【 連続テレビ小説「あまちゃん」】86回のネタバレです。
あらすじ
アキ(能年玲奈)たちGMTは、ファンの人気投票で合格圏内に入るため、必死に活動を行う。だが、イベントに足を止める人は、ほとんどいない。そんな中、鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)の紹介で、アキにドラマ出演のチャンスが舞い込む。また、今ではアイドル評論家になったヒビキ一郎(村杉蝉之介)が記事に取り上げた効果もあり、少しずつGMTの認知度が高まっていく。そんな折、アキは思いがけない人物を見かけて?!
86回ネタバレ
路上
水口「新世代アイドル GMT6 どうか よろしくお願いします。」
<ついに GMTが 動き出しました>
水口「GMT6 来年 必ず きますよ。 どうぞ。」
しおり「天下取ろうね!」
一同「GMT!」
しおり「奈落から出ようね!」
一同「GMT!」
しおり「バイト辞めようね! 仕送りもらうの やめようね! We are…!」
一同「GMT6!」
♬『お正月まで 一緒に。』
<GMTは 当初 予定していた 47人のメンバーは集まらず 今の6人のメンバーで GMT6として 国民投票に臨む事になりました>
♬『サバイバー』
喜屋武♬『A! M! E! 横! アメYO! YO! YO! 横! 上野から御徒町(おかちまち)に棲息(せいそく) 絶滅危惧種 下町アイドル』
<でも ここで ふんばらないと 解雇。 知名度のないGMTは 危機感を持って 活動を開始したのです>
♬『We are GMT6!』
<安部ちゃんにも 協力してもらいました。 まめぶは もちろん ほかのメンバーの郷土料理も 作ってもらって 劇場周りで P.R.してもらいました>
東京EDOシアター
一同「うわ~!」
喜屋武「テビチとか で~じ懐かしい! ミミガー チラガーもある!」
安部「佐賀の名物もあるよ ほれ。」
一同「え!?」
安部「ムツゴロウの蒲焼!」
一同「うわ~!」
真奈「安部さん それ焦がしてません?」
安部「安部ちゃん。」
真奈「出待ちの皆さ~ん! 毎日 御苦労さまです!」
アキ「御苦労さまで~す!」
しおり「埼玉名物 行田(ぎょうだ)フライです!」
アユミ「徳島名物 フィッシュカツです!」
「あの… 油で揚げていないものは ないんですか?」
喜屋武「沖縄名物 サーターアンダギーがあるよ。」
「油じゃん…。」
しおり「喜屋武ちゃん しまって!」
<そんな地道な活動が 実を結んだのか GMTで初めて 雑誌の取材を 受ける事になりました>
水口「はい 聞いて~。『週刊プレイガイ』人気コーナー『ヒビキ一郎の俺は認めねえ』という ページの取材です。」
アキ「えっ ヒビキって…。」
しおり「よろしくお願いします!」
ヒビキ「よう まだ やってんだ。」
アキ「じぇじぇ!」
しおり「知り合い?」
アキ「うん。 何か おらたちが イベントやると 必ず最前列さ来る。」
ヒビキ「ユイちゃん目当てだし ブス 眼中入ってねえし。」
アキ「ブスじゃねえって!」
水口「おい。 ヒビキさん 今じゃ 第一線のアイドル評論家なんだから。 兼カメラマンね。」
小野寺「知ってます。 アメ女も ヒビキさんが取り上げてから ブレークしたんですよね。」
ヒビキ「テープ回しま~す! 自己紹介とか やっとく? お前から。」
しおり「『お前』?」
アキ「悪気はないがら。」
ヒビキ「お前が リーダーだろ? 違うのかよ ブス。」
しおり「ブス?」
アキ「口癖だから 言うほど ブスだと思ってねえがら!」
しおり「毒蝮三太夫(どくまむしさんだゆう)の『ばばあ』みたいな感じで大丈夫?」
ヒビキ「時間ないんですけど!」
水口「リーダー ほら。」
