2020年11月24日放送の【 連続テレビ小説「エール」】117話のネタバレです。
連続テレビ小説「エール」はNHKで放送しているドラマです。
現在は(2022年3月現在)NHKオンデマンドでも視聴可能です。
テレビまたはNHKオンデマンドが見れない方やこのドラマに興味のある方はこの記事をご覧になってください。
あらすじ
ついに華(古川琴音)とアキラ(宮沢氷魚)の結婚を許した裕一(窪田正孝)。二人の結婚式は仲間たちが勢ぞろいし、にぎやかに行われる。音(二階堂ふみ)が見守る中、新婦の父としてあいさつに立った裕一は…。それから数年後、1964年に東京でオリンピックが開催されることになり、開会式のオープニング曲の作曲を誰に依頼するかが検討され、裕一の名前も候補に挙がるが…。
117話ネタバレ
エール (117)「エール」
古山家
居間
裕一「アキラ君。」
アキラ「はい。」
裕一「どうして 華なんだ?」
アキラ「華さんを 病院で ずっと見てきました。 彼女は いつも 誰に対しても 優しく 誠実でした。 頑張ることが てれくさくて苦手な 私さえも 華さんが そばにいると 素直になれます。 努力家で 裏表のない人柄は 掛けがえのない宝物です。」
裕一「華は? なぜ アキラ君なんだ?」
華「私 人の気持を 大切にし過ぎることがあるんだ。 渉さんの時も いつも そうだった。 それで 重いって… なる。アキラ君は この調子だから それを飛び越えてくるの。 自然でいられるの。」
音「裕一さん。」
裕一「うん。(せきばらい)」
音「アキラさん 華を幸せにすると誓って!」
アキラ「あっ…。 私は 華さんを一生 幸せにすると誓います!」
音「華!」
華「はい! 私は アキラさんを 一生 幸せにすると誓います!」
音「よし!」
裕一「懐かしいね~。 アキラ君… 華のこと よろしく頼みます。」
アキラ「はい!」
裕一「華…。 幸せになれよ。」
華「はい。」
音「離れなさい。」
華「あ…。」
アキラ「はい。」
寝室
音「お母さん…。」
回想
音「華は 幸せになれそうです。」
聖マリア園
保「出来てるね~。」
恵「うん 美しい!」
アキラの父「華さん 何かあったら すぐ言ってこいよ。 アキラに 一発やってやっから。」
根来「ご来賓の皆様 お席にお着き下さい。 正直 デビュー前に 所帯持ちのボーカルって 人気の面で少々不安ですが 華さんにあって 納得です。 俺らは 音楽で勝負します。 アキラ おめでとう!」
(拍手)
根来「ワン ツー… ワン ツー!」
アキラ「♬『しけた話なら おとといにしろよ 熱いフロアから ビートを響かせ イカしたあの子は 洒落たステップに夢中 朝まで踊ろよ Shake shake shake ! Shake it, baby 全部忘れて 踊り明かそう 皮肉や気取った スカした奴らも かかと鳴らせば ビートに合わせて ブルーなあの子の 頬が薔薇色に染まれば 気分は最高 Shake shake shake ! Shake it, baby なりふり構わず 踊り明かそう』」
(拍手)
アキラ「ありがとうございます。それでは ここで華さんのお父さん 裕一さんに ひと言 頂きましょう。」
裕一「え~…。 華は うちの寝室で生まれました。」
回想
裕一「音 頑張れ…。」
音「ああ~!」
妻の音の『ギャ~!』という絶叫のあと…。
(産声)
小さな泣き声が聞こえてきました。
うれしくて いとおしくて 初めて抱いた 手の感触は 今でも鮮明に覚えてます。
裕一「あの日から今日まで 本当に あっという間でした。 親として 娘が旅立つ この日を 心待ちにしなきゃいけないはずなのに…。 たまらなく寂しい。」
裕一「父さんは 華が娘で幸せでした。 ありがとう 華。 おめでとう。」
華「ありがとう。」
(拍手)
裕一「じゃあ どうも… すいません。」
音「フフフ。」
裕一「よいしょ。 アハハハ…。」
音「アハハ。」
裕一「おめでとう。」
(拍手)
古山家
裕一「はあ… 俺たちの人生も終わりに近づいたな。」
音「そうですか? 私は まだある気がしますけど。」
裕一「フフフ… やっぱり 音はいいな。」
音「フフフ…。」
五年後 式典運営協議会
鈴木「ハハハ…『東京五輪音頭』か。 面白いな。 日本ならではだし みんなで 盛り上がれるし プロモーションに最適だ。」
酒井「木枯さんは大衆の心をつかむ天才ですから いけると思います!」
鈴木「異論はない。 問題は オープニングの曲だな。 彼を選んだ理由は何だ? 戦時歌謡の実績か? オリンピックは 世界中の人々が 宗教や政治を越えて集う 平和の祭典だ。 彼は ふさわしいか?」
酒井「私は関西出身ですが『六甲おろし』は 阪神ファンには欠かせません。 巨人軍も 新たな応援歌を依頼したようです。」
鈴木「ライバルと同じ作曲家にか?」
酒井「本当に あいつら 節操がない! …と言いたいところですが 我が慶応も早稲田の『紺碧の空』が すばらしすぎて同様の行動をしています。 古山さんの曲は 人の心を一つにする唯一無二の力があります。 私は 彼を推します!」
鈴木「君の熱い気持ちは理解するが… 国民の感情がな。 彼の曲は 不幸な時代の象徴でもある。」
酒井「だからこそです!」
鈴木「わざわざ思い出さずとも 我わらの心に刻まれてる。 血のにじむ努力で 日本は ここまで来たんだ。 スポーツの曲が得意ってだけじゃ 説得力がない。」
酒井「『長崎の鐘』部長も ご存じでしょう?」
鈴木「知ってるよ。 名曲だ。」
酒井「ならば もう一度 一人で目を閉じて聴いてみて下さい。『長崎の鐘』には 平和への祈りが込められています。 その上で ご決断下さい!」
古山家
居間
華「急にごめん。」
音「おはよう。」
華「大きな事故みたい。 泊まりになるかも。」
音「いいの。 楽しいんだからね。」
華「助かる。 いい子でね。」
音「行ってらっしゃい。」
華「行ってきます。」
裕太「行ってらっしゃい。」
華「は~い。」
音「裕太のおもちゃは この中? 見せて。」
裕一「フフフ…。」
音「あれ? どこ行ったかな?」
裕一「裕太…。」
音「忘れ物?」
華「お父さん お客さん。」
裕一「んっ…。」
玄関
酒井「朝早くから突然の訪問 失礼します。 今日 正式決定が下りまして 居ても立っても居られず 来ました。」
裕一「はい。 え… えっと…?」
酒井「あっ…。 日本政府を代表して参りました。 先生に 東京オリンピックの オープニング曲を書いて頂きたい。」
裕一「はっ? えっ…? す… すいません あの… も も… もう一度 お願いします。」
酒井「(せきばらい)東京オリンピックの開会式を飾る オープニング曲をお願いしたい。」
裕一「えっ?」
音「裕一さん…。」
裕一「えっ?」
華「お父さん。」
酒井「いかがでしょうか?」
裕一「や… やります。 や… やらせて頂きます!」
音「おめでとう~!」
裕一の仕事場
(ノック)
音「お茶 お持ちしました。」
裕一「ありがとう。」
幸せに包まれた古山家でしたが…。
音「こちら 置いておきますね。」
裕一「うん。」
一向にオリンピックの曲を書かない裕一に 音は焦りを感じていました。
音「大福です。」