ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「あまちゃん」71回「おら、東京さ行くだ!」

【 連続テレビ小説「あまちゃん」】71回のネタバレです。

あらすじ

アキ(能年玲奈)は、春子(小泉今日子)の歌がきっかけで、アイドルになりたくなったのだ。アキからアイドルを目指す理由をじっくり聞いた春子は、どう答えていいのか分からず、夏(宮本信子)に相談する。しかし、かつて自分が東京に行くことを認めてもらえなかった記憶がよみがえり、いつものように夏を問い詰めてしまう。そんな時、夏がこれまで秘めてきた胸の内を語り始める。夏の思いを初めて知った春子は…。

71回ネタバレ

天野家
1階

夏「許してけろ…。」

春子「お母さん…。」

夏「(ため息)すっとした…。 やっと言えたべ。」

春子「私も すっとした。」

夏「そうかい。」

2階

1階

夏「いいか 春子。 今なら 娘の気持ちも 母親の気持ちも分かるべ。 アキにとって どうすんのが一番いいのか よ~く考えろ。」

春子「うん 分かってる。」

2階

アキ「ママ? ごめん 寝ちゃった。」

春子「もうちょっと寝てなさいよ。」

アキ「でも 水口さん…。」

春子「大丈夫。 ママに任しといて。 駅長も 組合長も 観光協会も ママが説得してあげる。」

アキ「…じぇ!? いいの!? ママ 行っていいの!? えっ いいの!? やった~!」

春子「おっと! 痛い 痛い! 痛いって もう…。」

アキ「ガールズバーじゃねえんだよ。 アイドルになるんだよ。 いいの!?」

春子「そのかわあり こんな大騒ぎして 出ていくんだから ちゃんと 本気でやんなきゃ駄目だよ。 アキ ゼロが 10しか ないからね。」

アキ「うん 100頑張る!」

春子「よし!」

観光協会

水口「それじゃあ 最終確認です。 ユイちゃんのお父さん アキちゃんのお母さん 大事な娘さんを 弊社に預けて頂けるという事で よろしいでしょうか?」

春子「はい。」

功「よろしくお願いします。」

水口「それじゃあ 判子の方を お願いします。」

<こうして 北鉄のユイちゃん 海女のアキちゃんは 東京へ行く事になりました。 北三陸のアイドルが ふるさとを離れ 日本のアイドルを目指すのです>

長内「水口! おらたちのアイドル 頼んだぞ 水口! 水口!」

水口「はい 水口です。」

吉田「分かってんのんか 水口! 駅長なんか ショックで もう しゃべれる状態じゃねえんだぞ 水口!」

菅原「んだぞ! ほら 担任の先生もだぞ!」

磯野「うっ…! 天野! ユイちゃん!」

北三陸駅

ユイ「深夜バスにしない? 新幹線より安いし。」

大吉「駄目だ! ミス北鉄を バスなんかで 送り出す訳には いかねえ! 貸し切りだ。 臨時便 出すべ。」

ユイ「え~!」

大吉「第三セクター なめんなよ。」

アキ「大吉っつぁん…。」

大吉「わざわざ来たんだから わざわざ 北鉄さ乗って 帰ればいい。」

<という訳で 三陸海岸を 北鉄で下る ルートになりました>

大吉「おっ 8時半発の宮古行きさ乗れば 仙台さ 3時に着く。 そっから 新幹線で 2時間だべ。」

ユイ「畑野は何時ですか?」

大吉「9時20分だ。」

ユイ「じゃあ 私 畑野から乗るから。」

大吉「んで 新幹線の切符は アキちゃんさ 2人分 渡しておくべ。」

ユイ「あと2日か…。」

アキ「何だか 名残惜しいな。」

大吉「だったら 行かなきゃいいべ。」

客「すいません 切符 頂戴。」

ユイ「とにかく 1年 頑張ろうね。 1年は 何があっても 帰らないつもりで。 ねっ?」

アキ「うん。」

<出発の前日 アキは いつものように浜へ出て 思う存分 潜りました>

(拍手)

(拍手)

