2019年8月31日放送の【だから私は推しました】6話のネタバレです。
現在は(2022年3月現在)NHKオンデマンドでも視聴可能です。
テレビまたはNHKオンデマンドが見れない方やこのドラマに興味のある方はこの記事をご覧になってください。
あらすじ
森下佳子が描く「女オタ×地下アイドル」、物語は最終章へ突入。ウェブCMへの出演を果たし絶好調のサニサイとオタクたち。しかしある時からハナにまつわる黒い噂(うわさ)が出回るようになる。信じないと自分に言い聞かす愛だが、それ以来ハナの態度に裏があるように思えて悶々(もんもん)とした気持ちになる。そんなある日、ライブ会場にハナの過去を知る人物が現れた-。
6話ネタバレ
取調室
部下「瓜田さんの意識は回復したそうです。 さっき 病院から連絡があったんですけど。」
聖護院「ああ 君は行かなくていいから。 うん。 そのまま続けて。 はい。」
愛「あの 瓜田さん どうかしたんですか?」
聖護院「意識を取り戻されたそうで。」
愛「え… もう…ですか?」
聖護院「ああ よかったんじゃないですか? もし お亡くなりになられてたら 殺人罪に問われるかも しれないわけですよ。」
愛「いや そうなんですけど。 早いんで 驚いて。」
聖護院「すいません。」
(携帯の呼び出し音)
聖護院「イシカワ君 今 ちょっと動けるかな?」
(ドアの開閉音)
聖護院「すいません お待たせして。」
愛「あの… けがした方が そんなすぐに お話できたりするものなんですか?」
聖護院「まあ そこは ケースバイケースとしか 言いようがありませんね。 ああ それで サニサイのCMが決まって どう 妙なことが起こり始めるんですか?」
愛「あ… それは…。」
2か月前
愛「また あがってる。」
愛「でも こういうのは 有名になると出てくるものなので 私は 大して気にもせず『幸せたまご ランら卵』を 大量買いしてたんですけどね。
聖護院「『幸せたまご ランら卵』?」
愛「はい。 あっ あの… ちょっと いいですか?」
聖護院「はい。」
愛「これです。」
『スクランブルエッグ 大好き!』。
紀子「『目玉焼き!』。」
ハナ「『え~ 生卵?』。」
花梨「『生でも おいしい!』。」
5人「『ランら卵』。」
聖護院「かわいい。」
愛「でしょう。 私は 何としてでも サニサイの広告効果を高めたくてって。」
店員「いらっしゃいませ。」
愛「お願いします。」
店員「は… はい。」
聖護院「卵 そんなに どうしたんですか?」
愛「3色食べて バイトでも使って。」
聖護院「赤マル先生のバイトで?」
愛「いえ あの… バイト 本当は 赤マル先生じゃなくて チャトレだったんです。」
聖護院「チャトレって あのチャトレですか?」
愛「はい。 あの ネットを介してチャットする…。」
聖護院「あの IT風俗と呼ばれてる…?」
愛「あれ 風俗なんです…?」
聖護院「チャトレで卵使って 何やってたんすか?」
愛「それは…。」
愛「マイの部屋に えっと… 来て下さって ありがとうございます。」
愛「じゃ~ん。」
愛「卵 割るよ。 あっ。」
聖護院「セクシーに ゆで卵を?」
愛「はい。」
聖護院「それ ウケたんですか?」
愛「パフォーマンスっぽいものを やってると フラッと のぞきに来てくれるお客さんがいたり 黙って見ててくれたりして ギャラになりやすいんです。 それで まあ そこそこ稼いでたんですけど。」
愛「ん?」
愛「え~? う~ん でも みんなで 楽しく話しませんか? ウフフ…。」
愛「いや 違いますよ! そ… そんな名前じゃないです。 でも ちょっとだけ 話しましょっか。 ちょっと待って下さいね。」
愛「はあっ!」
真衣「『何やってんの? 愛。 しかも 私の名前使って』。」
愛「あっ ちょっと あっ… おなか痛い… いたたた… いたたた…。」
真衣「『ねえ ちょっと…』。」
ベースメント
「はい サニサイ!」
(シャッター音)
紀子「イエ~イ。 ありがとう。」
米原「誕生日記念日 1,016枚目!」
紀子「えっ うそ! すごいね! めちゃくちゃ撮ってるじゃん。」
ハナ「あの… 何か あったんですか?」
愛「あっ うん? えっ えっ?」
