ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「エール」112話「恋のメロディ」ネタバレ

2020年11月17日放送の【 連続テレビ小説「エール」】112話のネタバレです。

連続テレビ小説「エール」はNHKで放送しているドラマです。

現在は(2022年2月現在)NHKオンデマンドでも視聴可能です。

テレビまたはNHKオンデマンドが見れない方やこのドラマに興味のある方はこの記事をご覧になってください。

あらすじ

華(古川琴音)が東京の病院で働き始めて3年。看護の仕事にやりがいを感じて、仕事に頑張る華だったが、音(二階堂ふみ)はそろそろ結婚のことも考えた方がいいのではと、24歳になった娘の事を心配する。一方、40代の裕一(窪田正孝)は、元の机でラジオドラマの音楽をつくり、別の机では歌謡曲を書き、もう1つの机で映画の主題歌や劇伴を書き…といった具合の人生で最も多忙な時期を送っていた。

112話ネタバレ

エール (112)「恋のメロディ」

古山家

華が働き始めて3年がたっていました。

♬~(テレビ)

音「あっ お帰りなさい。 新しいチョコ売ってたの。 疲れたでしょ? 食べる?」

華「あ~ いいね。」

音「どう? 仕事は。」

華「相変わらずの毎日。 少し…。」

音「退屈?」

(テレビを切る音)

華「やりがいは あるよ。 患者さんが元気でいると うれしいし 感謝されると 私も元気出るし。 ただね~… 毎日 病院との往復だけだし。」

音「う~ん… 潤いが足りないのね。」

華「何?」

音「恋 しましょう。」

華「出会いもないし 時間もないよ。」

音「そんなこと言ってたら 何もないでしょ? もう25歳なんだから。」

華「まだ 24歳です。 私は看護の仕事が好き。 以上。」

音「そうですか~ 頑張って下さいね。」

当時 初婚の平均年齢は23歳でした。

(テレビをつける音)

『君の名』が終わっても 裕一は 多忙を極めていました。 もともとの机では 池田とのラジオドラマの音楽作り 別の机では 歌謡曲を書き もう一つの机では 映画の主題歌や劇伴を書き 更に 全国から依頼の絶えない 校歌や社歌などを合間にこなし なお 週1回の ラジオドラマの演奏も怠らない。 しかも この時期 生まれた曲は どれも名曲ぞろいで…。

映画用に書き下ろした『君の名は』。.

沖縄の戦禍を描いた『ひめゆりの塔』の主題歌。

歌謡曲では『長崎の雨』。

極めつけのヒット曲は『イヨマンテの夜』。 この曲の成り立ちは面白く…。 『鐘の鳴る丘』を作っていた頃のお話。 劇中 山奥で木材を切る杣人が 歌いながら 少年院のそばを通るシーンの相談中。

池田「アアアア~ …って歌うだけだから 誰でもいいんだけどさ 何か こう… 迫力と美しさが 同居してる人がいいんだよな…」

裕一「だったら… あいつしかいない!」

と裕一は久志を推薦し…。

久志「♬『エ~イヤ~ アアア~ ア~イヤ~ アアア~』」

裕一「うん… もう一回 聴いときますか? 久志 もう一回。」

久志「もう一回?。」

高らかに 久志が歌った 1年後 この独特なメロディーを僅かな放送で終わらせるのが惜しくなった裕一に…。

池田「あ~ 今度やる単発ドラマ アイヌを題材にしようかと 思ってんだけどな』

と言った瞬間…。

裕一「はっ! 覚えてますか? 『鐘の鳴る丘』の杣人のメロディー」

池田「ああ。」

裕一「あのメロディーを アイヌの人々で描くんですよ。」

池田「あっ… アイヌの曲は一曲もないから 面白いな。」

こうして 『イヨマンテの夜』は生まれました。 しかし…。

レコード「♬『アーホイヤー』」

杉山「はあ… こんな難しい曲 売れっこありませんよ! リズムが 16分音符と8分音符の2拍子系なのに メロディーは三連音符が続く。 フッ 昔の悪い癖が出ましたね。 古山先生」

と見捨てられ 一枚のポスターも作れらず ひっそりと発売。 しかし…。

久志「俺は諦めない。 どこでも この曲を… 歌う!」

と誓い 頑張った結果 のど自慢の全国大会に出場する男性の ほとんどが…。

ラジオ「♬『アーホイヤー』」

…と のどを競い合いました。

古山家
裕一の仕事部屋

(ノック)

