ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「あまちゃん」34回「おらのじっちゃん、大暴れ」

【 連続テレビ小説「あまちゃん」】34回のネタバレです。

あらすじ

春子(小泉今日子)が、ヒロシ(小池徹平)に「アキ(能年玲奈)が好きなのは、種市浩一(福士蒼汰)よ」と話してしまい、アキはあわてる。さらに、アキとユイ(橋本愛)の地元テレビ局の番組出演についても、乗り気のユイに対し、アキは戸惑いを隠せない。

34回ネタバレ

スナック・梨明日

春子「るいがとひなきす。 るいがとひなきす! 逆から読んでみ。」

一同「るいがと…。」

春子「好きな人がいる。」

学校

磯野「何だ どうした! 何だ どうした これ! おい 上げろ 上げろ 上げろ! どうしたのよ!」

アキ「すいません ちょっと! ストーブ!」

磯野「ストーブ?」

アキ「出ます!」

磯野「お前ら手伝え!」

<こう見えて 本人は すこぶる慌てているのです。 しかし何分 この重装備 そう簡単には 脱げません>

アキ「もういいです。」

磯野「いぐねえべ バカこの! ストーブつけっぱなしは 駄目だ!」

足立家

<この日を境に ヒロシは 観光協会をい無断で休み… ストーブさんに逆戻り>

功「ただいま。」

よしえ「お帰りなさい。」

功「おいおい まだ ストーブの 季節じゃないだろう。 仕事どうした? ヒロシ。」

よしえ「そっとしといてあげて。 あなた。」

喫茶店・リアス

アキ「ええ!? 何で そんな事言ったの?」

春子「はずみよ。 ごめん。 でもまさか あんなに傷つくとは 思わなくてさ。」

アキ「やめでよ もう! デリカスー ないんだから もう!」

春子「『デリカスー』なんて スナックには ないの。 あるのは 下世話な会話と 下世話な歌! あと タンバリン! フフン!」

菅原「で その憧れの先輩とは どうなってんの?」

アキ「ちょっと!」

吉田「第2ボタンは 予約済みですか?」

菅原「ちょっと 吉田君 古いよ。」

吉田「♬『制服の胸のボタンを』」

アキ「ちょっと やめろって。」

春子「何よ 好きなんでしょ?」

アキ「来てんだ。」

春子「え? あら。」

北三陸駅

春子「あ どうも。」

種市「どうも 自分(ずぶん) 北三陸高校 潜水土木科3年 種市浩一と申します。」

春子「覚えてる アキの母です。」

種市「はい。」

春子「コーヒー飲む?」

種市「あ 自分 コーヒー 飲めねえので まめぶで。」

春子「まめぶ あ…。」

大吉「アキが 憧れの先輩と 駅さ向かって 歩いてたって タレこみがあったど! あ!」

種市「お父さん!」

春子「お父さん!?」

種市「自分 北三陸高校潜水土木科3年 種市浩一と申しましす!」

大吉「気に入った 元気がいい。 卒業したら 北鉄さ就職しろ!」

アキ「大吉さん 何 言ってんの。」

大吉「『出発進行』って言ってみ。」

種市「出発進行!」

アキ「言わなぐで いいがら! 種市先輩 就職決まってんだ。」

大吉「そうなの?」

種市「はい 潜水土木士として3月から 羽田空港の 滑走路拡張計画の 基礎工事に加わります。」

春子「へえ~。」

アキ「おらも 潜水士の試験受げっから 勉強教わってんだ。 邪魔しねえでけろ。」

大吉「いいなあ。 戻りでえなあ あのころに。」

菅原「単語帳 蛍光ペン 変な匂いの消しゴム。」

吉田「♬『制服の胸のボタンを』」

大吉「♬『下級生たちにねらわれ』」

菅原「ねらわれ?」

大吉「ねらわれだべ?『ねらわれた学園』の主題歌だべ?」

春子「それは『守ってあげたい』でしょ ユーミンの。」

大吉「じゃあ 何だっけ?」

吉田「♬『制服の胸のボタンを』」

