ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「あまちゃん」26回「おら、先輩が好きだ!」

【 連続テレビ小説「あまちゃん」】26回のネタバレです。

あらすじ

シーズンが終わって潜れないアキ(能年玲奈)は、北鉄の一日車掌を任され、夏(宮本信子)の発案で「ウニ丼」を海女姿で車内販売することに。ファンが殺到し、イベントは大盛況。アキもみんなが喜ぶ姿を見て、うれしくなる。しかし、母・春子(小泉今日子)から、チヤホヤされていい気になってるんじゃないと厳しい言葉を浴びせられる。アキは、自分が何をやりたいか悩む。そんなアキを見たユイ(橋本愛)は、ある場所に誘いだす。

26回ネタバレ

観光協会

<アキが初めて ウニを取った時の映像。 これが インターネットで大反響を呼び 問い合わせが 後を絶ちません>

菅原「あっ それ アキちゃん 海女のアキちゃんの事ですね。 ええ。 アキちゃんね 地元の現役の高校生なんですよ。」

ヒロシ「はい 今週末 土日限定で 海女のアキちゃんが 北三陸鉄道に乗ります。」

北三陸駅

大吉「北鉄のユイちゃんも 一日車掌で。 そうなんですよ。 ユイちゃんとアキちゃんの 夢のコラボで。 アッハッハッハッ! もちろん 写真撮影OKです。 お待ちしております! ふっ~ 参ったよ。 ずっと 電話鳴りっぱなし。 どうだい? アキちゃん!」

ユイ「どうだいって もう決定してる言い方でしたよね。『夢のコラボ』とか。」

大吉「いやいや… あっ! まあ まあ まあ こっち座って! 2人とも こっち! さあさあ さあさあ! いや まあ そりゃあ 最終的には本人次第だけど でも これは 海女クラブにとっても 絶好のP.R.なんだど。」

吉田「んだんだ! アキちゃんさ憧れて 海女になる後継者が 出てくるかもしんねえ!」

大吉「どうだい やってみねえか?」

アキ「分かった。」

ユイ「え~ アキちゃん 平気なの?」

アキ「海女の恰好で ウニ丼 売るだけですよね。」

大吉「だけ! ウニ丼 売るだけ!」

ユイ「写真撮られるんだよ? いろんな角度から狙われるんだよ。」

吉田「そこは 俺と駅長が しっかり ガードすっから。」

大吉「あっ 何なら ユイちゃんも 海女の恰好してみっか?」

ユイ「えっ?」

吉田「それは ちょっと趣旨が違うべ。 ミス北鉄のイメージが…。」

大吉「いやいや! ここらで ライバルに差つけねえと。」

アキ「ライバルって?」

大吉「…。」

アキ「じぇじぇ! ライバルなんて やめてけろ。 おらとユイちゃんでは レベルが違いすぎる!」

ユイ「私やります。 海女の恰好して ウニ丼 売ればいいんでしょ? 全然平気。 できる。 やる。」

2人「じぇじぇ。」

<見かけによらず ユイは負けず嫌いでした>

アキ「ばあちゃんが作ったウニ丼 いかがですか~?」

(歓声)

大吉「間もなく 発射しま~す!」

吉田「こりゃ まさに うれしい悲鳴ですね。」

大吉「ああ。 うれしい じぇじぇだ!」

天野家

夏「じぇ! 5分で売り切れた!? ちょっと待ってろ。 あと なんぼ作れる!?」

弥生「このペースだと 午前中で ウニ足りなくなっど!」

長内「おい 八戸の業者と 話つけた! 昼までに ウニ10kg届くど!」

一同「うわ~!」

夏「でかした 組合長!」

長内「おう!」

夏「なんぼでも注文受けろ!」

春子「アキ知らない?」

夏「いいから 手伝え!」

春子「えっ? 何 朝から騒いでんのよ~。」

かつ枝「アキちゃんと ユイちゃんが車内販売してんだど。」

春子「えっ?」

北鉄

アキ「ありがとうございます! ありがとうございます!」

ユイ「夏ばっぱが 朝4時起きで作りました!」

アキ「ありがとうございます! ありがとうございます!」

(歓声と拍手)

北三陸駅

(歓声)

スナック・梨明日

吉田「という訳で 本日の利用者数…。 3080人でした!」

(歓声)

吉田「これは もちろん 本年度 最高の数字です! そして 次に 9月の収支! 黒字になりました!」

(歓声と拍手)

今野「大吉っつぁん 何年ぶりね?」

大吉「分がんねえ。」

今野「吉田君が入社してからは?」

吉田「初めてです。 もう何か 鳥肌立ってます。 駅長! 乾杯のご発声を!」

今野「いよっ!」

(拍手)

大吉「え~… 駄目だ! 泣けてきた!」

弥生「泣ぐな!」

大吉「はい! 思い起こせば 24年前 この北三陸鉄道が 皆様の熱い… あ…!」

弥生「泣げ!」

大吉「あ~!」

夏「乾杯~!」

一同「乾杯~!」

北三陸駅

大吉「えっ? 何だって?」

春子「だから 今日限りで やめさせてって言ってるんです。」

大吉「でも アキちゃん 明日もやるって。」

春子「許しません。 ごめんね 親バカで でも耐えられない。 見てらんないのよ。 娘が見せ物になって…。」

大吉「それは考えすぎだべ 春ちゃ…。」

春子「浜では平気なの。 でも 海女の恰好して電車乗ったり 愛想振りまいたりすのは 何か違うんじゃないかなって。」

夏「何も違わねえべ。 観光海女は サービス業だ。 お客さんが喜んでくれたらいい。 それで お客が増えれば本望だ。 浜でも電車の中でも違わねえべ。」

春子「アキは それでいいの? 駅弁売ったり ちやほらされたり 写真撮られたり そんな事するために ここで暮らしてるの? 違うんじゃないの?」

アキ「分がんねえ。」

春子「それじゃ困るのよ。 もう 子どもじゃないんから。 海女さんだけじゃ 生活できねえのは よく分かった。 でも潜るのは好きだし ここが好きだし みんなが好きだし ほか行ぎだぐねえし…。 だから今は みんなの役に立てれば それでいい。」

