ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「エール」97話「栄冠は君に輝く」ネタバレ

2020年10月27日放送の【 連続テレビ小説「エール」】97話のネタバレです。

連続テレビ小説「エール」はNHKで放送しているドラマです。

現在は(2022年2月現在)NHKオンデマンドでも視聴可能です。

テレビまたはNHKオンデマンドが見れない方やこのドラマに興味のある方はこの記事をご覧になってください。

あらすじ

藤丸(井上希美)に連れられて訪れた闇市近くの家で、裕一(窪田正孝)と鉄男(中村蒼)は久しぶりに久志(山崎育三郎)と再会するが、その変貌ぶりに絶句する。藤丸からこれまでの経緯を聞いた裕一たちは、話をしようと久志のもとを何度も訪れるが…。一方、戦争中ビルマの慰問活動で一緒だった記者の大倉(片桐仁)から依頼された全国高等学校野球選手権大会の曲づくりのために、裕一は大阪に向かう。

97話ネタバレ

エール (97)「栄冠は君に輝く」

占いの館

御手洗「何それ。 つまり 受かったら 帝都劇場の舞台に立てるってわけ?」

音「狭き門ですが…。」

御手洗「そりゃあ 応募する人も多いだろうし 簡単にはいかないでしょうけど…。 占ってあげる。」

音「いいです! 遠慮しておきます。」

御手洗「ホワイ?」

音「悪いカードが出たら 怖いですし。」

御手洗「そんな弱気なこと言って… まあ でも 気持ちは分かるわ。 私も コロンブスのオーディション 受けた時は 毎日ドキドキしたわ。 そういえば… あいつ どうしてるの?」

音「あいつ?」

御手洗「プリンス久志。」

音「福島から帰られてから連絡が来なくて。」

御手洗「彼のことだから また ひょっこり現れるんじゃない?『みんな お待たせ』なんて言って。」

音「ハハッ! そうだといいですね。」

コロンブスレコード

杉山「お疲れさまでした。 次の録音の日程は また改めて ご連絡します。 それでは失礼します。」

裕一「よろしくお願いします。」

鉄男「あの人 ディレクターになったのか。」

裕一「廿日市さんのご指名だよ。」

鉄男「そうか…。 いや~ レコードもラジオの方も 順調そうで何よりだ。」

裕一「あっ 大将だって忙しいでしょう。 あっ! この前『港の恋唄』聴いたよ。 明るい歌なんだけど 大将の詞が また切ないんだよね~。」

鉄男「いや~ よかったよ。」

♬~(裕一の鼻歌)

裕一「うん?」

鉄男「元の裕一が ようやく帰ってきた。」

裕一「あっ…。(せきばらい)本当に… 心配かけたね。」

鉄男「また一緒に曲作ろうな。」

裕一「うん。」

(ドアの開く音)

藤丸「どうも~。」

裕一「えっ!?」

鉄男「藤丸さん!」

裕一「あ~!」

藤丸「お二人が こちらにいるって 聞いたもんだから。」

鉄男「久しぶりだな~!」

裕一「えっ 元気だった? 座って 座って 座って。」

藤丸「ありがとう。 お二人とも ご活躍ね!」

鉄男「藤丸さんだって 歌手 続けてんだろ?」

裕一「うん!」

藤丸「ええ。 キャバレーで歌ったり 時々 レコード出させてもらったり。 まあ なんとかやっているわ。」

裕一「藤丸さんの歌 いいもんね~。」

鉄男「ああ!」

藤丸「あら。」

(笑い声)

鉄男「あっ その手 どうしたの?」

裕一「うん?」

藤丸「ああ…。 お二人とも このあと 少し時間ある?」

久志の住む長屋

久志「あ~。」

藤丸「また飲んでんの?」

鉄男「えっ?」

久志「どちらさん?」

裕一「えっ? いや…。」

鉄男「久志…。」

裕一「久志?」

鉄男「おめえ…。」

久志「ブッ… ハハハハハ 冗談だよ。 ハハハ…。」

鉄男「おい… ふざけんなよ。」

久志「ごめん ごめん。 いや 久々の再会だらかさ 何か 驚かせようと思ってさ。 これだけでも十分驚いたか? ハハハ…。」

裕一「いやいや… ねえ ねえ 福島の実家に… あの… 手紙送ったんだよ? でも 宛先不明で戻って…。」

久志「せっかく来たんだ。 つきあってよ。」

藤丸「やめなさいよ!」

鉄男「どして こんなとこにいんだ?」

久志「おい… ちょっと そこの屋台から ちょっと コップ借りてきてよ。 早く。」

裕一「ねえ… ねえ いつから ここにいるの?」

久志「どうでもいいじゃない そんなのは。」

藤丸「あんた いいかげんにしなさいよ!」

久志「はあ… 君も君だよ。 何で この人たち 連れてくんだよ。 本当 いつも 余計なことばっかすんね。」

古山家

藤丸「半年ぐらい前 闇市で ばったり出会ったの。 最初は 誰だか分からなかった。」

音「久志さん 何があったんです?」

藤丸「農地改革で 福島の土地も お屋敷も 取られてしまったみたいで。 持ってた土地を 二束三文で買いたたかれて 小作人も離れて 収入もなくなって お父さんも… 亡くなられたって。」

