ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「あまちゃん」28回「おら、先輩が好きだ!」

【 連続テレビ小説「あまちゃん」】28回のネタバレです。

あらすじ

アキ(能年玲奈)は、潜水土木科への編入を、親友・ユイ(橋本愛)に宣言。潜水の体験実習では、憧れの種市浩一(福士蒼汰)に近づけて、ちょっとうれしい。そうとは知らないヒロシ(小池徹平)は、アキへの思いをつづったラブレターをユイに託していた。そして、スナックから家に帰った春子(小泉今日子)は、隠すようにしまってあった編入届を見つけて…。

28回ネタバレ

学校

アキ「よし 決めた! ユイちゃん おら普通科やめて 潜水土木科に編入する。」

ユイ「え?」

アキ「種市先輩に教わって 潜水士の資格取る。」

ユイ「種市先輩。」

アキ「じぇじぇじぇ!」

種市「何か用か?」

アキ「えっと あの…。」

ユイ「あ… あの この子 南部もぐりに興味あるんです。 ヘルメット潜水 やってみたいんですって。 そうでしょ?」

種市「いいよ。」

アキ「じぇ!」

種市「体験実習用のセットあるから ついてこい! ほら!」

ヘルメット式潜水体験実習

磯野「できたな。 OK! こっちゃ来! こっちゃ来!」

アキ「え? え?」

磯野「はいはい。 入れ入れ。」

ユイ「いきなり 素人がやって 危なくないんですか?」

磯野「危ねから これ巻いてんの 何かあったら これ引っ張っから 大丈夫だ。」

種市「心配すんな。 体験実習は 浅いプールで潜るから。」

磯野「このホースを伝って カップに空気が入ってくるから。 な! これ見て こっちこっち これを 頭でこうやって うまく 自分で空気を 抜くように。 分かった?」

アキ「ああ…。」

磯野「あのさ ほかに何か質問はねえか?」

アキ「ああ… ああ。」

磯野「OK!」

アキ「え~と え?」

<ヘルメットだけで20kg。 潜水服を合わせた総重量が なんと70kg 陸上では 1人じゃ歩けないほどです>

磯野「空気抜けって。」

ユイ「ちょっと 大丈夫なんですか?」

磯野「うん大丈夫だ。」

<でも水中では その重さのおかげで 深く潜れるのです。 地上から 空気を 絶えず送り込んでもらい ヘルメットの横に付いた穴から 吐き出す。 だから 苦しくはありません>

<ただ 種市先輩と 目が合う度に ドキドキして 胸が苦しくなります>

磯野「おい! 何だ? おい! 大丈夫か! 大丈夫か おい! おい 落ち着け 落ち着けよ! おい どうした?」

アキ「すいません 何か胸が苦しくて…。」

磯野「当たりめえだ この野郎 空気抜いてねえべ!」

アキ「空気?」

磯野「自分で抜かねえと 空気がたまって 体が浮いてくんだよ。 そしたら おめえ 何かあったと 思うべ!」

アキ「すいません。」

磯野「はい!」

準備室

種市「珍しいな 女子で 南部もぐりさ 興味持つなんて。 海好きか?」

アキ「はい! ばあちゃんが 海女クラブの会長で 海さ潜りたくて 東京から 転校してきたんです。」

種市「じぇじぇ! 東京から? えれえ なまってんな。」

アキ「はい 海女のおばちゃんたちと ばっかり しゃべってっから。」

種市「ああ 袖が浜は なまり きついもんな。」

アキ「先輩は なして潜ろうと 思ったんですか?」

種市「自分は 先祖が南部もぐりの家系で じいちゃん まだ現役で 真冬でも潜ってんだ。 親は 大学さ行けって 反対したけど 自分は 勉強好きでねえし 海で育ったからな。」

