【 連続テレビ小説「あまちゃん」】25回のネタバレです。
あらすじ
アキ(能年玲奈)は、初めて自分の手でウニを獲(と)ることができ、海女として認められた。先輩の安部(片桐はいり)は「まめぶ」のPR活動のために町を去り、新たに花巻(伊勢志摩)が娘を連れてやってくる。海女漁のシーズンが終わり、アキの心にぽっかりと穴が開いてしまう。新人海女のアキの人気で盛り上がった町おこしも下火になってしまった。大吉(杉本哲太)や菅原(吹越満)は、新たな策を思案して…。
25回ネタバレ
<年に一度の本気獲り>
安部「アキちゃん! 取れたか!?」
<アキは とうとう ウニを取る事ができました>
安部「アキちゃん ウニ取った!」
アキ「取れた~!」
北鉄
(警笛)
2008年10月4日(土)
アキ「来たよ。」
<本気獲りが終わって すぐに 安部ちゃんは まめぶの使者として 岩手物産展に参加するために 袖が浜を後にしました>
夏「春子は?」
アキ「声かけたんだけど…。」
夏「寝坊か 門出だっつうのに。 安部ちゃん 我慢すんな。 まめぶさ 限界感じたら すぐ帰ってこいよ。 いいか?」
かつ枝「駄目でもな 安部ちゃんのせいでねえど。 まめぶが悪いんだ。」
一同「んだ んだ。」
美寿々「来年の夏も潜ってっから 帰ってこいよ。」
吉田「上り 各駅停車 宮古行き 間もなく~。」
弥生「アキ ほれ ちゃんと お礼言わねえと。」
アキ「面倒見でもらって どうも ありがとう!」
安部「アキちゃん 頑張ってね。」
吉田「大体 ひと言ずつ しゃべれました? じゃ そろそろ行きますんで…。」
大吉「待で!」
春子「安部ちゃ~ん! 安部ちゃ~ん! よかった 間に合った! これ ずっと 借りっ放しだったから…。 今更 返されても 困るか。 あっ 本体ないもんね。」
吉田「各駅停車~!」
安部「春子さん この際だから 言っちまうけど 私 春子さんの事 嫌いでした。」
春子「えっ?」
安部「ごめんね。 許せませんでした。」
春子「安部ちゃん…。」
吉田「閉まるドアに ご注意下さ~い!」
大吉「うるせえ!」
安部「女子大生に憧れてたんです。 高校の間だけ 海女やって 卒業したら仙台か 東京の大学に進学して OLやって おしゃれしてって…。 それなりに 明るい未来を 想い描いていたんです。 でも 同級生の春子さんが 突然 家出して…。」
回想
1984年(昭和59年)
春子「もう どいてよ!」
回想終了
安部「それで 海女クラブ 抜けづらくなっちゃって 海女やりながら働いて…。 だけど 春子さんん代わりには なれんだがら。 勝手に プレッシャー感じて…。 今 思うと バカみてえだな。 春子さんと おらでは 全然… 全然違うのに ハハハッ。」
春子「うん。 全然 違う。 安部ちゃんみたいに 優しくないもん 私。」
安部「でも この3か月 すごい楽しかった。 いろいろ話せたし アキちゃん かわいいし いい子だし…。 何か 24年分の埋め合わせ できたような気がする。 帰ってきてくれて ありがとう。」
春子「ごめん。 ごめんね 安部ちゃん。 ごめん。」
安部「大吉さんの事 よろしく頼みます!」
春子「何でよ!?」
大吉「何でって…!」
長内「安部ちゃんと まめぶ汁の前途を祝して 万歳~!」
一同「万歳~!」
長内「万歳~!」
一同「万歳~!」
かつ枝「安部ちゃ~ん!」
美寿々「安部ちゃん 帰ってこいよ~!」
吉田「手さ 引っ込めて!」
吉田「危ねえって! 手 引っ込めて!」
花巻「誰だ!?」
長内「えっ!?」
花巻「誰だ ここさ鍋っこ置いだの! 子どもが足引っ掛けて転んだら どうすんだ!? バカやろ! 田舎もんが!」
<その人は 安部ちゃんの代わりに呼ばれた 事務員の花巻さんでした。 袖が浜生まれの 出戻りのシングルマザーです>
<海女のシーズンが終わって アキは 心に ぽっかりと 穴が開いたような気分でした>
天野家
アキ「ただいま~。」
夏「お帰り。」
アキ「(ため息)」
夏「潜りたいのに潜れず ただ暇を持て余し ふてくされる アキなのでした~。」
アキ「ふてくされでねえもん。」
夏「だったら 手伝え。」
アキ「あ~あ… 早く夏になんないかな。」
夏「バカ言え。 やっと落ち着いたばっかりだべ。」
アキ「3か月なんて短すぎるよ。 来年の海開きまで 9か月も みんなは どうしてんの?」
夏「パートさ出たり 内職したり 生活かかってっから みんな忙しいぐれえだ。」
アキ「ふ~ん…。」
夏「まあ そうは言っても 夏に比べたら やっぱ 張り合いねえな。」
夏 アキ「(ため息)」
<おらたちばかりじゃ ありません。 かつ枝や 弥生 美寿々も…>
漁協
長内「帰ったぞ~! おめえら 何してんのだ?」
勉「内職だ。」
