【 連続テレビ小説「純と愛」】112話のネタバレです。
あらすじ
宮古島のホテルの再生を夢見て大阪で働く狩野純と、彼女を支える不思議な青年・愛が織り成すラブストーリー第10巻。認知症の晴海のために家族会議が行われ、純たちが皆で面倒を見ることになる。第19週「おもいよとどけ」と第20週「まほうのことば」を収録。
112話ネタバレ
里や
食堂
サト「ごめんね 悪いけど 私 脚本家になるって決めたの。」
愛「え?」
純「え?」
サト「じゃあ シナリオをコンクールで書いているやつ 続き書かないといけないから。」
蘭「結局 諦めるしかないみたいね。」
純「え? セクシーさん あの もしかして 紹介してもらった 美容室に行くつもりですか?」
蘭「しょうがないじゃない 女将さんが あの調子なんだから。」
純「そんなこと言わないで もう1回考え…」
羽純母「ごめんください。」
羽純父「ごめんください。」
純「いらっしゃいませ 申し訳ありません。」
羽純母「いや お客じゃないです 羽純 サトさんから 電話もらったよ。 一緒に那覇に帰ろう。」
羽純「拒否。」
羽純父「羽純。」
純「チュルチュルちゃんのご両親かな?」
愛「多分?」
純「あの すみません。」
羽純母「邪魔しないでください!」
純「すみません…。 あ チュルチュルちゃん?」
逃走する羽純
愛「チュルチュルちゃん。」
羽純父「羽純!」
蘭「それじゃあ 来週から お世話になりますので。 失礼します。」
純「あ。」
蘭「士郎 引っ越しの用意するわよ。」
純「待ってください。 セクシーさん。 もうちょっと 考えなおしてください。」
(携帯の着信)
純「ちょっと 愛君!」
愛「ああ!」
純「なに?」
愛「純さん すみません。 ヘルパーさんとの交代時間 間違えてました。」
純「え?」
愛「今すぐ帰らないと。」
純「あ 急いで帰って 急いで帰って。 ええ ちょっと待って。」
愛「すみません。」
純「ええ いいよ。」
純「師匠? あ セニョールさん? え? ちょっと。」
多恵子「もう おしまいみたいね。 このホテルにみえないホテル。」
お父ちゃん 返す言葉がナッシング。
純宅
純「ただいま。」
愛「おかえりなさい。」
晴海「おかえり。」
純「チュルチュルちゃん? なんで? え?」
愛「どうしても 匿ってくれってお願いされて。」
純「いったい なにがあったの?」
羽純「…」
純「協力してあげたいけど しゃべってくれないと なんにも出来ないよ?」
羽純「私は…。」
純「うん。」
羽純「…」
純「はあ(ため息)」
晴海「あなた 名前は なに?」
羽純「羽純。」
晴海「いくつね?」
羽純「19です。」
晴海「あなた 宮古の海みたいよ。 透き通って 本当にキレイさ。」
羽純「私は… 昔から… 私が話すと いいことなんか 1つもありませんでした。 小学校で 友達が出来る度に 嬉しくて 好きな本とか 音楽とか いっぱい教えようとしたら 結局いつも『あんた うるさいよ』って 言われるし 中学のクラス会や部活で みんなに仲良くしようとか 頑張ろうって言うと『キレイごと言うな偽善者』って 仲間外れにされて。」
羽純「高校の時に親友が変な男と付き合ってるから『あんた男やめたら?』って忠告したら『彼 盗る気でしょ』って 絶交されて でも 大学の時に やっと私の思うことが わかってくれる人が現れて 彼のこと本当に好きだったし でも 私 彼と一生一緒にいたかったから 駆け落ちしようと空港で待ち合わせしたけど 何時間経っても彼は現れなくて…。」
羽純「結局 夜に1通うメールがきて『君は重い。』って書かれていて もうウチには帰れないし そしたら なんでか サトのおばさんのこと 思い出して 気が付いたら 里やの前にいて その時決めたんです。 また 私がしゃべって 私から人が離れていくのはイヤだから 死ぬまで 必要最低限のことしか言わんどこうって。」
純「なんだ 私達 似てるよ?」
羽純「え?」
純「私もね 自分が正しいって思ったことは 素直に言っちゃうタイプなんだけどさ でも そうすることで 結局 周りの人を怒らせたり迷惑かけたりして もう自分がね もう何もしゃべらない方がいいんじゃないか って思ったことも 1度や2度じゃないし。」
