ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「あまちゃん」37回「おらのママに歴史あり」

【 連続テレビ小説「あまちゃん」】37回のネタバレです。

あらすじ

アキ(能年玲奈)の誕生日パーティーで、忠兵衛(蟹江敬三)が爆弾発言。春子(小泉今日子)が若いころ、歌手になりたくて芸能界を目指していたというのだ。驚いたアキは、もっと母のことが知りたくなる。すると、数々のコンテストで優勝したことなど、町の人々が隠していた事実が浮かび上がる。そんなころ、アキは、憧れの種市(福士蒼汰)の手に、自分にプレゼントしてくれたのと同じミサンガがあるのを見つける。おそろい!?

37回ネタバレ

スナック・梨明日

忠兵衛「変わっちまっだなあ…。 昔は おめえ『東京さ行って 芸能人になる』って 語ってだのに。 正宗君 知ってた? あいつね『アイドル歌手になる』っつうて 家出したんですよ。」

黒川「アハハハ…。」

アキ「え?」

ユイ「え?」

<耳を疑う者 聞き流そうとする者 聞いてなかった者>

弥生「えっ? えっ? 今 何 言った?」

<楽しかった アキの誕生会が 緊迫した空気に包まれました>

♬(『GHOSTBUSTERS』)

弥生「お~ いけ いけ!」

大吉♬『(Ghostbusters)(Ghostbusters)』

(歓声)

大吉♬『(Ghostbusters)(Ghostbusters)(Ghostbusters)』

(電源を切る春子)

