【 連続テレビ小説「あまちゃん」】45回のネタバレです。
あらすじ
潜水士の資格試験に合格したアキ(能年玲奈)は、さっそく種市(福士蒼汰)にデートを申し込む。しかし、種市の返事はそっけない。そのころ、町は北鉄の存続問題で揺れていた。ユイ(橋本愛)の父・功(平泉成)によると、市長が赤字続きの北鉄を廃線にしようとしているのだ。大吉(杉本哲太)らは起死回生の策で「お座敷列車」のイベントを企画。アキとユイを列車に乗せて歌を披露し、観光客を集めようと考えるが…。
45回ネタバレ
北鉄
<北三陸では 2月に降り始めた雪が 5月ごろまで残ります。 サンタさんのクリスマスプレゼントは 携帯音楽プレーヤーでした>
学校
教室
磯野「はい! え~ 1月に受けてもらった 潜水士の資格試験の結果が 来ました。 阿部!」
「よっしゃ~!」
磯野「大野!」
「受かった~!」
磯雄「坂本!」
「やった~!」
磯野「…以外は 全員合格!」
(歓声)
アキ「天野は!?」
磯野「ああ? 不合格じゃねえんだから 合格だべ この!」
アキ「じぇじぇ!」
磯野「は~い じゃあ授業始ま~す!」
アキ「やった~!(教室を出て行く)」
磯野「そんなに自由か!?」
実習プール
アキ「先輩! おら 資格試験 受がっ…!」
(水音)
種市「天野? 天野!?」
準備室
種市「いがったなあ 天野! よく頑張った!」
アキ「あっ はい。」
磯野「岩手では 女子の合格者 ほかに いねがったそうだ。 つまり 今年度 ただ一人の 女潜水士だど!」
種市「北高にとっては 8年ぶりだど! もっと喜べ!」
アキ「はい。 それより せ… 先輩。 例の約しょく…。」
種市「…約束?」
回想
アキ「もし資格試験さ受がったら…。」
種市「受がったら?」
アキ「受がったら… おらと デートしてけろ!」
回想終了
種市「あっ ああ…。」
アキ「覚えてますか?」
種市「うん おぼえてる。『GHOSTBUSTERS』も込みで覚えてる。 まあ そのうち…。」
アキ「今日がいいんですけど。」
種市「…今日?」
アキ「駄目ですか? おら そのために 頑張ったんですけど…。」
回想
ユイ「頑張るって言葉 大っ嫌いなんです 私。 アキちゃんは 先輩の事 好きなんです。 それなのに 気付かないふりして『頑張ってるなあ』なんて そんなの残酷だと思う。」
回想終了
種市「頑張りゃいいってもんじゃねえべ!」
アキ「え?」
磯野「どうした? 種市。」
種市「ごめん また今度な。」
北三陸駅
大吉「いやいや ちょっと意味分かんねえべ。」
功「まだ決まった訳じゃないんだよ。 そういう意見が 議題に上がってますっていうね。」
喫茶・リアス
(ドアベル)
春子「いらっしゃいませ~! あ~ 先生。」
大吉「誰ですか? 先生。 誰が言いだしたんですか?」
功「だから 市長だよ。 アイスコーヒー。」
春子「あっ は~い。」
功「あれは もともと モータリゼーション推進派だからね。 北鉄廃線をマニフェストにして 当選した訳だから。」
大吉「あの植毛野郎め…。 ウーロンハイ焼酎抜き!」
春子「何 どうしたの?」
大吉「市長が 北鉄を 廃線にしようとしてるって。」
吉田「何!?」
功「年度末になるとな 予算の見直しだ 削減だって 騒ぎ立てる奴が多くてね。」
春子「でも あれでしょ? 今年は黒字なんでしょ。」
吉田「んだ。 右肩上がりとは言えねえが 右肩水平ぐらいには 持ってったべ?」
大吉「北鉄は 市民の大事な足なんです。 病院に通う お年寄りや 通学の学生さんは?」
功「バスで賄えるそうだ。」
大吉「バ…。」
吉田「ス…。」
大吉「バス バス バス バス バス…。」
吉田「バス ガス爆発! バス ガス爆発! バス! バス バス バス!」
功「私も つらいよ。 今年は 開通25周年だし なんとかしたいと 思うんだけどもね。 立場上 市長を 擁護しなくちゃならないし。」
吉田「どうします? 駅長。 署名運動でも やりますか?」
春子「集まらなかったら最悪じゃない?」
大吉「アキちゃんとユイちゃん 呼んでくれ。」
春子「何? また あの2人に頼る気?」
大吉「この間 じじい2人が 何か 調子いい事 言ってましたよね。 何でしたっけ?」
回想
