ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「あまちゃん」145回「おらたち、いつでも夢を」

【 連続テレビ小説「あまちゃん」】145回のネタバレです。

あらすじ

アキ(能年玲奈)とユイ(橋本愛)を再びアイドルにしようと、水口(松田龍平)が北三陸に戻ってきた。しかし、ユイの心は固く閉ざされたまま。水口の話に全く聞く耳を持たない。ユイは心に深い傷を抱えていた。アキはユイを心配し、多くの思い出が詰まったお座敷列車を復活させようと考える。一方、水口は、再び琥珀(こはく)堀りの勉(塩見三省)に弟子入りすることに。そして意外な客が北三陸にやってきて?!

145回ネタバレ

天野家

水口「久しぶり。」

<水口君とユイちゃん 実に 1年半ぶりの再会でした>

回想

ユイ「デビューしたいんです! 東京行って アイドルになりたんです!」

回想終了

<ユイちゃんにとっては 今 一番会いたくない人でした>

ユイ「何で いるの?」

水口「諦めきれなくて…。 もう一度 君とアキちゃんで 潮騒のメモリーズ…。」

ユイ「やりません!」

アキ「ユイちゃん!?」

夏「あの野郎 漁師の魂を…。」

スナック・梨明日

ヒロシ「それにしても変わってますよね。 こんな田舎に わざわざ仕事辞めて 來るなんて。」

水口「あっ 辞めてないです。」

菅原「え?」

水口「春子さんの計らいで… これ。」

ヒロシ「スリーJ… 北三陸支社長?」

水口「ええ。 むしろ 出世しちゃった感じで…。 あっ でも 歩合なんで アキちゃんとユイちゃんが メディアで取り上げられた時だけ マネージメントする形で。」

菅原「でも 住所 ここになってますよね。」

水口「合ってました? こちらを 窓口にさせて頂いて 基本的には また 勉さんに お世話になるつもりで。」

吉田「勉さんが許してくらたらの話だな。」

水口「はい。 でも… 新しい人生の出発点としては これ以上 ふさわしい環境は ありませんから。」

美寿々「んだ んだ~。 私も ちょうど 新しい恋を探してたの。」

水口「見つかると いいですね。」

大吉「それより ミズタク! マサと春ちゃんが 再婚するってのは リアルか?」

水口「リアルですね。」

大吉「めでたい! 限りなく ウーロン茶に近いウーロンハイ!」

美寿々「ホントは 少し寂しいくせに。」

大吉「春ちゃんには マサが 一番 しっくり来るんだ。 よし! おらも新しい恋を探すべ!」

安部「あ~ 疲れた! 美寿々さん ほら ミサンガ 今日の分。 あ~あ…。」

一同「…。」

安部「え?」

吉田「なすて このタイミングで…。」

大吉「…安部ちゃん。」

安部「…大吉っつぁん。」

一同「いやいや いやいや…。」

車庫

<そこは 北三陸鉄道リアス線の車庫。 3月11日以降 運行が ストップして 出番を失った車両が 多く眠っています>

ユイ「ねえ ここ来た事ある?」

アキ「種市先輩と…。」

回想

アキ「その火を飛び越えてこいって 意味ですよね?」

種市「駄目だ! やめろ 來るな!」

アキ「先輩~!」

回想終了

アキ「恥ずかしい…。」

ユイ「そのあと 映画で そういうシーンやったんでしょ?」

アキ「ああ やったね。」

ユイ「すごいよ アキちゃん。 夢かなえてるよ。」

アキ「いやいや…。」

ユイ「私 アキちゃんと友達で よかった。」

アキ「え?」

ユイ「これからも仲良くしてね。」

<重っ… 何か 分からないけど 重っ! うれしさより 重圧感に 息がつまりそうなアキでした>

アキ「あっ これ お座敷列車! んだべ? そうだよね!」

ユイ「懐かしいね。」

アキ「うん。 やっぱり おら 北鉄が好きだ。 ユイちゃんと 初めて会ったのも 北鉄だったし。 ウニ丼 売ったり ウニ丼 食ったり…。」

ユイ「駅で けんかしたりね。」

アキ「ああ お座敷列車の直前な。」

ユイ「あん時 ごめんね。 …っていうか 私にとって 青春の1ページになっちゃった。」

<重っ! どこから攻めても重っ!>

アキ「ユイちゃん?」

ユイ「これ 私が閉じ込められた車両。 あれから乗れなくなったの 北鉄。」

回想

大吉「止めろ! ブレーキ ブレーキ!」

無線・吉田『ブレーキ ブレーキ! 止めろ!』。

回想終了

ユイ「震災から 5日で 走りだしたんだけど 無理だった。 今は もう平気だけど。」

アキ「ユイちゃん!?」

回想

大吉「ユイちゃん 見ては駄目だ。」

ユイ「もう遅い。」

回想終了

スナック・リアス

大吉「あん時のユイちゃんの表情 今も 目に焼き付いてる。 何が起きたのか 分からねえのに もう諦めてるような なんとも言えねえ顔だった。」

水口「そうだったんですか。」

大吉「だからよ そのユイちゃんを 引っ張り出して お座敷列車やろうなんて たやすい事じゃねえぞ ミズタク。」

