ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「あまちゃん」15回「おら、友だちができた!」

【 連続テレビ小説「あまちゃん」】15回のネタバレです。

あらすじ

アキ(能年玲奈)は、夏(宮本信子)との約束を破って危険な時間帯に海に潜り、あやうく命を落としかけたところを美寿々(美保純)に助けられた。夏のげきりんに触れたアキは「海女失格」「出入り禁止」を宣告される。一方、観光協会では、大吉(杉本哲太)や菅原(吹越満)、長内(でんでん)らが集まり、過疎化が進む町の行く末を案じて町おこしの策を考えていた。一向に妙案が浮かばない中、ヒロシ(小池徹平)がやってきて…。

15回ネタバレ

天野家

アキ「ねえ ママ。 ママ 起きてよ。 朝御飯 食べようよ。」

<日曜の朝 天野家に 不穏な空気が 立ちこめていました。 原因は アキでした。 約束を破って 4時以降に漁に出たため 海流に流され 海女クラブ会長の雷が落ちたのです>

回想

夏「海をなめてかかる奴 目上の人間の言う事 聞けねえ奴は 潜る資格ねえ! 海女失格だ!」

春子「そういうね 理不尽で 一方的で 矛盾だらけの態度が これくらいの娘にとって こう… どんだけ つらい事か あんた 全然分かってないでしょ!?」

アキ「やめてってば! もういいから! やめて ママ! お願い!」

回想終了

夏「これで全部。」

大吉「OK。 よいしょ。」

夏「頼むど。」

大吉「はい。 うおっ!? アキちゃん 今日も素潜りか?」

アキ「…ううん。」

夏「何だよ さっきがら。 言いたい事あんなら さっさと言え!」

アキ「うん。 何か手伝う事ない?」

夏「20個 きっちり売るまで 帰ってくるなよ。」

玄関前

夏「行くべ。」

アキ「(ため息)」

観光協会

定例首脳会議

<毎月 第1日曜日は 北三陸市の定例の首脳会議が 開かれます。 海女クラブの会長として 私も呼べれます。 参加者は 観光協会の菅原さん 事務の栗原さん>

大吉「なんぼ にらんでも 観光客は来ねえど。」

<北三陸鉄道を代表して 大吉っっぁんと吉田さん 商工会長の今野さん夫妻 漁協協同組合から 組合長の長内さん夫妻 まめぶ汁後援会から 安部ちゃん なぜか 勉さん>

栗原「それでは恒例のK3NSP 合同サミットを始めます。」

長内「な… 何 何?」

栗原「北三陸をなんとかすっぺ …略して K3NSP。」

夏「略さなくて いいべ。」

菅原「はい。 え~ それでは 北三陸鉄道の方から ご報告があるという事なんで…。」

大吉「はい 見で~ このグラフ。 目をそらさず 直視して。 ここ 5年間のデータ 人口減ってます。 観光客 もっと減ってます。 観光収入 バカみでえに 減ってます。]

大吉「そんな中 我が北鉄の利用者数 ほぼ横ばい。」

(拍手)

菅原「んだ。 収支は減少傾向だべ。」

大吉「そのとおり。 昨年度も大赤字ぶっこきました。 何でか 副駅長。」

吉田「お手持ちの資料を ご覧ください。 記念切符 赤字まんじゅうなど 北三陸駅限定グッズの数々 各種イベントの開催費用 これ全て 観光目的の投資です!」

大吉「その結果の横ばいな訳。 分がる? 種は まいた! 今月14日は恒例の秋祭りだ! 町おこしの成果 見せるチャンスだべ。 みんなの力を一つにするべ!」

菅原「お言葉ですが 秋祭りは 観光目的ではなく地元の市民のため…。」

夏「そういう辛気くせえ事 言ってるから 東北人は暗くて 閉鎖的で へそ曲がりだって 外から思われてんだど 出し惜しみしてる場合でねえ。 來る者は拒まずの精神で 徹底的に サービスすんべ!」