アキ「東京さ 就職するんですか?」

種市「んだ。 羽田空港 新滑走路拡張工事さ やるんだ。」

アキ「羽田の?」

種市「国際線が入るから 滑走路 延ばすんだと その土台造りだ。」

アキ「へえ~!」

種市「潜水士が潜って 石積み上げんのさ。 なんぼ技術が進歩しても 基礎工事は 人間が潜って やんねば なんねえ。 そういう仕事に 自分は 誇りを感じてんだ。」

アキ「かっけえ~!」

種市「かっけえか?」

アキ「自分の事『ずぶん』って言うんですね。」

種市「あ…。」

アキ「ああ すいません。」

種市「で 自分 そろそろ帰る。 あ…。」

アキ「エヘヘ!」

種市「気ぃ付けて帰れよ。」

北三陸駅

アキ「あ ユイちゃん! どうしたの? 怖い顔して。」

ユイ「(ため息)これ 兄貴から渡せって 頼まれた。」

回想

ヒロシ「これアキちゃんに渡して。」

ユイ「え?」

ヒロシ「ほら 中見んなよ。」

ユイ「見なくても分かるよ これ どう見ても。 え?」

ヒロシ「うるせえな。」

回想終了

アキ「何で そんなに はじっこ持ってるの?」

ユイ「だって嫌じゃん。 親友に 兄貴からのラブレター渡すなんて。」

アキ「ラブレター!?」

ユイ「うん。 久しぶりに メールしてきたと思ったら…。 あ~ 嫌だ! 大丈夫! こんなの読まなくていいから!」

ゴミ箱に捨てるユイ

アキ「ちょっと?」

ユイ「行こう行こう。」

アキ「え?」

ユイ「あ~!」

吉田「読むよね~!」

ユイ「う~!」

吉田「すいません。」

ユイ「ごめんね 兄貴には 直接渡せって 言っとくから。」

スナック・梨明日

吉田「という訳で 中見は 確認できませんでしたが 足立の野郎 諦めてないですね。」

菅原「母親としては これ 気が気じゃないでしょ。」

春子「まあね でも あの子 いい子だからね。」

大吉「ちょっと この間は 大反対してたべ。」

回想

ヒロシ「アキちゃんと…。」

春子「駄目 絶対駄目! ありえない 絶対駄目! 金輪際 駄目~!」

回想終了

春子「え? そんな事 言ったっけ?」

大吉「言ったよね? 弥生さん。」

弥生「言った言った! ケチョンケチョンだったべ!」

春子「嘘 嘘! だって 反対する理由ないじゃん。」

回想

春子「ヒロシ君じゃ アキを 幸せにできないからよ。」

回想終了

春子「あら? ちょっと 思い出してきた。 言ったね 私ね。 でも もう 気が変わったのよ。 何か最近アキ 変に人気が 出てきちゃったじゃない?」

大吉「まあ 海女のアキちゃんといえば 北鉄のユイちゃんと並んで 観光の二枚看板だからな。」

春子「だから 勘違いしたり 変な虫が つくくらいだったらさ。」

菅原「いやいや 足立君も 相当 変な虫だよ。」

春子「昨日 あんなに褒めてたじゃん。」

菅原「昨日は ほら お父さんがいたから ろくなもんでねえべ 女子高生に ラブレターなんて。」

大吉「うん。」

春子「あ ラブレターで 思い出しちゃった。」

大吉「うん?」

春子「交換日記 持ってきたの。」

菅原「じぇ! ちょっと やめて! あ! 先輩! 吉田! 何だ この連携プレーは?」

吉田「読んじゃって下さい!」

春子「高校時代にね 交換日記やってたの 菅原君と 3日間だけ。」

弥生「じぇじぇじぇ!」

大吉「『春ちゃんへ 今日から交換日記を始めます。 付き合ってるわけでもないのに こんなのヘンだって思うかも しれないけど 僕は気にしない。 男女の間にだって 友情は 成立するよね』。」