菅原「♬『下級生たちに ねばられ』」

春子「いや違う。♬『下級生たちに ねじられ』じゃない?」

大吉「♬『下級生たちにねぎられ』じゃない?」

吉田「何か 気持ち悪いよね。」

ユイ「♬『ねだられ』じゃないですか?」

回想

♬『制服の胸のボタンを 下級生たちにねだられ』

回想終了

3人「あ~!」

春子「そうだ『ねだられ』!」

アキ「うるせえな もう! 邪魔しねえでよ!」

一同「すいません。」

ユイ「大丈夫 邪魔しない。」

アキ「先輩 これ どういう意味ですか?」

種市「うん。」

<親友 憧れの先輩 潜水土木の実習 アキは 充実した学園生活を 送っていました。 一方 忠兵衛と夏は 同居4日で 早くも倦怠期を 迎えていました>

天野家

夏「や~!」

忠兵衛「いでえ! いでえな この野郎! 警察呼ぶど!」

夏「うるせえ さっさと出てけ!」

アキ「ばっぱ じいちゃん! 何やってんだ?」

夏「『ブリ大根と ブリに照り焼き どっちが食いてえ」って聞いたら どっちでもいいって ぬかしやがった!」

忠兵衛「あの大吟醸さ合うのは どっちだって考えたら どっちも合うなど 思ったがら どっちだっていいと答えたんだべ。」

夏「ブリ大根とブリの照り焼きでも おら 一生懸命作るんだど!『どっちでもいい』とは 何事だ!」

忠兵衛「あ~ もう うるせえ! 外で食う。」

夏「あ~ 行げ行げ 船さ乗って 沖さ行げ! ほれ行げ! 二度と帰ってくるな!」

忠兵衛「帰ってこねえや!」

夏「う~っ!」

ユイ「帰った方がいい?」

アキ「2階行こう。」

スナック・梨明日

春子「いらっしゃいませ!

菅原「はいよ。 あ~ こんばんは。 ビール!」

春子「はい。」

吉田「ビール。」

大吉「ウーロン茶。」

春子「はい。」

勉「水割り。」

功「やってる?」

春子「あ~ いらっしゃい!」

吉田「足立先生?」

功「あ こんばんは。 あ 菅原君。」

菅原「ええ。」

功「せがれが 無断欠勤をしちゃって ホントに申し訳ない。」

菅原「いえいえ あの 原因は ハッキリしてますから。」

功「え そうなの?」

大吉「あれ 聞いてないですか? 失恋したんですよ。」

功「失恋? 情けない。 大の男が 女に振られて 仕事に 穴を開けるとは。 諸君には ホントに ご迷惑を おかけして。」

吉田「先生。」

功「あ! あった。 ハハハハ! あった。 この間 来た時ね 携帯のストラップ落としちゃって。 あった あった。」

菅原「土下座するのかと思った。」

吉田「ですよね。 土下座のタイミングでしたよね 今。」

大吉「わざわざ そのために 来たんですか?」

春子「私が呼んだんです。」

大吉「春ちゃんが?」

春子「あんたたち もう帰って。」

3人「え?」

吉田「ビール 頼んだばっかりだべ。」

春子「ほら これの話するんだから。」

大吉「行くべ。」

吉田「どうも 先生。」

春子「ありがとうございました。 勉さんも 帰って。」

勉「え?」

春子「早く。」

勉「はい。」

春子「ありがとうございました。」

天野家

ユイ「そっか じゃ まだ お母さんと話してないんだ。」

アキ「ユイちゃんは?」

ユイ「うちは平気。 パパもママも 応援してくれてるから。」

アキ「どうすっぺなあ。」

漁協

(笑い声)

忠兵衛「大体 袖の女子(おなご)は 気性が荒くて 駄目だ。」

美寿々「え~?」

忠兵衛「それに比べて 北欧の女子は。」

長内「北欧? スウェーデンか?」

忠兵衛「俺は グローバルフィッシャーマンだからな。」

かつ枝「見えますよ。」

忠兵衛「港港さ 女子がいたじゃ。」

美寿々「夏さん!」

忠兵衛「あ!」

美寿々「嘘だよ。」

(笑い声)

