ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「あまちゃん」21回「おら、ウニが獲りてぇ」

【 連続テレビ小説「あまちゃん」】21回のネタバレです。

あらすじ

ヒロシ(小池徹平)が、アキ(能年玲奈)の動画を観光協会のホームページに掲載したことで、アキの人気が急上昇し、ファンが押し寄せる事態に。ミス北鉄のユイ(橋本愛)の人気と相まって、町は大にぎわい。だが、アキは、いまだにウニが一匹も取れないことに悩んでいた。海女漁ができるシーズンは、あと一週間。このままでは海女として認められないと焦るアキに、先輩海女たちが考えた秘策とは…。

21回ネタバレ

アキ「じぇじぇじぇじぇじぇ!」

ヒビキ「あっ 海女のアキちゃんだ!」

<なんと ユイちゃん効果で アキまで ブレークしてしまったのです。 まあ ブレークといっても ふだんの3割増し。 プチブレークってやつです>

「観光協会のホームページ見ました!」

観光協会

アキ『はい! ここは 袖が浜です! 私は 高校さ通いながら こごさ来て 海女やってます。 天野アキです。!』。

「目線下さい!」

<ユイとは対照的な 親しみやすいキャラクターと とんでもない なまりが 受けたようです>

「笑って 笑って!」

「笑って なまって!」

アキ「急に なまってって言われても 何しゃべったらいいか おら 分がんねえす。」

「やべ 超なまってる。」

(笑い声)

ヒビキ「ムービーで やってたじゃん。 びっくりした時のリアクション。」

アキ『じぇじぇ』ですか?」

「やばい。 超かわいい!」

アキ「じぇじぇ。」

(笑い声)

「アキちゃん 潜って ウニ取ってきてもらって いいですか?」

一同「ずるいよ ずるい。」

美寿々「ごめんね ごめんね! この子 まだ ウニ取れねえんです!」

一同「え~!」

アキ「あ~ でも! 今日は 取れるかもしんねえので 頑張ってみます。」

(歓声)

美寿々「待て アキ!」

漁協

夏「いや~ たまげた。」

かつ枝「今日は 随分 稼いだべ。 なあ 安部ちゃん。」

安部「3割増しですね。」

美寿々「道理で 脚が パンパンだ!」

長内「こりゃ アキちゃんさ 臨時ボーナス出さねばな。」

弥生「あ~ 何で こんな事に なったのかなあ?」

美寿々「あ~ 観光協会のホームページだっぺ!」

夏「ああ んだども 北鉄のユイちゃんは 分かるが アキは ブスではねえが ごく普通の高校生だべ。」

ヒビキ「そこが 今回の北三陸ブームの ポイントなんですね。」

夏「ブーム?」

弥生「何で いるんだ おめえ。」

ヒビキ「ごく 普通のブスにまで スポットライトが当たる。 つまり 北三陸が 今 きてる証拠なんです。」

弥生「何 言ってっか 分がんねえよ。」

ヒビキ「確かに 北鉄のユイちゃんの かわいさは 神レベルです。 でも その揺るぎない かわいさゆえ 近づき難い印象を 与えてしまうのも事実。 そこに 海女のアキちゃんが現れた。」

美寿々「現れたって アキは前から いたよ。」

ヒビキ「ユイちゃんの とても 17歳には 見えない美貌と アキちゃんの とても 16歳には 見えない 子どもっぽさ なまり バカ面…。」

かつ枝「言い過ぎだろ この野郎!」

夏「ブスって言ったな この野郎 謝れ。」

観光協会

アキ『私は 高校さ通いながら こごさ来て 海女やってます。 天野アキです!』。

ヒロシ「あっ また増えてる。」

菅原「うん? どれどれ。 おっ このままなら 100万いってまうべ。」

ヒロシ「じゃなくて アキちゃん。」

大吉「10万いったな。」

ヒロシ「正直 ユイ一人じゃ ここまで 盛り上がってないと思います。」

菅原「対抗馬が現れて ファン心理に火が付いだって訳だな。」

吉田「天龍現れて ジャンボ鶴田の 人気が出るみたいな感じですね。」

栗原「北三陸っていう へんぴな土地柄も いいんじゃないですか?」

吉田「わざわざ 何時間もかけて 会いに来る。 その行為自体が イベントなんだべ。」

菅原「障害が大きい方が 盛り上がるっていうもんね。」

大吉「う~ん。 これは えらい事になったぞ 吉田君。」

吉田「はい。 チャンスとピンチが いっぺんに来ました。」

菅原「えっ? 先輩 どういう事ですか?」

大吉「もうすぐ 海女のシーズン終わっちっまうべ。」

菅原「あっ! それ…。」

大吉「あ~!」

菅原「なして 今 止まった?」

一同「えっ? あれ?」

天野家

<そうなんです。 アキが海女として潜れるのは 今月いっぱい。 残すところ あと1週間なのです>

回想

夏「今月中に ウニ1個でも取れたら おめえを海女として認めてやる。」

アキ「やった~!」

夏「そのかわり 取れねがったら 二度と潜らせねえぞ。」

回想終了

春子「ああ アキ。」

アキ「ママ どこ行くの?」

春子「スナック。 おばあちゃん疲れたから 代わってって。 だって 今日 たくさん お客さん来て忙しかったんでしょ。」

アキ「うん。 でも 私 何にもしてねえがら。」

春子「何? どうしたの? 今日も取れなかったの? そっか。 昔のアキならさ ここで投げ出してたんだろうね。」

アキ「え?」

春子「ママもさ『だったら辞めれば?』とか 言ったんだろうな。 あるいは『自分で決めなさい』とかね。」

アキ「ママ…。」

春子「行かなきゃ! あっ シチューあるから 温めて食べな。」

漁協

美寿々「あっ あと 1週間か~。」

弥生「こんな事 言ったら アキには悪いが まあ 無理だべな。」

かつ枝「じゃあねえ。 奥の手 使うか?」

一同「頑張って 頑張って!」

美寿々「写真撮ってね~! みんな 萌え~!」

アキ「プハッ!」

(歓声と拍手)

