ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「あまちゃん」77回「おら、奈落に落ちる」

【 連続テレビ小説「あまちゃん」】77回のネタバレです。

あらすじ

アキ(能年玲奈)は思いがけず、安部(片桐はいり)と再会。安部は、上野の移動式屋台でまめぶ汁を売っていた。懐かしい人と味に出会い、アキは少し元気を取り戻す。合宿所に戻ると、正宗(尾美としのり)がやって来て、アキの芸能活動に猛烈に反対する。そのとき、真奈(大野いと)に「アメ女」のシャドウ(代役)の依頼が舞い込む。表舞台に立てる初めてのチャンスに、一丸となって応援するアキたちメンバーだが…。

77回ネタバレ

安部そば

安部「カレー南蛮は そばですか うどんですか まめぶですか?」

客「うどんで。」

安部「いらっしゃい! じぇじぇ!」

アキ「じぇじぇじぇじぇじぇ!」

安部「じぇじぇじぇ!」

アキ「安部ちゃん。」

安部「宇都宮のデパートで 小さい店 出したんだけど うまくいかなくて…。 無理もねえ。 岩手の人間が ピンと来ねえ まめぶが 栃木で受けたら それは 栃木の名物だもの。」

アキ「そんで立ち食い そば屋さ 成り済まして…。」

安部「たまたま 車 安く 譲ってくれる人がいて のれんだけ作って ちょっとずつ ちょっとずつ 東京さ目指して…。」

安部「上野は ほれ 東の玄関だべ? ごく たま~に 三陸浴線の人も通りかかるし そうでなくても『そば? うどん? まめぶ?』って 声かければ 20人に1人は『まめぶって 何だべ?』って 引っ掛かっぺ。」

客「お願いします。」

安部「はい。 そばですか? うどんですか? まめ…。」

客「そば!」

安部「まあ 引っ掛かんねえ客には 間違えたふりして…。 はい どうぞ! ご自由に ネギどうぞ! 食ってみて うめえと思ったら 次は まめぶ注文するべ。」

アキ「すげえ 安部ちゃん 地道だ。」

安部「地道だけが 東北人の取り柄だもの。 地道に やんねばな。」

客「ちょっと なにか 変な丸いの入ってるんだけど。」

安部「あっ 捨てちゃって下さい。」

安部「それにしても アキちゃんが アイドルなんて…。 やっぱり 春子さんの血なんだべか。」

アキ「安部ちゃんとは 去年の本気獲(ど)り以来だもんな。」

安部「アキちゃんが自力で ウニ取ったのを見届けて 北三陸を離れたから。」

<そうなんです。 安部ちゃんは ずっと おらの落ち武者として 海の中で こっそり ウニを渡してくれていた 恩人なのです>

安部「影武者だけどね。」

アキ「え?」

安部「落ち武者と影武者は 全然違うからね。 ごめん。 間違えてもいいけど 間違えるたんびに訂正するがらね。 1杯 食うか?」

アキ「うん。」

<安部ちゃんの まめぶは 相変わらず ピンと来なくて そのピンと来ない味に ピンと来る アキでした>

アキ「ああ… 懐かしい。」

安部「うめえか?」

アキ「決して うまぐはねえ。 でも そこがいい。 うめえだけのもんなら 東京は 何でもあるが これは うまぐもねえのに 食いだぐなる。 最高だ!」

安部「いつでも来て 結構リピーターもいるんだから。」

アキ「へえ~!」

安部「ほら来た! いらっしゃい!」

種市「うどんと まめぶのハーフ&ハーフ。」

安部「はい。」

アキ「ごちそうさま! また来るね。」

安部「うん 頑張って。」

安部「ハーフ&ハーフのお客さん ネギどうします?」

種市「ああ 自分ですか? 入れて下さい。」

安部「はい!」

道中

アキ「まめぶ ケバブ!」

<懐かしい まめぶ汁に出会って 心が軽くなったのも 束の間…>

まごころ第2女子寮

しおり「威圧感たっぷりなとこ 申し訳ないんすけど 手短にお願いしますね 一応 ここ 男子禁制なんで。」

黒川「ママから聞いたよ。 正確には ママとしゃべっても 埒が明かないから来た。 どういう事だ アキ 芸能界なんて…。 お前からは 最も遠い世界じゃないか。 部屋に籠もって ネガティブなポエムばかり…。」