花巻「おらが 勉さんさ頼んだんだ。 こいつら 毎日 ここさ集まって 何する訳でもねえ ボ~ッとして 愚痴こぼしてっからよ。」
長内「何 作ってんの?」
美寿々「ミサンガ。」
長内「ミ…? 何だ ミサンガって。」
かつ枝「分がんねえ。」
花巻「昔っから 海女っつうのは 夏の間だけ ビャ~ ビャ~ うるせえんだから。 せみか!」
長内「すげえな。」
観光協会
栗原「やだ~ 何これ。 壊れてる。」
菅原「えっ 何が?」
栗原「見で下さい これ。 カウンターが 一 十 百 千…。 100万だって。」
菅原「このパソコン バカになってるな。」
ヒロシ「壊れてないですよ。」
菅原「え?」
ヒロシ「この動画 今 すごい人気なんです。 もうちょっとで ユイにおいつくと 思います。」
菅原「またまた~!」
ヒロシ「あっ 追い越した。」
2人「じぇじぇじぇ。」
安部『取れたか!?』。
<ヒロシが撮影した 僅か数十秒の映像のおかげで ついに アキの人気が 爆発しました>
菅原「『アキちゃん かわいい』。」
ヒロシ「『感動した!』。」
栗原「『岩手!』。」
3人「『いってみよっと!』。」
菅原「来ればいいべな~。」
浜
「あっ! 海女さん どこですか?」
「海女さん? 海女さん あっちだよ。」
「あっちだ~!」
一同「アキちゃ~ん!」
<しかし 時 既に遅し>
一同「え~!?」
「こんなに いっぱい来たけど 終わってるもんね。」
喫茶店・リアス
大吉「どうすりゃいいんだ~!」
春子「どうするも何も 来年の夏まで 待ってもらうしかないじゃん。」
ヒロシ「待ってくれるでしょうか?」
ヒビキ「無理でしょうね。」
大吉「そうだよね。 はやり廃りに敏感なオタクさんが 9か月も あの動画だけで 我慢できる訳ないよね。」
吉田「『やった~!』しか 言ってないですもんね。」
大吉「そもそも あの映像の どこが そんなに いがったのかね。」
ヒビキ「僕なりに分析すると 大衆は 少女が健気に 頑張ってる姿に弱いんです。 これは ネットユーザーに限らず 日本人の習性です。 ウサギとカメなら カメを。 アリとキリギリスなら アリを。 ハブとマングースなら マングースを応援するんです。」
春子「うちの娘は マングースって訳ね。」
吉田「いや だから ハブとマングースの例えは ちょっと違うから…。」
ヒビキ「僕としては ハブの逆襲に 期待って感じですね。」
大吉「北鉄のユイちゃん VS. 海女のアキちゃんか…。」
坑道
勉「おっ あれ~?」
ユイ「あっ どうも。」
ヒビキ『ユイちゃんも 内心穏やかじゃないはずですよ。 親友に追い越されちゃった訳ですからね。』
ユイ「めっちゃ悔しい! めっちゃ悔しい~! はあ はあ… はあ!」
観光協会
大吉「…という訳で ようやく 軌道に乗り始めた 町おこし。 このタイミングで 海女のシーズンが終わったのは痛い。」
夏「そう言われでも もう潜れねえからな。」
大吉「このピンチを チャンスにすべく 是非 北三陸をなんとすっぺ 略して K3NSPのメンバーの知恵を お借りしい。」
(拍手)
栗原「はい。 温水プールで潜るっていうのは どうですかね。」
菅原「あっ 市民プールな。 あそこだば 一年中 潜れるんでねえか?」
弥生「ウニは どうするんだ?」
菅原「ウニは何匹か離して…。」
弥生「バカこの! お湯さ入れたら死んじまうべ。」
菅原「ウニ 温水駄目ですか?」
夏「当たり前だ。 水が しゃっこいから 北三陸で繁殖するんだぞ。」
栗原「しゃっこい水じゃなきゃ駄目か…。」
吉田「じゃあ せめて 10月いっぱいまで 潜ってもらえませんか?」
弥生「バカこの! 海女が死んじまうべ。」
坑道
勉「あれ~?」
アキ「すいません 勝手に。」
勉「今度は アキちゃんか。」
アキ「『今度は』?」
勉「いや 何でもねえ。」
観光協会
夏「おらたちが 海女クラブ作った時は 駆り出されて どこまでも行ったよな 弥生さ。」
弥生「んだ んだ。 絣半纏さ手拭い巻いて 冠婚葬祭から パチンコの新装開店まで。」
夏「やっぱし 海女の恰好は喜ばれるなあ。 今の言葉でいうと…。」
弥生「コス! コス… コス…。」
ヒロシ「コスプレですか?」
弥生「あっ!」
夏「例えば 海女のコスプレで 北鉄さ乗って ウニ丼 売ってもらうとかな。」
一同「お~!」
(拍手)
ヒビキ「なるほど! 北鉄のユイちゃんと 海女のアキちゃん 奇跡のコラボレーションですね!」
夏「ただの同級生だけどな。」
大吉「いや いや いや いいね! いいんでねえ! いいど コラボだ! これ コラボ! コラボだ これ!」
(拍手)
坑道
<大人たちが よからぬ相談を しているとは知らず アキは 心の叫びを ぶちまけていました>
アキ「海さ潜りでえ! 早ぐ来年の夏になれ~! あ~ スッキリした!」
勉「いがったな。」
アキ「うん。」