【 連続テレビ小説「あまちゃん」】136回のネタバレです。
あらすじ
アキ(能年玲奈)は、春子(小泉今日子)に「北三陸に帰りたい」と宣言する。春子は、中途半端に仕事を投げ出すべきでないと諭すが、アキの決意は固い。春子と正宗(尾美としのり)は、東京に残って仕事を続けるべきだと、逆に提案する。
136回ネタバレ
純喫茶・アイドル
アキ「ママ! おら 岩手さ帰りでえ! 北三陸さ帰りでえ!」
春子「本気なの? つうか これ何回目だ?」
アキ「4回目。 海女になる時と 南部もぐりやる時 あと アイドルになる時 で 今日。」
春子「分かってんだ。」
アキ「うん!」
春子「じゃあ ちょっと厳しい事 言ってもいいよね。 ホントにさ やりたい放題なのよ あんた!」
甲斐「大丈夫 今始まったとこ。」
アキ「ごめん。」
春子「しかも 全部 中途半端! 海女も 潜水士も アイドルも。 普通はね 次のチャンスに向けて ふんばるの。 ここで諦めたら B級アイドル止まりよ。」
甲斐「B級にはB級のよさが あるよ。」
水口「甲斐さん。」
アキ「諦める訳じゃねんだ。 ただ 今は お芝居どが 歌どがよりも 気になる事があって…。」
春子「何が気になってるのよ。 言ってみなさい 自分の口で。」
アキ「夏ばっぱの事だ。 それから ユイちゃん 北鉄 海女カフェ リアス 琥珀。」
春子「分かった。」
アキ「みんなの事が気になる。 北三陸のみんなの事が。」
春子「もう分かった。 全く 振り回される身にも なってよね。」
アキ「ごめん。」
水口「考えてみたら マスターって 案外 キーパーソンですよね。」
甲斐「え?」
水口「春子さんが スカウトされたのも ここだし 正宗さんが告白したのも ここでしょ? このお店がなかったら『潮騒のメモリー』も生まれてないし それどころか アキちゃんも 生まれてないのか。」
甲斐「ごめん 専ら テレビ見てたんで。 テレビに夢中で 全然聞いてなかった。 うわ! もったいない。 どうする?」
春子「どうすんのよ! 私ね 18までしか 親に育てられてないから それ以降の育て方 知らないからね。」
黒川「僕だって知らないよ。 男だし 一人っ子だし ただ…。」
アキ「何?」
黒川「この1年…。 3人で暮らして すごく楽しかった。 その前に離婚して 1人の時間が長かったから 余計に そう思うのかもしれない。 うん 楽しかった。」
アキ「おらも 今までで 一番楽しかった。」
黒川「ありがとう。」
春子「ほっこりしないでよね 勝手に。 何? この空気 最終回? 冗談じゃないわよ。 人生は まだまだ続くのよ! 分かった。 どうせ言っても 聞かないんでしょ? 好きにしなさい!」
アキ「ママは どうすんの?」
春子「え?」
アキ「東京に残るよね?」
春子「いや ちょっと待って! え? 今回は 当然 一緒に行く気で だから 今 こんなに 不機嫌なんだけど。」
アキ「いいよ 来なくて。 つうか 来ねえでけろ。」
春子「せっかく 2人 より戻ったんだし。 それに 鈴鹿さんの事も心配だ。 あの人 震災以降 ぱっとしねえべ。」
テレビ局
鈴鹿「あ…。 これ 大丈夫かしら?『私の心は揺れている』っていう セリフ 震災を 連想させんじゃないかしら?」
監督「考え過ぎですよ 鈴鹿さん。」
鈴鹿「そう。 ねえ監督! このセリフの意味って? これ何ですかね?」
純喫茶・アイドル
アキ「ようやく 仕事始めたようだけど まだ本調子じゃねえ。 真面目すぎんだよな! ママが そばにいで ハッパかげでやんねえど まだすぐ 駄目になりそうで 心配だがら。」