音「裕一さん。」

裕一「うん?」

音「池田さん いらっしゃいましたよ。」

裕一「うん…。」

音「どうぞ。」

池田「どうも フフッ。」

裕一「どうも。」

池田「よっ! あっ これ お土産です。」

音「まあ! …うん?『WAFFLE』…?」

池田「ワッフル。 上品な甘さのクリームを ふわっふわの 生地で包みました。 最高においしいです。」

音「まあ いつも いつも ありがとうございます。」

池田「いえいえ…。」

音「すぐ お出ししますね。」

池田「あ~ 私は大丈夫です。 皆さんで食べて下さい。」

音「では 遠慮なく。 フフフ。」

池田「かわいらしい奥さんだな。」

裕一「…で 今日は どうされたんですか? 急に。」

池田「うん…。 あ~…。 ラジオドラマは もうやめる。」

裕一「えっ?」

池田「フフフフ…。 次は舞台をやる! どうだ? 一緒にやらないか?」

居間

音「すごい!」

裕一「だよね そうだよね! 池田さんがね 芝居だけじゃなくて オペラやミュージカルも考えるって! とうとう 念願がかなう~。」

音「裕一さんのオペラ 早く聴きたい。」

裕一「まあ でもね どうなるかさ まだ分かんないけどさ。」

音『2人なら大丈夫です。」

裕一「音も手伝ってよ。 曲を提出する前にさ 音が試しに歌ってみる。 そしたら 舞台で どんな感じになるか 想像できるから。」

音「うれしい。 やらせて頂きます!」

裕一「ちょっと もう~ クリームついてる。 ああ… フフフフ~ン。 フフッ よいしょ。 うん… うん!」

音「華の分 取っておかなきゃ。」

裕一「うん!」

音「勢いで食べてしまいそう。」

裕一「あっ 華は? 今日も帰り 遅いの?」

音「その華のことなんですけどね…。」

裕一「うん。 どうしたの?」

音「華の結婚のことって考えます?」

裕一「(せきこみ)ちょっと待って… 何? あ… 相手いるの? だ… 誰? 誰?」

音「いないから心配してるんです。」

裕一「何だ… じゃあ もう焦ることないから。」

音「来年 25よ。 ずっと恋愛してないし…。」

裕一「まだ25だから。 これからはね そういう時代だから!」

音「そういう時代って どういう時代?」

裕一「だ… うん… えっと…。」

病院

(はしゃぐ声)

アキラ「はい。」

「ありがとうございます。」

「すいません 私たちも下さい。」

アキラ「もちろん。」

「ありがとうございます。 わ~ すごい!」

榎木「バンドのボーカルだって。 まだレコードは出してないけど 人気あるんらしいよ。」

「この前のも見に行きました。」

華「足は どうしたの?」

榎木「ファンが興奮して ステージから引きずり降ろして骨折。」

華「えっ 何それ! どういうこと?」

榎木「う~ん ロカビリー? …では ありえることみたい。」

華「ロカビリー?」

1950年代初期 アメリカ南部で ロカビリーは生まれた。 代表的な歌手は エルヴィス・プレスリーである。 日本でも若者を熱狂させ コンサートでは もはや演奏でどころではない騒ぎであった。

アキラ「ありがとう。 頑張るよ。」

華「うわっ… 気持ち悪い。」

古山家

吟「そんなに焦らんくてもいいんじゃないの?」

音「よく言うわ。 若い時 あんだけ 結婚したいって騒いどったくせに。」

回想

吟「東京なら ようけ残っとるわ… 次男がね。」

吟「先を越されたわ。」

吟「あん時は あん時。 今は時代が違うわ。」

音「はあ… 出た。 今 みんな それ言うね。」

吟「テレビに洗濯機に冷蔵庫 スーパーマーケットも出来たわ。 一度に全部そろうから便利。 あんた 行ったことある?」

音「あれ 便利ねえ。」

吟「ねっ? 知らんうちに みんな変わっとるの。 女性の生き方も あたしらの時とは違う。」

音「そうかもしれんけど… 華には幸せになってもらいたいの。」

吟「好きな仕事して 幸せじゃないの?」

音「うん… 温かさの中で 人生 生きてほしい。 ただ それだけ。 ふう…。 んっ!」

病院
院長室

院長「若い子たちが取り合いで けんかになってんだ。」

華「私は もっと 重症の患者さんに 時間を割きたいです。」

院長「そう それ! その 君の生真面目さ いいね~。 人気者に浮かれない。 君しかいない! 1週間だけだから。 なっ? 頼む!」

病室

華「どうして 私が…。」

アキラ「あっ いててて…。 もう少し優しくしてよ。」

華「大げさです。 終わりました。」

アキラ「いつもの人は?」

華「私が担当になりました。」

アキラ「ああ…。 君さ… どうして イラついてるの? お肌に悪いよ。」

華「お大事に~。」

古山家
居間

吟「とは言ったものの 心配になっちゃってさ…。」

音「う~ん…。 ああ…。 いつの時代にもいるのね…。」

回想

音「これと!?」

音「花を持つ男。 あっ… この方ぐらいかしら。」

吟「あ~ そうね。 紹介してくれた方も 感じよかったわよ。」

音「ふ~ん。 本当は自分で見つけてほしいけど。」

吟「音みたいな劇的な恋愛って 世間には そんなにないの。 私は 智彦さんとお見合いで出会って 幸せだし。 可能性は広げといた方がいいでしょう?」

音「そうね…。」

玄関前

回想

アキラ「君さ… どうして イラついてるの? お肌に悪いよ。」

華「全く…。」

台所

ラジオ「♬~『イヨマンテの夜』」

華「ただいま。」

音「お帰りなさい。」

華「また この歌? ヒットしてるね~。」

音「歌い続けた久志さんの執念ね。 お夕飯は?」

華「食べてきた。」

音「鏡 見るなんて珍しいわね。 どうしたの?」

華「ううん 何でもない。『イヨマンテ』いい歌だね。 ほかとは違う。 お父さん さすがだね。」

音「そうね。 あっ…。(ラジオを切る音)あの… 華…。 お見合いって興味あるかしら?」

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