「アキちゃ~ん!」

「こっち向いて!」

「お疲れさま!」

「あれ? アキちゃん それ ウニ?」

アキ「え?」

「それ それ それ!」

アキ「じぇ! じぇじぇじぇ!」

美寿々「あら アキちゃん ウニ取れたの!?」

アキ「う~ん?」

弥生「アキ おめでとう!」

(歓声)

一同「ウニ ウニ ウニ ウニ!」

弥生「よかったな~。」

(歓声)

アキ「ありがとう! ありがとう。」

天野家

アキ「ママ! 夏ばっぱ! 見て見て!」

春子「何 おっきい声出して…。」

アキ「これ見で。」

春子「何 ウニ?」

アキ「んだ! ウニだ!」

夏「アキ 浜から そのまま来たのか?」

アキ「見で! ウニ ウニ!」

夏「えっ? じぇじぇ。 自分で取ったのか?」

春子「そうなの? 自分で取ったの!?」

アキ「う~ん? う~ん う~ん…。 …はい!」

春子「何 それ?」

アキ「あ… 取ったっていうか 網さ入っでだ。」

春子「うん?」

アキ「分がんねえ! 無我夢中で潜ってたから。 自分で取ったって 記憶は ねえけど ここさ入ってるって事は 取ったんだべな。」

春子「ど… どうなんだろうね。」

アキ「あっ!」

春子「何?」

アキ「もしかして ウニが自分から 網さ入ってきたんでねえか?」

春子「アキちゃん そんな訳ないでしょ。 あの ウニには 手も足もついてないのよ。 自分から入ってくる訳ないの。 大丈夫?」

夏「いんや ありえるべ。」

春子「お母さん…。」

夏「潮の流れで ウニは移動っすかんな。 アキは 日頃の行いが いいから ウニも『この子に取ってもらいてえな』そう思ったんだべ。」

アキ「じゃあ 合格!?」

夏「もう あまちゃんじゃなくて 海女さんだ。」

アキ「やった~!」

春子「ちょっと どこ行くの!?」

アキ「漁協! ウニ取ったら 組合長に 食べさせるって約束したの!」

<しかし 自分から網に入ってくるほど 性格のいいウニが いる訳もなく>

安部「ブクブク ブクブク…!」

(歓声)

アキ「どうぞ。」

「あ~ うまそう! わざわざ 名古屋から来たかいあります! 写真 撮ってもらおう。 ウニ食ってる 俺を。」

アキ「すいません 失礼します。」

「アキちゃん アキちゃん?」

「アキちゃん!」

「アキちゃんが どこか行っちゃう。」

安部「もう少々 お待ち下さいね。」

「アキちゃん こっち こっち。」

「アキちゃん こっち向いて。」

「アキちゃん?」

漁協

かつ枝「しゃあねえべ アキ。 あの客は おめえに取ってほしくて 遠ぐがら来たんだから。 だから 今年は 安部ちゃんが取って 海の中から こっそり渡す…。」

アキ「そんなのインチキだべ!」

弥生「インチキなんて人聞きの悪い…。」

アキ「安部ちゃんが取ったウニを 自分が取ったような顔して お客さんに出すなんて できません。 それじゃ 安部ちゃん まるで落ち武者だべ!」

安部「私の事は気にしなくていいから みんな 最初は そうだったんだから。」

アキ「そうなの?」

安部「うん。」

美寿々「んだよ。 安部ちゃんも私も 最初は 夏ばっぱに助けてもらった。」

夏「男っつうのは 単純で正直だからよ。 同じ値段なら 若くて めんこい娘っ子に 取ってもらいでえもんだ。」

一同「んだんだ。」

アキ「でも それじゃあ 安部ちゃんに悪いべ。」

夏「何も安部ちゃんは おめえのために やった訳で ねえんだ。」

アキ「じゃあ 何のために?」

夏「アキ おめえ 何か 勘違いしてんじゃねえのか?」

アキ「え?」

夏「観光海女は接客業。 サービス業なんだど。」

アキ「サービス業?」

夏「お客さんを第一に考え サービスする。 それが基本だ。 自分で取りてえとか 安部ちゃんに悪いとか そんなん知ったこっちゃねえ。 サービスする。 喜んでもらう。 また来てもらう。 おららが考えるのは その事だけだ。 ウニは銭。 海女は サービス業。 分かったな。」

長内「影武者でねえか?」

安部「うん?」

長内「落ち武者じゃなくて 安部ちゃんは アキちゃんの影武者でねえか? 落ち武者じゃなくて。 まあ どっちでもいいか。」

<海女は サービス業。 その言葉は アキの背中に 重く のしかかりました>

<今まで アキは 自分のために 潜っているつもりでした。 楽しいから潜る。 海が好きだから潜る。 でも それだけじゃ 一人前の海女には なれない>

<その点 ユイちゃんは プロでした。 さすが アイドルを目指すだけあって サービスに徹しているように 見えました>

ユイ「あ… あの もし よかったら 海女のアキちゃんも一緒にどう?」

アキ「私は いいから…。」

<あまちゃんと海女さんの間で アキは今 揺れていました>

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