ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「エール」84話「歌の力」ネタバレ

2020年10月8日放送の【 連続テレビ小説「エール」】84話のネタバレです。

連続テレビ小説「エール」はNHKで放送しているドラマです。

現在は(2022年1月現在)NHKオンデマンドでも視聴可能です。

テレビまたはNHKオンデマンドが見れない方やこのドラマに興味のある方はこの記事をご覧になってください。

あらすじ

裕一(窪田正孝)が曲作りに取り組んだ映画「決戦の大空へ」が封切られると、映画も主題歌「若鷲の歌」のレコードも大ヒットを記録。そんなある日、ようやく結婚した五郎(岡部大)と梅(森七菜)が豊橋からやって来る。自分の曲が戦う人の力になればいいと思って曲を作っている裕一に、五郎は裕一が思ってもみなかったことを告げる。五郎の言葉に思わず激怒した裕一を心配する音と梅だったが…。

84話ネタバレ

エール (84)「歌の力」

古山家
居間

華「痛っ!」

音「大丈夫?」

華「うん…。」

音「もう お布団入ったら?」

(戸が開く音)

裕一「ただいま~。」

華「お父さんだ!」

玄関

華「お帰り!」

裕一「遅くなってごめんね。」

音「お帰りなさい。」

裕一「あっ… 音。 予科練の若者はね すばらしかった もう。 感動した!」

音「そう…。」

裕一「うん!」

華「お父さん 鉄男おじさんが羊羹くれたよ お父さんの分 取っておいた。」

裕一「本当? やった~!」

華「うん。 来て。」

裕一「やった~!」

華「すごい おいしかったんだよ。」

裕一「おいしかった? お父さんの あんの?」

4か月後 映画『決戦の大空へ』は 全国一斉に封切られました。『若鷲の歌』のレコードも同時に発売。 どちらも大ヒットを記録しました。

喫茶店 竹

♬~(『若鷲の歌)

保「いい曲だな~。」

恵「映画もレコードも大人気ね。」

裕一「おかげさまで。 今は ラバウル海軍航空隊の曲作ってます。 歌は ビクトリーレコードの 灰田勝彦さんなんですよ。」

保「レコード会社違うのに?」

裕一「うん。 ラジオの企画だから実現したんです。」

回想

伴坂「是非 我がビクトリー… 勝利蓄音機でレコードにさせて下さい。」

恵「へえ~ すごい! 戦争になってから すっかり売れっ子作曲家ね。」

裕一「うん… 戦争のおかげですかね。」

恵「あっ… その 別に深い意味はなくて。 裕一さんの音楽は 人の心を湧き立たせる力があるから 今 求められるのかなって。」

裕一「でも… 僕の曲で戦う人の力になるなら それで いいんじゃないかなと 思ってます。」

古山家
玄関前

「『古山裕一』って書いてある!」

「お前が行けよ。」

「お前が行け。」

「ちょっと待って。 失礼かもしんないよ。」

裕一「うん? どうしたの?」

「古山裕一先生ですか?」

裕一「はい。」

「昨日 学校の行事として みんなで『決戦の大空へ』を見てまいりました。」

裕一「ほう~!」

「感動いたしました!」

「感動しました!」

「かっこよかったです!」

「映画館を出たら 自然と みんなで『若鷲の歌』を歌っていました。」

「すばらしい曲を作って頂き ありがとうございます!」

「気を付け! 一同 敬礼! 直れ!」

居間

梅「糸くず ついてる。」

五郎「ありがとう。」

華「お父さん 梅ちゃんと五郎ちゃんが来た。 結婚したって!」

裕一「五郎君! ハハハ…。」

五郎「先生~!」

裕一「おっとっとっと…。」

音「あ~!」

裕一「いや~ 長かったね~! よかったね~!」

五郎「はい! 岩城さんのおかげです。 駄目な僕に根気強く教えて頂いて。」

裕一「もう 梅ちゃんに振られるんじゃないか って心配してたんだよ~。」

梅「私には 五郎ちゃんしかいないので。」

音「あら お熱い…。 梅が素直に そんなこと言う日が来るなんて…。 お姉ちゃん もう…。(ウソ泣き)」

五郎「お義姉さん これ。」

音「うそ~。」

五郎「ああ… え~?」

梅「お姉ちゃんが そんなことで泣くわけないわ。」

(笑い声)