大吉「観光協会と北鉄で 代々的なイベントやって盛り上げて 弾みつけたいねって。」
功「いいね。 そういうの大好き。」
春子「たきつけないで下さいよ。」
功「だって これから 冬だよ。 雪景色だよ。 つまんないよ。」
勉「雪ん中 走る北鉄も なかなかのもんですよ。」
功「あっ だったら お座敷列車って どう? 車両を改装してさ 堀りごたつにして 宴会やりながら 北三陸と畑野の間 往復するんだよ。」
回想終了
大吉「お座敷列車か~!」
功「じじいって 私の事か?」
大吉「車両を掘りごたつに改装して 宴会やりながら 北三陸と畑野の間を往復して!」
吉田「めちゃくちゃ 金かかるじゃないですか。」
大吉「だから アキちゃんと ユイちゃん呼んで 客呼ぶんだべ。 転んでも タダじゃ起きねえ 北三陸鉄道! 起死回生の一大イベント仕掛けるぞ! どうですかね? 先生。」
功「あっ いや 儲かる。 盛り上がる。」
大吉「じゃあ ちょっと来て下さい。 一緒に来て下さい。 先生 早く! お願いします!」
功「いや かばん…。」
大吉「吉田が持ってきます。 先生 すぐですから。 お手間は とらせません。 すぐそこです! すぐ済ませますから。 さあ さあ さあ!」
春子「…大丈夫か?」
観光協会
ユイ「何で お父さん いるんだろう?」
ヒロシ「北三陸 畑野間の所要時間が 約1時間ですので 往復2時間 飲み放題で どうでしょうか?」
菅原「値段は?」
ヒロシ「あっ…。 え~ 1人1万円。」
功「高いなあ。」
ヒロシ「でも 車内の改装費もかかるし 食事も お酒を出す訳ですから それぐらいは…。」
功「お前はね 消費者の気持ちが分かってない。 気軽に参加できるのは せいぜい 5,000円ぐらいだろう。」
ヒロシ「それじゃあ 赤字ですよ。」
功「お前は黙ってろ。 発案者は私だ。」
栗原「北三陸鉄道25周年を記念して お座敷列車が走る事になったの。」
アキ「座敷が走るんですか?」
栗原「ううん。 車両を座敷に改装するの。 畳みを敷いてね。」
アキ「電車の中に誰かが住むんですか?」
栗原「うん? 落ち着いて アキちゃん そうじゃないの。」
ユイ「座敷わらし。 座敷わらしが走るんですよね?」
アキ「そうなんですか!?」
栗原「あれ? そんなに難しい事 言ってる? 私。」
大吉「まあ 実物を見れば ピンと来るだろう。 とにかく 3月に そういうイベントを企画してるんで 是非 協力してほしい。」
菅原「北鉄と2人の ファンの集いだね。」
功「お父さん考えたんだぞ。 すごいだろ~。」
池田「その お座敷列車を 準備段階から うちの番組が リポートします。 という訳で カメラ回してます。」
ユイ「じゃあ 今の座敷わらしのくだり カットして下さい。」
池田「は~い。」
吉田「でね 例によって 全国から お客さんが殺到すると思うんだ。」
大吉「もちろん 高校生だから 隣に座って お酌とか そういうサービスは できないんだけどね。」
功「何だ つまんないなあ…。」
ヒロシ「そのかわらい 往復2時間 ゲームやったり 一緒に 御飯食べたりするんだけど 君たち 2人から…。」
2人「JJガールズです!」
ヒロシ「JJガールズから 日頃の感謝を込めて…。」
ユイ「JJガールズって ださくない?」
アキ「えっ 何で?」
ユイ「お兄ちゃんが口に出して言ったら 超ださいって思っちゃった。」
アキ「じゃあ ウニ娘にすっか?」
ユイ「いいね。 略して ウニむす。」
ヒロシ「何でもいいよ!」
ユイ「何 切れてんの?」
ヒロシ「いや 切れてねえよ。」
ユイ「切れてんじゃん。」
功「やめなさい。 そういうのは うちで やりなさい。」
ヒロシ「ちょっと人気が出たからって 調子こいてんじゃねえぞ。 ブス!」
ユイ「はあ~!? ひどい! マネージャーが タレントに ブスって言う!? 許せない!」
ヒロシ「あ!?」
功「やめなさい! お前たちは兄弟なんだから!」
ユイ「謝ってよ。」
ヒロシ「すいませんでした~。」
ユイ「全然 謝ってない!」
ヒロシ「あ?」
功「やめなさいって言ってるだろ! やめなさい!」
功「大吉君 大吉君!」
吉田「泣いてるんですか? 駅長。」
大吉「何か みんな 北鉄のために 話し合ったり ぶつかり合ったりしてくれて…。」