吉田「んだ。 あのヌメッとした テレビ局のディレクターですら どうにもなんねがったんだから。」

菅原「それでも やるべって言うんだったら 青年部が全力で バックアップするべ。 なあ 足立君?」

ヒロシ「はい。 最終的には 兄として 俺が説得しますよ。」

池田「その一部始終を ヌメ~ッと撮らせて頂きたいなあ。」

安部「あれ 水口さんは!?」

美寿々「帰ったよ。 今晩中に 勉さんに挨拶したいって。」

車庫

ユイ「地震の話よりさ 芸能界の話 何か聞かせてよ。」

アキ「え?」

ユイ「誰と誰が 仲悪いとか 誰が性格悪いとか聞きたい。 帰ってきて 1か月もたつのに アキちゃん 全然 話してくんないんだもん。」

アキ「ごめん 聞きたぐねえかなと思って。」

ユイ「地震の前はね。 アキちゃんが テレビ出ると 消してた。 CDも 一回も聴いてないし  映画も見てない。 ごめんね。 悔しかったし 嫉妬してる自分も嫌いだった。 周りも 私に 気 遣ってたのかな。」

ユイ「でも 今は もう悔しくないよ。 みんなも 私に 気 遣わないし。 悔しいとか 嫉妬とか そういう感情が湧くのって 元気な証拠なんだよね。」

<やっぱり重い。 表情や口調は明るいのに… 重い>

ユイ「ごめんね 重くて。 そろそろ行こっか。」

スナック・梨明日

吉田「♬『激しく』か…。 お座敷列車か… おらも 時々 夢に見るなあ。」

菅原「にぎやかだったもんね。」

吉田「もう あんな大勢 人が来る事なんて ねえがもしんねえなあ…。」

回想

♬『波打ち際の マーメイド』

一同「マーメイド!」

回想終了

大吉「懐かし…!」

アキ「懐かしんでる場合でねえべ!」

ヒロシ「アキちゃん!」

安部「うわっ 大吉っつぁん!」

アキ「あんなもんじゃね。 今のおらとユイちゃんが 本気出したら あんなもんじゃねよ! ごめん。 さっきまで ユイちゃんと しゃべってたんだけど あんまり張り合いねえがらさ! ユイちゃん いつから ああなった? 昔は もっと腹黒くて 自己中だったべ! 今は 何か 何 しゃべっても 作り笑いで うなずくだけで 何も返ってこねえ。 何か そういう ことわざ あるよね! 暖簾に 暖簾に… 押しずしみてえな!」

安部「腕押し!『暖簾に腕押し』!」

アキ「やるよ。 おら お座敷列車 ユイちゃんが やらなくても 安部ちゃんと2人でも やるよ!」

一同「いやいや いやいや…!」

安部「早すぎるべ!『いや いや いや』って否定するの 早すぎるべ!」

アキ「あんた方にとっては 懐かしい思い出かもしんねえが おらにとっては 大事なスタート地点だ! 海女カフェ復活に向けての 大事なチャンスだ! 真剣に やってもらわないと 困るんだ! あ…。」

回想

ユイ「遊びじゃないんだよ! アキちゃんにとっては 高校生活の思い出作りなのかも しれないけど 私にとっては 大事なチャンスなんだ! 真剣に やってくんないと 困るんだ!」

回想終了

ヒロシ「どうしたの?」

アキ「何でもねえ!」

坑道

ラジカセ・GMT5♬『地元に帰ろう』

♬~(ラジカセ)

水口「御無沙汰してます。 お元気ですか? あれから 勉さんの教えを胸に 原石を… アイドルの原石を磨いてきましたが 何て言うか 志半ばで 断念して 戻ってきました。 初心に返って 今度こそ 今度こそ 本気で 琥珀と…。」

勉「うるせえな!」

水口「す… すいません。」

勉「口じゃなくて 手 動かせ。」

水口「え?」

勉「こん中にあるべ。 道具。 忘れたか?」

勉「ついてこい。」

水口「はい。」

天野家

夏「はい。 だから もう少し ゆっくり しゃべって下さい。」

アキ「誰?」

夏「だから… その『で~じ』が分からないさ~。」

アキ「じぇじぇ! ちょっと貸してけろ! 喜屋武ちゃん!?」

海女カフェ

喜屋武「喜屋武ちゃんさ~。 夏ばっぱ うちの事 忘れてる。 もう で~じ悲しい。 海女カフェもさ がれきの山だしさ。」

天野家

アキ「海女カフェ? なして喜屋武ちゃん 海女カフェさ いるの?」

海女カフェ

河島「あっ もしもし 天野?」

電話・アキ『ああ ちっちゃい方の河島さん。』

河島「…うん。 実はさ 宮古で 復興チャリティーコンサートがあって そういえば 天野の実家 この辺さ~ この辺たいねっていう話になって 足延ばしてみたんだけど。」

天野家

アキ「じぇ。 じゃあ みんな いるの!?」

電話・河島『うん。』

北三陸駅

吉田「駅長! 駅長! た… 大変! GHQが来てます!」

大吉「GHQ?」

吉田「GHQ? 何か しっくり来ないな…。 G… G…。」

ユイ「GMT?」

吉田「いえす! GMTが来てます!」

(歓声)

吉田「来た~!」

(歓声)

大吉「じぇじぇじぇじぇじえ…!」

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