ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「あまちゃん」44回「おら、ドキドキがとまんねぇ」

【 連続テレビ小説「あまちゃん」】44回のネタバレです。

あらすじ

アキ(能年玲奈)は、潜水士の資格試験の合格を目指して一心不乱に奮闘中。けれど、種市(福士蒼汰)への思いは募るばかりだ。一方、春子(小泉今日子)は、大吉(杉本哲太)の立会いのもと、正宗(尾美としのり)に、一刻も早く離婚届に判を押すように迫る。追い詰められた正宗は、アキのためにせめてクリスマスまで北三陸にとどまりたいと懇願。クリスマス? アキのため? そしてクリスマスイブの夜…。

44回ネタバレ

学校

種市「天野。」

アキ「はい。」

種市「自分(ずぶん) 3月に東京行っちゃうけど それでも いがったら つきあってほしい。 おめえの事 好きなんだ。」

アキ「…私も。」

<もう先に行っちゃいまけど これは夢です。 今更 特に びっくりしないと思いますが どこまで続くか しばらく 様子を見てみましょう>

種市「天野…。」

アキ「先輩…。」

種市「好ぎだ。」

アキ「おらも。」

種市「自分も。」

(ぶつかる音)

(ぶつかる音)

磯野「何だ!? どうした!?  天野~! どうした!? 天野~! あ~! 天野~!」

喫茶・リアス

アキ「…うわっ!」

ユイ「アキちゃん 大丈夫?」

アキ「夢見でた。」

夏「夢見でると思った。 ハッハッハッハッ。」

ユイ「一応 聞くけど どんな夢?」

アキ「種市先輩に告白されて…。 キ… キ… キスしそうになって…。」

ユイ「いい加減 目を覚まして!」

アキ「今 目 覚ましたとこだ。」

ユイ「そうじゃなくて。 大事な時期じゃん。」

アキ「そうなんだよ。 資格試験まで 1か月切ってるし。」

ユイ「違う。 それも大事だけど 私たち JJガールズも 今が正念場だと思うの。」

ヒビキ「実際 2人の人気も 一段落というか 飽きられた感は否めないですよね。」

吉田「2人は頑張ってるのに…。」

ヒロシ「何が原因なんでしょうね。」

ヒビキ「これは ジオドルや ネットアイドルの限界であり 知名度が上がったところで 一旦 落ち着くんです。 希少価値が無くなるというか。 ちなみに これ 掲示板。」

ヒロシ「『ミス北鉄とか もう終わってるっしょ』。『海女のアキ まじウザい』。『だって 彼氏できちゃったらしいよ』。『天狗になってんじゃねえの?』。『ブスw』。」

アキ「ひどい! 何で こんな でたらめ書くんだ!」

ヒビキ「イテテテテッ!」

アキ「まだ 彼氏いねえし! あんたなんかに ブスとか言われる筋合いねえし!」

ヒビキ「俺じゃねえし! 俺 書き込んでねえし!」

ヒロシ「ファンが増えれば 当然 アンチも増えるって事か。」

吉田「来年は 開通25周年だ。 そろそろ 次の手を打たねばな。」

ユイ「う~ん 難しいね。」

吉田「ああ 駅長は何か 北鉄より大事な会議があるとか。」

天野家

大吉「とにかく この現状を打破する方法は 一つしかないと 俺は思う。」

黒川「どうしても別れたいの? 分かんないなあ…。 いつ 何で嫌われたのか。 僕の何が いけなかったんだろう。」

春子「そのままでいいの 正宗さんは。 変わらなきゃいけないのは 私の方なんです。 そして 変わるためには 別れなくちゃいけないの。 一度 捨てた町に戻って 母や 昔なじみと向き合って 改めて 思ったの。 私自身が変わるためには 東京の暮らしを 捨てなくちゃいけないって。」

黒川「僕も変わるつもりさ。 一緒に変わればいいじゃないか。」

春子「それは駄目よ。 ここで一緒に暮らすには あなた 私の事 知り過ぎてる…。 正宗さんは 本当の私を知ってる。 だから 一緒にいると 本当の私に 見られてるような気になるのよ。 分かるでしょ?」

黒川「分かるよ。」

<分からない。 大吉は疎外感を感じていました>

黒川「ホントの君を知ってるのは 確かに 世界中で僕だけだ。」

<何なんだ この敗北感は! 試合に勝って 勝負に負けたような この感じ。 俺の知らない春ちゃんを この野郎は知っている。 この癖っ毛の童顔野郎め! いや 待て待て 逆に こいつの知らない 春ちゃんの秘密を俺は…>