忠兵衛「やべえ…。 これ おら また やっちまった感じか?」

吉田「そうみたいですね。」

アキ「アイドル? アイドルって… 何? おじいちゃん。」

忠兵衛「アイ… アイ? アイドルなんて おら 言ってねえ!」

夏「もう遅いべ。」

忠兵衛「かあちゃ~ん!」

夏「あんた帰ってくると いっつも こうなる。」

春子「もう遅いから お開きにしましょうか! ねっ!」

アキ「ねえ ママ アイドルになりたかったの? じぇじぇ! 知らなかった! えっ みんな知ってた?」

かつ枝「アキ やめろ。」

アキ「かつ枝さん 知ってた? 弥生さん 知ってた? 美寿々さんは?」

春子「いい加減にしなさい! みんな 気 遣って 黙ってんの 分かんないの!?」

アキ「ごめんなさい…。」

春子「田舎の人はね 腫れ物に触らないの。 うわべだけの優しさと 作り笑いで ごまかすの。 だから 腫れ物の腫れは いつまでたっても引かないの。」

大吉「別に そういうつもりじゃねえべ!」

春子「嘘だね!」

菅原「いや 別に その話題を 避けてた訳じゃないよね。」

春子「じゃあさ 何で 今日の今日まで 誰も私に 歌えって言わないの?」

大吉「それは…。」

春子「ここさ スナックだよね。 飲んで歌って やさぐれるとこだよね。」

大吉「だって 春ちゃんが 歌いたくねえだろうなと思って…。」

春子「ほら! 気 遣ってんじゃん。」

黒川「まあまあ 春子。」

春子「…つうかさ 何で あんたが ここに いんのよ!」

黒川「だから 俺は…。」

<母が若い頃 アイドルに憧れていた。 その事実を 町の人々は知っていた。 知ってて アキには黙ってた。 ついに 触れてほしくない 春子の過去が>

かつ枝「さあ 片づけるべ!」

アキ「じぇじぇじぇ!」

かつ枝「何だよ~。」

アキ「だって… このタイミングで帰っても おら 気になって眠れねえべ。」

夏「アキ みんな 疲れてんだ。 続きは また今度。 お開きにすべ!」

アキ「じいちゃん…。」

天野家

アキ「ウニが68匹 ウニが69匹…。」

<案の定 アキは眠れませんでした>

アキ「ウニが72匹…。」

<にわかに信じ難い。 元スケバンのやさぐれ者 春子が その昔 アイドル歌手を 目指していたとは…。 でも 確かに思い当たる節はある>

回想

春子「『海女になりたい』って 言いだして ちょっと壁にぶつかったら 今度は何? アイドル? くっだらない。」

回想終了

アキ「ウニ135匹 ウニ136匹…。」

<そうだ。 春子は徹底して アイドルを毛嫌いしていた。 事あるごとに アイドル的ポジションを否定した>

回想

春子「駅弁売ったり ちやほやされたり 写真撮られたり そんな事するために ここで暮らしてるの?」

春子「アキは 観光協会や 北鉄のオモチャじゃないの。」

春子「危ない輩の危ない攻撃に 四六時中 苦しめられて 一生 日陰を歩く覚悟が あんたたちに できるてるの?」

回想終了

<あの異常な警戒心も被害妄想も かつて 自分が 芸能界に憧れていたとしたら…>

アキ「ウニ725匹…。」

(目覚まし時計の音)

春子「いつまで寝てんの? どいて!」

黒川「ああ… おはよう。」

忠兵衛「そったら怒んなよ 春ちゃん。」

春子「怒ってません!」

<そういえば アキは 母の歌を聴いた記憶がありません>

学校

ユイ「一度も!?」

アキ「一度も。」

ユイ「童謡とか 子守唄とか 鼻歌も?」

アキ「ない。」

ユイ「ラップも? ねえ ラップは?」

アキ「しない。 えっ ラップする? お母さん。」

ユイ「しない。」

アキ「だよね。」

ユイ「でも 昔は違ったみたいだよ。」

アキ「えっ?」

ユイ「パパに聞いちゃった。 アキちゃんのお母さん 昔 のど自慢で優勝したんだって。」

アキ「じぇじぇじぇ!」

足立家

功「あった あった あった! あったよ! 入るよ! お~ ハッハッハッハッ。 ほら~。」

アキ「じぇじぇ!」

功「これがね 高1の春 それから 秋。」

功「え~っと これがね 高2の春。 これは 宮古のカラオケ大会で 優勝した時。」

アキ「へえ~!」

功「これはね 盛岡。 この時はね 百恵ちゃん 歌ったんだ。」

ユイ「すご~い。 こんなに?」

功「コンテスト荒らしだったんだよ 天野。」

漁協

回想

1984年(昭和59年)

功『まあ 不良でね 問題児だったけど 歌は好きだったね。 寄り合いや 盆踊りに呼ばれて 歌って 小遣い稼いでた。』

一同「アンコール! アンコール!」

春子「もう いいよ~。」

忠兵衛「次は テレサ・テン歌え!」

(歓声)

