ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「エール」71話「先生のうた」ネタバレ

2020年9月21日放送の【 連続テレビ小説「エール」】71話のネタバレです。

連続テレビ小説「エール」はNHKで放送しているドラマです。

現在は(2020年9月現在)NHKオンデマンドでも視聴可能です。

テレビまたはNHKオンデマンドが見れない方やこのドラマに興味のある方はこの記事をご覧になってください。

あらすじ

昭和12年。日中戦争が起こって、日本は次第に戦時体制となりつつあったが、まだ国民の生活に大きな影響はなく、裕一(窪田正孝)たちも以前と変わらない暮らしをしていた。ある日、裕一は新聞の公募で入選した「露営の歌」の歌詞を見かけて、あっという間に曲を書きあげる。久志(山崎育三郎)の歌で売り出されたこの曲は、国民の心をとらえて出征する兵士の見送りに歌われるようになり、大ヒットする。

71話ネタバレ

エール (71)「先生のうた」

昭和12年

昭和12年 日中戦争が勃発。 日本軍は中国内陸へ侵攻を開始。

「おはようございます。」

裕一「あっ おはようございます。」

初めのうちは まだ国民の生活に 大きな影響はありませんでしたが…。

「ばんざ~い! ばんざ~い! ばんざ~い!」

華「何してるの?」

裕一「あの人がね お国のために戦いに行くんだよ。 立派だね。」

華「お父さんは行かないの?」

裕一「まだ分からないな~。 戦争 いつまで続くんだろうね?」

音「行きましょう。」

「ばんざ~い! ばんざ~い! ばんざ~い!」

古山家

裕一「華ちゃんは 何を書いてるのかな~?」

華「出来た!」

裕一「どれどれ? うわ~! 華 上手だね~!」

華「お母さんも見て!」

音「上手! もう漢字が書けるなんてすごいね。」

裕一「すごい! すごい!よ 華! ただね ここのね とめと はらい よくしたら もっとメリハリつけて よくなるからね。」

音「お父さんは いちいち細かいよね。」

裕一「えっ?」

華「ね~。」

裕一「こ… 細かくないよね? もっと ほら…。」

音「華 スイカ食べる?」

華「食べる!」

音「じゃあ 手を洗って下さい。」

裕一「よかったね。」

華「やった~!」

裕一「はい。」

音「はあ…。」

新聞を見ている裕一

裕一「うん?」

音「何?」

裕一「『露営の歌』。 へえ~ 公募で入選した歌詞だって 出征していく人のための歌だね これ。」

音「へえ~。」

裕一「家族残して戦争に行くっていうのは つらいことだね…。」

音「そうね。 残された家族も心細いと思う。」

華「お母さん 手 洗った。」

音「じゃあ 切ろっか。」

華「やった!」

音「はい 切りましょう。」

裕一「(鼻歌)」

音「うわ~ アハハ!

裕一「(鼻歌)」

華 音「スイカ スイカ スイカ!」

コロンブスレコード

廿日市「牛島先生は?」

杉山「空いていません。」

廿日市「何で誰もいないんだよ~ こんな時に限って。」

裕一「あっ… お疲れさまです。 廿日市さん。」

廿日市「あっ!」

裕一「あの 実はですね…。」

廿日市「もう 君でいいや! 頼みたいことがあるんだけど。」

裕一「これ… えっ? はい?」

廿日市「大至急作んなきゃいけない曲が あるんだけど 作曲家がつかまんないのよ~。」

裕一「あっ… 詞は出来てるんですか?」

廿日市「うん。 これ。」

裕一「あっ! えっ? これ…。」

廿日市「えっ!? 何で?」

裕一「いや… 新聞で見つけて 読んでたら 自然とメロディーが湧いてきたんです。」

廿日市「君も やる気出してきてるじゃない! 今 音楽業界は… 国威高揚 忠君愛国 時流に乗っかっていかないとね!