ハナ「あ… 間違ってたら ごめんなさい。 元気がないように見えまして。」
愛「あ~ いや あの ちょっと 仕事でね。」
ハナ「お仕事 大変なんですか?」
愛「いやいや もう 全然。 全然 大丈夫 大丈夫 そう。 あっ 次の配信ネタ 何か考えた?」
小豆沢「おばはん おばはん。」
愛「うん?」
小豆沢「ミーティング 行く?」
愛「うん 行く行く。」
小豆沢「ちょっと みんな連れてくる。」
愛「うん OK。」
真衣「話 あるんだけど。」
愛「えっ あっ な… 何で ここに…。」
真衣「チャトレのスクショ 撮ってあんだけど。」
愛「はあっ! いや ちょっ… あ~ あの~ 向こうで話そう。 ね? ね? じゃあ またね! 小豆君。」
小豆沢「おば おば…。」
愛「バイバイ! また後で 後で。」
小豆沢「おば…。」
公園
愛「どうして分かったの?」
小豆沢「実家戻ってて。 アホの弟に どら焼き持ってったら あんたと話してたの。」
愛「そうだったんだ。 弟君が。」
真衣「そもそも うちはダブルワーク禁止。 就業違反だってのは分かってんだよね? 分かってやってんだよね? 逃げてんだから。 地下アイドルの生活を支えるためんい CD買って グッズ買って 財政破綻してるわけ?」
愛「破綻してないよ。」
真衣「してるでしょ! こんな風俗まがいのい バイトしてるってことは。」
愛「別に風俗じゃないし。」
真衣「バカなんじゃないの!? あんた。 こんなことまでして貢いで。」
愛「いいでしょ 別に 私が好きで やってんだから!」
真衣「あ~ あ~あ…。 完全に金づるのセリフだね。」
愛「別に金づるじゃないし。」
真衣「向こうは金づるとしか思ってないよ。」
愛「あのね 何も知らないのに言わないでくれる? 私とハナは…?」
真衣「友達とか言わないでよ。 養ってもらってて 友達とか ありえないから。」
愛「一緒に こう 夢を追いかける同志みたいなさ…。」
真衣「仮に 私に売れないバンドマンの 彼氏がいたとしてさ。 ダブルワークで キャバ嬢やって 養ってあげるわけ。 CD 鬼ほど買ったげるの。 彼の夢を一緒に追いかけてるの。 彼は絶対 売れるから。 そう言ったら あんた 私のこと どう思う? とにかく ドルオタ やめなよね。」
愛「別に 真衣に そこまで言われる筋合い ないと思うんだけど。」
真衣「やめないと このこと 会社に報告するから。」
愛「はあっ!」
真衣「じゃあ。」
愛「ちょ…。 くう…。」
愛の部屋
ハナ「『今回は 本気のゆでたまごなので 切った時にも ちゃんと黄身が真ん中に来て…』。」
愛「とりあえず やめたって 言っときゃいっか。」
ハナ「『(せきこみ)ああ すいません。 大丈夫です。加湿器が壊れちゃったんです』。」
愛「加湿器?」
ハナ「『買い替えようって思ったんですけど これ 新しくかっちゃいました。 前のも あったんですけど こっち欲しいなと思って』。」
回想
愛「別に金づるじゃないし。」
真衣「向こう金づるとしか思ってないよ。」
愛「これって…。」
回想
ハナ「洗濯機プレゼントされたんですよ。」
愛「えっ… 洗濯機!?」
ハナ「私が ねだったって言うんです。 してないんですよ そんなの。」
愛「こういうことだった…? あ…。」
ハナ「『あっ こんばんはです』。」
ハナ「『あ… 働いてました 一時期』。」
ハナ「『そんなことも ありましたね』。」
愛「え?」
回想
ハナ「瓜田さん 初めは 前のバイト先で 声かけられたんですよ。」
食堂
愛「ここ いい?」
真衣「うん。」
愛「私 バイトやめたから。 ドルオタも やめる。」
真衣「そう言っときゃいいやって 思ってんでしょ。」
愛「いや そんなことはないよ。」
真衣「あんたの推してるらしい ハナって子さ 結構 やばい噂あるの知ってる?」
愛「え?」
真衣「ネットに出てた。」
愛「いやいや… それさ 日本中の芸能人が 元ヤンか水商売経験者になっちゃう系のやつでしょ?」
真衣「私は それなりに 信ぴょう性あると思ったけどね。 送っといたから。」
愛「これか。 いやいや… いやいや。 あるわけないっしょ。」
ベースメント
