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連続テレビ小説「純と愛」106話「おもいよとどけ」ネタバレ

【 連続テレビ小説「純と愛」】106話のネタバレです。

あらすじ

宮古島のホテルの再生を夢見て大阪で働く狩野純と、彼女を支える不思議な青年・愛が織り成すラブストーリー第10巻。認知症の晴海のために家族会議が行われ、純たちが皆で面倒を見ることになる。第19週「おもいよとどけ」と第20週「まほうのことば」を収録。

106話ネタバレ

里や

善行「人間は1人で生まれてきて1人で死んでいくんや。」

純「お母ちゃんのサイン書いてあるから 2度と現れないで 私達の前に。」

純宅

愛「純さん? 純さん?」

純「ああ。」

愛「おかわりで いいですか?」

純「あ うん。 ああ…。 やっぱり 離婚届渡さなければ よかったかな…。 どうしよう 本当に出しちゃってたら。」

愛「大丈夫ですよ。」

純「でも 分かんない 私が怒ったからさ。」

晴海「おはよう。」

愛「おはようございます。」

純「おはよう。」

晴海「なんの話ね。」

純「ううん。 朝ごはん美味しいなあって。」

愛「お義母さん お茶入れますね。」

晴海「ありがとう。 ねえ 純。 おとうさんから 連絡あった?」

純「ううん。 いや ないかな。」

晴海「ちょっと 思い出したんだけど 私 おとうさんに 何か酷い事 言ったような気がする。」

純「いや うん 言ってない 大丈夫だよ 気にしないで。」

晴海「本当?」

純「うんうん。」

晴海「だったら いいけど これから 何があっても隠し事しないって約束してよ 私は 何言われても 大丈夫だから。」

純「分かった。」

愛「お義母さん はい どうぞ。」

晴海「ありがとう。」

愛「はい。」

純「ね お母ちゃん 今日さ 一緒に里や行こう ほら ここにずっと いたら 息つまっちゃうでしょ。」

晴海「そうね?」

玄関前

純「おお寒い。」

晴海「じゃあ 愛さん 行ってこようね。」

愛「はい いってらっしゃい。」

純「行ってきます。」

純「おお 寒いね 今日。」

晴海「寒い。」

愛「お義父さん 出て来てください。 そこにいるんですよね? 出て来てください。」

愛「どうして 出てきてくれなかったんですか? お義母さんと話しがあったんじゃないんですか?」

善行「もう あいつと話すことなんかない それよりな これ。」

愛「はい。」

善行「これ これを あいつに渡しといてくれ それでな 好きにせえと そう伝えといてくれ。 ほい さらばじゃ。」

離婚届けを破る愛

善行「こら こら こら! なにをすんねん お前は?」

愛「あ いや 好きにしていいって おっしゃったんで。」

善行「誰がお前の好きにせえと 言うたんや?」

愛「でも お義父さんも本当は こんなもと出したくないんじゃ?」

善行「んなことあるかい。」

愛「ウソつかないでください。」

善行「おい おい。」

愛「はい。」

善行「お前な なんでもな 上から物を言うな。 俺だってな年の功や お前 人間の本性くらい見抜けるわい。」

愛「あ 山田さん。」

山田「あの… 私も 認知症に良い料理を作ったんで おかあさんに食べてもらおうと思って。」

愛「ああ ありがとうございます。 助かります。 あ ちょっと待ってください。」

山田「え?」

愛「お義父さん じゃあ この人の本性 わかりますか?」

善行「そりゃ お前 こちらの方はお前 見たまんまや。 清楚で 清純な方や な?」

愛「この人は 本当は悲しい人です。」

山田「え?」

愛「どうしてか わからないですけど 永遠の愛なんて この世にはないと思っているんです。 だから 純さんと僕の間を壊したくて 僕を誘惑したりしてるんです。」

逃げるように去る山田

ダイニング