アキ「やめで!」

アユミ「リーダー! なあ リーダー! アキちゃん! …誰?」

黒川「あっ どうも。 娘が お世話になっております。 私 アキの父で黒川正宗…。」

アユミ「あ~ はいはい はいはい それより 大変じゃわ! 真奈ちゃんが…。」

真奈「どがんしゅう…。 シャドウの出番が来たとよ。」

2人「じぇじぇ!」

アユミ「水口さんから電話で 成田りなって子おるで…。」

回想

りな「上から読んでも…。」

水口「成田りな!」

りな「下から読んでも…。」

水口「成田りな!」

回想終了

アユミ「その子が体調不良で 握手会 休んだっぽい。」

しおり「やったじゃん!  えっ じゃあ 今日から!?」

アユミ「段取り確認するけん 今すぐ来いって。」

真奈「どがんしゅう… おなか痛か~。」

アユミ「タクシー呼ぶ? タクシー…。」

しおり「タクシー? タクシー? タクシー!」

黒川「えっ?」

東京EDOシアター
奈落

しおり「来たよ!」

アキ「真奈ちゃん! 早く 早く!」

「45秒前!」

アキ「真奈ちゃん すっげえ いがったよ。 これ 飲んでけろ!

しおり「あと何秒!? 何秒 何秒?」

小野寺「25秒だ。」

しおり「25!? 25 25!」

真奈「よし! …って これじゃなかとよ!」

「間もなくで~す!」

アユミ「いいけん これで出てまい!」

しおり「行っちゃえ 出ちゃえ!」

小野寺「真奈ちゃん 頑張って!」

♬『暦の上ではディセンバー でも ハートは サバイバー』

しおり「はい 笑って~!」

しおり「喜屋武ちゃん 足元見て!」

社長室

荒巻「何でも始めから うまくいくと思うなよ 水口。 アメ女だって 4年かかったんだから。」

水口「でも 北鉄のユイちゃんは 社長も本命だと おっしゃってたので…。」

荒巻「面白いから いいじゃね? あの海女の子も。」

水口「アキですか?」

荒巻「なまりは直さない方がいいな。」

水口「有馬めぐのシャドウに 抜てきしたそうですね。」

荒巻「あ? ああ あいつ ほら 最近 これだから。 男でも できたか? 売れると すぐだからなあ。 奈落にいた頃が 一番面白かったよ 水口。」

奈落

アキ♬『お正月まで 一緒に いたくない』

しおり「あっかんべ~!」

♬『暦の上ではディセンバー でも ハートは』

<道のりは険しいけど アメ女が 一体 何人いるか 分かんないけど 奈落でも 努力は必ず報われる。 そう信じるしかない アキです>

廊下

一同「お疲れさまでした! すいませんでした!」

しおり「お疲れさまでした!」

一同「すいませんでした!」

奈落

しおり「元気出しなよ。」

喜屋武「お疲れ 待ってたよ。」

アユミ「見て アメ女の子が持ってきた! 奈落で食べなって!」

しおり「うわ~!」

アユミ「私 ブリもろて ええかな? ブリ ごっつい好きなんよ!」

しおり「いいよ いいよ~!」

真奈「おすしが あるって事は 太巻さん 見よんしゃったって事ばいね。」

しおり「え? あ… そうだね。」

真奈「最悪ばい…。」

アユミ「ごめん 残り物で喜んどる場合ちゃうわ。」

小野寺「GMTから ようやく1人 客前に出れただけだもんね。」

しおり「ちょっと アキちゃん? ちょっと アキちゃん!?」

アキ「超うめえ!」

アユミ「何しょん!」

アキ「ごめん 無意識。 だって もったいねえべ。 真奈ちゃんも食べて。」

首を横に振る真奈

