ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「エール」89話「歌の力」ネタバレ

2020年10月15日放送の【 連続テレビ小説「エール」】89話のネタバレです。

連続テレビ小説「エール」はNHKで放送しているドラマです。

現在は(2022年2月現在)NHKオンデマンドでも視聴可能です。

テレビまたはNHKオンデマンドが見れない方やこのドラマに興味のある方はこの記事をご覧になってください。

あらすじ

慰問から日本に帰国した裕一(窪田正孝)は、その足で藤堂先生(森山直太朗)から託された手紙を昌子(堀内敬子)に渡すために、藤堂家に向かう。心の整理がつかない裕一はしばらく一人でいたいと、音(二階堂ふみ)と華(根本真陽)たちを福島に残して東京に戻る。戦況が悪化すればするほど、国民の士気を高めるために裕一への曲づくりの依頼は増え続け、裕一は心を殺して曲をつくり続けていた…。

89話ネタバレ

エール (89)「戦場の歌」

喜多一

華「お父さん 日本に帰ってくるの!?」

音「うん。 下関に着いたって連絡があったから もうすぐ。」

華「無事でよかった…。」

音「うん。 お父さん 福島に来るって。」

音 華「ばんざ~い!」

音「アハハハ。」

藤堂家

『君が この手紙を読んでいるということは もう 僕は この世にはいないということだ。 君と憲太に もう会えないなんて とても寂しい。 昔から 僕は どこか冷めた部分を持った人間だった。』

『自分の気持を素直に出すことが 不得手だった。 そんな僕を変えてくれたのは君だ。 君を知るにつれ その明るさ まっすぐさに 僕の殻は とけていった。 残していくこと 心から謝る。 君が好きだった。』

『愛していた。 ありがとう 僕の人生に現れてくれて。 君に会いたい』。『藤堂清晴』。

裕一「先生は… 先生は 僕を車の下に隠してくれて…。 すぐそこで撃たれました。 多分… 僕を守ろうとしてくれたんじゃないかって 思います。」

昌子「そう…。 あの人 あなたのこと 本当に好きだった。 きっと… 自分の人生 託してたのね。 幸せだったな…。 楽しかった! もう… あんな日 帰ってこない。 会いたい…。 もう一度… 会いたい。(すすり泣き)」

喜多一

(戸の開く音)

音「お帰りなさい。 はあ… もう~ 帰ってきたら『ただいま』でしょ。」

裕一「心配かけたね。 ごめん。」

音「よかった… よかった。」

裕一「ただいま。」

音「お帰りなさい…。(すすり泣き)よかった…。 よかった…。」

居間 夕食

裕一の部屋

裕一「みんな 元気そうで安心した。」

音「居心地がよくて 東京に帰りたくなくなります。」

音「お勤め ご苦労さまでした。」

裕一「僕は先に帰る。 しばらく 一人でいたい。」

音「私たちも一緒に…。」

裕一「お願いだから…。 頼む。」

戦況が悪化するほど 国民の士気を高めるため 裕一のへの依頼は増え続けました。

「では…。」

「待て! このフィリピンの戦いは天王山! 一大決戦だ。 もっと国民の士気を上げ また いかなる敵であるか明確に示すため 敵将 ニミッツとマッカーサーの名前を 入れて頂きた。」

西條「人名を入れるなど下品だ。 断る。」

「君の意見など どうでもいい! 我々は勝たねばならんのだ!」

西條「フンッ。」

「これで結構!」

古山家
玄関

鉄男「ごめんください。」

裕一の仕事場

鉄男「新聞社に復帰して 毎日 何十人 何百人… 何千人死んだって 記事書いてても 何も変わらず 食って寝てた。 どだに兵隊さん戦死しても 戦争が嫌だって 気持ちは変わんなくて 歌詞書くの断ってた。」

鉄男「なのに…。 藤堂先生が亡くなられたって聞いた時 俺は どうしようもなく腹立った。 先生の弔いがしてえ 先生の無念 晴らしてえ!」

裕一「先生 喜ぶかな…?」

鉄男「当然だべ。 先生は勝つために戦ったんだ。」

裕一「そっか…。 そうなのかな…?」

鉄男「んじゃ… 何のために戦ったんだ!?」

裕一「分かんない。 けど… やるよ。」

関内家

光子「どこに行くの? 分かっとるよ。 集会に行くんでしょう?」

五郎「許して下さい。 僕には必要なんです。」

光子「大事にするべきものは ほかにもあるよ 五郎ちゃん。」

五郎「申し訳ありません。」

光子「ごろ…。」

関内馬具

岩城「帰ってこんですかん?」

梅「昨日の夜 集会に行ったみたいなの。」

岩城「ああ… 特高ですかん。」

梅「お母さんが確かめに行ってくれとる。

梅「どうだった?」

光子「ほかの人は 罪 認めて 釈放されとるらしいけど 五郎ちゃんは…。」

「皇軍将兵が命懸けで戦ってる今 戦争反対とは何事だ~! 国賊め~!」

五郎「私の体の自由は奪えても 心の自由は奪えません!」

「うるさい! あ~! あ~!」

岩城「時間がないのに…。」

(空襲警報)

昭和20年6月19日。 豊橋は 深夜から未明までの空襲で市街地の7割が焼き尽くされました。

光子「もう うち駄目だわ。 逃げよう!」

梅「待って 原稿!」

光子「梅! 梅!」

岩城「おかみさん!」

光子「あっ…!」

岩城「俺が助けます!」

光子「あっ! あっ ああ ああ…。 ああ~!」

関内家 空襲後

光子「岩城さ~ん! 梅~! 岩城…。(すすり泣き)」

(物音)

光子「あっ… ああ… ああっ…。 梅! 梅! 梅… 岩城さん…。 梅… 起きて! 起きて…。 誰か… 誰か助けて…。」

昭和二十年八月十五日

玉音放送「『然れども朕は時運の趨く所 堪え難きを堪え 忍び難きを忍び…』。」

日本は敗戦しました。

玉音放送「『朕は茲に国体を護持し…』。」

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