愛「お義父さん どうぞ。」

善行「お前 なんで なんで そんな お前 女みたいな真似が出来んねや?」

愛「お義父さん 生まれ変わるとしたら 男の人がいいですか? 女の人がいいですか?」

善行「決まってるやないか 男や。」

愛「僕も純さんと出会うまでは そうでした。 でも今は女です。」

善行「なんでや?」

愛「だって 男に人はずぼんしかはけないけど 女の人は ズボンとスカート どちらもはけるんですよ。 凄くないですか?」

善行「言うてる 意味がわからん。」

愛「男って つまらないプライドや見栄があるから ダメな気がするんです。 所詮 女の人がいないと なんにも出来ないんだから…」

善行「俺はな もう お前みたいな 考え方は出来へん ああ 俺は俺のまんまや。 何百キロも何千キロも歩いてきたんや。 こっから引き返すことは 出来へん。 そんなら行くわ。」

愛「お義父さん ちょっと待ってください。 少し 少し 待ってください。」

善行「なんや?」

愛「お義母さんが 昔おとうさんからもらったのよ って嬉しそうな顔で 何度も何度も僕に読んでくれるんです。 その頃の気持ち 今も全然 変わってないんじゃないですか?」

手紙『晴海さんは 美しい人です。 あなたが一緒にいてくれたら 僕はもう 何もいりません。 晴美さんが 今のまま 宮古の海のような美しい心で 僕を愛してくれさえすれば。 晴美さん 僕を愛してくれませんか。』

謙次の職場

善行「必ずお返ししますから 何卒 お願いいたします。」

謙次「分かりました。 もうやめてください。 でも一体 何に使われるんです?」

善行「宮古島に帰って 女房の介護をやろうと思います。」

謙次「ああ。 失礼ですが お仕事の方は?」

善行「はい… 島にある仕事やったら なんでも やります。 私の残りの人生 女房のためだけのために使おうと思います。」

謙次「あなたは 強いですね。」

善行「いえいえ そんなことはありません。」

謙次「立派です。 死ぬまで 奥さんとの愛を貫くなんて 僕は諦めた いや 逃げ出した男だから。」

里や

純「わあ!」

善行「ああ!」

善行「なんや お前? ええ知らせがあんねん!」

純「それより お父ちゃん 大変なのお母ちゃんが!」

善行「どないしたんや?」

純「あのね。 これ これ置いて どっか行っちゃったの。」

純「ねえ お父ちゃん メロちゃんって 誰か知らない?」

善行「俺や 俺や!」

純「は?」

善行「おかあちゃんな 恋人やった時に 俺のこと そう呼んどったんや。」

純「え なんで?」

善行「どうでもいい そんなこと! おかあちゃん 探しに行こう。 はよ 探しに行こう。」

純「待って お父ちゃん。」

純宅

扉を開くと山田にぶつかる

愛「あ え? すみません 大丈夫ですか? あの僕はこの辺探してみますから。」

純「お願い。 私は この前見つかった海に行ってみるからさ。」

山田「もしかして おかあさんがいなくなったんですか?」

愛「そうなんです。」

山田「じゃあ 私も探します。」

愛「ありがとうございます。 じゃあ ウチにいてもらえませんか もしかしたら お義母さん ウチに帰ってくるかもしれないんで これ鍵です。」

純「お母ちゃん お母ちゃん! お母ちゃん!」

善行「おい 純! お前 ほんまに ほんまにおかあちゃん こんなところに居てんのんか?」

純「お母ちゃんね ここで 海を見るのが好きなの お父ちゃん 諦めないで 探して。 お父ちゃん あっち よろしくね。」

善行「ああ。」

純「お母ちゃん!」

善行「おーい! おーい!」

晴海「メロちゃん… メロちゃん。」

善行「おーい! おーい!」

晴海「メロちゃーん!」

善行「晴海さーん!」

振り向いた拍子に海に落ちる晴海。

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