【 連続テレビ小説「あまちゃん」】146回のネタバレです。
あらすじ
チャリティーコンサートで東北各地をまわる途中、アキ(能年玲奈)を訪ねてきたGMTの仲間たち。現役のアイドルの登場に町は大騒ぎに。かつての仲間の活躍を誇らしく感じるアキ。しかし、ユイ(橋本愛)はGMTを苦々しい思いで見つめていた。あきらめていたアイドルへの夢を再び思い出したユイは…。一方、春子(小泉今日子)と太巻(古田新太)は悩んでいた。鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)にコンサートの出演依頼が来たのだ。
146回ネタバレ
北三陸駅
吉田「来た~!」
(歓声)
<地元系アイドルGMT5が 北三陸に やって来ました>
大吉「じぇじぇじぇじぇじぇ…!」
アキ「やっぱり 現役アイドルは違うなあ。」
(歓声)
喫茶・リアス
しおり「お~!」
小野寺「おもしれぇなあ! こっちも お店なんですか?」
吉田「ええ。 ホントは スナック営業の時間だけ 解放するんでけどね。」
大吉「いや~ それにしても 皆さん わざわざ 遠いところ。」
河島「チャリティコンサートで 東北を ツアー中なんです。 昨日は宮古で 今日は移動日なんで。」
磯野「何か まだ信じられません! こんな田舎に天野以外のアイドルが…。」
菅原「『GMTが やって来た。 じぇ! じぇ! じぇ!』だな。」
河島「ところで 天野。」
菅原「あっ 流された。」
河島「紹介してよ 例の相方。」
アキ「相方?」
しおり「潮騒のメモリーズの なまってない方ね!」
真奈「かわいか方やなかと?」
アキ「ああ ユイちゃん?」
ユイ「何?」
河島「…かわいい!」
アキ「こちら オフィスハートフルの ちっちゃい方の河島さん。」
河島「うん。 まあ あの… 大きい方は いないんだけど。 どうも か… 河島です。」
ユイ「あっ 水口さんの?」
河島「そうそう あいつ 俺の後輩。 フフフッ 今 いくつ?」
ユイ「買い物 行ってくるね。」
河島「ああ 買い物 行くんだ。」
アキ「あっ うん。 ごめん。」
真奈「ホント お人形さんのごと かわいかね。」
ベロニカ「素材の違いは 否めないよネ。」
河島「否めない。」
しおり「でも 何か 影があるね。」
河島「そこが いいんだよ。」
アキ「ごめん。 多分 人見知りしてんだ。 しゃべってみたら 意外と おもしれえし。 そのギャップが また たまんねえんだ。」
河島「たまんねえ!」
アキ「ところで おなかすいてない? ウニ丼 ちょうど 人数分あんだけど。」
一同「うわ~!」
磯野「その前に 差し支えなかったら 例のやつ見たいな。」
河島「例のやつ?」
磯野「はい~。 あの~『ずんだ ずんだ』っていう…。」
河島「自己紹介はさすがに差し支えありますね。 ちょっと 今日は プライベートなんで。 やっぺし 河島さん。 アキちゃんの地元だし。」
しおり「そうだよな チャリティーツアーですからね。」
磯野「ハハッ 言ってみるもんだ!」
ヒロシ「ウェブ用に 動画撮ってもいいですか?」
河島「動画 動画は…。」
ヒロシ「駄目ですよね。」
しおり「は~い! 海はないけど 夢はある! 埼玉在住 GMT天気印 入間しおり 19歳で~す!」
磯野「しおり~ん!」
4人「しおり~ん!」
小野寺「宮城といえば?」
5人♬『ずんだ ずんだー!』
小野寺「おいしい お米と?」
5人♬『ずんだ ずんだー!』
小野寺「わたすの名前は?」
5人「小野寺ちゃーん!」
小野寺「え? 呼んだ?」
5人「♬『呼んだ 呼んだ~ 』いぇ~い!」
真奈「福岡県…!」
ヒロシ「佐賀だろ~!」
磯野「ストーブさん 真奈ちゃん推しですか?」
真奈「佐賀県出身の遠藤真奈です! がばいよ~ がばいよ~!」
5人「大丈夫?」
喜屋武「ハイサーイ! 沖縄出身 喜屋武エレン! ゴーヤー!」
大吉「チャンプルー!」
河島「そこは返さなくていいんです。 毎回 アドリブなんで。」
ベロニカ「ブラジルと山梨なんだけど 何カ? ベロニカです。」
(拍手)
しおり「5人合わせて 地元系アイドル せ~の!」
5人「GMT5!」
(拍手と歓声)
今野「あらららら 何だか 有名なアイドル来てるって 聞いたんだけど!」
アキ「残念。 今 自己紹介 終わったとこだ。」
