ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」第154話「ありがとう」

あらすじ

数多くの人たちのおかげで、今日までなんとかやってこられたことを、あらためて痛感した布美枝(松下奈緒)と茂(向井理)。2人は、水木プロダクション設立20周年を記念する謝恩パーティーを開くことを決め、その準備に取りかかる。盛大な会にするため、招待客のリストアップ、引き出物選び、料理の手配など、家族あげての大仕事が始まる。そしていよいよ、パーティーの当日がやってきて…。

154ネタバレ

水木家

休憩室

光男「7月の12日は どげだ? 土曜日で大安だぞ。」

茂「おお ええな!」

雄一「ええな 大安はええな。」

茂「大安でないと ダメだな。」

雄一「決定!」

布美枝「お疲れさまです。」

雄一「ああ どうも。 着々と進んどるよ 謝恩パーティーの計画。 水木プロの総力を結集して 盛大に 盛り上げんといかんからねえ!」

布美枝「よろしくお願いします。」

雄一「まずは 接待客のリストアップだな。」

光男「ひとまず 俺が 名簿作るわ。」

茂「喜子 お前 名簿作り 手伝え。」

喜子「はい。」

光男「引き出物は どうする?」

喜子「何があるかな?」

茂「う~ん…。」

布美枝「ああ 湯飲みなんかどげでしょう?」

茂「うん ええな!」

雄一「おう 知り合いに 器を扱ってるのがいるから 手頃な価格でできるかどうか 聞いてみる。」

茂「おう!」

台所

布美枝「パーティーは 7月か…。 暑い盛りだけん 扇子も ええね。」

茂「おい。」

布美枝「あ 打ち合わせ済みました?」

茂「いや… ちょっこし 思いついた事があるんだが。」

布美枝「何でしょう?」

茂「ギョーザ 作ってくれ。」

布美枝「えっ ギョーザ?」

茂「あの 緑色した太ったギョーザがないと 水木プロの宴会にならんけん。」

布美枝「はい…!」

茂「招待客は 100人では きかんぞ 相当な数になるが できるか?」

布美枝「子供達に手伝ってもらえば なんとか。」

茂「ほんなら 頼む。 お前… 着物 作れ。」

布美枝「え?」

茂「この機会に ええのを新調せえ。 何だ 口が開いとるぞ…。」

布美枝「お父ちゃんが そげな事 言うの初めてで…。」

茂「うん。 ケチケチせんで ええのを作れよ。」

布美枝「はい…。 けど 着物は ええです。」

茂「遠慮す~な。」

布美枝「遠慮なんか しとりませんよ。 ええのが あるんです。」

茂「ん?」

玄関前

光男「角に バン止めてあるから どんどん積み込んで。」

一同「はい!」

<いよいよ 20周年謝恩パーティーの日が やってきました>

客間

2人「は~! きれい!」

布美枝「どげかね?」

喜子「うん。 よく似合ってる。」

藍子「わ~ すてき! それ サンゴだね。」

布美枝「これは… おばばから もらったんだよ。 『紅のサンゴ玉は ご縁を 結んでくれる』って言っとった。」

回想

登志「紅のサンゴ玉は 良縁のお守りだ言うてな よいご縁が ありますように…。」

回想終了

布美枝「おばばも 自分のお母さんから 譲られたんだって。」

2人「ふ~ん。」

布美枝「いつか あんた達が お嫁に行く時に あげるね。」

藍子「でも 一つしかないよ。」

喜子「早い者勝ちって事?」

布美枝「一人には この かんざし。 もう一人には この着物 あげる。 これはね 安来のおばあちゃんが 夜なべして縫ってくれた お母ちゃんの嫁入り道具だわ。」

藍子「へ~え。」

布美枝「波のような模様が入っとるでしょ。」

喜子「うん。」

布美枝「これはね 青海波っていって…。」

回想

ミヤコ「青海波の波の模様には 日々の暮らしが 静かな海のように いつでも続く いう意味が あんだよ。」

回想終了

藍子「静かな海のようにか…。」

喜子「それにしては 荒海だったんだじゃないの?」

布美枝「う~ん…。」

(3人の笑い声)

茂「おい そろそろ行くぞ。」

布美枝「はい!」

茂「おっ… ええな…。」

喜子「うわ~ お父ちゃんが見とれてる!」

茂「だら! 早ことせえ。 置いてくぞ!」

藍子「てれてるよ。」

(3人の笑い声)

<着物も かんざしも よう似合っちょ~よ 布美枝。 さあ 行ってらっしゃい>

パーティー会場

光男「おひざの方 もういいですか?」

客1「本日は どうも ありがとうございます。」

茂「こちらこそ ありがとうございます。 戌井さ~ん!」

戌井「今日は お招き ありがとうございます。 水木さん 20周年おめでとうございます!」

茂「はい。」

早苗「布美枝さん おめでとう!」

布美枝「ありがとうございます。」

茂「あんたとのつきあいも もう 25周年になりますなあ。」

戌井「25年か…。 四半世紀ですね。」

(2人の笑い声)

