ドラマダイジェスト

【 連続テレビ小説「エール」】58話ネタバレ

2020年6月17日放送の【 連続テレビ小説「エール」】58話のネタバレです。

連続テレビ小説「エール」はNHKで放送しているドラマです。

現在は(2020年6月現在)NHKオンデマンドでも視聴可能です。

テレビまたはNHKオンデマンドが見れない方やこのドラマに興味のある方はこの記事をご覧になってください。

あらすじ

喫茶「バンブー」の二人、保(野間口徹)と恵(仲里依紗)の物語。10年ほど前、保は亡き両親の跡をついで、神田で古本屋を営んでいた。人づきあいが苦手、外にも出たがらない保だったが、ある日客として店を訪れた恵と話をしてから、彼女がやって来る木曜日を心待ちにするようになる。お店の常連客、木下(井上順)が連れてきた親戚の子が、実は幼い久志(山口太幹)で、ある重要な役割を果たしたことが明かされる!

58話ネタバレ

エール (58)「古本屋の恋」

裕一「あの… 今更なんですけど…」

保「うん? 何?」

裕一「バンブーって店の名前 どっから付けたんですか?」

保「あ~ それはね…。」

恵「この人 昔 古本屋の店主だったの。」

裕一 音「えっ?」

今日は バンブーの2人 保と恵の物語です。

10年ほど前 神田

保「62銭。」

木下「今年は ご両親の7回忌だろう。 親戚とか集まんのかい?」

保「みんな 疎遠だから 僕だけでやります。 中 汚れてたから 2銭引いときます。」

木下「いいよ いいよ。 読めりゃ 一緒なんだから。 なあ 余計なことかもしれないが もうちっと外い出たらどうだい?」

保「外は嫌いです。」

木下「ここに ずっと座ってるのは体にも心にもよくねえよ。 前みたいの うちの店に コーヒーでも飲みに来いよ。」

保「木下さんに コーヒーのいれ方を教わったんです。 同じものが飲めるのに 何で お店い行かなきゃいけないんですか?」

木下「コーヒーを楽しむってのは 場所とか 空間とか雰囲気とかもあるわけで。」

保「まっ 僕のは 更に進化してますけどね。」

木下「あっ…。」

木下「おっ… 若いお嬢さんなんて珍しいな。 じゃあ また来るわ。」

保「は~い。」

物音と悲鳴がする

恵「あっ… ご… ごめんなさい!」

保「気を付けて。」

恵「ありがとう。」

保「いや 本が傷みます。」

恵「うん? 『吾輩は猫である』の初版かな?」

保「奥付を見ないで どうして分かったの?」

夕食

回想

恵「夏目漱石の『吾輩は猫である』は 上・中・下巻に分かれていいます。」

恵「でも 上巻に『上』の表記がないのは そもそも 1話完結のつもりで発刊したから。」

保「だから表紙だけで…。」

恵「処女作が『吾輩は猫である』なんて もう すばらしいですよね! 漱石の中では何がお好きで?」

保「やはり…。 『こころ』かな。」

恵「それじゃあ 最初の見返し裏にある ラテン語がかいてあるの知ってます?」

保「見逃してた…。 何て書いてあるんだ?」

恵「『学は長く 人生は短い』。 ヒポクラテスの格言。」

回想終了

保「『学は長く 人生は短い』。」

保「二宮… 恵。」

それから 毎週木曜日 恵は お店に来るようになりました。

1度 来ない木曜日がありました。

木下「ヘヘヘヘヘ…。 ハア~ こんな時間まで開けてやがって。」

保「本の整理をしてただけです。」

木下「お~ 怖っ。 恋する男は けなげだねえ。」

そうして3か月が過ぎたある日。

恵「保さん あの…。」

保「はい?」

恵「あっ… ここにいると 気持ちが落ち着きます。 では。」

木下「いい子だな。 どうなの?」

保「どうって何が?」

木下「またまた~分かってるくせに。 ずっと1人でいいの?」

保「僕は1人で 十分満足… うん?」

木下「親戚の子。 遊びに来たの。 無類の本好き。」

久志「こんにちは。 佐藤久志です。 保さんの状況はおじさんから聞きました。」

久志「楽しいのに進展しない時間が続くと女性は男性を恋愛対象から友達へと認識を変えてしまいます。 早く勝負をかけた方がいいと思います。」

現在 バンブー

裕一「た… 保さん… その子 あの 蝶ネクタイしてなかった?」

保「あ~ してた してた。」

裕一「ほら 佐藤久志だよ! 音の先輩の ほら。 そこで 劇やったでしょ? 一緒に。 『ヴィオレッタ~!』って。」

回想

保「ヴィオレッタ~!」

久志「カ~ット!」

回想終了

保「あ~!」

音「すごい! 保さんと久志さんが 昔 出会ってただなんて。」

裕一「ねえ!」

保「そう… しかも 彼が 恋のキューピッドなんだ。」

音 裕一「えっ? えっ?」

10年ほど前 神田

久志「なぜ行動に出ないのですか? 彼女のこと 好きなんでしょ?」

保「はい。」

木下「えっ?」

保「子どもには うそはつけない。」

久志「あなたは ずっと 自分をごまかして生きてきた。」