今野「あら~…。」
弥生「え~!?」
今野「もう一回 お願い できませんか? あの これ 復興祈願の靴下 プレゼントすっから。」
かつ枝「あ~ いた いた!」
今野「あっ かつ枝さん。」
アキ「かつ枝さん!」
かつ枝「おめえたちの好きなGMTだど!」
鈴「かつ枝さん 琴が好きなのAKBだけど…。」
かつ枝「うるせえ!」
アキ「残念。 今 自己紹介 終わったとこ。」
かつ枝「ほれ そこ なんとか お願いします!」
琴「(泣き声)」
かつ枝「このとおり!」
しおり「これ 結構 消耗するんですよ。」
かつ枝「大ファンなんです~!」
河島「大ファンの顔じゃないでしょ。」
しおり「や… やりまっす。 チャリティー チャリティー!」
小野寺「宮城と言えば?」
弥生「お米!」
一同♬『ずんだ ずんだー!』
<そのころ 東京でも あるチャリティーの企画が 進行していました>
スリーJプロダクション
荒巻「番組の企画なんですけどね そんなのが。」
春子「何 何…。『著名人 総勢80名による チャリティーソング。 楽曲は 森山直太朗さんの【さくら】』。 無理 無理 無理! お断りします。」
荒巻「でも チャリティーでしょ。 断りづらいなあ。」
春子「歌わせんの?」
荒巻「まさか。」
春子「…ですよね。 え? 本人は オファーがあった事 知ってんの?」
荒巻「家内に…。(せきばらい) 鈴鹿さんには見せていません。 というのも 最近 家内… は 歌に 興味を示しておりまして。」
春子「え!?」
荒巻「口の堅い ボイストレーナーを紹介しろと あなたが あんな事 言うから。」
回想
春子「音痴様々です!」
鈴鹿「ひどい!」
回想終了
春子「私のせい!? やだ 怖い! …ってか 無理! 絶対無理音感の 持ち主なんだから!」
荒巻「分かってます。 誰よりも分かってます。 でもね 歌うの 歌詞『さくら さくら』の 1行だけなんですよ。」
春子「そうなんだ。」
荒巻「はい。 ただし 前に歌うのが 森 公美子。 後ろが セリーヌ・ディオン『(交渉中)』なんですけど。 ウフフッ!」
春子「無理! 音痴が際立つ!」
喫茶・リアス
喜屋武「喜屋武で~す! ミミガー! チラガー!」
ベロニカ「ベロニカですけど 何カ?」
(拍手)
アキ「じぇじぇ!」
(拍手と歓声)
アキ「岩手県北三陸で 海女さん やってます! 潜水士の資格も持ってます! 海女ちゃんこと 天野アキです!」
(拍手と歓声)
しおり「じゃあ 5人… 6人合わせて 地元系アイドル せ~の!」
6人「GMT6!」
(拍手と歓声)
安部「さあ まめぶ出来たよ!」
しおり「懐かしいね!」
河島「お前ら それ食ったら移動するぞ!」
真奈「え~!?」
河島「食ったら移動な。」
真奈「まだ よかろうもん。」
アキ「相変わらず忙しいのか?」
喜屋武「まあね この夏は ずっと チャリティー。」
しおり「アキは 海女さん やってないの?」
アキ「うん 今年は ウニが 津波が流されちまって…。」
しおり「そっか 大変だね。」
ユイ「お話中 すいません。 追加で ご注文頂いて よろしいですか?」
小野寺「あ… お構いねぐ。」
ユイ「いやいや そうじゃなくて。 いつまでも貸し切りにしてたら 商売になりませんから。」
(ドアベル)
しおり「お~ 種市 遅いじゃん! 待った 待った!」
種市「おめえら ホントに来たのか。」
喜屋武「種市… 男前になったね 種市!」
磯野「えっ 何!? 何で そんなに親しいの?」
真奈「劇場裏のおすし屋さんで しょっちゅう会いよったから。」
磯野「あっ そう あっ そう… 教え子 教え子だし。」
しおり「どうなの どうなの? 順調?」
ユイ「すいません! ご注文 ご注文!」
しおり「じゃあ… コーラ 5(ファイブ)!」
ユイ「(舌打ち)」
種市「今は 海中の がれき撤去やってる。 今日で袖が浜の作業は 終わりました。 お盆過ぎにとは いきまえんけど 20日ごろには潜れます。」
アキ「やった 安部ちゃん! 20日には潜れるど!」
しおり「違うんだよ! アキと どうなの?」
真奈「まだ つきあいようとやろ? チューしたとやろ?」
(グラスを置く音)
アキ「ユイちゃん…。」
ユイ「カラオケありますけど 歌います?」
河島「いやいや いやいや… 今日は ちょっと オフなんで。」