春子「アキ…。」

アキ「今日は一日 ユイちゃんと一緒で楽しかったし。」

ユイ「私も。」

夏「さあ そろそろ 年寄りは 帰って寝るべ。」

大吉「待ってろ 送っていくから。」

夏「終電あっから 大丈夫だ。 支度しろ。 ユイちゃんも。」

北鉄

夏「今日は おめえらのおかげで 忙しかった~。 ハハハッ。」

アキ「うん。」

ユイ「どうしたの?」

アキ「何でもねえ。」

スナック・梨明日

大吉「確かに 観光客の多くは アキちゃんとユイちゃんと 鉄道目当てだ。 それは否定しねえ。 でも あくまでも きっかけだ。 そこから どう広げていくか それが町おこしの課題さ。」

菅原「う~ん でも いつまでも 女子高生2人に おんぶに だっこってのも まずいべな。」

大吉「おらだって 最初は抵抗あったさ。 ああいう やや偏った客層を 相手にするべきかどうか。 北鉄のユイちゃんや 海女のアキちゃんを 主人公にした漫画を 勝手に描いて 持ってくるような輩と 真剣に向き合っていくべきなのか。」

春子「え~。」

菅原「これ 中身は 意外に普通でした。 まあ とにかく 先輩も おらも 最初は オタクっていう人種さ 偏見ば持ってた。」

菅原「ところが ちゃんと話してみたら 素直だし 真面目だし マナーも きっちりしてる。 まあ 動機は ともかく わんどが生まれ育ったことさ あんなに大勢の人が 来てくれるってのは それだけで うれしいべ。」

春子「そういうもんかな…。」

大吉「今日 ホームさ 人が あふれてるのを見て おら 開通式の日の事を 思い出した。」

春子「開通式?」

大吉「1984年7月1日 春ちゃんが出ていった日の事さ。」

回想

1984年(昭和59年)

春子「もう どいてよ! 邪魔!」

大吉『あの日が この町のピークだった。』

(歓声)

大吉『あんな事は 二度と起こらねえ。 いや… あれは夢だったと 半ば諦めてた。 ところが 今日 もう一度 奇跡が起こった。』

吉田「こりゃ まさに うれしい悲鳴ですね。」

大吉「ああ。 うれしい じぇじぇだ!」

回想終了

大吉「まるで 24年前の あの日みてえだった。 何だっけ? こういうの…。 ほら 何とかって言うべ。 まめぶじゃんくて…。」

春子「デジャビュ?」

大吉「あっ んだ。 デジャビュだ。」

春子「あれ?」

大吉「開通式に出てって春ちゃんが アキちゃん連れて帰ってきて そのアキちゃんが海女になって 観光客いっぺえ呼んで こんなに うれしい事はねえべ。」

春子「…っていうか 菅原君は?」

大吉「先に帰った。 先輩からの無言の圧力を感じてな。」

大吉「春ちゃん! 帰ってきてくれて 本当に ありがとう。」

春子「ちょっと 何それ? やめてよ もう…。 あれ? 菅原君は 菅原君?」

北三陸駅

<次の日も大勢の観光客が 北三陸を訪れました>

「あの 海女のアキちゃん…。 …じゃないですよね。 すいません 間違えました。」

<しかし 駅に アキの姿はありませんでした>

天野家

ユイ「ごめんください。」

アキ「ユイちゃん。」

ユイ「迎えに来ちゃった。」

アキ「ごめん…。」

ユイ「やっぱり つらかった? 写真撮られたり握手してきたり…。 じゃあ どうして?」

アキ「昨日 お母さんに言われた事が…。」

回想

春子「駅弁売ったり ちやほらされたり 写真撮られたり そんな事するために ここで暮らしてるの?」

回想終了

アキ「やっぱり おら ユイちゃんとは違う。 ただ潜りたくて 海女やってんだ。」

ユイ「うん 知ってる。」

アキ「容姿にも自信ねえし 接客が うまい訳でもねえ。 潜る以外 何の取り柄もねえ。 何もできねえ。 ただの女子高生だ。」

ユイ「そんな アキちゃんに わざわざ遠くから 会いに来てる人がいるんだよ。 何もできない ただの女子高生が 海に潜って ウニ取ったから 100万回も再生されたんじゃん。」

アキ「そうだけど…。」

ユイ「容姿とか 接客とか そんなの関係なくてね アキちゃんは 十分かっけえんだから。」

アキ「そうかな…。」

ユイ「そんなに潜りたいのか…。 じゃあ 一年中潜れる いい方法 知ってるよ。」

アキ「えっ 何 何!?」

ユイ「明日 学校で教えてあげる。 だから 今日は ちょっと頑張ろうよ。」

アキ「…うん。」

ユイ「よし 準備 準備!」

<その日も 2人で 120個のウニ丼を 売り切りました。 そして 次の日>

学校

ユイ「こっち こっち!」

アキ「何? ねえ ユイちゃん どこ行くの?」

ユイ「いいから来て!」

アキ「何?」

ユイ「フフッ のぞいてみなよ。」

アキ「じぇじぇじぇ!」

<一体これは 何なのでしょう? 続きは 明日>

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