ユイ「いや 別に 北鉄のためじゃ…。」
大吉「俺 うれしい! ホントに うれしい!」
功「大吉君ね まだ 廃線になると 決まった訳じゃないんだよ。」
アキ「廃線?」
大吉「そうなんだ…。 北鉄は今 廃線の危機にあるんだ。 俺たちの未来は このお座敷列車に 懸かってえるんだ!」
ユイ「重っ…。 すいません 続けて下さい。」
大吉「ごめんな 重くて…。 何だっけ? だから 日頃の感謝を込めて その 歌を1発…。」
喫茶・リアス
春子「歌!? アキが!?」
大吉「あの カラオケの機械 お座敷列車に積み込んでさ 最後に1曲 2人で何か歌ってくれたら 盛り上がるな~!」
吉田「何でもいいんですよ。 ♬『北三陸鉄道は(Wow Wow Wow Wow』」
ユイ「絶対 嫌です! そんなの。」
吉田「ユイちゃん 俺の事 嫌いなのかな?」
ヒロシ「さあ? 家では いつも あんな感じなんで。」
ユイ「そこ うるさいなあ…。」
吉田「絶対 嫌われるよ。」
大吉「ねっ いいよね 春ちゃん 1曲ぐらい。」
春子「本人次第だけどね。 ただ 約束は守って下さいね。」
大吉「うっ う~ん。」
春子「『うっ う~ん』じゃなくて! どんなに人気が出ても 観光客が押し寄せても 3月いっぱいで やめにするって 言ったよね。」
大吉「曲 決まった?」
春子「ちょっと 大吉さん!」
大吉「分かってますよ。 お座敷列車を最後に アキちゃんに 卒業してもらいます。」
春子「ごめんね。 北鉄が大変だって いう事は分かってんだけどさ それと これとは 話が別だからさ。」
アキ「…っていうかさ!」
ユイ「どうしたの?」
アキ「『おめでとう』は?」
大吉「何?」
アキ「今日 おら 潜水士の資格試験 受がったんですけど! まだ 誰にも おめでとう 言われてないんですけど!」
ヒロシ「おめでとう。」
アキ「遅い!」
ヒロシ「ごめん。」
大吉「誰にも言われてねがったのか。」
アキ「誰にも言われてねがった!」
春子「種市君にも~?」
アキ「エヘヘ~。」
春子「言われてんじゃん!」
アキ「メールも来ました!」
大吉 吉田「お~い。」
吉田「あれ あれ? どうした? 足立家の温度差が すさまじいな。」
ヒロシ「お構いなく。」
アキ「ごめん ごめん 歌だよね。 この間 ママが歌ったの 何ていう歌だっけ?」
春子「え?」
アキ「『潮騒のメモリー』だ。 あれがいい。」
春子「入ってんの?」
アキ「ユイちゃんちのパソコンでダウンロードした。」
ユイ「ネットで見つけたんです。 映画の主題歌だったんですね。」
大吉「んだ んだ。 俺が もう 北鉄の社員だったから 20年ぐらい前か。 あれ 主役 誰だっけ?」
春子「…鈴鹿ひろ美。」
ヒロシ「えっ あの!」
大吉「あれ 確か 海女さんの映画だよな。」
吉田「まだ 高校生でしたね。 見に行ったな 盛岡まで。」
ヒロシ「主題歌は誰が歌ってるんですか?」
春子「鈴鹿ひろ美!」
ヒロシ「えっ あの!」
春子「うん。」
<『あの!』って言われても 『どの?』って感じでしょうが このポスターを見れば 『ああ あの!』と思うでしょう。 清純は女優として 華々しく デビューして四半世紀 今や 日本を代表する実力派女優 あの鈴鹿ひろ美です>
ヒロシ「あの人 歌なんか 出してたんですか。 へえ~。」
大吉「デビュー曲だ。 家に レコード あんだけどな。」
吉田「見でえな『潮騒のメモリー』 久しぶりに。」
アキ「DVDになってねえの?」
春子「なってない。 …っていうか あんた歌えんの?」
アキ「えっ?」
春子「あれ 難しいよ マジで。 あんたの歌なんて 小学校の学芸会以来 聴いた事ないんですけど。」
ヒロシ「マジで?」
吉田「それ 合唱だよね。」
春子「うん。 ほとんど聞こえなかった。 …っていうか 口すら開けてなかったもんね。」
吉田「やっばい やばい。 これ期待しちゃいけねえパターンだな。」
アキ「歌えるもん!」
<…と 強がってみせた アキですが 春子の言うとおり 人前で歌った事など一度もなく カラオケも ほぼ初体験>
アキ「あ~ あ~ テスト テスト。 あ~。」
(拍手)
アキ♬『来てよ その火を 飛び越えて 砂に書いた アイ ミス ユー』
<何とも言えません>