しおり「はい! 海はないけど 夢はある!」
ヒビキ「海も夢もねえよ!」
しおり「埼玉在住アイドル 入間(いるま)しおりです!」
路上
しおり「今日も東武東上線に乗って 元気い~っぱい! よろしくお願いしま~す!」
小野寺「宮城県から来ました 小野寺薫子(かおるこ)15歳でがす。」
ヒビキ「小野寺ちゃん イエ~イ!」
小野寺「宮城と言えば?」
水口♬『ずんだ ずんだー!』
小野寺「わたすの名前は?」
水口「小野寺ちゃーん!」
小野寺「え? 呼んだ?」
水口♬『呼んだ 呼んだ~ いぇーい!』
(拍手)
ヒビキ「今の 後で教えてよ。」
水口「はい。」
アキ「岩手県は北三陸市で 海女やってます! 潜水士の資格も持ってます! 海女ちゃんこと 天野アキです!」
<これが 大都会 東京。 立ち止まってくれる人は 僅か2~3人。 それでも 冷ややかな視線に耐えながら 頑張った>
喜屋武「沖縄出身 喜屋武エレンです!」
水口「はい。 それじゃあ 握手会を始めさせて頂きます。」
「頑張って下さい。」
小野寺「ありがとう。」
一同「ありがとうございました。」
「頑張って下さい。」
小野寺「ありがとう。」
一同「ありがとうございました。」
「歌 すてきでした。」
小野寺「ありがとうございます。 よろしくお願いします。」
「すいません。 もう一回 並んでもいいですか?」
水口「今日だけな。」
「ありがとうございます! 頑張って下さい!」
小野寺「また来てね。」
2人「ありがとうございました。」
まごころ第2女子寮
アユミ「あ~ もう嫌じゃ!」
しおり「もう何か たまらん!」
アユミ「あんなんしたって 票なんか集まらんもん!」
真奈「うちも あがん恥ずかしか思いばすっために 東京に出てきたんやなかと。」
しおり「いいから! 座って 座って! まず なぜ マイクが 3本しかなかったの?」
回想
♬『果てしなく ラララ 貪欲 貪欲 クリスマスを過ごす相手と』
回想終了
喜屋武「発注ミスさ。」
アユミ「幸い 歌入りのCD流しとったけん 口パクで いけたけど。」
回想
♬『We are GMT6!! You are GMT6!!』
回想終了
しおり「いやいや 何で そもそも 歌入りのCD持ってきちゃったの。」
喜屋武「発注ミスさ。」
しおり「もう 誰の発注ミス!?」
喜屋武「…喜屋武ちゃんさ。」
しおり「ちゃんとしよう! 人前だよ! 奈落じゃないんだよ!」
東京EDOシアター
荒巻「だから言ったじゃん。 まだ早いんじゃないかって。」
水口「すいません。 しかし 何のアクションも起こさないまま クビになったんじゃ 浮かばれないし。」
荒巻「俺だってさ 鬼じゃないんだからさ 水口。 いや まあ 鬼なんだけどね。 鬼の業界じゃ 優しい方の鬼っつうか 気さくな鬼だよ。 戦略としては国民投票はする。 けど これは リストラじゃない。 緊張感のないメンバーに活を入れつつ やる気のある新人にチャンスを与える。 それが目的だ。 ただ…。」
水口「何ですか?」
荒巻「あの 海女の子いるだろ 岩手。」
水口「はい 天野アキですね。」
荒巻「あの子はなあ… 何か違う。」
水口「え?」
荒巻「何か違う。」
水口「違うって 何が違うんでしょう。」
荒巻「何か? 鬼が 何か違うっつってんだから 何か違うんだよ! 違う!?」
水口「すいません。 でも 今回にイベントも 彼女の発案ですし やる気だけは人一倍…。」
荒巻「そこが問題なんだよな。」
無頼鮨
鈴鹿「『被告に殺意があったという 検察側の主張は 信憑性(しんぴょうせい)のないものであり 被告は… 被告』。」
アキ「(いびき)」
鈴鹿「被告人!」
アキ「…裁判長!」
鈴鹿「寝てたでしょ。」
アキ「寝ていません 裁判長。」
