ドラマダイジェスト

【 連続テレビ小説「エール」】57話ネタバレ

2020年6月16日放送の【 連続テレビ小説「エール」】57話のネタバレです。

連続テレビ小説「エール」はNHKで放送しているドラマです。

現在は(2020年6月現在)NHKオンデマンドでも視聴可能です。

テレビまたはNHKオンデマンドが見れない方やこのドラマに興味のある方はこの記事をご覧になってください。

あらすじ

一泊二日で地上に帰る権利がもらえるあの世の宝くじに当たって、10年ぶりにこの世に戻ってきた音の父・安隆(光石研)。東京の音の家の訪問に続いて、地上で過ごす二日目は豊橋の関内家にやってくる。馬具職人の岩城(吉原光夫)の仕事ぶりを見て、あらためて感心する安隆。久々に再会した光子(薬師丸ひろ子)から、小説家を目指す壁にぶちあたっている梅(森七菜)の話を聞いた安隆は、梅の前にも現れる。

57話ネタバレ

エール (57)「父、帰る」

関内家

光子「学校は どう?」

梅「何が?」

光子「何かあったかな~って。」

梅「何もないよ。」

光子「そう。」

戸が開く音が聞こえる

光子「岩城さんだ。」

梅「いっつも この時間だよ。」

光子「岩城さんって 歌がうまいのよ。 意外でしょ?」

梅「ううん。 昔 聴いたことあるから。」

光子「へえ~ そうなの 初耳。 どこで?」

梅「忘れた。」

光子「ふ~ん。」

安隆「いや… 出づらいな~。」

関内馬具の作業場

安隆「はあ… いい匂いだのん。 おっ! あ~ さすがだわ~。」

岩城が入ってくる

何かに気付く岩城

安隆「見えとらんはずだが?」

安隆「すごいな~ こいつ!」

光子「ええ~!?」

安隆「だ… 黙って。 静かに!」

岩城「おかみさん ご無事ですかね?」

光子「そこ… そこ!」

光子「あっ 危ない!」

岩城「えっ?」

光子「いや… よく分からん。」

安隆「中で話そまい みつ。」

光子「あっ はい そうしましょう。」

岩城「おかみさん 誰としゃべっとるんですかね?」

光子「安隆さん。」

岩城「えっ?」

光子「あっ… そ… 掃除 掃除。」

関内家

安隆「いい写真を選んでくれたな~ ヘヘッ。」

光子「そんな話じゃないでしょ。 どうしたの? 何があったの?」

安隆「くじで地上への旅が当たったで 来れたんだわ。」

光子「はあ… 何が何だか…。」

安隆「あっ… 音は 割とすぐに 受け入れてくれたんだが。」

光子「ああ… あの子らしいわ。」

安隆「あっ 裕一君 いい男だ! 安心した。」

光子「少し頼りないけどね。」

安隆「それそれ」

光子「何?」

安隆「みつの毒舌 黒蜜 フフッ。 何か楽しいわ。」

光子「フフッ…。 あなただわ。 間違いない! フフフ…。」

安隆「いざとなったら 何を話していいか分からんくなる。 フッ フフ…。」

光子「踊る?」

安隆「えっ? あっ…。」

居間

安隆「新人賞を取った子は梅の昔の友達だってことか?」

光子「うん。ペンネーム使っとったから 最初は分からんかったんだけど 手紙が来たの。」

安隆「ふ~ん。」

回想

結「『拝啓 関内 梅様 私は あれから小説家を目指し 日々 精進しておりました。』」

結「『その甲斐あり 16歳の時に初めて応募した 『文藝ノ友』という雑誌で 新人賞を頂き 幸 文子という名前で 作家活動を始めました』。」

梅「何で? どうして彼女が?」

回想終了

光子「小さい頃 唯一の友達だった 結ちゃんだったの。」

安隆「あ~ 結ちゃん! うん。」

回想

結「『悪い人という一種の人間が 世の中にあると 君は思ってるんですか?」 そんな そんな』…。」

梅「貸しん。 『そんな鋳型に入れたような悪人は 世の中にあるはずがありませんよ。 平生は みんな 善人なんです。』」

梅『「少なくとも みんな 普通の人間なんで。 それが いざという間際に 急に 悪人に変わるんだから恐ろしいのです』。 どう? すばらしい 人への考察でしょう。」