吉田「『地元に帰ろう』聴きたいですね。」
大吉「こら こら いくら何でも失礼だべ!」
菅原「んだよ! ププ… プライベートですもんね~。」
しおり「別に。」
菅原「いいんですか!? じゃあ じゃあ… お願いします!」
河島「記録用ですよね。」
ヒロシ「はい 記録用です。」
河島「記録用ですよね。」
ヒロシ「記録用です。」
♬~(『地元に帰ろう』)
北三陸駅
吉田「はい!」
一同「まめぶ~!」
アキ「久しぶりに会えて うれしかった。」
真奈「かわいか方にも よろしく。」
しおり「いや うちら 危なかったからね! あの子が上京したら 間違いなく センター!」
アキ「そうか… そうだよな。」
河島「お前ら 運がよかったと 思わなきゃな。」
アキ「頑張ってけろ 応援してっから。」
小野寺「アキちゃんもね。」
しおり「またな! じゃあね またな。」
小野寺「バイバ~イ。」
スナック・梨明日
勉「えっ GMTが来たの!?」
夏「勉さん 知ってんのか?」
勉「そりゃ もう 作業中 ず~っと聴いてますよ! ちょっと言ってよ! ねえ! ここ? ここさ座ったの? あっ まだ温(あった)けえ!」
ヒロシ「そこは マネージャーの河島さんです。」
夏「ハハハハッ!」
水口「河島さん来てたんだ。」
アキ「んだ! ユイちゃん見たら あがっちゃって 名刺渡すのが精いっぱいだった。」
水口「へえ~ すごいじゃん。」
ユイ「…別に。 …っていうかさ あのレベルで テレビとか出れるんだね。」
アキ「え?」
ユイ「あの小野寺って子も 思ってたより 普通っていうか 何か 若くて かわいいだけ? リーダー 性格悪そうだし 沖縄の子は キャラだけだし…。」
水口「ベロニカは?」
ユイ「あれは ねらい過ぎ。 あの枠は 今 トリンドルがいるから 厳しいっしょ。」
<腹黒ユイちゃん 久々に復活です>
ユイ「ずばぬけて かわいい子もいないし ずばぬけて 歌がうまい子もいないし アイドルとしては 限りなく Cに近い B級? ♬『地元に帰ろう』っていうか お前らが ♬『田舎に帰れ』って感じ。」
<毒舌のアクセル全開 フルスロットルです>
アキ「ちょっと待ってけろ 一応 みんな おらの友達で…。」
ユイ「友達? あ~ そうだよね ごめん ごめん。 いや でもさ 友達だからって いきなり押しかけてきて 大騒ぎして 素人レベルの歌 聞かされて 興味ない人間にとっては この上なく 迷惑だし リーダー 性格最悪だし! アキちゃん GMTだったら 余裕で センター取れるよ。」
水口「じゃあ ユイちゃんだったら?」
ユイ「私は… 私は いいよ。 もう そういうの。 でもさ あんなんで アイドルとかいって チヤホヤされるんだったら 潮騒のメモリーズの方が よっぽど 可能性あると思うな。」
アキ「じゃあ やろうよ!」
ユイ「えっ? やんないけど。 やんないよ お店あるし。 でもさ…。」
アキ「何だよ さっきから!『でもさ! でもさ!』って やりたいの? やりたくないの?」
ユイ「やりたいよ! やんないよ… やりたいよ! でも やんないよ!」
水口「やりなよ。」
ユイ「やんない。」
夏「やればいいのに。」
ユイ「やんないよ。」
ヒロシ「やれよ!」
ユイ「やるよ!」
勉「やった~!」
(笑い声)
アキ「マジで?」
ヒロシ「え?」
水口「えっ 何?」
ヒロシ「『潮騒のメモリーズ現象』? 何これ。」
ユイ「再結成から お座敷列車までのストーリーを まとめたの。 読んどいて。」
アキ「やる気満々じゃん!」
ユイ「もう失敗は許さないからね! 前回の反省を踏まえて しっかり戦略練らないと 水口さん。」
水口「はい。」
ユイ「『わんこチャンネル』の池田Dに 連絡しといて。 あと お兄ちゃん 観光協会のホームページで 再結成の情報 流して。」
ヒロシ「はい。」
ユイ「ごめん! 私 嘘ついてた。 全然 諦めきれてないし 全然 吹っ切れてないし! 物分かりいいふりしてたけど 無理。 何か GMTの歌 聴いてたら イライラしちゃって。 あっ もちろん 私に。 何か同い年なのに 何やってんの 私って。 いつも面倒くさくて ごめんね。」
アキ「お帰り。」
ユイ「え?」
アキ「面倒くさい ユイちゃん お帰り。」
ユイ「アハハッ ただいま。」
アキ「フフフッ。」
(笑い声)