純「でもね どんなにツラくても 自分の思っていることを正直に伝えることを怖がっちゃいけないと思うの。 おじぃが言ってた。 言葉は 魔法の源で 人を癒したり 救ったりする力があるんだよって。 だからさ 羽純ちゃんも これからは 私達になら いくらでも話していいから ね?」
晴海「ああ よくしゃべったね。 良い子だね。」
羽純「(泣き声)」
純「よくしゃべったね 辛かったね。」
里や
純「おはようございます。」
忍「蘭さん あの… ちょ ちょっと 待ってください。 あの 考え直しましょうよ。」
純「セクシーさん! もう 行っちゃうんですか?」
蘭「向こうの美容院も早くきてくれって 言ってるし。」
純「いや ちょっと 待ってください 待って。 ああ 羽純ちゃん なんか 言ってあげて。 いっぱい しゃべれるようになったんだからね。」
羽純「セクシーさん… やっぱり いいです。」
純「ちょっと どうしたのよ?」
羽純「まだ 心の準備が出来てないんですよ。」
蘭「行くよ 士郎。 みんなにバイバイして。」
純「あの だから そんなこと言わないでくださいってば。」
蘭「あんたも いいかげん 諦めたら? じゃあ。」
純「ちょっと…。」
多恵子「ちょっと 待って。」
純「ああ お義母さん?」
多恵子「ねえ あなた 本当に美容師なの?」
多恵子の髪を切る蘭
すごい なんだ この鮮やかな手つきは?
蘭「メイクも少し変えた方がいいと思うんですけど どうしますか?」
多恵子「任せるわ。」
蘭「はい。」
誠「ええやん ママ 物凄い 若く見えるし 物凄く優しくて ええ人に見える。」
純「凄いキレイです お義母さん なんていうか ずっとそのままでいてくれないんかな って感じです。」
蘭「あの 何かご不満でしたら なおします。」
多恵子「いいわ これで いくら?」
蘭「いえ 結構です。」
多恵子「そういうわけには いかないわ。」
蘭「いえ いつか助けていただいたお礼ですから。」
多恵子「そう。」
純「あの セクシーさん やっぱり 辞めないでもらえませんか? このヘアメイクも きっと里やの売りになると思うんです。」
蘭「そんなこと言われても 女将さん。」
純「それは 私が説得しますから。」
小部屋をノックする純
サト「あらー? あんたたち まだ いたの?」
純「女将さん ウチのお義母さん セクシーさん ヘアメイクで こんなにステキになったんです。」
忍「あわー ほんとうだー すごいですねー。」
蘭「いえー いえー そんなことはー。」
純「愛君の料理に セクシーさんのヘアメイク これを2つセットにしたら 女性のお客さんがたくさん増えると思いませんか? 名付けて『あなたも華麗に変身コース!』」
忍「うん それは 妙案かも。」
蘭「私も 頑張りまーす!」
純「羽純ちゃん 羽純ちゃんのセリフ。」
サト「あんたたちは いったい なにをしているのかな? さっきから?」
純「あ あの… 女将さんが ドラマが好きだから 熱血ドラマ風にしたら 考え直してくれないかなって。」
サト「悪いけど 下手な芝居見るのが1番ムカムカするのよね 私。」
純「そんなこと言わないで あの。」
扉が開く
「失礼します。」
純「いらっしゃいませ。」
「えーと どれですかね 処分するの?」
サト「ああ その辺の イスとかテーブル 全部 持って行ってくれます?」
「わかりました。」
純「女将さん? どういうことですか?」
サト「必要ないから 処分してるだけだけど?」
純「ちょっと 待ってください。 あの 持って行かないでください。 あ ちょっと。 女将さん 本当にこれで いいんですか。」
サト「うん?」
純「里やの名前は 亡くなった旦那さんが 女将さんの名前から取ってつけたんですよね? 旦那さんの 愛がいっぱいつまってるんじゃないんですか ここには?」
サト「傷ついた。」
純「え?」
サト「あんたの言い方は 人を傷つけるのよね。 もう しゃべんないでくれる 私に?」
羽純「おばさん 私も ここがなくなるのイヤだ 一生懸命働くからさ お願いだから考え直してくれないかな?」
サト「あんたは親と一緒に沖縄に帰んな。 荷物まとめといたから ほら。」
純「女将さん ちょっと待ってください。」
忍「女将さん。」
サト「あんたも 早く紹介した店に連絡したら? これは命令だから。」
忍「ああ いや…。」
サト「みんなも 早く出てってくんない? じゃあ 私 シナリオの続き書かなきゃいけないから。」
お父ちゃん こういうの 四字熟語でなんていうんだっけ? 茫然自失?