天野家
玄関

アキ「ばっぱ! ほら!」

夏「ああ!」

春子「お帰り!」

アキ「ただいま! ほら 見て。」

夏「何だや 随分 取ったな~!」

アキ「最期だからな。 本気獲(ど)りだ!」

春子「あ~ いいから 着替えておいで。」

アキ「分かった。」

縁側

アキ「あ~あ この景色も見納めか。」

春子「何? さみしいの?」

アキ「うん。 ねえ ママは東京来ないの?」

春子「え?」

アキ「来ればいいのに。 …っていうか おらが東京行ぐって言ったら ママも一緒に来ると思ってた。」

春子「そっか… そうだよね。 去年まで 東京で暮らしてたんだもんね。 え~ やだ 何で思いつかなかったんだろう。 そっか 確かに そういう選択肢もあるよね。」

アキ「ごめん 早く言えば よかったね。」

春子「そうだよ 早く言ってよ。」

春子「ちょっと考えていい?」

アキ「うん。」

春子「やっぱ いいや。」

アキ「え?」

春子「面倒くせえ。 こっちで暮らすわ。 あんたは 一人で大丈夫だけどさ 夏さん 心配だしさ。」

アキ「そっか。」

春子「あんたなら なんとかなるかもしんない。 夏さんが言うように あんたと私は違う。 娘だけど 全然違う。 だから アイドルになれる! …かもしんない。 頑張んな。」

アキ「ありがとう。」

足立家

功「あ~ 明日から 3人か。 ハハハッ。」

よしえ「2人よ。 ヒロシ君も帰り遅いもんね。」

ヒロシ「お前どうすんの? 御飯とか。」

ユイ「朝と夜は 寮で食べれるみたい。」

功「無理すんなよ。 つらければ 帰ってくればいいんだから。 まあ もっともね ヒロシみたいに 2か月で帰ってこられても 困るけどな。 ハハハッ。」

よしえ「もういいじゃない。 頑張ってんだから。」

功「ごちそうさま。」

よしえ「あら もういいの?」

功「何か 頭 痛くて。」

ユイ「お父さん。 お母さん それから お兄ちゃん。 長い間 お世話になりました。」

ヒロシ「頑張れよ。」

よしえ「無理しないでね。」

功「ハッハッハッ。」

天野家

<アキとユイが東京へ発つ朝が やって来ました>

アキ「おはよう!」

春子「おはよう。 すぐ できるから 座って待ってて。」

アキ「は~い!」

夏「アキ ここさ座れ。 餞別だ。」

夏「この先 つれえ事があったら こいつで涙拭け。 そんで 思い出せ。 寒い朝 浜さ出て 潜った時の事。 あれより つれえ事は まず ねえがら。」

アキ「夏ばっぱ…。」

夏「今でねえ バカ。 東京さ行ってからだ。」

アキ「…ごめん。」

夏「じいちゃんさ線香あげろ。」

夏「ワカメが ねえな。」

春子「シジミじゃ駄目? 冷蔵庫の奥の方に入ってるでしょ。」

アキ「見送り 来てくれるよね。」

春子「大吉さんと一緒に駅まで行く。」

アキ「ばっぱは?」

春子「フフフッ どうだろうな。 湿っぽいの嫌いだからね 夏さんは。」

アキ「えっ さっきまで いだのに。」

春子「え? アハハッ 海だね。」

北三陸駅

吉田「ほれ 仙台がら新幹線の切符。 ユイちゃんの分も。 無くすなよ。」

大吉「帰りの切符も持ってくか?」

アキ「要らねえ。」

大吉「要らねえと 吉田! もう アキちゃんの心は 都会の絵の具の染まってるど!」

吉田「あ~!」

春子「何? うるさいね。」

かつ枝「アキ~!」

アキ「かつ枝さん!」

春子「あ~ 来た 来た!」

アキ「弥生さん 美寿々さん 花巻さん いいの? 浜は?」

美寿々「ちょっとぐれえ いいべ。 今日は アキちゃんの門出だ。」

弥生「1年前と全然違う。 おめえは 北の海女の精神ば 受け継いだんだから! 胸張って 堂々とやれ! 負けんなよ アキ!」

アキ「う… 痛(いて)っ! 弥生さん 痛え!」

弥生「よし ミサンガ結んでやっからな!」

アキ「痛え 痛え! 血が止まる! 痛っ!」

弥生「力の加減など できねえべ。」

アキ「痛っ!」

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