ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「あまちゃん」56回「おら、スカウトされる!?」

【 連続テレビ小説「あまちゃん」】56回のネタバレです。

あらすじ

海女カフェは、アキ(能年玲奈)の企画であることが決め手となり、銀行が融資を決める。観光協会の海女カフェ担当となったヒロシ(小池徹平)は、わがままな海女たちを相手に四苦八苦。日々、精気を吸い取られていく。一方、ユイ(橋本愛)は、水口(松田龍平)の言葉に刺激され、地元テレビ番組のリポーターになる。海女カフェのオープンと海開きが近づく中、観光協会が新たに海女を募集。アキの後輩となる新人海女が集まった。

56回ネタバレ

坑道

水口「うわっ…。 こんばんは。 勉さんなら スナックだよ。」

ユイ「電話で しゃべってるの 聞いちゃったんです。 お座敷列車の前の日。 私とアキちゃんの事 誰かに報告してましたよね。」

回想

水口「一応 席は キープしてありますんで 太巻さんにも そう お伝え下さい。」

回想終了

ユイ「スカウトマンなんですか?」

水口「違うよ。」

ユイ「業界の方ですよね。」

水口「違います。」

ユイ「雑誌で読んだ事あります。 ターゲットを決めたら まず その子の家の近所に 部屋借りて 家族や友人と仲良くなってから 交渉に入るって。 それが 円満に デビューさせる 秘訣って。」

水口「あの~ あのさ… 何 言ってるか 全然分かんないんだけど。」

ユイ「デビューしたいんです! 東京行って アイドルになりたんです! こんな田舎で 終わりたくないんです。 どうしたらいいですか?」

水口「それは君次第でしょ。」

ユイ「え?」

水口「君の覚悟っていうか 本気が見たいって もし 俺が業界の人間で… 違うけどね。 そういう業界の そういう立場の人だったら 思うと思うけどね。 普通に そこそこ かわいくて『アイドルになりたい』なんて言ってる ちょっと 痛い女の子と 何が違うのか 知りたいと思うけどね。」

天野家

かつ枝「あっ 夏ばっぱ帰ってきた~!」

夏「あらら まあ 組合長も。」

長内「聞いてけろ 夏ばっぱ! さっきまで 漁協で 銀行に人と会ってたんだよ。」

夏「銀行の人?」

かつ枝「うん。 最初は 無表情で 値踏みするような 感じの悪い 態度だったんだけどもな。」

回想

銀行員「ん? アキちゃんって… あの 海女のアキちゃん?」

かつ枝「はい。」

銀行員「潮騒のメモリーズの? これ アキちゃんが考えたの!?」

長内「アキ 知ってるのか?」

銀行員「知ってるも何も お座敷列車 乗りましたもん。」

銀行員「ほら!」

長内 かつ枝「じぇじぇ!」

回想終了

夏「んだら… 融資 決まったのか!」

長内「2,000万! アキの名前で借りられた!」

かつ枝「海女カフェ立つど アキ~!」

アキ「やった~!」

春子「ちょっと待って 待って 待って 待って 待って! アキの名前ってさ アキが借金した事になってないよね。」

アキ「えっ そうなのか?」

長内「違う 違う! アキちゃんがいたら 客が ひっきりなしに来て 繁盛して すぐに借金返せるべって意味だ。」

春子「そんなんで 2,000万!? いいの それで? 返せんの ホントに!?」

アキ「大丈夫だ。 おら 頑張る。」

かつ枝「よぐ言った!」

長内「いがった いがった!」

(拍手)

かつ枝「やった~!」

春子「大丈夫か? これ。」

漁協

<早速 海女カフェの構想について ミーティングが開かれました>

ヒロシ「はい! という訳で7月1日 海開きと同時オープンを目指して 皆さんの意見を…。」

夏「まずは やっぱ 南向きだべな。」

弥生♬『南さ むいてる窓を開け』

(笑い声)

ヒロシ「あの 海が きれいなのは こっち向きですけど…。」

長内「東は駄目だべ。 ここらは 夏は やませが吹く。」

夏「南だべ。 なあ~。」

弥生♬『南さ むいてる窓を開け』

かつ枝「開けました 窓!」

美寿々「2階はさ やっぱり オープンテラスにすっぺ!」

かつ枝「いいなあ~! パラソル立ててさ マティーニ飲みてえなあ!」

弥生「ちゃんと メモしろよ!」

ヒロシ「は はい…。」

美寿々「海が見えねえなら いっそ ここに 水槽5~6個置いて 珍しい魚 泳がせたらどうだ?」

アキ「いいね! だったら いっそ でっけえ水槽造って おらが飛び込んで ウニ取るの見せっか!」

(拍手と歓声)

