【 連続テレビ小説「純と愛」】113話のネタバレです。
あらすじ
宮古島のホテルの再生を夢見て大阪で働く狩野純と、彼女を支える不思議な青年・愛が織り成すラブストーリー第10巻。認知症の晴海のために家族会議が行われ、純たちが皆で面倒を見ることになる。第19週「おもいよとどけ」と第20週「まほうのことば」を収録。
113話ネタバレ
里や
お父ちゃん 女将さんが ここを たたむと決めて 色々な物を処分してしまったので 里やは こんなことになってしまいました。
(ノック)
純「女将さん お願いだから 出てきてください。 みんな 里やのことが大好きで ここに残りたと思っているんですよ。 女将さん。」
扉が開く
わ わかってくれた?
サト「忘れたの? 私にもう2度としゃべるなって言ったの? ついでに お義母さん達に出て行ってくれるように 言っといてくれる? もうすぐ ここ明け渡さなきゃ いけないんだから。」
蘭「士郎 行くよ。」
純「セクシーさん 行かないでくださいよ。 ほら 華麗に変身ヘアメイクで一緒に頑張りましょう。」
蘭「今度こそ もう無理よ 女将さんが あれじゃあ。」
純「羽純ちゃん? 羽純ちゃん?」
羽純「もう いいよ。 あんな おばさん 見損なった。」
純「セニョールさん なんとか言ってくださいよ 2人に。」
忍「いや…。」
純「まさか? セニョールさんまで 行っちゃうんですか?」
忍「女将さんの命令なんで。」
お父ちゃん イヤだよ。 これで みんなとお別れなんて
玄関前
純「あの やっぱり ちょっと待ってください。」
蘭「いい加減 あなたも諦めたら?」
志道「(泣き声)」
純「師匠 どうしたんですか?」
志道「ちょっと聞いてよ!」
純「どうしたんですか?」
志道「大好きだった男に 手作りのチョコレートあげたら 気持悪いって こんなんにされちゃった!」
そっか今日はバレンタインだった。
志道「イヤだ こんな人生イヤだ。」
羽純「師匠 あの…。」
純「師匠 泣かないで。」
正「純 純!」
純「あ お兄ちゃん どうしたの?」
正「会社 クビになっちゃった。」
純「え? なんで?」
正「いや お客さんが肩凝ってるっつうからサービスでマッサージしてあげたら 気持ちがいいから 部屋でやってくれって頼まれてさ『ああ いい』とかウットリしてたら いきなり旦那が来て『人の女房になにすんねん』って 散々どつかれて…。 しかも その相手が ウチのホテルの社長だったんだよ。」
純「もう なにやってんのよ お兄ちゃん。」
正「お前 母さんには内緒にしておけよ。 心配するから 頼むぞ。」
純「うん わかってるよ。」
愛「ああ 皆さん。」
純「あ。」
晴海「正。」
正「うん。」
晴海「あ 正 その顔どうしたの?」
正「あ いや あの ちょっと転んじゃってさ。」
晴海「へえ。」
正「うん 大丈夫 大丈夫。」
純「お母ちゃんこそ どうしたの?」
愛「ああ 今日バレンタインデーなので 皆さんに食べてもらおうと思って お義母さんと一緒にケーキ焼いてきたんです。」
純「あ そう。 あの ここで立ち話しするのもなんだし 中でケーキ食べながら 話しません?」
里や
晴海「あら? あらー? あらあら これ どうしたの?」
純「いや あのね。」
多恵子「もうすぐ このホテルに見えないホテル なくなるんで いらない物は全部 処分しちゃったみたいですよ。」
晴海「あらー。 あの あなた どなたでした?」
多恵子「え?」
純「愛君のお義母さんだよ お母ちゃん ちょっと イメージチェンジしたから わかんなくなっちゃったかな?」
晴海「あら 本当?」
多恵子「この人にやってもらったんですよ。 おかあさんもいかがですか?」
純「そうだよ。」
晴海「じゃあ お願いしようかね。」
蘭「でも もう イスもなにもないし。」
晴海「ああ だったら 剛に電話したら?」
純「え? なんで 剛?」
愛「ああ あの剛君 リサイクルショップに就職したらしくて あの 粗大ごみ同然の家具が山ほどあるって言ってました。」
純「あ もしもし 剛。 あの悪いんだけどさ 今から里やに 余ってるテーブルとかイスとかあったら 持ってきてくんない? え? ちょっと そんなこと 言わないでさ。」
愛「どうしたんですか?」
純「いや あいつ 面倒くさいとか言ってんのよ。 だから そこをさ なんとか持って来てく…」
誠「別にええで つよきち 私のチョコはいらへんのやな?」
そして
剛「よいしょっと お待たせしました。」
純「ありがとう 剛。」
剛「使って 使って。」
純「助かったよ。」
剛「誠ちゃん。」
誠「はい?」
剛「チョコはチョコ?」
誠「あ ほらほら おかあさんの髪切ってあげてくださいよ ねえ。」
剛「ちょっと 誠ちゃんチョコは?」
誠「あとで。」