保「ちょっと はっきり 言い過ぎだぞ~。」

久志「1人でいるのは好きだが 彼女のことも好きだ。 自分の中で どちらも欲しい。」

保「この子 何者?」

木下「議員の息子。」

久志「これまでの関係が気まずくなるのも嫌。 自分が傷つくのも嫌。」

保「ああ… この子としゃべってると 自分が 愚かで どうしようもない存在に思えてくる。」

久志「ある本に書いてありました。 人は行動することで自分を変えられると。」

久志「言いかえれば 人は考えてても 自分を 変えることはできないということです。 全ては行動です。 まずは食事に誘ってみましょう。」

そして数日後。

恵「こんにちは。」

保「はい。 い… いらっしゃいませ。」

恵「どうしたんですか?」

保「いえ 何も。」

恵「今日…ちょっと変ですよ。」

保「あっ… そうだ! コーヒー飲みます?」

恵「あっ… ありがとうございます。」

台所

保「大丈夫。やれる… やれる。」

書店

保「め… 恵さん どうぞ。」

恵「ありがとうございます。」

恵「保さんのコーヒー おいしい。」

保「ありがとう。」

保「あ… あの~…。」

恵「はい。」

保「あの… 今度よかったら…。 ご… ご… 碁でも やりませんか?」

恵「碁?」

保「碁。」

恵「教えて下さい!」

保「はい。」

閉店後

木下「『ご… ご… 碁』って。」

保「そんなに簡単に 人は変われませんよ。」

木下「いいの? このままで。 一生 ここで 1人で 本だけが友達でいいの?」

保「何で 彼女 この店に来たんだろう? あ~ まあ ともかく 今は碁だ。 碁を習得せねば。」

木下「おい… 今日は おとなしいな。 どうした?」

久志「お2人は鈍いな。 僕は彼女が帰る時に気付いたんですよ。 左の薬指。」

当時 日本では婚約指輪の慣習は まだありませんでした… が。

久志「外国では 婚約の時に男性から女性に指輪を贈る慣習があります。 おそらく 恵さんは外国人の男性から 求婚されてるかと。」

保「あっ… そういえば 話の端々で外国人の…。」

回想

恵「『竹取物語』を外国の人に読んでもらったら 『これは宇宙人の話?』って。 1000年以上も昔に こんな話考えるなんて アメージングだって。」

回想終了

久志「彼女 このまま 月に行ってしましますよ。 行動するなら今しかない。」

保「でも もう… 婚約者がいるわけだし。」

木下「駄目もとでも やってみればいいじゃない。」

保「駄目だと分かってて やる必要ないでしょう?」

久志「あります。」

保「どうして?」

久志「あなたが この店を1歩出れば 全てが変わります。」

保「変わらないよ。」

久志「変わります! 言ったでしょ? 全ては行動です。 結果は変わらないかもしれない。 恵さんは得られないかもしれない。」

久志「しかし あなたは変わります。 人生の分かれ道は 突然 やって来ます。 そこで行動すれば 全てが変わります。」

保「久志… 君 何者だ?」

木下「議員の息子とはいえ…。」

久志「僕も いろいろありました。 僕は行動しました。 あなたにも行動してほしい。」

木下「保君 行け。 店の外には君の未来がある!」

保「ずっと 1人で生きてるつもりだったけど 間違ってました。 木下さん 久志君 ありがとう。 月から かぐや姫を奪ってきます。」

ガッツポーズする久志と木下

現在 バンブー

裕一「それで どうなったの?」

恵「はい! 私 やってみるね。」

恵「彼と2人で歩いてたら 突然 目の前にやって来て…。」

恵「ぼ… ぼ… 僕は あなたのことが 全身全霊で好きです! 僕は今まで 過去に生きてきました。」

恵「でも あなたと出会って 初めて 未来をみることができたんです! 失礼ですが 彼より 僕は あなたのことを幸せにできます! ぼ… ぼ… 僕と結婚して下さ~い!」

恵「アハッ… って叫んだの いきなり。」

音「かっこいい!」

裕一「えっ それで… 恵さん 何て言ったの?」

恵「それがね 左手の薬指に そういう意味が あるなんて 私 知らなかったの。 ただのファッションで つけてただけ。」

裕一「久志 ミラクルだな~。」

恵「外国人の彼も 学生時代のただの友達。 その彼が もう感動してて。 『これが日本の武士道か』って。」

音「バンブーって名前も そこから?」

保「そう。 2人でお店やろうってなった時に 彼女が考えたんだ。」

恵「ほら 竹って 根がすごいでしょ? 私 もうずっと こうやって ふわふわして生きてきたから しっかり 地に足つけなきゃって思って そういう意味も含めてね。」

音「へえ~ 久志さんって すご~い。」

そこへ久志降臨

恵「あっ!」

裕一「うわっ!」

久志「えっ 何 何? どうしたの?」

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