【 連続テレビ小説「あまちゃん」】36回のネタバレです。
あらすじ
父・正宗(尾美としのり)が東京からやって来た。アキ(能年玲奈)の17歳の誕生日を祝いに来たのだ。すっかり誕生日を忘れていたアキは、種市(福士蒼汰)からミサンガをプレゼントされたことを思い出す。“あれは誕生日プレゼントだ”と思ったアキだが、お礼を言いたくても、なかなか会えない。そして誕生日。町の人が企画したサプライズパーティーが盛りあがるなか、種市がやってくる。
36回ネタバレ
道中
アキ「パパ?」
<あの男が 北三陸に帰ってきました>
天野家
居間
黒川「うまいですね。」
忠兵衛「おお アキ お帰り!」
アキ「パパ 何やってんの?」
黒川「だって お前 明日 誕生日だろう。」
アキ「じぇじぇじぇ!」
<じぇ! 3つ分 驚いたのには 理由がありました。 自分の誕生日を忘れていた事 正宗が 自分の誕生日を 覚えていた事。 そして 3つ目の『じぇ!』は>
回想
種市「天野!」
アキ「はい 何ですか?」
種市「これ ちょっと 早(はえ)えけど。 大事にしろよ。」
アキ「はあ…。」
磯野「おい 昨日のテレビ 録画した? 録画した? 俺 チャンネル 間違えて 相撲録っちゃった! 録画した?」
アキ「してねえです。」
磯野「録画した?」
種市「してないです。」
磯野「何でだよ~!」
回想終了
黒川「おい アキ どこ行くんだアキ!」
2階
アキ「じぇ!」
<3つ目の『じぇ!』は 憧れの先輩が アキの誕生日を知っていた事>
アキ「種市先輩 種市先輩! ああ 番号知らない!」
足立家
ユイ「もしもし! それで電話してきたの?」
天野家
アキ「うん。 でも ユイちゃん 知ってる訳ないよね。」
足立家
ユイ「…ていうか それ 本当に誕生日プレゼントかな?」
天野家
アキ「それ以外に 考えられねえべ! だって ミサンガだよ。」
足立家
ユイ「死んだ目した おばちゃんたちが 漁協で作ってるやつでしょ?」
回想
かつ枝「(ため息)」
弥生「(ため息)」
美寿々「(ため息)」
勉「(ため息)」
回想終了
天野家
アキ「でも ミサンガだもん。」
春子「えっ 嘘でしょ!?」
アキ「あ ママ帰ってきちゃった。」
足立家
ユイ「じゃ 知り合いの先輩に 連絡先 聞いておくから。」
アキ☎『ありがとう。 明日会おうね!』
ユイ「うん。」
天野家
居間
春子「来ないでって 言ったのに 何で来んのかな もう!」
黒川「何が悲しくて 娘の誕生日に 一人で。 ねえ お父さん!」
春子「お父さんとか 呼ばないでよ!」
忠兵衛「亭主に向かって そういう 口のきき方しちゃ駄目だ。」
夏「んだ んだ 相手を立てるのが 長続きの秘訣だ。」
春子「年に10日しか 一緒にいない夫婦に 言われたくないんですけど。」
黒川「え? そうなんですか!」
夏「これが 意外と悪くないのよ メリハリがついて。」
忠兵衛「正宗さんも 乗りますか? マグロ船。」
黒川「いいですね!」
春子「お~ 言ったね! そのかわり 会いたい時に 会えなくなるんだからね。」
黒川「お母さん 僕 タコ 大好物なんです。」
夏「あ~ いがった!」
アキ「ママ!」
春子「何? 何よ?」
アキ「誕生日 明日 明けて今日 誕生日。」
春子「そうよ だから こんな面倒くさい事に なってんじゃないのよ。」
アキ「お祝い 何か お祝い。」
春子「それどころじゃないでしょ あんた 早く寝なさい。 はい おやすみ はいはい。」
夏「ああ…。」
忠兵衛「春子も飲め。」
春子「飲むよ!」
忠兵衛「よし。」
春子「それで いいよ!」
2階
夢
♬『君に胸キュンキュン 浮気な夏が ぼくの肩に手をかけて 君に胸キュンキュン』
♬『気があるの?って こわいくらい読まれてる さざ波のラインダンス 時間だけこわれてく』
夢終了
黒川「どうした?」
アキ「怖い夢 見た。」
黒川「お父さんが ついてるから 安心しなさい。」
アキ「うん おやすみ。」
黒川「おやすみ。」
アキ「嫌~!」
春子「信じられない!」
夏「何してんだ? 娘の布団に潜り込んで!」
黒川「いやいや だって 去年までは 時々 一緒に寝てたから。」
アキ「嘘 中学まで!」
春子「嫌々でしょ? 嫌々 寝てたんでしょ!」
黒川「いいじゃないか 親子なんだからさ。」
忠兵衛「正宗君 見苦しいべ!」
作業場
ユイ「おはようございます!」
かつ枝 弥生「おはよう!」
ユイ「あの 知り合いの先輩に 聞いたんだけど 誰も 連絡先 知らなかった。」
アキ「そっか。」
ユイ「ごめんね 力になれなくて。」
アキ「いいんだ 明日 学校で会うし。」
弥生「何だ おめえ ミサンガ 手首さ巻いてんのか?」
アキ「え?」
かつ枝「おう おそろいだな 見ろ!」
(鶏の鳴き声)
北三陸駅
<その夜 終電まで弁当を売った アキが 大吉さんの車で 家へ 送ってもらおうとすると>