藤丸「あの人 戦争中は 福島で 慰問に回ってたりしてたみたいだけど お父さん亡くなってからは 歌も やめたみたい。 こっちに来てから… 酒と博打で どうしようもないくらいをしてるもんだから 時々 食事をさしいれたりしていたの。」

回想

藤丸「私の働いてるキャバレーで ボーイ募集してる。 やってみたら?」

久志「そんな必要ない。 そもそもさ 君は何の権利があって 僕に あれころ言うの? 世話してくれなんて頼んだ覚えないよ。」

藤丸「とにかく食べて!」

久志「要らないって!」

藤丸「熱っ!」

藤丸「私一人じゃ もう どうにもできなくて。」

鉄男「離してくれて ありがとう。」

裕一「大変だったね 明日にでも 久志と話してみるから。」

音「藤丸さんも しんどい時は いつでも話して。」

藤丸「ありがとうございます。」

賭博中の久志達

久志「おっ ロンだ。 ヘヘッ。 ほら 出た。 役満だ。」

「んん…!」

中村「大三元か~。」

犬井「地獄だな…。」

中村「お前 最近 調子いいからな…。」

犬井「勝ちっ放しじゃねえか。」

久志「マージャンなんて 勝ったり負けたりだから。」

裕一「すいません。 あっ… 久志。」

久志「今 大事なとこ。 邪魔しないで。」

裕一「お… 終わってからでいいからさ 少しだけ時間…。」

犬井「何だ こら。」

久志「君と話す気ないから。 帰って。」

裕一「ごめん。 お願いだから 少しだけ話せないかな?」

久志「もう しつこいな。 もう帰ってくれよ!」

関「帰れ こら。 何だ この野郎!」

久志の住む長屋

(戸をたたく音)

裕一「久志。」

賭博中の久志

「よっ!」

久志「よっしゃ~! おい どうするんだよ どうするんだよ これ! アハハハ!」

古山家

裕一「ただいま~。」

音「お帰りなさい。 今日は どうでした? 少しは話せた?」

裕一「う~ん… もう どうすればいいんだろう。」

音「時間をかけるしかないのかもね。」

裕一「うん… そうだね。」

音「ゆっくりいきましょう。 明日 大阪でしょ? すぐ お夕飯の 用意するね。」

裕一「うん… ありがとう。」

音「よいしょ。」

大阪 朝一新聞社

大倉「こちら 作曲家の古山裕一先生です。」

裕一「初めまして 古山と申します。」

斎藤「お目にかかれて光栄です!『紺碧の空』大好きなんです!」

裕一「えっ!」

斎藤「僕ね 早稲田なんですよ。」

裕一「あっ そうなんですね!」

富田「『大阪タイガースの歌』も先生の作品ですよね? ♬『六甲おろしに 颯爽と』。」

高等学校野球大会 公募歌詞最終選考会

斎藤「う~ん…。 いや どれも力作で迷いますな!」

富田「この『球児の夏よ』なんか プロの作詞家 顔負けですよ。」

大倉「古山先生は いかがですか?」

裕一「そうですね… どれも すばらしいと思いますが 僕は… この『栄冠は君に輝く』が とても好きです。」

「おお・・・ いい題名ですよね。 明るさと希望が みなぎってる。」

裕一「歌詞の内容にも 心打たれました。 一見 勝った人に向けた歌に 聞こえますが よく読むと 負けた人への 温かいまなざしも感じるというか…。」

大倉「なるほど!」

裕一「勝ち負けではなく 精いっぱい頑張ってる人たち全てに向けた 温かい歌に 僕は感じます。」

大倉「ああ…。」

喫茶 バンブー

恵「『栄冠は君に輝く』。 へえ~!」

音「私も これ すごくいい歌詞だと思うんです。」

恵「野球を楽しめる時代が やっと帰ってきたんだね。」

保「この詞に裕一君のメロディーがついて 甲子園で流れるのか。 楽しみだな。」

甲子園

「どうぞ ごゆっくり。」

裕一「ありがとうございます。」

曲を書く裕一

古山家
縁側

音「♬『いさぎよし ほほえむ希望 あゝ 栄冠は君に輝く』。 すごくいい。」

裕一「あ~ よかった~。」

音「早く聴きたい…。 これ どなたが歌うの?」

裕一「う~ん… 久志は どうかな? もう一回 前向くためにはさ 何か きっかけが必要だと思う。 やっぱ あいつは… 音楽なんじゃないかなって。」

久志の住む長屋

(戸をたたく音)

裕一「久志 いるかな? 久志!」

(足音)

久志「安眠の邪魔。」

裕一「久志 君に歌ってほしい曲がある。 高等学校野球大会の歌。 君の声に ぴったりだと思うんだ。 一度でいいからさ この譜面 見てもらえないかな?」

久志「(ため息)本当 分かんない人だね 君は。 もうさ 関わってこないでくんねえかな。 君の顔見ると 気分が沈むんだよ。(ため息)もう 昔とは違うんだよ。」

裕一「久志…。」

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