アキ「それなら…。 はい!」

アユミ「何しょんよ あんた。」

アキ「だって ウニは銭って ばっぱに教わったから。」

アユミ「金で済む問題ちゃうやろ。」

アキ「真奈ちゃん 一つ教えてけろ。 ここと上 どっちが気持ちいがった?」

しおり「そんなの… 上に決まってんじゃん ねえ?」

うなずく真奈

アキ「やっぱり んだべな。 なんぼ間違えでも遅れでも 奈落より いいよな。」

真奈「うん。 お客さんもおるし…。 ステージの方が 全然 気持ちよかよ。」

アキ「それなら 明日は もっと気持ちよく 踊ってけろ。 おら 下で応援すっから! なっ!」

喜屋武「そうだよ! アーキーの言うとおり 今 上で踊れるの真奈だけだしね。」

真奈「分かっとう チャンスやもんね。」

小野寺「いつか みんなで 上 行きてえなあ。」

喜屋武「行けるさあ。」

(笑い声)

小野寺「私 ここがら登場してえ。」

しおり「駄目 駄目 駄目 駄目! せりは リーダーの特権。」

(笑い声)

真奈「やりたかねえ 6人で できるやろうか?」

水口「できないんだったら やめちゃえよ。」

真奈「水口さん いつの間に?」

水口「出るタイミング計ってたんだよ。 何か 女子特有の うっとしいノリが収まるの 待ってたんだよ。」

しおり「すいません。」

水口「ついでに言うけど…。 GMTは この劇場じゃ 終わらないから。 今は たった6人だし 間借りっていうか アメ女の補欠みたいな 扱いだけど 絶対 47都道府県から集めるし 全国ツアーやるし ファイナルは武道館だし。」

一同「じぇじぇじぇ!」

水口「そういう気持ちで やってるよ 俺は。 何しろ 初めて任された プロジェクトだからさ 逆に言えば 人数が減っても やめない。 最後の一人まで GMTだからな。」

一同「はい。」

水口「俺は絶対 見捨てないから。」

一同「はい!」

水口「…うっとうしい。」

しおり「精いっぱい やろう! 天下取ろうね!」

アキ「なあ 真奈ちゃんが 無事 シャドウ務めあげたら みんなで おすし食べに行かねえ!?」

しおり「おすし?」

アキ「だって お祝いするって リーダー言ったべ?」

しおり「いや でも おすしは お金ないし…。」

アキ「それは 水口さんが…。」

スナック・梨明日

吉田「何か盛り上がりに欠けるな~。」

<そのころ 北三陸では 第2回 ミス北鉄コンテストが 開かれようとしていました>

菅原「きれいだよ 去年より ずっと きれいだよ。」

栗原「でも ウエスト3cm増えちゃったし…。」

菅原「その3cmが いいんだべ。 ゆとりだよ ゆとり世代だべ。」

吉田「もう一回いいですか? 盛り上がりに欠けるわ~!」

大吉「何が!」

大吉「いいべ 春ちゃん なっ? 娘の七光りでさ 親子2代で 地元のアイドルだべ!」

吉田「だけど 節操ねえにも程があるべ。 去年のミスが 17歳で 今年が 45…。」

春子「3 3! 43!」

(扉が開く)

栗原「あっ やだ ヒロシ君…。」

ヒロシ「どうも 御無沙汰して すいません。」

菅原「先生は もういいのか?」

ヒロシ「はい おかげさまで経過も良好で 来週から リハビリを始める事になりました。」

春子「そう! ねえ ユイちゃんは元気?」

<ミス北鉄のユイちゃんが 約2週間ぶりに みんなの前に姿を現しました>

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