忠兵衛「この野郎!」

忠兵衛「しかし まあ 俺みでえな男 よぐ待ってられるよな 夏も。」

かつ枝「ホントだよ 忠兵衛さん。」

忠兵衛「いよいよ 逃げられるんじゃねえか …って心配するが 毎年 ちゃんと 待ってる。 しかも今年は 娘も孫もいて ありがてえ話だ。」

長内「だったら 帰って 謝って 許してもらえ。」

かつ枝「そういうごったな。」

忠兵衛「んだな。」

かつ枝「んだ んだ! 素直に謝って。」

忠兵衛「ありゃ?」

美寿々「ん?」

花巻「夏さんが来て置いて帰った。」

美寿々「え?」

一同「じぇじぇじぇ!」

忠兵衛「いつだ?」

花巻「今さっきだ。」

忠兵衛「今さっき? 今か さっきか? 何で 黙ってんだ!」

スナック・梨明日

功「う~ん。」

春子「正直 迷ってます。 アキ1人だったら 絶対に反対なんですけど。 ユイちゃんも一緒だし アキだけ 出さないって訳にもいかないし。」

功「町おこしに協力しなかったら 何を言われるか 分からないし。」

春子「そんなのは いいんですよ 別に。 娘の将来に対する 不安に比べたら そんなの。 何ですか?」

功「うん? いやいや 面白いなと思ってね。」

春子「え?」

功「北高一のワルだった 天野春子の娘と 担任だった 私の娘が 同級生になるなんって。 あのころは 考えもしなかったよね。」

回想

功「天野 ちょっと待て!」

春子「何だよ!」

功「お前 パーマかけただろう?」

春子「天パーだよ。 何だよ もう!」

功「前は まっすぐだっただろう。 これ パーマかけてるだろう!」

春子「触るんじゃねえよ! 天パーだって言ってんだろう!」

功「パーマだよ!」

春子「天パーだよ!」

功「前は まっすぐ だったじゃないか!」

春子「うっせえんだよ!」

功「うっせえ じゃないんだよ! な パーマかけちゃいけない。」

回想終了

春子「パーマか 天パーかで 一触即発だったもんね。」

功「そうだなあ。 ハハハ!」

春子「ヘヘヘ! 懐かしんでる場合じゃないか? とにかく 不安なんです。 テレビになんか出たら ますます 注目される。 好奇の目に さらされる。 そういう状況で 娘が傷つかないように 守ってあげる 自信がないんです。」

功「なるほどね。 実際のところ どうなのかな。 ユイ 芸能界で やっていけるのかな。」

春子「それは まあ 本人次第でしょうけどね。」

功「うん。 ま 自分の娘だし 年も 孫ほど離れてるし 正直 分からないんだよ。 俺も 年かな? 娘には甘くてさ。 まあ 本人が やりたいように させるのが 一番だって 気がしてるんだ。」

春子「何か ユイちゃん見てると 昔の自分 見てるみたいな 気がするんですよ。 何かこう プライド高くて 自信かで 自分は 周囲とは違う 特別な存在なんだって こう 信じて疑わない あの感じ。」

功「何か 分かるような気がする。」

天野家

ユイ「テレビ出るの嫌?」

アキ「分がんね。 ユイちゃんは?」

ユイ「私は 出たいよ。」

アキ「え?」

ユイ「嘘ついても しょうがないから アキちゃんにだけは 本当の気持ち言うけど 出たい テレビ。 地方局でも何でも 出たいよ。 ただでさえ 都会の子と比べたら 遅れ取ってる訳じゃん。 だったらもう 開き直って 田舎を利用しなくちゃ。」

アキ「ユイちゃん。」

ユイ「おら ミス北鉄(きたでつ)のユイだ。 よろすぐ。」

アキ「ユイちゃん?」

ユイ「急に なまったら変かな?」

アキ「変じゃないよ。」

ユイ「みんな 北三陸さ 来てけろ じぇじぇ!」

アキ「ハハハ! 分かった 出るべ テレビ。 ユイちゃん。」

ユイ「ホント?」

アキ「北三陸のためだ。 ユイちゃんと一緒なら 出てもいい!」

忠兵衛「ただいま!」

アキ「じいちゃん 帰ってきた!」

忠兵衛「ウフフ!」

アキ「じいちゃん お帰り!」

忠兵衛「おう!」

アキ「あ ブリ大根も照り焼きも どっちもある! うまそう!」

夏「早ぐ手洗え ユイちゃんも。」

2人「は~い!」

夏「おとうさんも。」

忠兵衛「は~い!」

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