ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「エール」93話「鐘よ響け」ネタバレ

2020年10月21日放送の【 連続テレビ小説「エール」】93話のネタバレです。

連続テレビ小説「エール」はNHKで放送しているドラマです。

現在は(2022年2月現在)NHKオンデマンドでも視聴可能です。

テレビまたはNHKオンデマンドが見れない方やこのドラマに興味のある方はこの記事をご覧になってください。

あらすじ

劇作家の池田(北村有起哉)が裕一(窪田正孝)に、ラジオドラマ「鐘の鳴る丘」の音楽を依頼しにやって来る。裕一は、戦争中に自分がした事に責任があるといって断ろうとするが、戦争の悲劇から復活を真っ向から描くこのドラマの音楽は、裕一にしか書けないと池田は説得する。苦しんでいる子供たちを励ましてほしいと言って池田が置いて帰った主題歌の歌詞を見て、その力強さに裕一は心動かされる…。

93話ネタバレ

エール (93)「鐘よ響け」

古山家

裕一「どうして僕に こだわるんですか?」

池田「あなたの曲は 人の心を勇気づける。」

裕一「それが悪い方向へ向かいました。」

池田「戦争の責任を全て背負うおつもりか?」

裕一「僕のしたことには… 責任があります。」

池田「戦時下だ。 いろんなことがあった。 しかたのないことだってある。」

裕一「違います! 僕は…! 自分の歌に勇気づけられて 戦場に向かう若者に…。 興奮していました。 生きて帰る可能性も少ないのに 悲しむ家族もいるのに…。 信じられますか? これが許されることですか? 僕にはできません。 お引き取り下さい。」

池田「やっぱり 先生しかいません。 よかったら これ どうぞ。 主題歌の歌詞です。 俺が書きました。 先生の苦しみは 到底 俺には分かりません。 ただ… 痛みを知ったからこそ 表現できるものがあると俺は信じてます。 苦しんでる子どもたちを励まして下さい。失礼します。」

闇市

回想

「一杯のラーメンだって 作るの大変なんだよ。 あんた できる? うまいの作れる?」

智彦「フッ… やってやるよ。」

天野「その大層な服 脱げ。 仕事の邪魔だ。 おい 何だ その目は。」

智彦「金は払ってくれるんだろうな。」

天野「こう見えて 儲かってるんでね。 あと… 言葉遣いは丁寧に。 客商売やるんならね。 皿 洗え。」

ケン「おう! この前は助かった。 襟章が俺を救ってくれるとはね~。」

回想

ケン「父ちゃん!」

「あんた 父親か?」

智彦「あっ… はい。」

智彦「向こうに行ってくれないか。」

ケン「ラーメン屋 似合うぞ。」

智彦「うるさい!」

ケン「ハハッ また来るわ。」

古山家
縁側

裕一「どう思う?」

音「情景が浮かぶし… 力強い。」

裕一「だよね…。 苦しいけど やってみようかな…。 書いてみる。」

音「本当に?」

裕一「うん。 これ読んだ時ね ほんの一瞬だけど メロディーが鳴ったんだ。」

音「すごい! すご~い!」

裕一「いやいや… 断片的にだよ。 あの 本当… 本当に少しだけ。」

音「それでもすごい!」

裕一「いやいや… でも…。 まだ… で… できるか分からないから。」

音「いいんです。 その気持ちがうれしい~!」

裕一「うん。 おっとっとっと…。」

池田の仕事場

裕一「池田さんが見た孤児の場所 教えてもらえませんか?」

池田「曲を書くためか?」

裕一「はい。」

闇市

古山家

華「お父さん かわいそう。」

音「お父さんを信じよう。」

回想

「『露営の歌』とか『若鷲の歌』とかの 作曲家の家だ。」

「焼けてないんだな…。 作詞した西條八十とかは…。」

裕一「ああ ああ…。」

回想

「戦争で たんまり稼いで…。」

裕一「くそ… くそ…。」

回想

「羨ましいわ。」

裕一「んんっ! うっ…。 ハア… ハア…。」

(ノック)

音「少しは食べないと。」

裕一「書けない。 どうしても書けない。」

音「裕一さん…。 裕一さん。 もう自分を許してあげて!」

裕一「いいのかな…?」

翌朝

音「♬『緑の丘の 赤い屋根 とんがり帽子の 時計台 鐘が鳴ります キンコンカン めえめえ 子山羊も 啼いてます 風がそよそよ 丘の家 黄色いお窓は おいらの家よ』。」

鐘の鳴る丘

♬『緑の丘の 赤い屋根 とんがり帽子の 時計台 鐘が鳴ります キンコンカン めえめえ 子山羊も 啼いてます 風がそよそよ 丘の家 黄色いお窓は おいらの家よ』

ラジオドラマ『鐘の鳴る丘』は 昭和22年7月5日から始まりました。 復員した青年が 戦争孤児のために 居場所をつくる奮闘の物語は 戦争で傷ついた人々の心を励まし 勇気づけました。

ラジオ「♬『鳴る鳴る鐘は 父母の』」

智彦「いらっしゃいませ。」

「中華そば 一つ。」

智彦「中華そば。」

天野「へい!」

ラジオ「♬『言う声よ 口笛吹いて おいらは元気』。 池田二郎 作 連続放送劇『鐘の鳴る丘』第1回。 毎週土曜・日曜の この時間は 青少年の不良化防止の問題に取材した 連続放送劇『鐘の鳴る丘』を 放送いたします。 世の中に悪い少年はいないと信じている 賀々見修平が 不良になりかかっている彼の弟…」

華「いい歌だね。」

当初は土日2回放送でしたが もっと放送してほしいと リクエストが殺到。 半年後には 月曜日から金曜日まで 毎週5回の録音放送となり 今に続く『連続テレビ小説』のもとと なりました。

古山家

裕一「はい! お祝いしよう!」

音「わっ!」

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