ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「エール」94話「鐘よ響け」ネタバレ

2020年10月22日放送の【 連続テレビ小説「エール」】94話のネタバレです。

連続テレビ小説「エール」はNHKで放送しているドラマです。

現在は(2022年2月現在)NHKオンデマンドでも視聴可能です。

テレビまたはNHKオンデマンドが見れない方やこのドラマに興味のある方はこの記事をご覧になってください。

あらすじ

ラジオドラマ「鐘の鳴る丘」の音楽を無事書き上げた裕一(窪田正孝)に、池田(北村有起哉)は映画「長崎の鐘」の主題歌を作らないかと声をかける。原爆の現実を克明に描いたこの作品と向き合うことで以前のような恐怖がぶり返さないか、音(二階堂ふみ)は裕一の事を心配するが、裕一は前に一歩進むために自ら進んでこの依頼を受ける。裕一は原作者の永田医師(吉岡秀隆)に会うために、長崎に向かう。

94話ネタバレ

エール (94)「鐘よ響け」

ラーメン屋

天野「バカ野郎。 お前 もっと細く切れねえのかよ。」

智彦が ラーメン屋で働き始めてから 2か月が過ぎていました。

天野「もういいや。 おい 鶏ガラ砕いてろ。」

智彦「はい。」

古山家

(ノックとドアが開く音)

音「どうしたんです?」

裕一「池田さんがね この本 題材にした 映画の主題歌を作らないかって。」

音「『長崎の鐘』。」

裕一「原爆の現実を克明に描いてる… 鬼気迫る内容だ。 この人に会ってみたい。」

音「大丈夫? 戦争の恐怖が ぶり返すんじゃないかって。」

裕一「うん… だからこそ やってみたい。 もう一歩 前に進むためには 必要なことだと思うから。」

音「頑張って下さい。」

裕一「うん。」

NHK

池田「もちろんだ! 会いに行けよ。 手配する。」

裕一「本当ですか? ありがとうございます! ただ あの 収録…。」

池田「任せとけよ もう! 早く書く。 とりためればな 長崎に行く時間作れる。」

裕一「ありがとうございます。」

重森「やった! あっ だって… いつも原稿出すの遅いから。」

池田「すまん。」

2週間後 裕一は 作者の永田医師に会うため 長崎へと向かいました。

長崎

♬『かごめ かごめ かごの中のとりは』

(子どもたちの遊ぶ声)

「じゃんけん ぽい! あいこでしょ! あいこでしょ! あいこでしょ!」

ユリカ「おはよう。」

子どもたち「おはよう!」

ユリカ「あっ… 古山さんですか? ようこそ いらっしゃいました。 私 永田の妹のユリカです。」

裕一「あっ どうも お世話になります。」

ユリカ「本の題名になった長崎の鐘です。 大人も子どもも 兄も私も みんな 一緒になって掘り起こしたとです。」

「おじさんが 歌ば作りようる人?」

裕一「こんにちは。 古山です。」

「おじさんの歌 歌えるばい。」

裕一「うん?」

♬『勝って来るぞと 勇ましく」

「下手か!」

「何ね!」

ユリカ「あの子たちは みんな 戦争で親を亡くしました。 私は 今 その施設で働いてるとです。」

如己堂

ユリカ「兄は こちらで寝泊まりしながら 執筆活動をしとります。

裕一「『如己堂』?」

ユリカ「汝に近きものを 己のごとく愛すべし。 兄が付けました。 古山さん いらっしゃいました。 私は仕事に戻りますけん。」

裕一「これ あの 土産です。」

ユリカ「あっ すいません。 ありがとうございます。」

裕一「ありがとうございました。」

裕一「この度は 訪問をお許し頂き ありがとうございます。」

永田「白血病で… 寝たきりになってしもうて こんな姿で失礼。 どうぞ。」

裕一「失礼します。」

永田「それで… 私に聞きたかこととは?」

裕一「先生の体験です。 どのようなお気持ちで 治療に当たられたのか。」

永田「歌詞は… 見れられたとですか?」

裕一「はい。」

永田「すばらしか歌詞だ…。 その上で 私ん気持ちなど いりますか? それに… 私ん気持ちは 本につづりました。」

裕一「だ… 題材が大きすぎて どこから着想していいのか…。 何か きっかけが欲しいんです。」

永田「あなたは…『露営の歌』や『暁に祈る』を 作ったとでしょう? 私も 戦争に 二度行きました。 よ~く歌いましたよ。」

裕一「すいません…。」

永田「なぜ… 謝るとですか?」

裕一「僕の歌が きっかけで… たくさんの若者が亡くなりました。 彼らのためにも この歌を作りたいんです。」

永田「贖罪ですか?」

裕一「はい。」

永田「私は…『長崎の鐘』を… あなたご自身のために 作ってほしくは… なか。 原爆は… 兵隊だけでなく 普通に暮らす何万もの命を… たったの一発で奪いました。」

永田「焦土と化した長崎 広島を見て ある若者が 神は本当にいるのですかと 私に問うたとです。 私は… こう 答えました。 落ちろ… 落ちろ… どん底まで落ちろ。 その意味… あなたに分かりますか?」

裕一「いえ…。 分かりません… 教えて下さい。」

永田「自分で見つけることが きっかけになるはずです。」

裕一「ああ… はあ…。」

古山家

吟「裕一さんは? まだ長崎?」

音「大丈夫。 きっと あの人は やる!」

吟「音は やっぱり しっかりしとるね。 それに比べて 私は…。」

音「智彦さんの仕事 まだ見つからんの?」

吟「ううん。 仕事はしとるの。 ただ 何をしとるのか言ってくれんの。 夜は遅いし… 変なにおいするし。」

音「お姉ちゃん…。」

吟「うん?」

音「行動する時よ!」

関内家(吟)

吟「行ってらっしゃい。」

闇市

智彦の後をつける吟

ラーメン屋

古山家

音「えっ? ラーメン屋?」

吟「私が お金 せびったからだわ~。」

音「そうとは限らんよ。 ラーメン屋さんの仕事 好きなのかも。」

吟「好きなら言うわよ。 お金のために無理しとる。」

ラーメン屋

(ため息)

智彦「また来たのか。 邪魔すんな。」

ケン「うまくならねえな~。 貸してみろ。」

智彦「うまいな。」

ケン「父ちゃんは戦争行っちまったし 母ちゃんは病気だったから いつも 弟と妹のために作ってたんだ。 まあ… 食べ物探しに行ってる間に みんな 空襲で焼けちまった。」

智彦「そうか… つらいな。」

ケン「つらくねえよ! 弟や妹に 申し訳ないだけだ。」

智彦「お前… いいやつだね。」

ケン「うるせえ。」

智彦「はあ…。ネギの切り方 教えてくれないか?」

翌日

天野「合格だ。」

智彦「ありがとうございます!」

天野「よし… 次はチャーシューだ。」

智彦「はい!」

長崎 裕一の下宿先

如己堂

ユリカ「兄さん 厳しかこと言ったんでしょう。 古山さん 3日間 ず~っと籠もりっ放しです。」

永田「あん人は… 真面目すぎる。」

ユリカ「フッ… にじみ出ています。 フフッ。」

永田「自分を見つめても 見つからんのだがな…。」

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