回想

大吉「春ちゃんが町を出てった いきさつを聞きたいって あんたが言うから集まったが こっちも しゃべりたくって ウズウズしてんだ。」

回想終了

<全部 しゃべってしまった! この間 スナックで得意気に。 ああ… 俺は おしゃべり豚野郎だ>

(判子を押さない黒川)

大吉「おい!」

黒川「ごめん ごめん 春子さん。」

春子「…何?」

黒川「せめて クリスマスだけでも3人で過ごせないかな。」

春子「駄目よ。」

黒川「頼むよ。 25日の朝には帰るから。」

春子「駄目です。」

黒川「駄目ですって…。 じゃあ サンタクロースは?」

大吉「…サンタクロース?」

喫茶・リアス

ユイ「アキちゃん それ 本気で言ってるの?」

アキ「うん! 今年も サンタさんに お手紙 書いたんだ。 いい子にしてれば プレゼントもらえるの。」

吉田「それは いくらなんでも 無理があるべ?」

アキ「何が?」

夏「おらも引いた。 高校生にもなって 夢 見過ぎだべ。」

アキ「でも 信じてる子の家には 必ず来るの。 サンタは信じてないと 来ないからね~。」

ヒビキ「目に余る 不思議発言が痛々しい。 天然ぶってんじゃねえよ。 天然ブス。」

アキ「ブスとか言うな!」

ヒビキ「イテテッ!」

吉田「いい加減にしろよ。 サンタがいるとか いないとか!」

アキ「いるもん!」

吉田「見たのかよ!」

アキ「見たもん!」

吉田「じゃあ カッパ見た事あんのか!?」

アキ「何で カッパが出てくんだよ!」

吉田「出てくるよ! カッパも 天狗も UFOも ツチノコも!」

夏「おら 海坊主見たど!」

アキ「じぇじぇ! マジで?」

吉田「ちょっと おばあちゃん黙ってて。」

ヒロシ「心霊写真だったら 俺も。」

ユイ「私 何にも見た事ない。」

吉田「ユイちゃんも落ち込まないで。」

アキ「金縛りは?」

吉田「何だ これ。 何の話から こうなった?」

天野家

2008年12月24日

<そして クリスマスイブの夜>

居間

夏「え…。」

春子「何? 大丈夫?」

夏「(小声で)どちら様ですか?」

春子「何 言ってんの?」

春子「ありがとう サンタさん。」

2階

アキ「今年も来てくれたんだ…。 よく分かったね。 こんな田舎に引っ越したのに…。 ありがとうね。」

黒川「アキちゃん 君のパパから 伝言を預かっています。」

アキ「何?」

黒川「『アキ… パパとママは 別々に暮らす事にしたよ。』」

アキ「うん…。 2人にとって それが幸せなら いいと思う。」

黒川「うっ う~ん…。 サンタは そうは思わないんだけどね。 確かに幸せの形は いろいろで…。 アキ? アキちゃん。」

アキ「起きてるよ…。」

黒川「アキ ママの事 よろしく頼むよ。」

アキ「うん…。」

黒川「パパからはね とにかく元気で暮らせと。 つらくなったり さみしくなったら いつでも会いに来い。 待ってるぞ アキ。 …だそうです。 以上 メリークリスマス。 よいお年を。」

(鈴の音)

大吉「何も こんな夜中に 出ていかなくても…。」

春子「いいの。 気が変わったら 面倒くさいんだから。」

黒川「じゃあ お母さん お世話になりました。」

夏「あっ いえ。」

黒川「ウニ丼 あら汁 まめぶ汁 おいしゅうございました。 それから 下着を洗濯してくれた事 電気毛布の暖かさ…。」

夏「長くなるか? 寒いがら 長引くようなら ちょっと着てくるから。 ちょっと待って。」

黒川「大吉さん。」

大吉「春ちゃんの事は 俺に任せろ。」

黒川「任せるかどうかは別として…。 天野家の事 夏さん 春子さん アキの事 見守って下さい。」

大吉「俺は 今日から あんたの事 マサって呼ぶぞ。」

黒川「もう会わないんですけどね。」

大吉「心で呼ぶ。」

黒川「それじゃあ。 また 個人に逆戻りか…。」

春子「そういう事 言わない。」

黒川「春子さん…。 幸せにしてやれなくて ごめんなさい。」

春子「こちらこそ… 身勝手な女で ごめんなさい。 何か泣けてきた…。」

黒川「アキと一緒に幸せになって下さい。」

春子「はい。」

アキ「サンタさんは!?」

春子「うん 今 そりに乗って帰ったよ。」

アキ「嘘~。 ママも プレゼントもらった?」

春子「もらったよ。」

大吉「もらった?」

アキ「うん。」

大吉「誰にもらったんだ?」

アキ「サンタさん!」

<そして年が明け 北三陸に 本格的な冬が やって来ました>

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