかけなくても。」

ヒビキ「年とか関係ねえし アイドルが存在する限り 追いかけるのが男でしょ!」

ファンたち「おう!」

ヒビキ「行くよ!」

ファンたち「はい!」

無頼鮨

梅頭「うるせえなあ!」

種市「すいません。」

梅頭「種! お前 明日休むか?」

種市「いやいや でも土曜日だし 自分(じぶん)がいねえど。」

梅頭「自分がいても 大して変わんねえよ。 いいから休め。」

河島「大将! 明日イベントあるんで 握り30人前よろしくで。」

梅頭「30人前!」

種市「梅さん。」

喫茶・リアス

磯野「気ぃ付けろよ! 東京は キャッツが多いって言うからよ。」

ユイ「『きゃっつ』?」

大吉「キャッツセールスだべ?」

磯野「劇団四季じゃねえぞ!」

吉田「んだ!『モデルになりませんか?』って 言われたら 大体 錦糸町のキャバレー 連れていかれっからね。」

栗原「やんだ~! 怖い!」

勉「今日 夏さんは?」

ユイ「休むって。 ちょっと しんどいから。」

大吉「じぇ! 朝いつものように ウニ丼作ってたが。」

天野家

長内「おい! 夏ばっぱ 調子悪いってが?」

かつ枝「し~っ 今寝たとこだ。 起こすな。」

長内「たまげたな。」

かつ枝「疲れたんだべ。」

長内「これ持ってきた。」

かつ枝「サンキュー。」

(猫の鳴き声)

長内「お!」

喫茶・リアス

美寿々「心配だな 後で顔出すか。

弥生「んだね。 何つっても 1人暮らしだものね。」

栗原「地震多いですもんね 最近。」

今野「んだ んだ。 おとといなんか えらい揺れた。 おらとこのマネキン バタバタ倒れてたもんな。」

菅原「おらが作ったジオラマは 無事でしたよ。」

(ドアベル)

ユイ「いらっしゃい!」

ヒロシ「あ まだいたんだ。」

ユイ「うん。 そろそろ行く。」

大吉「よし汽車出すか。」

吉田「ですね!」

ヒロシ「あ これ西新宿のカレー屋のサービス券。 あと1枚あれば カレー1杯 タダで食えるから。」

ユイ「この店 もうないよ。」

ヒロシ「え?」

ユイ「ネットで調べたら とっくに潰れてた。 でも ありがとう。」

ヒロシ「うん。」

美寿々「間に合うのか?」

北三陸駅

ユイ「あ パパ。」

功「やっぱり会えた!」

よしえ「ちょうど病院に お薬 もらいに行くとこだったのよ。」

功「ユイ 気を付けろよ。 アキちゃんが いるから心配ないが。」

ユイ「何か嫌な感じ みんな集まっちゃって。」

(笑い声)

勉「元気でな。 ユイちゃん。」

ユイ「やめてよ 帰ってくるんだから。 水曜日には バイト入れてるし。」

吉田「その割には 荷物大きいですね。」

美寿々「つらくなったら いつでも帰ってくるんだよ。」

ユイ「楽しくても 水曜日には帰ります。 じゃあね 行ってきます!」

春子<ユイちゃんが 本当に 帰ってくるつもりだったのか それとも 東京で 暮らす覚悟だったのか それは 誰にも分かりません>

東京EDOシアター
休憩所

安部「味が足りなかったら 七味かけて下さい。」

河島「甘いか しょっぱいか 分かんないのに 辛いの入れちゃうの?」

荒巻「あ うまい!」

安部「あらら! もう この人は まめぶのとりこだ! よいしょ!」

河島「駄目だ! この味を 表現する言葉がない。」

水口「社長 天野の事では 何と お礼を言ったらいいか。」

荒巻「お前に礼を言われる筋合いはない。」

水口「今夜 天野の親友が上京します。」

河島「え? あ~ 足立ユイちゃん?」

水口「はい。 よかったら 会ってみて頂けますか?」

荒巻「分かった。 紹介して。」

水口「はい。」

奈落

アキ「ごちそうさま!」

安部「はい! あら! ミサンガまだしてる!」

アキ「んだ 切れそうできれねえ。」

真奈「明日切るんよ。 明日。」

喜屋武「明日のライブで 一気に切れるはずよ。」

アキ「んだな 頑張っぺ!」

一同「頑張っぺ!」

安部「じゃ お代わりして まめぶ。」

北三陸駅

大吉「出発進行!」

アナウンス『この列車は 宮古行きです』。

(警笛)

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