春子「4曲 歌ったべ!」

忠兵衛「いいから 歌え この! おら 明日から また1年 海さ出るんだぞ!」

回想終了

長内「じぇじぇ! こったらの あった! アキちゃん 海女クラブで金出し合って カラオケの機会 買ったんだじゃ まだ カセットの時代だ。」

かつ枝「これだ これ! あった あった ほら! トロフィーだぞ!」

アキ「じぇじぇ!」

かつ枝「見ろ ほら 写真。」

アキ「すげえ!」

かつ枝「ヘヘヘッ 若(わけ)えべ。」

アキ「何で隠してたの?」

かつ枝「別に隠してた訳じゃねえけどな。」

長内「漁さ出る前の晩は ここで酒盛りして 春ちゃん呼ばれて 歌ってた。 ハッハッハッハッ!」

弥生「忠兵衛さん どこさ行ぐにも 春ちゃん連れて 歩いでだものなあ。」

アキ「仲良かったんだ。」

美寿々「めんこくて 歌うまくて 人気もんだったもん。」

かつ枝「でも 時々 夏ばっぱとは ぶつかってたなあ。」

回想

夏「春子~! 春子 どこさ行った!? 春子~!」

灯台

<『東京 原宿 ウニ死ね』。 春子が アイドルに憧れて 東京へ出たのは 間違いなさそうです>

<なぜ 今まで 秘密にしていたのか なぜ 町の人たちまで なかった事にしようと しているのか。 やっぱり 春子に 直接聞かなきゃ分からない>

アキ「ウニが1匹 ウニが2匹 ウニが…。」

アキ「やんだ もう! 何で起こしてくんなかったの!?」

黒川「おはよう。 御飯は?」

アキ「食ってたら 電車行っちまうべ!」

夏「ほれほれ! 乗ってから食え!」

アキ「あっ ありがとう。」

春子「行ってらっしゃい。」

アキ「うん。 行ってきます!」

夏「はい 行ってらっしゃい。」

夏「正宗さん 夜寝てて 寒ぐねえか? 風も入るべ。」

黒川「平気です。 いろりの余熱で 結構暖かいんで。」

春子「味付いてる。」

黒川「あっ ごめん。」

忠兵衛「ここらは 年越してからが 本格的な冬だすけな。」

黒川「あ~ そうなんですか!」

夏「2月 3月が 一番 雪降るんだ。」

黒川「あ~ じゃあ フリース買っておいた方がいいな。」

忠兵衛「フリ…? フリー 何?」

黒川「ご存じないですか? フリース。 暖かい上に軽いから お父さんなんか 必需品ですよ。」

忠兵衛「へえ~!」

黒川「あっ 御飯食べたら 一緒に買いに行きましょう。」

春子「それ 殻入れじゃない取り皿。」

黒川「あっ ごめん。」

忠兵衛「後で 保険証出しておいてけろじゃ。」

春子「病院行くの?」

夏「定期健診だ。 毎年恒例の。」

忠兵衛「まあ どこも悪くねえんだけどな。」

春子「…何? 御飯?」

黒川「ごめん。」

忠兵衛「正宗君は健康そうだな。」

黒川「いやいや いやいや! 血圧も高いし 悪玉コレステロールが…。」

春子「はい。」

黒川「ありがとう。」

春子「…っていうか いつまで いるんですか?」

黒川「えっ 僕?」

春子『僕だよ! ほかに誰がいる!」

忠兵衛「俺は日曜日に船さ乗る。」

夏「あら あらら あと5日もある。」

忠兵衛「おう。」

春子「正宗君は? アキの誕生会 終わりましたけど?」

黒川「あ~ 楽しかったな アハハハッ!」

春子「思い出し笑いしないでよ 気持ち悪い。 何が フリースだよ。 寒さ対策してんじゃねえよ。」

学校

磯野「おめえ いい体してんな。」

種市「してねえっすよ。」

アキ「あっ すいません。」

磯野「別に構わねえじゃ。 入って 着替えろ。」

アキ「すいません。 あっ…。」

種市「うん? ああ これか。 自分も 駅で買わされた。」

アキ「ああ…。 えっと おそろいですね。」

種市「ああ。 この間 ごちそうさま。 楽しかったな。」

アキ「こちらこそ 遅くまで すいません。」

磯野「へいへい へいへい! おめえら この野郎…。 つきあってんのか?」

アキ「違います。 天野の誕生会があって…。」

磯野「おら 呼ばれてねえど! この野郎 怪しいべ! そのミミガー!?」

種市「いや ミサンガ…。」

磯野「ミサンガが 何よりの証拠だ! ハハハッ! 潜水土木科 久々のロマンスだべ! スクープ! スクープ! スクープ! スクープ! スクープ! スクープ! スクープ! スクープ! スクープ!」

<『うるせえ デブだな』。 心の中で そう毒づきながら アキは喜びを隠せませんでした。 もしかしたら 種市先輩も 好意を抱いているのかも>

磯野「ユイちゃん知ってた!? 天野と種市は あっつっつだ! あっつっつ! あっつっつ! 分かんねえか?」

ユイ「お母さんに聞いた?」

アキ「まだ。 なかなか タイミング合わなくて。 ユイちゃんは?」

ユイ「また パパから聞いたの 新事実。 アキちゃんのお母さんね オーディション受けた事あるみたいだよ。」

アキ「オーディション?」

天野家

回想

ユイ「駅の反対側にさ 古い写真館あるじゃん。 あそこで 写真撮って 送ったみたい。 探したら 家にあるんじゃない?」

回想終了

2階

春子「何 探してんの? もしかして これ?」

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