裕一の仕事場

五郎「結婚できたのは 先生の助言のおかげです。」

裕一「違うよ。 五郎君が頑張ったからだよ。 あっ! あった。 五郎君 これ 覚えてる?」

五郎「僕が書いた曲。」

裕一「そう。 結婚したら渡そうと思って編曲しといた。」

五郎「一生の宝物です! ありがとうございます!」

裕一「いいえ。 五郎君 本当におめでとうございます。」

五郎「作曲家には なれなかったですけど 今 僕は幸せです。」

裕一「フフッ… よかった。」

五郎「ただ…。」

裕一「うん?」

五郎「僕は馬具職人になります。 馬具のほとんどは 軍に納められます。」

裕一「五郎君… 馬具は 人を殺すための道具じゃない。 人や馬の命を守るためにある。」

五郎「はい… 岩城さんにも そう言われますけど…。」

裕一「うん。」

五郎「時々… 胸が苦しくなります。 先生は なりませんか? 差し出がましいようですが 先生には 戦争に協力するような歌を 作ってほしくありません。 先生には 人を幸せにする音楽を 作ってほしいんです!」

裕一「僕の曲は 人を幸せにしてないかな?」

五郎「先生の歌を聴いて 軍に志願した若者が たくさんいます。」

裕一「五郎君… 国のために戦いたいと思う気持ちは 決して悪いことじゃないと思う。」

五郎「闘わなければいいのです! 戦いがなければいいのです!」

裕一「現実 日本は今 戦ってるんだ。 多くの人が 勝つために命を落とした。 その命に報いるためにも 戦い続けるしかない。」

五郎「戦争に行く人が増えれば 無駄に死ぬ人が増えるだけです!」

裕一「命を無駄と言うな!」

縁側

五郎「梅… 少し出てくる。」

梅「うん。 どうしたんだろう? 裕一さんの大声 初めて聞いた。 何があったの?」

音「裕一さんは 自分が招集されんことを 申し訳ないと思っとる。 みんな戦っとるのに 自分は何もしとらんって。 後ろめたい気持ちが どんどん どんどん 戦意高揚の歌に傾かせとる。 怖いの…。 ごめん。」

梅「そっか…。 あのね… 五郎ちゃん キリスト教に入信したの。」

音「そうなの?」

梅「あの人 まっすぐすぎる。 ちょっと不安。」

音「そうか…。」

梅「昔は すぐ言い合いになっとったのに 今は 落ち着く。 不思議だね。」

音「そうね。」

梅「ありがとう。」

音「梅… 結婚おめでとう。」

梅「ありがとう。 ちょっと…。」「

音「フフフ…。」

玄関

五郎「お世話になりました。」

梅「じゃあ 行くね。」

音「気を付けてね。」

五郎「失礼します。」

華「梅ちゃん 五郎ちゃん またね。」

音「まだ仲直りしてないんですか?」

裕一「『聖書』渡された。」

音「そう…。」

裕一「難しいね… いろいろ。」

久方ぶりに 弘哉がやって来ました。

音「すっかり大人っぽくなったよね。」

裕一「うん!」

弘哉「今日は 裕一さんと音先生に 報告があって 来たんです。」

裕一「報告?」

弘哉「僕 予科練に合格したんです。」

華「予科練って この前 おとうさんが 行ったところ?」

裕一「そう!」

華「えっ 試験 難しいんでしょう? すごいね!」

弘哉「入隊する前に 最後に 裕一さんと音先生に お礼のご挨拶をしに参りました。」

裕一「そっか。」

弘哉「『決戦の大空へ』を見て 心を動かされました。 私も仲間と共に この国のために戦いたいと思ったんです。 それに『若鷲の歌』を作った方が こんなに身近にいる。 これが私の目指す道だと気付いたんです。 裕一さんから頂いたハーモニカを 持っていきます。 音楽教室 本当に楽しかったです。 ありがとうございました。」

玄関

トキコ「あの子が 自分から 何かをやりたいって言いだしたの初めてなんです。 音楽を初めてから 少しずつ自信がついたと思います。 お二人には 本当に感謝しています。」

音「そんな…。」

トキコ「お国のために立派に戦いたいんだって 運動も勉強も すごく頑張ったんです。 そんな姿 見たら 応援するしかないですよね。」

裕一「弘哉君は本当に立派だと思います。」

トキコ「ありがとうございます。」

弘哉「最後の一個。 立派な飛行兵になって たくさんの敵を倒してくるよ。」

トキコ「弘哉。 では 失礼します。」

華「弘哉君! 元気でね。」

裕一の仕事場

裕一「『悪より遠ざかりて善をおこなひ。 平和を求めて之を追ふべし』」

報国音楽協会

裕一「い… 慰問ですか?」

山崎「はい。 軍から 先生に是非ということです。 いずれ出発のご連絡をさせて頂きますので お待ち下さい。」

裕一「はい。」

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