廿日市「うん? 短調? 何で?」

裕一「出征していく軍人さんのことを想ったら 自然と こうなって。」

廿日市「もっと明るい方がいいよな~?」

裕一「いや あの…。」

廿日市「♬『雲わきあがる この朝』 明るいだろ?」

裕一「はい。」

杉山「これ いいと思います!」

廿日市「えっ? そう? まあ B面だしな…。」

裕一「あっ!」

廿日市「時間もないしな~。」

裕一「はい!」

廿日市「しかたない これでいくか。」

裕一「あ~ ありがとうございます!」

廿日市「あとは歌い手をどうするかだね…。」

杉山「寅田熊次郎が空いています。」

廿日市「嫌だ!」

杉山「あとは… 研究生の佐藤久志。」

裕一「いいと思います!」

廿日市「まあ いいか… B面だし。」

国民の心を捉えたのは 明るいA面の曲ではなく 哀愁を帯びた短調のB面『露営の歌』でした。

久志「♬『勝ってくるぞと 勇ましく 誓って故郷を 出たからは 手柄たてずに 死なりょうか 進軍ラッパ 聴くたびに 瞼に浮かぶ 旗の波 土も草木も』

『露営の歌』は 出征する兵士の見送りに 歌われるようになり 爆発的な大ヒット。 この曲がきっかけとなり 裕一は 時代の波に 飲み込まれていくことになるのです。

古山家

廿日市「どうも 奥さん ご無沙汰しています。 これ つまらないものですが。」

音「廿日市さん わざわざすみません。 どうぞ。」

廿日市「お邪魔します。」

居間

音「今 呼んできますので こちらで お待ち下さい。」

廿日市「どうも ありがとうございます。」

音「はい。 裕一さん!」

廿日市「あら? お嬢ちゃんかな? かわいいでしゅね~。」

逃げる華ちゃんw

廿日市「お名前はなんていうんでしゅか~? お年は いくつでちゅか~? ハハハ… 恥ずかしいのかな?」

裕一「あ~ 廿日市さん こんにちは。」

廿日市「あ~ これはこれは 先生。」

裕一を盾にして隠れる華ちゃんw

裕一「どうした?」

廿日市「どうぞ どうぞ 先生 お座りになって お座りになって。」

裕一「よいしょ。」

廿日市「実は先生…。」

裕一「はあ。」

廿日市「『露営の歌』 なんと… 50万枚突破です1」

裕一「ご…。」

音「50万!?」

裕一「えっ? そ… そんなにですか?」

廿日市「いやいや… まだまだ伸びますよ。 未曽有の大ヒットです。 まあ 古山先生は いずれ こうなると 私 信じてましたけどね。 ハハハ…。」

裕一「先生?」

廿日市「あと 佐藤久志の抜擢も正解でした。」

裕一「ああ…。」

廿日市「これからは もう人気歌手の仲間入りですよ。」

廿日市「ありがとうございます。 (お茶を飲む)あ~。 あ~ そうそう 電話の架設は済みましたか?」

音「あっ はい。 お昼に電話の方が。」

廿日市「そいつは よかった~。 今回は 私が いろいろと根回ししましたから。」

裕一「ありがとうございます 本当に。」

音「ございます~。」

廿日市「これからも どんどん書いて頂きたいんで お願いしますよ。」

裕一「はあ…。」

廿日市「ハハハ。」

音「フフフ…。」

夕方

音「もしもし お姉ちゃん?」

吟「音! どうしたの?」

音「レコード会社の人に 電話つけてもらったんだけど 電話持っとる人 お姉ちゃんしか知らんかったから。」

吟「何だ そんなこと? あっ! 見たわよ 新聞。 裕一さんの名前 出とったね。 一躍 時の人じゃん。」

音「暮らしは何も変わっとらんけどね。」

吟「あっ ごめん もうすぐ夕飯だから。 また。」

電話を切る吟

吟「すぐ支度しますね。」

智彦「ああ… 音さんか?」

吟「裕一さんの会社の人が 電話つけてくれたんですって。 妹の旦那様が有名人になるなんて 世の中 何が起きるか分からないものよね。」

1年後

華「かさ。」

音「さくら。」

華「らっぱ。」

こどもたち「1 2 1 2 1 2!」

音 華「こんにちは。」

こどもたち「こんにちは! 1 2 1 2 1 2 1 2!」

古山家

華「ただいま~!」

音「ただいま~。」

裕一「お帰り~。 お2人さん… ちょっと こちらへ」

音「えっ?」

裕一「はい… はい…。」

華「何 何?」

音「何?」