菅原「先輩やめて!」

大吉「『なんでも好きなこと書いてね』だそうです!」

弥生「で… それに対して春ちゃんは?『髪を切った私に 違う人みたいと アナタは 少し照れたよう…』。あ あれ?」

吉田「歌詞ですね。」

大吉「んだ 松田聖子の『夏の扉』だな。」

春子「『なんでも 好きなこと書け』って いうからさ。」

大吉「『春ちゃんへ。 僕も松田聖子 大好きです。 でも 春ちゃんの方が かわいいと思います』。」

菅原「もう 死んでしまえばいいのに俺。」

大吉「それに対して 春ちゃんは?」

弥生「どれどれ。」

菅原「何で 弥生さんが読むの?」

弥生「『紅茶のおいしい喫茶店』。」

吉田「柏原よしえだ!」

大吉「よっぽど書く事 ねがったんだな。」

大吉「『春子ちゃんへ!』。」

菅原「先輩 もう やめませんか! 悲しくなるだけだから!」

大吉「『涙のリクエスト 最後のリクエスト』。」

吉田「ああ 菅原さんも 歌詞 書いちゃった。」

大吉「そして ついに最後の日記です。」

弥生「『ラブ・イズ・オーヴァー』。」

春子「ごめんね 持ってこなきゃ よかったね。」

菅原「もう 遅いべ。」

大吉「菅原は 足立君の事 とやかく言う資格 ねえってのが よ~く 分かった。」

吉田「そうですね。」

大吉「でもまあ この大事な時期に スキャンダルは ちょっと 困るんでねえか?」

春子「何それ 芸能人じゃあるまいし。」

吉田「いや ネットユーザーにとって アキちゃんと ユイちゃんは 芸能人と 一緒ですよ。」

春子「そっか そうなるんだ。」

大吉「だからまあ できれば 当分の間 恋愛の方は 控えてもらって。」

菅原「足立君には それとなく 注意しとくか。」

弥生♬『ラブ・イズ・オーヴァー』

春子「うるさいよ 弥生さん。」

天野家
隠し部屋

アキ「ずぶんに…。 エヘヘヘ! 自分…。」

<恋をしてからアキは 春子の隠し部屋に 入り浸っていました>

アキの夢

アキ「好きです。」

種市「自分も。」

(ぶつかる音)

磯野「今度は何よ! いい加減 慣れてよ!」

夢終わり

アキ「ああ うう…。」

(ノック)

春子「入るよ。」

アキ「(うなされる声)」

春子「何 うなされてんの?」

春子「何? これ。 アキ!」

アキの夢

磯野「何なのよ!」

夢終わり

春子「起きなさい アキ!」

アキ「う~ん。」

春子「アキ ほら! うなされてる場合じゃない! はい はい! 起きて!」

アキ「うん?」

居間

春子「ちょっと これ これ 何これ どういう事?」

夏「何だよ こんな夜中に おっきな声出して。」

春子「いいから お母さん 黙っててくんない! ほら早く!」

アキ「あのね 普通科から 潜水土木科に 編入しようと思うの。」

春子「潜水土木科?」

アキ「そう。 潜水服着て 海に潜って…。」

春子「南部もぐりでしょ それ。」

アキ「知ってんだ?」

春子「当たり前じゃん ママだって 北高の卒業生なんだから。」

夏「卒業してねえべ!」

春子「お母さん 黙っててくんない。 ちょっと 何これ? 本当 分かんないんだけど。 何で 潜水土木科に?」

アキ「潜りでえから。」

春子「はあ?」

アキ「温水プールがあるから 一年中潜れるんだって。 あ 海女は 海女で続けるよ。 夏場は 海女やって それ以外は 南部もぐりやりでえ。」

春子「アキ! ねえ。」

アキ「…ていうか もう決めたてきた。 親御さんがOKなら 明日からでも 来いって。」

春子「知ってたの?」

夏「まあな。」

春子「まあな じゃなくて!」

夏「ああ もうもう。 母ちゃんと相談して決めろって 言っただけだ!」

春子「相談って ちょっと! あ~あ! 逃げたよ また。 ホントにやりたいの? 南部もぐり。」

<アキの決意の固さは その目を 見れば 分かりました。 それにしても 海女の次は潜水士 全く目が離せない子です>

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