結「う… うん! ちいと難しい。」

梅「やめる?」

結「ううん… やる!」

回想終了

光子「手紙には 梅への感謝とか励ましとか 編集者さん 紹介してあげるよとか 書いてあったんだけど。」

安隆「ふ~ん よかったじゃんか~ 持つべきものは友だな!」

光子「幸せな人ね…。」

安隆「えっ?」

光子「フフッ。 こ~んな形の 頭につけてる人に 『幸せ』って言うのもなんだけど。 同い年よ? 梅が 文学を教えてあげとった子よ?」

安隆「うん。」

光子「その子が 日本で1番すごい 新人賞を取ったの。」

安隆「うん。」

光子「どう思う?」

安隆「友達だろ? うれしい!」

光子「私… 安隆さんの そういうところが好き! 最近は 小説も書いとらんし 話も ろくにせんし 正直 お手上げ。」

安隆「俺 話してみるよ。」

光子「本当?」

安隆「うん。」

梅 帰宅

梅「ただいま~。」

光子「お帰り~!」

安隆「恨めしや…。」

梅「お父さん?」

安隆「恨めしや…。」

梅「お父さんでしょう?」

安隆「怖くないんか?」

梅「怖くないよ。」

安隆「お前 動じんな…。」

梅「幽霊なんて 文学じゃ ありふれとるよ。」

安隆「アハハ… 久しぶり。」

梅「お帰り。」

安隆「フッ フフ…。」

2階の様子を伺っている光子

光子「ああ…。」

梅「どうしたの? いつまでいるの?」

安隆「今日帰る。 閻魔様に怒られるからな。」

梅「そう…。」

安隆「結ちゃんの受賞作 読んだか?」

梅「読んだ。」

安隆「どうだ?」

梅「すごかった… すばらしかった。 まあ ただ…。」

安隆「ただ?」

梅「ううん 何でもない。」

安隆「梅… 自分の弱さを見せたくないんか? 幸い お父さんは あの世の人だ」

安隆「明日には この世におらん。 お父さんに 自分の正直な気持ち 教えてくれんか?」

梅「悔しい。」

安隆「どうして最初に褒めた?」

梅「だって 新人賞だよ?」

安隆「賞とか関係ない。 心の底から 結ちゃんの作品 認めとるんか? 負けを認めるってことは大切なことだ。」

安隆「負けを受け入れるから 人は成長したり 違うことに挑戦できるんだ。」

梅「お父さんは そういう経験あるん?」

安隆「ハハッ 岩城だ。 あいつには勝てんから 父さんは職人をやめて 経営に専念した。」

梅「へえ… そっか。 そんな すごいんだ。」

安隆「ず~っと うちに仕事があるのは あいつのおかげだ。」

梅「岩城さん… お母さんのこと 好きだよ。 再婚するって言ったら つらい?」

安隆「う~ん…。 お父さんは うれしい。 2人とも大好きだから フフッ。」

梅「フッ」

安隆「フフッ。」

梅「ハハハハハ…!」

安隆「えっ?」

梅「お父さんって… 何だろう… いいな。」

安隆「あっ… 何だよ~ 真面目な話をそらすな。」

梅「違うの。 分かったの。 分かったような気がした。 私 今まで 全てのことを 斜めから見過ぎとったかもしれん。」

梅「これからは まっすぐ生きてみる。 自分とか小説 まっすぐ表現してみる。 お父さん 見習って。」

安隆「俺? あっ… そうか? あ~ まあ… それならそれで。」

梅「お父さん ありがとう。」

安隆「梅… ごめんな。 頑張りん。」

梅「うん! お父さん あったかい。」

台所

光子「ごはん 一緒に食べてったらいいのに!」

安隆「食べとったら あの世に戻れんくなる。 仕事も子どもも… 大変だったろうな」

光子「ううん・・・ううん…。 あっという間だった。」

安隆「ありがとう。 もっと… お前たちと いたいけど…。 みんな それぞれ 幸せを見つけとって安心した。 じゃあな。」

光子「ありがとう…。 また あの世で。 フフッ。」

関内馬具の作業場

安隆「『再婚を許す』」

岩城「『おれは安隆さんといる おかみさんが好きなんです。』」

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