アキ「大吉さん 支度できました。」
大吉「ああ ごめん 車回してくるから スナックで待ってろ。」
アキ「いや ここで待ってます。」
大吉「寒いがら スナックで待ってろ。」
アキ「はい。」
大吉「うん。」
スナック・梨明日
長内「お 来た!」
(クラッカーの音)
アキ「じぇじぇ!」
一同「お誕生日 おめでとう! わ~!」
♬『ハッピーバースデートゥ ユー ハッピーバースデートゥ ユー ハッピーバースデー ディア アキちゃん ハッピーバースデートゥ ユー』
アキ「やんだ~ もうびっくりした!」
春子「消して 消して ほら!」
(歓声と拍手)
黒川「おめでとう!」
アキ「ありがとう。 みんな 本当にありがとう。」
黒川「よかったな アキ。」
アキ「すげえ ウニだ! え~ わ~!」
弥生「特注だぞ!」
アキ「特注?」
ユイ「先輩こっちこっち!」
アキ「じぇじぇじぇ!」
種市「こんばんは!」
ユイ「ごめん 実は 連絡ついて 来てもらちゃった。」
忠兵衛「わ~ 来たな南部ダイバー!」
アキ「じぇ!」
長内「もしかして噂の ヘルメット先輩か?」
(冷やかす声)
アキ「やんだ!」
吉田「見れ見れ ストーブさん 真っ赤になって 怒ってる。」
菅原「あら あらら 火付いちゃった。 ストーブ対 ヘルメットか?」
ヒロシ「もう 吹っ切れましたから。」
菅原「フフフ! ほら やけ酒飲んでら。」
北三陸駅
種市「天野ごめん 誕生日だって 知らながったんだ。」
アキ「え?」
種市「いや もうすぐ潜水士の 資格試験だべ? 毎日 勉強頑張ってるからさ 受かるといいなと思って。」
アキ「わざわざ 買ってくれたんですか?」
種市「うん そごで。」
アキ「高(たけ)!」
種市「だから それ 誕生日プレゼントじゃねんだ。」
アキ「むしろ うれしいです。 全然うれしいです!」
種市「そうか。」
大吉♬『(Ghostbusters)』
アキ「あの。」
種市「え?」
アキ「一つ お願いがあるんですけど。」
種市「何だ?」
大吉♬『(Ghostbusters)』
アキ「もし資格試験…。」
大吉♬『(Ghostbusters)』
アキ「もし資格試験さ 受がったら。」
種市「受がったら?」
大吉♬『(Ghostbusters)』
アキ「受がったら…。 おらと デートしてけろ。」
大吉♬『(Ghostbusters)(Ghostbusters)』
大吉♬『(Ghostbusters)(Ghostbusters)(Ghostbusters)』
アキ「うるせえな もう!」
種市「デートって おめえ。 ここらで デートったって おめえ どごさ行けば いいんだ。」
忠兵衛「うわ~! アキ何やってんだ? おめえ! 夏ばっぱと デュエットだぞ! おい来い!」
アキ「今 行ぐ!」
種市「じゃあ 自分(ずぶん) そろそろ帰るわ。」
アキ「わざわざ すいません。」
種市「うん じゃ。 天野。」
アキ「え?」
種市「デートな。 うん 考えとくわ。」
アキ「はい!」
スナック・梨明日
♬『ああ 港町十三番地』
(掛け声)
忠兵衛「よ~し! 次 春子だ! 歌え。」
春子「いやいや 私は いいよ。」
忠兵衛「歌ってけろ! 昔は おめえ おらが 漁さ出る晩は 必ず一曲 歌ってくれたべ。」
春子「え~!」
忠兵衛「はい みんな拍手!」
(歓声)
アキ「ママ歌って!」
春子「いい いい!」
美寿々「マイク マイク マイク!」
菅原「お父さん ちょっと 飲み過ぎたんでないか?」
春子「うん そう。」
忠兵衛「うるせえ! 24年ぶりなんだど 娘の歌っこ 聴きてえべ なあ! なあ!」
大吉「よし 春ちゃん こうなったら もう 歌わねえと 済まねえべ。」
春子「え~!」
(♬~)
吉田「わ! 懐かしいな! 何だっけ? これ。」
美寿々「映画の主題歌だっぺ。」
<その歌は 20年前の流行歌でした。 なぜ正宗が その曲を入れたのか その真意は 分かりません>
(曲を止める)
春子「やっぱ 無理 無理 無理!」
忠兵衛「何だよ? 歌わねえのかよ。」
春子「うん。」
忠兵衛「変わっちまったな。 昔は おめえ 東京さ行って 芸能人になるって 語ってたのに。 正宗君。」
黒川「はい。」
忠兵衛「知ってた? あいつね『アイドル歌手になる』っつうて 家出したんですよ。」
(黒川の笑い声)
アキ ユイ「え?」
忠兵衛「え? え? え?」
<耳を疑う者 聞き流そうとする者 聞いてなかった者>
弥生「え? え? 今 何言った?」
<楽しかった アキの誕生会が 緊迫した空気に包まれました。 おとうさんが とんでもない爆弾を 落としてしまった事だけは 間違いないようです>
♬(『GHOSTBUSTERS』)
弥生「お~! いけいけ!」
大吉♬『(Ghostbusters)』