ドラマダイジェスト

【 連続テレビ小説「エール」】54話ネタバレ

2020年6月11日放送の【 連続テレビ小説「エール」】54話のネタバレです。

連続テレビ小説「エール」はNHKで放送しているドラマです。

現在は(2020年6月現在)NHKオンデマンドでも視聴可能です。

テレビまたはNHKオンデマンドが見れない方やこのドラマに興味のある方はこの記事をご覧になってください。

あらすじ

皆の前では元気にふるまう三郎(唐沢寿明)だったが、往診に来た医師がまさ(菊池桃子)や裕一(窪田正孝)に伝える三郎の病状は深刻なものだった。裕一に食べたいものを聞かれて、久々に裕一のハーモニカを聴きたいと答える三郎。一方、役場に勤める浩二(佐久本宝)は養蚕農家の畠山(マキタスポーツ)をたずねて、桑畑をリンゴを育てる果樹園にしないかと資料を片手に説得するが、冷たくあしらわれてしまう。

54話ネタバレ

エール (54)「家族のうた」

三郎「いててて… いてててて…! ちょっ… もっと優しく触ってくれよ。」

医者「三郎さん 昨日も酒飲んだんだって? 駄目だよ。」

三郎「酒飲まねえと健康かどうか分かんねえ。」

まさ「おとうさん。」

医者「絶対安静 酒は厳禁。 いいですね?」

三郎「もう一眠りするわ。 昼飯出来たら 呼んでくれ。 なっ?」

まさ「はい。」

居間

医者「とにかく 今は なるべく体力を温存して 無理はさせないようにして下さい。 食事も 消化のいいものを。」

まさ「はい。」

裕一「あの… 手術はできないんですか?」

医者「難しいです。 あの状態では 手の施しようがありません。 立って歩いてんのが 不思議なぐらいなんです。 気だけで もってるようなもんですから。 覚悟はしておいて下さい。」