小豆沢「おっ おばはん来たか。 ほい。 ウイ~。 この間のあれ…。」
愛「あれ?」
小豆沢「あれ… チャトレの話なんだけどさ ちょっと調べたら 収入の課税の問題で 会社の経理に連絡がいって バレるってことも あるみたいで。 それは気を付けた方がいいかなって。」
愛「調べてくれたんだ。」
小豆沢「うん。 あ… 太いオタの他界は避けたいしな。 けどさ おばはん その… チャトレ? やだったりはしねえのか?」
愛「(ため息)」
小豆沢「おばはんが いいんだったら いいんだよ。 でもさ やなことしてまでっていうのは ハナも負担に思っ…。」
愛「…っていうかさ みんなさ 推しの昔の話とか 知ってたりするもの?」
小豆沢「は?」
愛「例えばさ それで 幻滅することだって あるわけじゃん。」
小豆沢「…?」
愛「いや だから…。」
椎葉「アイドルの過去には 切ない話が くっついてくることも多いですからね。」
愛「切ない話?」
椎葉「例えば ある国民アイドルは 逆境から抜け出すべく 緑の中を 真っ赤な車で駆け抜けたわけですし 芸能界に入る前は 本当に非行に走っていたという人も ある種 特殊な世界に入ってくる バックボーンは さまざまですよ けど そこは過去は過去。 今 頑張ってることに 違いはないんですから 私たちは そこを見てあげなければ いけないんじゃないですかね。」
愛「そうですよね。」
椎葉「そうですよ。」
愛「よしっ! 気合い入れ直そ。 はい。」
小豆沢「はい。」
愛「シャッ。」
ハナ「『病院です。 本当は いけないんですけど 連続配信 誓ったんで』。」
小豆沢「おばはん チャトレの話なんだけど…。」
愛「あっ もう それ やめたから。 うん。」
小豆沢「あっ そっか… うん。」
ハナ「『今日は心配かけて ごめんなさい』。」
愛「何だ? ん?」
ハナ「『光の海みたいって。 すごくきれいで』。」
愛「これは…。」
ハナ「(チャイム)『あっ あっ… 今の音は ナースステーションの音かな』。」
愛「これって…。」
ハナ「『ありがとうございます。 私も 曲がりなりにも…』。」
愛「ごめん。 ちょっと あの 仕事の電話してくるね。 また。」
小豆沢「え… 仕事?」
公園
何度も何度も 取りつかれたように録画を見て。 そして 見れば見るほど そこは病室ではなくて。 実は そう見せかけた ハナの部屋であることが分かるばかりで。 じゃあ なぜ ハナは そんな嘘をついたのかって考えると…。
愛「違うよね。 そこ 狙ったわけじゃないよね。」
ベースメント
ハナ「今日って 物販からですか?」
愛「え?」
ハナ「あ… ライブ中は いませんでしたよね?」
愛「ああ… 何か ちょっと 仕事の電話かかってきちゃってさ…。」
ハナ「あの… 何の頼りにもならないと思いますけど 愚痴とかなら聞いたり…。」
愛「ハナ?」
梅子「見覚えある? 私のこと。 あなたと高校で一緒だった 松田杏子の母です。 松田杏子は覚えてる? あなたのせいで 手首まで切った。」
ハナ「すいません ひ… 人違いじゃ…。」
梅子「あなたは 随分 楽しそうにやってるけど まだ引きこもったままよ 杏子は。 人の人生 めちゃくちゃにしておいて 何が夢よ 希望よ。 あんなこと よく歌えるわよね。 いいわよ。 もっともっと有名になれば。 その時こそ あなたが何をやったか 全部 暴露してやるんだから。 どれだけ たたかれるか 見ものよね。」
愛「ハナ? ハナ。 あの さっきの話って その… 本当なの?」
ハナ「え?」
愛「いや いじめてたって話…。」
ハナ「本当じゃないに 決まってるじゃないですか。」
回想
「おはよう。」
ハナ「いじめられてたんです キモいって。」
ハナ「初めは 前のバイト先で 声かけられたんです。」
ハナ「あの 前に ライブ来て…。」
回想終了
愛「あ… あの… こないださ バイト先の話が出たじゃない。 あの 昔のパチンコ屋の。」
ハナ「出ましたっけ?」
愛「うん… その時にさ ハナが 自分から積極的に お客ゲットしたって 話があったと思うんだけど それって 例のウの付く人のことだと 思うんだけど…。」
ハナ「しましたっけ? そんな話。」