<そのころ 孫のアキは…>

道中

<ふだんなら 休みの日は 朝から晩まで潜れるのに…>

美寿々「あら アキちゃん!」

アキ「浜さ行ぐんですか?」

美寿々「うん。 夏ばっぱ 今日は会合だべ。」

アキ「はい。 だから ウニ丼売りさ行ぐんです。 美寿々さんは 浜さ行ぐんですよね。」

美寿々「うん… またな。」

アキ「浜さ行ぐんですか?」

美寿々「元気出せ アキ! また いつか 潜れっぺ!」

アキ「うん。」

観光協会

大吉「駅前さよ でっけえ看板 3つあんべ。 北の海女 北鉄 その下が スコ~ンと空いてらべ。 あそこさ入る『第三の名物』! 何か ある人!」

勉「はい!」

大吉「琥珀以外で 何か ある人!」

勉「…。」

大吉「何だ 何だ? ろう人形になっでまっだか?」

安部「まめぶ!」

大吉「いや だから 安部ちゃん まめぶは違うって。」

かつ枝「確かに 御当地グルメは必要だ。 宇都宮の餃子なんて あれ 街が作った ブームだべ!」

弥生「八戸のせんべい汁しかり 横手やきそばしかり!」

吉田「でも まめぶは 地元の人間ですら つかみかねてるからなあ。 おかずなのか おやつなのか…。」

安部「だからこそ まめぶを 北三陸の名物に認定して まめぶ1グランプリを決めましょう!」

大吉「やるまでもねえ。 安部ちゃんに決定だべ。」

安部「まめぶ博物館を この辺りに。 …で まめぶミュージアムを建てて こっちに まめぶの森美術館を。」

大吉「黙ってくれ 安部ちゃん ろう人形に…。」

菅原「あ~ そっちだば ジオラマ作り直さねばなんねえど。」

大吉「おめえも黙れ。 お前も ろう人形にしてやろうか?」

長内「夏さんのウニ丼があるべな!」

一同「あ~!」

長内「ウニ丼 既に名物だべ! なあ? 夏さん あれ 一日に どれぐれえ作れるもんだ?」

夏「まあ 孫が手伝ってくれるがら 一日に 30個か 40個だけど…。 でも おらも年だし。 そもそも ウニが足んなくなっぺ。」

大吉「御当地グルメは もういいべ! 消すど~。」

弥生「あっ あ~!」

大吉「何!?」

弥生「まだ書き写してねえべ。」

大吉「書がなくていい! 誰だ~!? ここさ 琥珀そばって書いたの!」

勉「ヘヘヘヘッ…。」

大吉「ほかに 何かない?」

栗原「はい! 鳥取の境港って 妖怪ロードとか 妖怪博物館とかで すごい 町おこしに 成功してるみたいなんです。」

大吉「あ~ 水木しげるの出身地な。」

栗原「そこで 北三陸出身の有名人 誰が いたかなと思っで ネットで調べたら いませんでした。」

一同「じぇじぇ。」

栗原「有名人 誰もいませんでした。」

菅原「嘘!? 栗原ちゃん ネットできるの?」

大吉「そこさ食いつくな!」

今野「誰もいねえっつう事ねえべ。 あれ 新沼謙治は?」

吉田「大船渡ですね。」

長内「サンドウィッチマンは?」

吉田「あれは 宮城です。」

かつ枝「気仙沼ちゃん。」

吉田「名前に地名が入ってっから。」

勉「天狗! 遠野の山には 昔から 天狗が出るって有名だ!」

吉田「何も言えねえ。」

喫茶・リアス

(ドアベル)

春子「いらっしゃいませ~。」

ヒロシ「あれ? 浜にいないから ここだと思ったんだけど…。」

春子「アキ? 残念。 あの子 クビになったの。」

ヒロシ「えっ!?」

春子「クビは大げさか。 自宅謹慎? しばらく 頭冷やせって。」

観光協会

弥生「電車バカっているよねえ。」

吉田「それは 鉄道オタクの事ですね。」

大吉「おっ 新しい切り口だな。」

喫茶・リアス

(ドアベル)

「オムライス!」

「ナポリタン!」

「クリームソーダ!」

「みそラーメン!」

「ミルクセーキ!」

観光協会

栗原「あど ほれ ホームさ三脚立てて 写真 パッシャバッシャ撮る…。」

弥生「写真バカ?」

吉田「カメラ小僧ですね。」

喫茶・リアス

ヒビキ「冷やし中華!」

「カツカレー!」

「親子丼!」

ヒビキ「あっ 冷やし中華やめて 親子丼!」

「パフェ!」

「ミルクセーキ!」

春子「あ~ もう 面倒くさい!」

観光協会

栗原「何か あの人たちって 気持ち悪いですよね。」

菅原「だって 駅のベンチで野宿してらべ 寝袋で。」

大吉「それが どうした? 観光客減って 困ってるのに より好みできる立場か?」

吉田「んだ。」

弥生「大吉っつぁんの 言うとおりかもしんねえ! 野宿してる人がいだら 安い宿を紹介してやる。 そういう地道なサービスが リ… リ…。」

大吉「うん?」

弥生「リ… リポーター?」

大吉「リピーター?」

弥生「んだ! リピーターを作るんだ!」

大吉「いい事 言っだ! そういう オタク心を くすぐるようなアイディア 何かない!?」

喫茶・リアス

春子「ごめん。 ありがとうね 助かっちゃった。」

ヒロシ「いえいえ 暇なんで。」

春子「無職だもんね~。」

ヒロシ「あの アキちゃんって…。」

春子「何 好きなの? だったらさ 気晴らしに どっか連れてってあげてよ。 何か落ち込んじゃってんの 最近。」

ヒロシ「俺 いや 俺は 別に…。」

春子「あっ そうなの? ごめんね。 いや アキ 目当てで 毎日 来てるのかなって 思ってたからさ。」

(ドアベル)