かつ枝「ほいでよ 椅子とか テーブルはよ ロココ調のアンティークな。」

花巻「んでな ここが厨房な! キッチンは ドイツ製 冷蔵庫も。 これは譲れねえ!」

弥生♬『南さ むいてる冷蔵庫を開け』

かつ枝「開けるべ 開けるべ!」

(笑い声)

後日

(拍手)

ヒロシ「先日 伺った 皆さんの希望を 全て かなえますと 2億4,000万かかりますね。」

一同「じぇじぇじぇ!」

弥生♬『億千万 億千万』

ヒロシ「もう 弥生さん うるさい! 大幅に予算を削減して下さい!」

かつ枝「じゃあ マティーニをやめてよ 発泡酒にするか?」

ヒロシ「そういう問題じゃないんです。 そもそも オープンデッキが無理なんです。」

かつ枝「え~?」

ヒロシ「それから 人件費削減のため 内装は 基本 自分たちで やってもらいます。」

一同「え~!?」

♬~(『Inscrutable Battle』)

<試行錯誤を繰り返しながら 漁協を海女カフェに改装する リフォームが始りました>

美寿々「はい これが最後ね~!」

長内「それ~!」

弥生「便所掃除した?」

美寿々「便所は まだだ。」

ヒロシ「アキちゃん 最後は これ。」

アキ「あっ 最後?」

ヒロシ「うん。」

2人「せ~の!」

テレビ

ユイ「今日 ご紹介するのは こちら!」

<このころから ユイちゃんは 一人で テレビに出るようになりました。 あっという間に 人気に火が付き ちょっとした コーナーを 任されるようになってました>

司会「はい 呼んでみましょう ユイちゃ~ん!」

ユイ「は~い! ミス北鉄の足立ユイです。 今日は こちら! 今日は なんと 1,000円で ランチが食べられるステーキ店を 3つ ご紹介します! 足立ユイの『もう お腹いっぱい!』。」

喫茶・リアス

大吉「あ~ 平和だ!」

春子「何よ 急に…。」

菅原「ホントに いいね。 海女クラブのばばあが こっちさ出てこないば静かで。」

春子「ばばあ?」

吉田「ばばあで いく事にしたんです。 毒蝮三太夫みたいに 言い続ければ 気にならなくなるから。」

大吉「最近すっかり ばばあレスで 身も心も軽いもんね。」

吉田「血液が サラサラになったし 背も伸びた気がする。」

春子「ちょっと 言い過ぎじゃない いくら何でも。」

菅原「愛があるから いいの。 ハハハッ。」

吉田「ところで ここって ビデオ見れましたっけ?」

春子「ビデオ? 何で?」

吉田「家にあったんですよ『潮騒のメモリー』。」

菅原「おっ 映画か。 鈴鹿ひろ美の!」

大吉「じぇじぇじぇ!」

<潮騒のメモリー』とは 1986年の 正月映画として公開された 青春映画です。 今や 実力派女優として知られる 鈴鹿ひろ美のデビュー作で 鈴鹿本人が歌う主題歌は 60万枚のセールスを記録しました。 ちなみに1986年といえば ほかに こんな曲が ヒットした年です>