裕一「はい 入って入って 入って入って。 入って入って…。」

音「あっ!」

華「うわっ!」

裕一「ジャン!」

音「わあ…! えっ… どうしたの? これ。」

裕一「音とね 華に贈りたかったの 何か。 『露営の歌』のヒット記念にさ 何か… 何かできないかなと思ってさ。 家族みんなでさ 楽しめるものがいいなって思って。」

音「すてき~!」

裕一「あ~ よかった~!」

音「ありがとう 裕一さん!」

裕一「よかった…。」

華「お父さん ありがとう!」

裕一「あ~ どういたしまして。」

音「弾いてもいい?」

裕一「もちろん!」

オルガンを弾く音

音「せ~の。」

音 華「♬『さいた さいた』」

裕一「おっ!」

3人「♬『チューリップの花が ならんだ』」

別日

華「こっち こっち!」

恵「どこ どこ~? うわ~! 本当だ オルガンだ!」

華「いいでしょう?」

恵「うん、 すごくすてき!」

華「見て見て。」

恵「うん。」

オルガンを弾く華

恵「う~ん! 上手!」

音「すいません。 みんなに見せたいみたいで。」

恵「ううん。 オルガンが来たってことは 音さんも そろそろ音楽再開?」

音「う~ん… レッスン通いたいんですけどね 華 まだ小さいし もう少しお預けかなって。」

恵「そっか。」

「こんにちは~!」

玄関

音「はい。」

3人「こんにちは 華ちゃん いますか?」

華「こっち こっち!」

「華ちゃん!」

「お邪魔します。」

「お邪魔しま~す!」

音「どうぞ。」

華「早く!」

音のピアノに子ども達が歌う 華ちゃんは何故か紙ヒコーキで遊ぶw

♬『さいた さいた チューリップの花が ならんだ ならんだ 赤 白 黄色 どの花見ても きれいだな』

裕一「お~ 上手~。」

華「お父さん お帰りなさい。」

裕一「うん! ただいま 華。」

音「お帰りなさい。」

裕一「ただいま。 みんな 上手だね。」

「こんにちは。」

裕一「こんにちは。」

「こんにちは。」

裕一「はい こんにちは。」

音「楽しかった人~?」

3人「は~い!」

裕一「フフフ…。」

音「裕一さん 私 いいこと思いついちゃった。」

裕一「何?」

鉄男のおでん屋

鉄男「音楽教室?」

裕一「近所の子どもたち集めて 歌 教えたいって。」

鉄男「へえ~ いいじゃねえか。」

裕一「子どもたちと歌ってる時 本当に いい顔してたんだよ。」

鉄男「本当に歌 好きなんだな。」

裕一「音の夢 いつか絶対かなえてあげたいな。」

鉄男「できるよ。 久志だって ちゃんと実現したし。」

裕一「久志は? 最近 来てる?」

鉄男「いや… ここんとこ ご無沙汰だな。」

裕一「今日も誘ったんだけどね 録音 入ったって。」

鉄男「『露営の歌』以来 2人とも すっかり売れっ子だもんな。」

裕一「大将だって頑張ってるよ。 この間の曲 すごくよかったよ。」

鉄男「全然 売れねがったけどな。 まだまだ作詞だけじゃ食っていけねえ。 しばらくは おでん屋 続けることになりそうだ。」

裕一「あっ… 久志が言ってたよ。 『人には それぞれ 花開くのに 最適な時期があるもんさ』。」

鉄男「似てねえ。」

(笑い声)

鉄男「来んのかね… そんな日が。」

「大将 お代わり!」

鉄男「はいよ。」

古山家

裕一「ただいま。」

音「お帰りなさ~い。 よし…。」

裕一「えっ… 何をしてるの?」

音「見て これ。 音楽教室のチラシ。」

裕一「へえ~ いいね!」

音「でしょう? それからね 教室で教える歌も考えたの。」

裕一「『かたつむり』。」

音「みんなが知ってる歌がいいと思うんだけど ほかに いいのあるかな?」

裕一「ちょっと見せて。」

電話が鳴る

裕一「あ~『浜辺の歌』…。」

音「はい 古山でございます。」

吟「音? 近いうちに そっち行ってもいい?」

音「お姉ちゃん? 何ぃ? いつも突然押しかけてくるくせね。」

吟「裕一さんがいる日を教えてほしいの。」

吟夫婦が訪ねてくる

音「いらっしゃい。」

裕一「どうも。」

智彦「本日は 古山さんに お話があって参りました!」

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