愛「うん してたよ。 ねえ 確か 私が聞いた時は ウの付く人が ハナのことを…。」
ハナ「もう どうでもいいで! どっちでも よくないですか? どっちから声かけた かけられたって。 大体 そんなの いちいち覚えてないし。」
愛「そうだよね。 ごめん。 じゃあ…。 これは? これ 病院じゃないよね ハナの家だよね。 目に映ってる照明ってさ いつもハナの部屋にあるやつだよね。 どうして 入院したなんて嘘ついてたの?」
ハナ「その方が 心配してもらえるかなって。」
愛「それは… 私から お金を引き出すため?」
ハナ「そんな… そんなわけないじゃないですか! 何で… え… 愛さんは 何で ポッと出てきた人のことばっか 信じるんですか? どうして 私のこと 信じてくれないんですか?」
愛「ハナってさ 噓つく時 まばたきする癖 あるんじゃない?」
ハナ「え?」
愛「ウの付く人の話をした時も 前に いじめられてたって話を してくれた時も さっき いじめてないって 言ってくれた時も そうだったけど…。 それって どういう意味なのかなって 考えると…。 ああ… 見なきゃよかったって。」
ハナ「もう 嘘つきませんから。 お… お願いします。 お願いします。」
愛「ごめん。 無理。」
ハナ「(泣き声)」
道中
小豆沢「おばはん おばはん。 俺 よく分かんねえんだけど あれ ハナが きついいじめ やってたってことなのかな? あの人は ハナが いじめてた人の お母さんってこと…?」
愛「知らないよ。 私は ハナの友達じゃないんだから。」
小豆沢「え?」
愛「ただの金づるだから。 知らない!」
食堂
愛「真衣。」
真衣「これ あの子たちが宣伝してる卵?」
愛「食べ物を捨てるのは抵抗があって。」
真衣「捨てる?」
愛「真衣の言うとおり 私 ただの金づるだった。 私が あの子から聞いてた話って 嘘ばっかでさ。 まあ でも 別に それはいいと思うの。 アイドルなんて 自分盛って盛っての商売なんだろうし。 でも 決定的に分かっちゃうとダメだよね。 不器用な感じも 計算だったんだって思うと 何か すごい バカにされてる気がして。」
愛「バッカじゃないかって思ってたの。 アイドルに恋人がいたとか 結婚したとかで『裏切られた』ってなる人たち。 でも 当事者になってみると こういう感じなんだって 何か…。」
真衣「愛ってさ ちょっと うちの親に似てんのよ。」
愛「え?」
真衣「見栄っ張りな人でさ。 私は 優等生っていう アクセサリーでさ。 けど 弟は 母親のアクセサリーには なりにくい子だったわけ。 で 悩んだ母親は スピリチュアル系に走って。 この教えを世界に広めなきゃって ハマって 借金までして。 本当 家ん中 大変だったんだよ。 今回は ここで止められて よかった。」
愛「ありがとう。」
菜摘「あ~ いたいた~。 フフフフフ。」
真衣「ああ 菜摘。」
菜摘「お二人さん。 こういうお誘い あるんですけど。」
真衣「えっ 何? 合コン!?」
取調室
聖護院「それで 結局 前の生活に戻ったってことですか?」
愛「はい。 でも どこか物足りないっていうか。」
(携帯の通知)
聖護院「あ すいません。 はい。 うん 瓜田さん…。 えっ? あ… 本当なのか? それ。 そうか。 分かった。 はい。」
愛「あの 瓜田さん 何て…。」
聖護院「まだ ちゃんとは 話 できないので イエス ノーで 意思表示してもらう形なんですけど。 瓜田さん 記憶がない… と。」
愛「きお… き…。 あの… あの人 嘘ついてます。 何で私に押されたのか 離されたら まずいから。 だから 嘘をついてるんだと思います。」
聖護院「瓜田さんは 何か 捕まえるようなことをしたんですね。」
愛「彼は 野放しにしてはいけない人です。」
道中
紀子「愛さ~ん。」
愛「のりたまちゃん? 久しぶり!」
紀子「愛さん。 ハナ 今 どうなってるか 知ってます?」
愛「ごめん。」
紀子「ですよね。」
愛「どうなってるの?」
紀子「こないだの話とか動画とか 拡散されまくって 炎上しちゃうし。 ハナ 今 ステージにも 立ててないんですよ。 運営は もうこのまま ハナを切るって 言っちゃってて。」
愛「え… ハナを切る?」