あらすじ
出来上がった『銀河の乙女』の挿絵を見た醍醐(高梨臨)から、英治(鈴木亮平)にとっての銀河の乙女ははなだった、と言われたはな(吉高由里子)はぼう然とする。それを見た郁弥(町田啓太)はある決意とともに、亡くなった香澄(中村ゆり)から預かっていたカメオのブローチを英治に渡す。そこに込められた思いとは…。一方、福岡の蓮子(仲間由紀恵)のもとに、待ちわびた龍一(中島歩)からの手紙が届くが、その文面は…。
90回ネタバレ
カフェー・ドミンゴ
朝市「おらは はなが好きです。」
英治「そんなに思ってるなら… あなたが 彼女と結ばれるべきだ。」
朝市「はあ… まだ 分からんだけ。 おらじゃ駄目じゃん! あんたじゃなきゃ駄目どう!」
聡文堂
はな「これなら 宇田川先生も 気に入って下さるわよね。」
醍醐「これは… はなさんよね。」
はな「えっ?」
醍醐「だって ほら この女の子 想像の翼を広げてる。」
はな「てっ…。」
醍醐「私 英治さんに言ったのよ。 『あなたの心の中にも 銀河の乙女がいるはずだ』って。 それは はなさんだったのよ。」
村岡印刷
英治「おっ お帰り。」
郁弥「挿絵 講評だったよ。」
英治「そうか。」
郁弥「これ… 義姉さんから預かってたんだ。 ごめん。 もっと早く渡すべきだった…。」
英治「どういう事だ?」
回想
(セミの声)
香澄「あの人 優しいから 私の事 引きずって 独りぼっちで生きていこうと するかもしれないじゃない? それだと 私 安心して天国にも行けないわ。 フフッ…。 英治さんに伝えて。 私が死んだら もう 私に縛られないで 誰かと一緒に生きていってほしい。」
郁弥「これは…?」
香澄「結婚式の時にお義母様から頂いた 形見のカメオ。 これを その人に渡してほしいの。 英治さん きっと… もう その人に会ってるわ。」
回想終了
郁弥「俺は 許せなかったけど… 義姉さんは 兄さんの事 もっと深く愛してたんだな…。」
嘉納邸
<一方 福岡に戻った蓮子は 居ても立ってもいられないほど 龍一の手紙を 待ちわびておりました。>
蓮子の部屋
(足音)
回想
龍一「待てよ! 待ってくれ…。 行かないでくれよ!」
回想終了
すず「奥様! 来ました!」
蓮子「ありがとう!」
龍一『あなたは あのご主人と 別れる事はできない。 それが よく分かりました。 もう これで おしまいにしましょう。 さようなら。 筑豊の嘉納夫人』。
(ドアが開く音)
嘉納「どげんしたとか? ん? 東京では あげん ご機嫌やったとに…。 腹でも痛いとか? 医者 呼ぶか?」
蓮子「と… 東京へ行かせて下さい…。」
嘉納「ああ… ハハハ… 何か? もう東京が恋しくなったとか。 ハハハ… よかよか。 そのうち また 仕事で行くき 一緒に連れていっちゃる。」
蓮子「今すぐ行きたいんです! お願いです! 東京へ行かせて下さい!」
嘉納「…駄目だ。 俺が上京するまで 行ってはならん。」
蓮子「それなら 私は この家を出ていきます!」
嘉納「何やと?」
蓮子「私と離縁して下さい!」
嘉納「何を言いよると! ほんなこつ お前 どげんしたとか!」
蓮子「お願いです! 私を… 自由にして下さい!」
聡文堂
醍醐「今度のは なかなかいいと思うんですけど まだ お気に召しませんか?」
宇田川「いいじゃない。」
はな「では それで進めさせて頂きます。」
道中
英治「花子さん。」
はな「てっ…。 ごきげんよう。 今日は すてきな挿絵 ありがとうございました。 宇田川先生も 喜んでらっしゃいました。」
英治「あなたのおかげで描けたんです。 大事な話があります。」
かよ宅
居間
かよ「あ… おら ちょっと出かけてこようか。」
英治「いいんです かよさん。」
はな「いいの。 かよ いて ここに。」
英治「花子さん。 僕は… あなたを愛してしまいました。 自分の気持ちに蓋をして 今まで ずっと 気が付かないふりを していたんです。」
英治「思いを貫けば 傷つける人がいました。 その人も 僕にとって大切な人でした。 でも… 自分の気持ちから逃げるのは もう やめる事にしました。 僕の人生には あなたが必要なんです。 結婚して下さい。」
はな「村岡さん…。 ごめんなさい。 それは できません!」
かよ「お姉やん…。」
英治「好きとか 一緒にいたいとか そういう気持ちは 全部 甲州の山に捨ててきたそうですね。」
はな「てっ…。」
英治「すいません。 弟に聞いてしまいました。 僕は あなたを いっぱい傷つけたんですね。 何て謝ったらいいのか 言葉が見つかりません。 でも 自分を許せないなんて それだけは どうか 思わないで下さい。」
かよ「ほうだよ お姉やん。 お姉やんは 幸せになっていいだよ。 ほんなに好きになれる人は お姉やんの前に もう現れんだよ。」
かよ「村岡さん。 お姉やんのこん 幸せにしてやってくれちゃあ…。 お願えします!」
はな「ありがとうございます。 よろしくお願い致します。」
かよ「お姉やん…。 よかったね… 本当によかったね…。」
はな「ほうだけんど… 何で かよが先に返事するでえ!」
<本当によかったですねえ。 でも この2人が結ばれるまでには まだ 山あり谷ありのようです。 そのお話は また来週。 ごきげんよう。 さようなら。>