春子「アハハハ… 今の忘れて。」

アキ「えっ 何?」

<このまま 誰も入ってこなければ あるいは 恋が芽生えたかもしれません。 誰も来なければ…>

(ドアベル)

大吉「もうさ 観光協会 当てにしてたら 何も進まねえべな!」

今野「んだんだ。 商工会と北鉄で もう勝手にやるべや。」

大吉「おっ また来たのか! 足立先生のせがえれの足立…。」

弥生「キヨシ!」

ヒロシ「ヒロシです。」

アキ「ばっぱ。 ねえ ばっぱ。」

夏「何?」

アキ「ウニ20個 売り切れました。」

夏「はい 御苦労さん。」

ヒロシ「アキちゃん 今日も潜ってきたの?」

アキ「え…?」

夏「こいつ 海女向いてねえから 辞めさせました。」

ヒロシ「えっ?」

弥生「ちょうどいい! 若者の意見も聞いてみっぺ!」

春子「何 何?」

弥生「いや~ 町おこしのアイデアさ。 これだけ 大人が集まって 6時間も くっちゃべって 何も決まんねがったのよ。 情けねえ。」

ヒロシ「町おこしって ミスコンとか やるやつですか?」

大吉「御当地グルメは駄目だぞ。 さんざん出たすけえ。」

安部「まめぶも駄目だって。」

吉田「さあ どうする? 若者。 難しいべ。」

ヒロシ「はい。」

大吉「うん? うん!? 今 おめえ 何つった?」

安部「まめぶ。」

大吉「いや おめえじゃねえよ!」

勉「琥珀。」

大吉「いや 勉さんじゃない! 足立君 今 何か言ったべ。」

ヒロシ「ミスコン?」

大吉「何だよ それ。」

ヒロシ「地方都市だと 必ず やりますよね。 青森は ミスりんごとか。 でも そんなの とっくに出ましたよね。 すいません。」

大吉「いいや 出てねえよ。 いいね。 いぐねえ? いいべ ミスコン!」

今野「いいね いいね。」

弥生「おら 反対だね!」

今野「当然 水着審査もやんねえとな。」

弥生「反対 反対 反対! 断固反対!」

吉田「弥生さん みっともないですよ。」

夏「ミスター北三陸も やればいいべ。 若え男さ集めで。」

弥生「水着審査もか?」

夏「当然だ。」

弥生「ウフッ やんだ~。」

吉田「弥生さん 気持ち悪いですよ。」

大吉「問題は ネーミングだな。 ミス北三陸じゃ 芸がねえじぇ。 さあ 何かないか?」

夏「また会議か~。」

大吉「ミス!」

勉「琥珀!」

大吉「善は急げだべ! 黙ってたら ミス琥珀になっちまうぞ 安部ちゃん!」

安部「ミ… ミス ウニ。」

吉田「そこは まめぶでしょう。」

安部「はっ! まめぶ! ミスまめぶ!」

今野「ミス リアスは?」

大吉「おっ いいねえ! 出たり引っ込んだりしてる訳だな。」

今野「そうそう!」

吉田「いっそ ミス不思議の国のリアスは?」

大吉「うんうん どんどん いこう!」

夏「ミス不思議の海女のリアス。」

大吉「うんうん! 海女の要素も入れないとね!」

弥生「電車バカが喜ぶようなものが いいでねえの?」

吉田「鉄道オタクの事ね。」

大吉「北鉄にとっては 大切な お客さんだからね。 電車の要素も 入れていこう!」

夏「ミス赤字。」

大吉「何で!?」

弥生「ミス脱線!」

大吉「何で!?」

安部「ミスダイヤの乱れ!」

ヒロシ「ミス北鉄。」

夏「ミス人身事故。」

大吉「ストップ!」

アキ「ミス つり革!」

大吉「アキちゃん 聞いてねえだろ!」

弥生「ミス痴漢!」

大吉「ストップ! 今 足立君が また いい事 言ったのに!」

春子「運転ミス!」

大吉「は 春ちゃんまで…。」

<という訳で ミス北鉄コンテストが 開催される事になったのです>

ヒロシ「ミス北鉄。」

今野「あ~。」

春子「普通じゃない?」

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