愛「皆さん お弁当もありますから。 あとで 食べてくださいね。」
志道「あら。」
剛「やったー!」
純「ありがとう。」
愛「じゃあ ケーキ切り分けますね。 セニョールさん手伝ってください。」
忍「よろこんで。」
純「あれ お義母さん 肩凝ってるんですか? あの 私もし よかったら やりま…」
多恵子「触らないでっていってんでしょ。」
純「すみません。 お兄ちゃん。」
正「え?」
純「お兄ちゃん よかったら揉んであげて。 ねえ お義母さん よかったら ウチの兄が肩揉みます。 凄い上手なんです ウチの兄。」
多恵子「本当に?」
純「よろしく。」
正「失礼します。 ああ かなり 凝ってますね。」
純「どうですか お義母さん?」
多恵子「うう!」
純「え? お兄ちゃん?」
多恵子「き 気持ちいい。」
正「そうですか。」
多恵子「こんなの 初めて。」
正「それは よかった 頑張ります。」
多恵子「ああ!」
純「もしかしたら これ天職かもよ? この際さ 思い切って 里やのマッサージ師になんない 仕事クビになったんだし。」
正「バカ お前!」
晴海「え? 正 本当?」
正「いやいやいや あの。」
純「ごめん でもさ ほら お姉ちゃんもさ お兄ちゃんにマッサージしてもらってる時 本当に幸せそうな顔してるし ずっと泣いていた 勇気が笑ったのも お兄ちゃんが撫でたからでしょう。 だから お兄ちゃんの手は ゴッドハンドなんだよ。」
純「そうだ 愛君の料理に セクシーさんの ヘアメイクに お兄ちゃんのマッサージまでつけたら これは もうパラダイスだよ絶対。」
蘭「出来ました。」
志道「あら 晴海 高校の頃に戻ったみたいよ。」
純「かわいいよ お母ちゃん。」
晴海「もうやめてくださいよ 先輩。」
純「お母ちゃん 本当かわいい。」
志道「ほら 見る? ほら。」
晴海「うわー 上等だね。」
愛「皆さんも 後で たくさん食べてくださいね。」
純「ありがとう。」
剛「はーい。」
誠「あんた 食べすぎや。」
純「ああ もう! 絶対お客さん来ると思うんだけどな。 もっと こうお客さんが喜ぶようなアイディアないかな? マッサージでしょ 料理でしょ ヘアメイクでしょ あとは… なんかないかな。」
小部屋をノックする羽純
羽純「ちょっと おばさん 出て来てよ。 私 本当にここで働きたい 頑張って どんなことでもするから お願い おばさん やめるなんて思わないで お願い出て来てよ。」
サト「ああ! もううるさいね あんたは。」
純「ちょっと ちょっと 待ってよ 女将さん いったいどこに行くのです♪」
サト「あんたこそ なんで 歌ってるわけ?」
純「だって しゃべるなって 言われたし♪」
サト「バカだね。 ねえ ちょっと どいてくれる? トイレがもう 限界なんだから。」
忍「行かせません。 私は 好きなんです。 サト 里やが 愛さんに教わって お客さんが残さない料理作れるように頑張りますから。 お願いします。」
蘭「女将さん 私も最初 ここに来た時 なんて汚い店だって 思ったけど 今では里やが好きなんです。 ここで もう1度 ヘアメイク頑張ってみたいんです。」
志道「ここは 孤独な人間の オアシスなのよ ここに来たら ああ 自分は1人じゃないんだって そう思えるのよ。 そんな店 あんた 簡単になくしていいわけ?」
純「女将さん 師匠の言う通りですよ みんなのために…」
羽純「頼むから 考えなおして おばさん。」
蘭「お願いします。 女将さん。」
忍「頑張りますから 女将さん。」
愛「僕からもお願いします 女将さん。」
正「ついでに 僕からも お願いします。」
晴海「女将さん 私も ここ来ると ホッとできますよ。」
多恵子「私はどうでもいいけど。」
誠「ちょっと ママ!」
剛「ねえねえ 誠ちゃん チョコは? チョコ?」
誠「うるさい。」
純「女将さん お願いします。 私 お父ちゃん亡くしたから 思うんです。 ここに来た人みんなが 家族になれるような そんな場所にしたいって お願いします。」
正「お願いします。」
愛「お願いします。」
サト「ドラマチックだね てゆうか バカだね あんたたち こんなところにいても ろくなことないのに ほかのところに行ったほうが もっと幸せになれるのに なに言ってんのみなんな(泣き声) わかったよ もうひと踏ん張りして お金貸してくれそうな人 探しに行くから。」
純「本当ですか 女将さん?」
サト「その代わり 1つ条件があるんだけど。」
純「条件? はい。」
サト「これからは 女将さんじゃなく ボスって呼んでくれる? じゃなきゃ やる気起きないんだよね なんか。」
純「わかりました ボス。」
愛「ボス。」
晴海「ボス。」
サト「じゃあ とりあえず トイレ行っていい? もう限界だから ちょっと どいて あ!」