1986年のマリリン

♬『マリリン 長い髪をほどいて』

君は1000%

♬『君は 1000% 欲しいよ』

じゃあね

♬『じゃあね そっと 手を振って』

大吉「懐かしいなあ これ。 北鉄が開通した 2年後か。」

吉田「見ます? テレビでやった時 録ったやつだから 頭とケツに 水野晴郎が映ってますけど。」

春子「今は駄目!」

吉田「何で?」

春子「テレビ見てんの ユイちゃんの。」

テレビ

ユイ「う~ん! すっごい軟らかいですね。」

「軟らかいです。」

ユイ「ソースが すごい ニンニクが利いてて とっても おいしいです! この お肉って どこの部位なんですか?」

喫茶・リアス

大吉「頑張ってんなあ。」

菅原「ホント 毎日 出てるもんね。 律儀に北鉄の制服ば着て…。」

大吉「頭 上がんないよ。」

春子「でも 何か やつれてない?」

吉田「大丈夫ですよ。 若いし ステーキ食ってるし。」

春子「何か心配。 ユイちゃん 学校行けてんのかしらね。」

ヒロシ「午前中は行ってるみたいです。」

一同「じぇじぇ!」

吉田「何だ お前… げっそりして!」

大吉「大丈夫か? おい。 海女カフェ担当。」

ヒロシ「いや… 何か すっかり 生気吸い取られちゃって 身長 縮んじゃいました。」

吉田「イケメンのミイラなんて 初めて見たよ。」

菅原「病院さ行った方が いいんでねえか?」

ヒロシ「だったら 代わって下さいよ。 朝から晩まで 5人のおばちゃんの 5種類の愚痴聞かされて 血液ドロドロです。」

菅原「うん 絶対嫌だ。」

ヒロシ「あの人たち 文句ばっか言ってて 全然 手伝わないんです。」

回想

アキ「どこさ置ぐ?」

夏「ケツ痛ぐなるなあ この椅子。」

弥生「だから 掘りごたつにしろって 言ったんだ。」

夏「大体 よく考えたら この店 おらのスナックの商売敵でねえか。」

美寿々「んだ んだ。 こんな しゃれた店 出来たら 誰も 梨明日さ来なぐなる。 テーブルさ 傷つけてやっぺ。」

夏「こら 美寿々。」

かつ枝「ほら ほら ほら このメニューな アールグレイって何だ?」

弥生「GRAYは バンドだべ バンド。」

長内「アボガドか? それとも アボカドか? どっちが正解だ?」

花巻「どっちでもいい。 働け!」

回想終了

ヒロシ「このままじゃ 7月1日のオープンに 間に合わねえっす。」

吉田「駄目だよ 海開きに合わせてくんねえと。」

ヒロシ「しかも おばちゃんたち もう 潜る気ゼロなんですよ。」

一同「じぇじぇ!」

ヒロシ「『カフェに専念したい』とか言って かつ枝さんなんか バリスタの資格取ろうとしてます。」

<ちなみに バリスタとは コーヒーを入れる 高い技術や知識を持つ カフェのスペシャリストです>

想像

かつ枝「ごゆっくりどうぞ!」

想像終了

一同「やばい やばい やばい!」

菅原「募集するべ。 若いウエイトレス 募集するべ。」

大吉「ついでに 海女さんの募集もかけよう。」

海女カフェ

PV撮影

ヒロシ「3 2…。」

アキ「じぇじぇ! 袖が浜のあまちゃんこと 天野 アキです! えっと 袖が浜海女クラブでは 新人の海女さんを 募集してま~す!『泳げない方も大歓迎! 7月1日に オープンする 海女カフェのウエイトレスさんも 同時募集してま~す!』

観光協会

一同「こんにちは~!」

「こんにちは~!」

菅原「こんにちは! あ~ 足立君! おれ ちょっと集まり過ぎだろ。」

ヒロシ「これで 半分です。」

菅原「じぇ!」

ヒロシ「残りは午後に呼んでます。」

菅原「じぇじぇじぇ。」

大吉「あ~ きてる! きてるわ 北三陸! ハッハッハッハッ こんにちは!」

海女カフェ

「こっち。 急いで。」

<アキのフォロワーが 6人 新人海女として加わりました。 去年は たった一人の新人だったアキが 今年は 先輩の教育係です>

一同「名物ウニ丼は いかがですか?」

アキ「え~ 観光海女は 接客業 サービス業です。 潜って ウニを取るのは 諸先輩方がやりますので。」

桜庭「えっ 潜っちゃ駄目なんすか?」

アキ「潜り方は 営業時間外に 私や 美寿々さんが教えます。」

坪井「あの うち ウニ触れないんすけど。」

アキ「あっ ユイちゃん!」

ユイ「久しぶり。 いよいよ開店だね。」

アキ「まだ 全然出来てねえんだ。 今日は取材?」

ユイ「ううん 下見。」

池田「ユイちゃんのコーナーで 海女カフェ特集を組む事になったんだ。」

アキ「へえ~。 何か すっかり タレントさんだな。」

ユイ「やめてよ 恥ずかしい。」

アキ「あっ ちょっと待っでて。 ユイちゃんさ 見せでえもんがあんだ。」

アキ「見て!」

ユイ「えっ 何 これ?」

アキ「組合長に頼んで 造ってもらうんだ。 ユイちゃんが躍ったり 歌ったりするステージ。」

ユイ「アキちゃん…。」

アキ「テーブル片づけて 椅子の向き変えだら 100人は座れるって! デビューしたら ここで歌ってけろ。」

ユイ「ありがとう。」

アキ「エヘヘッ。 ほら ユイちゃん。」

<もうすぐ 海開き。 アキが北三陸へ やって来て 丸1年。 この町にとって アキは もう なくてはならない存在でした>

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