早苗「四半世紀ですって お互い よくやってきたわよね。 漫画バカに つきあって。」

布美枝「ほんとです。」

茂「まず 飲んで食って下さい。 後で また ゆっくり話しましょう。」

戌井「はい。 では…。」

浦木「お~い ゲゲ。」

布美枝「あ 来たっ!」

浦木「お! 奥さん 今日は また見事なお召し物で。」

布美枝「はあ…。」

茂「イタチ! 何でお前…。」

浦木「おっと。 何で おるんだとは言わせんぞ。 今日は れっきとした招待客だ。」

茂「ああ そげだった。」

浦木「お前にも ようやく 親友の ありがたみが分かったとみえる。」

茂「ああ 分かった。 漫画と同じだ…。 いい人間が いい事するばかりでは 人生も つまらん。 中には お前のような奴も おらんとな。」

浦木「そうだろう そうだろう。」

茂「うん。」

浦木「ん? 今の 褒め言葉か?」

布美枝「ウフッ…!」

絹代「浦木さん!」

浦木「うわっ イカルだ…。」

絹代「今日は お祝いだけん あんたも しっかり食べていってごしなさい。」

浦木「はい はい。」

絹代「さあ! 奥へ行きましょう!」

浦木「いや!」

絹代「奥へ ほい!」

浦木「あの 僕…。 あ あ~!」

布美枝「浦木さんは お母さんに任せとったら 安心ですね。」

茂「そげだな。」

暁子「フミちゃん! フミちゃん。 おめでとう。」

布美枝「アキ姉ちゃん!」

塚本「漫画の事は門外漢ですが 家内のお供でやって来ました。」

茂「あ~ ゆっくりしてって下さい。」

藍子「伯母ちゃん いらっしゃい。」

喜子「奥にどうぞ。」

藍子「伯母ちゃん 元気だった?」

雄一「茂。」

佐知子「そろそろ どうかしら?」

雄一「乾杯の挨拶 始めたらどうだ。」

茂「あ~ そげだな。」

佐知子「大勢集まって よかったわね!」

布美枝「はい。」

倉田「あの…。」

小峰「おお クラさん。」

倉田「やっぱし 小峰さんや。」

小峰「久しぶり。」

菅井「クラさん 小峰さん…。」

小峰「おお!」

倉田「スガちゃんやんか!」

菅井「クラさん 立派になったねえ。」

倉田「何 言うとんのや。」

菅井「小峰さんは? 旅してる?」

小峰「絵 描きながら あちこちな。」

菅井「相変わらず 謎だなあ。」

倉田「読ませてもろたで 新人賞の入選作。 あれ 傑作やったわ。」

菅井「そうかな。」

小峰「へえ! 入選か。 やったな スガちゃん。」

菅井「うん…。」

倉田「せやけど 先生支えて ようやってきたな。」

小峰「20年間 ご苦労さん。」

菅井「…うん。 行こうか?」

2人「ああ。」

(3人の笑い声)

茂「うん。 え~ 今日は 水木プロ 創立20周年謝恩パーティーに お運び頂き ありがとうございます。」

喜子「乾杯って言っても お父ちゃん達は ジュースだよね。」

絹代「今日は 飲ませたらいけんよ。 せっかくの会が めちゃくちゃになるけん。」

布美枝「はい!」

茂「堅苦しい話は これぐらいにして え~ 今日は 大いに食って 多いに飲んで そして 大いに笑って え~ 楽しんでいって下さい。 ああ 腕が疲れた え~ それでは 乾杯!」

一同「乾杯!」

(拍手)

茂「ああ どうも。 あ~ ありがとうございます。 まあ 飲んで下さい…。」

倉田「奥さん!」

布美枝「ああ 倉田さん。 あ 小峰さん…。」

倉田「ごぶさたしてます。」

小峰「しばらくです。」

倉田「これ 奥さんのギョーザですね。」

布美枝「覚えとってくれたんですか?」

小峰「これで 随分 スタミナつけさせてもらいました。」

倉田「忘れられへんですわ。 ギョーザも 野菜のぎょうさん入った みそ汁も!」

相沢「菅井さん 品川君も来ましたよ。」

菅井「おお!」

品川「ごぶさたしてます。」

相沢「倉田先生 あの 僕 大ファンなんです!」

倉田「おお ほんまですか。」

船山「(笑い声)」

布美枝「雄玄社の皆さん そろっとる…。」

豊川「思い出しますねえ。 プロダクション設立のお祝いの日の事。」

茂「ああ あの時は ボロ屋に 人が ぎゅうぎゅうでしたなあ。」

船山「また 『鬼太郎』のアニメが始って うちは 大いに士気が上がってますよ!」

梶谷「う~ん 雄玄社も 盛り上がってますよ。 なあ 松川君。」

冴子「はい。 ありがとうございます。」

茂「いや それは こちらが言う事です。 今日は 謝恩パーティーですから。」

豊川「水木先生。 これからも よろしくお願いします。」

郁子「奥さん!」

布美枝「こんなに大勢の人達に 支えられて 今まで ず~っと やってきたんですねえ。」

郁子「みんな 水木先生と 先生の漫画を愛する人達です。 深沢さんが いらしてなくて 残念だわ…。」

布美枝「少し 体調 崩されとるようで。」

郁子「私 仕事で迷った時は 必ず考えるんですよ。 深沢さんに恥ずかしくない道は どっちだろうって。 あの人は今でも 私が一番尊敬する 編集者ですから。」

布美枝「ええ…。」

豊川「奥さん!」

船山「いや~ 盛況ですねえ!」

布美枝「はい。 お陰様で。」

豊川「20年間 奥さんも いろいろ 大変でしたでしょう。」

布美枝「いいえ 皆さんの お陰で 楽しい事ばかりでした。」

豊川「20周年 おめでとうございます!」

布美枝「ありがとうございます!」

倉田「奥さん 奥さん!」

布美枝「ああ。」

倉田「ほんまに おめでとうございます!」

一同「おめでとうございます!」

布美枝「ありがとうございます!」

一同「お世話になりました!」

布美枝「ああ ありがとうございます…。 ありがとうございます…。」

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