鈴鹿「(ため息)弁護人よ。『おめでた弁護士 寿 蘭子(ことぶきらんこ)』。」
アキ「すいません。 今日は朝から イベントで 立ちっ放しで。」
鈴鹿「じゃあ 辞める? 付き人。」
アキ「嫌だ!」
鈴鹿「だったら ちゃんと起きてて。 セリフ合わせになりません!」
アキ「はい! ガリ食って 目が覚めました!」
鈴鹿「(ため息)」
鈴鹿「『被告に殺意があったという 検察側の主張は…』。」
アキ「(いびき)…裁判長!」
鈴鹿「もう帰って!」
無頼鮨前
種市「天野 忘れ物。」
アキ「それ おらのじゃねえです。」
種市「いや 鈴鹿さんのは 表紙にマジックで『鈴鹿ひろ美』って書いてある。」
アキ「ああ じゃあ おらのです。」
種市「大変そうだな。 明日も イベントか?」
アキ「まあね。」
種市「見に行ってもいいか? 大将と2人で ファンのふりして 握手会さ並んでやっから。」
アキ「気持ちはうれしいが 遠慮するべ。」
種市「そうか。 まあ頑張れ。」
アキ「じぇ!」
アキ「じぇじぇじぇじぇ!」
無頼鮨
アキ「じぇじぇじぇじぇじぇ! 鈴鹿さん帰っちゃった?」
種市「い… 今 出てった。」
アキ「嘘…。」
種市「何 どうしたの?」
アキ「見で これ!」
種市「『マンション隣人 天野アキ』!」
アキ「先輩 ねえ おらの事だよね!」
種市「おう そうだな! すげえな 天野! うわ~ よぐやったな! よかったな!」
まごころ第2女子寮
水口「バーターってやつだね。」
アキ「ば ば… バーター?」
水口「鈴鹿さんが うちの付き人 使ってくれって 監督か Pに 掛け合ってくれたんだよ。 ちゃんと お礼言わないとね。」
アキ「監督か Pにか?」
水口「鈴鹿さんにだよ。 鈴鹿さんのおかげで 出られるんだから。 …で セリフはあるの? おっ あるじゃん!」
アキ「あるんですよ それが! エヘヘッ 一つだけ。『すまださん 先週 引っ越すますたよ』。」
水口「なまってんなあ…。」
アキ「駄目がな? 東北出身の隣人って事で。」
水口「それは 監督が決める事だから。」
アキ「そうですよね。 うわ~ どうすべえ! 夏ばっぱさ電話しねえと!」
天野家
夏「何? ドラマさ出るってか?」
まごころ第2女子寮
アキ「そんあ おっきい役じゃねえから まだ ないしょにしてて。」
天野家
夏「分がった。 誰にも言わねえ。 絶対 言わねえ。」
まごころ第2女子寮
アキ「いや 誰も見ねえと それはそれで 悲しいんだけど。」
天野家
夏「ハッハッハッハッ 何だよ ホントは見てほしんだべ。」
まごころ第2女子寮
アキ「エヘヘヘッ…。」
夏「なあ 正月帰ってくるのか?」
アキ「いや~ 忙しいからな…。 じゃあ 切るね。」
天野家
夏「何だや せわしねえな…。」
まごころ第2女子寮
小野寺「ドラマおめでとう。」
アキ「あっ ごめん 聞こえてた?」
小野寺「うん。 今度から 外で電話した方がいいかも。」
アキ「え?」
小野寺「ドラマ出たいのは アキちゃんだけじゃないがら。」
しおり「(せきこみ)」
アキ「そっか そうだよね。 ごめん。」
小野寺「おやすみ。」
アキ「おやすみ。」
路上
♬『暦の上ではディセンバー』
<ヒビキさんが 雑誌で 取り上げてくれた効果だべか 次第に立ち止まって 写真を撮る人も増えてきて>
♬『さまよう気分は ハンター』
「あの こいつ 小野寺ちゃん 推しだったんだですけど…。」
「こいつも 小野寺ちゃん推しなんで 話し合いの結果 今日から 俺 アキちゃん推しで いく事にしました。」
アキ「そうか ありがとう!」
<何だか 運が向いてきたのかも>
アキ「ありがとうございます!」
アキ「じぇ! じぇ!」
<それは紛れもなく ユイちゃんのママでした。 うわ~! えれえもん見ちまった!>