春子「いいの?」
アキ「何が?」
春子「ママ 東京残ってもいいの?」
アキ「そうしたいんだべ! じゃあ 好ぎにしろ! なんつって。 フフ! 今度は おらが背中を押す番だな。 社長 鈴鹿さんの事 よろしぐ頼みます。 こき使ってもいいがら 元の大女優さ 戻してけろ。」
春子「ちょっと何か言ってよ ちょっと!」
黒川「僕たち より戻したんだね。」
春子「どこに感動してんのよ? 全く! 何それ 台なし! やだもう パパ!」
アキ「お世話になりました!」
水口「お疲れ。」
<次の日から アキの 挨拶回りが始まりました>
テレビ局
スタジオ
アキ「お世話になりました!」
水口「すいません! すいません!」
水口「何やってんの?」
アキ「え?」
水口「駄目でしょ 入ったら。」
控室
アキ「お世話になりました。」
鈴鹿「ねえ ホント? ホントに 地元 帰っちゃうの? 行きっ放しなの?」
アキ「いや 分がんねえです。 2~3年で 帰ってくるがもしんねえし 2~3日かもしんねえし。」
鈴鹿「じゃあ 私も行こうか? おばあちゃんに挨拶したいし。」
水口「駄目ですよ 働いて頂かないと。」
鈴鹿「もう! 働け働けって何なのよ! なんて事務所!」
アキ「鈴鹿さんから頂いた お言葉 生涯忘れねえです。」
回想
鈴鹿「今 日本で 天野アキをやらせたら あんたの右に出る 女優はいません。 だから続けなさい。 向いてないけど 向いてないけど 続けるっていうのも才能よ。」
回想終了
鈴鹿「え? 向いてないのに続けるのは 才能か? うん いい事 言うじゃない。」
アキ「いや おらでねくて 鈴鹿さんが。」
鈴鹿「じゃあ もう少し続けようかな。 向いてないけどね。」
アキ「鈴鹿さん!」
スタッフ「間もなく本番です!」
アキ「んだ! 続けてけろ! おら 日本一の 天野アキになります!」
鈴鹿「頑張んなさい! はい!」
スタッフ「そろそろ出番です!」
♬『あなたの故郷(がばい) 私の地元(でーじ) 駅前 コンビニ 駐車場 地元 地元 地元に帰ろう 地元に帰ろう(埼玉) 地元で』
水口「じゃ行こうか。」
♬『あなたの故郷(佐賀) 私の地元(沖縄)」
東京EDOシアター
アキ「お世話になりました!」
河島「そうか 天野は 地元に帰るんだな。」
アキ「それ言われたの 3人目。」
水口「すいません。」
無頼鮨
アキ「お世話になりました!」
梅頭「俺は ただ ここで 握ってただけだから。 ありがとう。」
アキ「今まで いろいろど ありがどう!」
安部「こちらごぞ 夏ばっぱや みんなに よろしぐ! 彼氏は? やんだ おら余計な事 言っつまった。」
しおり「安部ちゃん 安部ちゃん! 座って座って!」
東京EDOシアター前
アキ「お世話になりました!」
しおり「アキ!」
喜屋武「アーキー!」
しおり「あき!」
アキ「ウフフ!」
<地元に帰る者 都会に残る者 東京が地元なのに 田舎に向かう者 それぞれの気持ちが分かるから 皆笑顔で 送り出すのです>
夜行バス
アキ「ありがとうございます。」
種市「アキ! アキ! アキ!」
アキ「先輩!」
種市「これ卵焼き バスん中で食え。」
アキ「ありがとう。」
種市「走ったがら 崩れたかもしんねえけど…。 元気でな。」
アキ「はい!」
種市「俺も 一人前になったら帰っから 遠距離恋愛 頑張っぺ!」
アキ「はい!」
アナウンス『間もなく発車します』。
♬『白い 鴎か 波しぶき』
種市♬『若い血潮が 踊るのさ カップかぶれば 魚の仲間。』
♬『俺は 海の底 南部のダイバー』
アキ「(泣き声)」
<アキは 1年半ぶりに 北三陸へ帰ります>