まさ「はい。」

寝室

裕一「父さん入るよ。」

三郎「おう 入れ。」

三郎「どうした? しけた面して。 へへへ。」

裕一「もともと こういう顔だよ。 暇だろうと思ってさ…。 何か 食べたいもんとかねえの?」

三郎「ハーモニカ。」

裕一「うん?」

三郎「久々に聴きてえな。 おめえが商業学校時代に作った曲 なかなかよかった。」

裕一「ごめん。 持ってくればよかったね。」

三郎「ハッハッハッ! 大作曲家は ハーモニカなくても作曲できっからな。」

裕一「いや そんなんじゃねえって。」

三郎「ハハハ…。」

まさ「入りますよ。 おうどん 出来ました。」

三郎「おお…。 おっ うまそうだな。」

音「裕一さんの分も持ってきたよ。」

裕一「ありがとう。」

三郎「よ~し 頂きます。 ああ…。」

まさ「どう? おいしい?」

音「私が だし作ったんです。」

三朗「いまひとつだな。 うん…。」

裕一「えっ? また…。 い… あっ おいしいよ。 すごく おいしいよ。」

まさ「ゆっくりね。」

三朗「うん…。」

裕一「食べてるよ ほら。」

三朗「いまひとつだな こりゃ。」

裕一「何でよ。」

畠山の作業場

浩二「お願いします。 畠山さんの桑畑を 是非 果樹園にして頂けませんか?」

畠山「何べん来たって答えは同じだ。 ここいらは養蚕業で成り立ってんだ。 あんたら役所の人間だって お蚕様って ありがたがってたくせに 今更 商売替えろだと?」

浩二「でも 養蚕業じゃ やってけねえって お2人だって分かってんでしょ? 実際 廃業に追い込まれた同業者 増えてんです。」

畠山の妻「一体 何 育てさせたいの?」

浩二「りんごです。」

畠山の妻「りんごなんて もっと寒いとこじゃないと 育たないんでねえの?」

浩二「確かに 南で りんごを栽培するのは 難しいとされてます。 でも ここ 福島なら 問題ありません。 むしろ 気温差 調べっと 福島の法が適してると言える。」

浩二「例えば この地域で りんごを栽培した場合 りんごの花が咲くのが 青森より3週間ぐらい早くなります。」

畠山「だからって さっさと 時期 終わっちまったら意味ねえべ!」

浩二「いや でも 専門家の先生が言うには 福島なら 年の暮れまで 収穫が可能らしいんです。」

浩二「長い時間かけて熟した りんごは ほかの地域で作った りんごよりも甘く 栄養価も高くなるって。」

畠山の妻「そんなの全部 絵空事でねえの?」

浩二「絵空事かどうかは やってみねえと分かりません。 市からの援助も取り付けますから。」

畠山「あんた… なして そげな 賭けみてえなことやりてえんだ? うまくいかなかったら責任取れんのか?」

浩二「それは…。」

畠山「そだ覚悟のねえやつに 先祖代々受け継いできた土地を 使うわけにはいかねえ。 さっさと帰ってくれ。」

浩二「分かりました。 これ…。」

浩二「今日は これで失礼します。」

畠山「おう! そういや あんたんとこの兄貴 『船頭可愛いや』の作曲家なんだって? 今度 来っ時は 兄貴のレコードぐらい持ってこ!」

浩二「また来ます。」

喜多一

まさ「怖いの…。 いつ おとうさんが… って思ったら すご~く… 怖いの。 川俣のことで 苦労かけてきたからかな… とか。」

まさ「どうして もっと早く 気付いてあげられなかったのかなって…。 おんなじことばっかし 頭ん中で ぐるぐるしてんの。」

裕一の部屋

裕一「父さんのことさ… 何か 僕らにできっことないかな? 東京の大きな病院 連れてくとか。」

音「汽車に乗るのは体に障るんじゃない?」

裕一「着くまでの辛抱だよね? こんな田舎の医者じゃなくて もっと腕のいい先生に診てもらえば 手術だって できっかもしんない。 ねっ?」

音「お義母さん 泣いとったの。 お義父さんの前では 一所懸命 振る舞っとるけど ずっと つらかったんだと思う。」

居間

音「よかったね。」

裕一「母さん。」

まさ「うん?」

裕一「これ… やっぱ 受け取ってくんないかな?」

まさ「あなたたちだって これからが 大変でしょ? 華ちゃんだっているし。」

裕一「いや…。」

音「私たちの滞在費でもあるので お気にせず。」

裕一「母さん 本当に。」

まさ「じゃあ… ありがたく頂きます。」

浩二「ただいま~。 また 母さんに 擦り寄ってたのか。」

まさ「そんな言い方しないの。 裕一は…。」

浩二「母さんは黙ってて。 こんなもの要らねえって言ったろ?」

裕一「いや ほら 今 いろいろ大変だろうしさ 父さんのことも 僕に できっこと…。」

浩二「兄さんの手助けはいらねえ。」

裕一「ねっ… こ… 浩二 浩二 ちょっと…。 僕に頼りたくないのは分かんだけどさ 父さん このまま ほっといたら 本当に 大変なことになっから…。」

浩二「兄さんは何も分かってねえ。 俺らだって やれっことは全部やってきた。」

浩二「金工面して 福島で1番いい先生に診てもらって それでも駄目だったんだ。 いっつも 自分の感情ばっかで動きやがって。」

浩二「兄さんはな… もうとっくに家族じゃねえんだよ!」

三朗「騒がしいな おい。」

まさ「何でもないから ゆっくり休んでて。」

三朗「目 覚めちまったよ。」

浩二「いいがら 横になってろよ。」

三朗「おい 裕一 飲みに行くぞ。」

まさ「駄目よ!」

裕一「はあ?」

三朗「ぼけっとすんな ほら。 ハハッ。」

裕一「いやいや 父さん…。」

浩二「先生に止められてんだろ?」

三朗「大事の話があんだよ! ほれ。」

裕一「父さん ちょっと… ねえ 大丈夫?」

音「裕一さんがついてますから。」

近所の神社

裕一「みんな 心配してるよ 父さん。」

裕一「父さん 帰ろう。」

三朗「裕一… 俺は もう駄目だ。 みんな 必死に ごまかしてっけど それぐれえ分かる。」

裕一「な… 何の話?」

三朗「その顔… おめえ ちっとも変ってねえな。」

三朗「おめえに 承諾してもらいてえことがあんだ。」

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