【 連続テレビ小説「純と愛」】116話のネタバレです。
あらすじ
夏菜主演によるNHK朝の「連続テレビ小説」シリーズ第11巻。TVに取り上げられるほど話題のホテルになっていく「里や」。そんな中、純は宿泊客の男女の縁結びをするという新たなサービスを思い付く。第21週「えんむすび」と第22週「そのままのじぶん」を収録。
116話ネタバレ
里や
玄関前
レポーター「さあ 今朝はね 大阪市大正区にやってきました。 今ね 視覚 味覚 聴覚 触覚に嗅覚 五感を満たすという サービスで話題になっている こちらのホテル 里やさんにやってきました。 女将さんですよね?」
リビングルーム
サト「はい。」
レポーター「ちょっと お話しよろしいですか?」
サト「いやいやいや 私より こっちに聞いてください。 ここが繁盛してんの この子のおかげなんで。」
純「え?」
レポーター「ああ よろしくお願いしますね。」
純「はじめまして。 あの24時間コンシェルジュのをやっています。 待田純と言います。」
レポーター「いや 皆さん 待田さんは 凄い人なんですよ 例えばね 奇跡のメニューや。」
愛 忍「ボナペティ。」
レポーター「それに 人間ジュークボックスなど。」
羽純『菜の花畠の♪』
レポーター「このような 他のホテルではやってない サービスを 次々と考えてらっしゃる方なんですよ。 こういうアイディアってね どういうところから 浮かんでくるんですか?」
純「はい あの。 私が初めて 里やに来た時に 女将さんに言われたことがあるんです。 1番ひらがなの中で好きな文字は『たちつてと の”と”』だって言われたんです。」
レポーター「はい。」
純「あの それで それ聞いたら なんか 私がホテルを好きな理由が 分かった気がして それは 人と人を結びつける場所だからなんじゃないかなって 思ったんです。『愛と誠』や『ロミオとジュリエット』みたいに。」
レポーター「ああ。」
純「だから。 ここを そんな『と』の場所にしたいなって 思ったんです。 ああ!」
レポーター「え?!」
サト「で 今度は何を思いついたのかな いったい?」
純「恋です。」
サト「え? 魚の?」
純「違いますよ。 ラブのです。 あの2人みてください。」
サト「うん?」
純「明らかに 意識してません? お互いを。」
サト「ああ 確かに。」
純「ああいう人たちが気軽に話せるようなチャンスを作ってあげてカップルになるお手伝いをしてあげるっていうのは どうでしょう? キャッチフレーズは『里やに来れば あなたの”と”の人に出会えるかもしれません。』」
サト「うん。」
純「いいですよね。 これ うまくいったら ここで結婚式挙げてもらったりとかして そうしたら ブライダルプランとかも考えなくっちゃ。」
純「お待たせしました。 クリームシチューです。」
厨房
純「愛君 ねえ あの2人絶対お似合いだと思うんだけど 食事の時同じ物頼んでるし 相手が読んでいた童話を その後読んでるし。」
愛「でも 一応 確認しておいた方がいいんじゃないですか? ご結婚されているか? とか?」
純「そっか。」
リビングルーム
純「お水 どうぞ。」
水田「ああ ありがとうございます。
純「お味の方 いかがですか?」
水田「とっても 美味しいです。」
純「ああ そうですか。 よかったです。 あの ちなみに なんで ウチのホテルに来てくださったんですか?」
水田「久しぶりに休みみたいのがとれたんで 近場で良いところがないかな? と思ってネットで評判になっていたので こちらが。」
純「そうですか。 あの ちなみに 奥様は?」
水田「え?」
純「いらっしゃいます?」
水田「僕みたいな男と結婚してくれる人なんか いませんよ。」
純「どうしてですか?」
水田「ごちそうさまでした。」
純「あ 失礼します。 お水どうぞ。」
火野「あ すみません。」
純「あの もしかしたら さっきの彼のこと 気になってたりします?」
火野「え いや。 そんな あっ!(水をこぼす)あ すみません。」
純「あ 大丈夫です。」
火野「すみません。」
純「大丈夫です。 図星ですね。」
火野「あの?」
純「はい。」
火野「なにをするんですか いったい?」
純「彼が来たら このハンカチをわざと落として そして 彼に それを拾ってもらうんです そしたら 話しをするきっかけを作れるでしょ?」
火野「はい。」
純「名付けて『恋のハンカチ落とし。』ってことで。 1つ。」
火野「はい。」
純「自然に 自然に。」
水田「あの…。」
志道「あんた ハンカチ落としたわよ。」
火野「あ すみません。」
睨む純
志道「なによ? おっかない顔して? なにさ?」
純「そしたら 2人で 相合傘をしながら『じゃあ 湯上りのビール一緒に待ち合わせして如何ですか?』って誘うんです。 これぞ『恋の相合傘作戦』」
火野「そんなに うまくいくでしょうか? あ 冷たい。」
純「あ すみません。」
火野「あ いえ。」
愛「この時間が1番風呂なんですよ。 長寿湯さん。 あ 雨が降ってる 純さん 傘を。」
純「あ 本当だ。」
サト「あら ここにいっぱいあるよ。 ほら。」
水田「あ すみません。」
サト「ほら。」
火野「すみません。」
厨房
サト「そんな 作戦があるなんて 言っておいてくんないと。」
純「ああ すみません。」
愛「でも 純さん次は どうするつもりなんですか?」
純「こうなったら『恋の相席大作戦』」
リビングルーム
純「こちらへ どうぞ。」
純「あ すみません。 あの 相席 お願いできますか?」
水田「あ いやでも。」
純「ああ 申しわけございません。 本日 他の席は 予約で いっぱいでございまして。」
志道「はい みんなこっちよ。」
純「いらっしゃいませ。」
「おじゃまします。」
志道「座ってちょうだい。 いいわね はい はい。」
純「どうも すみません。 じゃあ こちらのお席にどうぞ。」
火野「はい。 あ すみません。」
水田「あ いえ。」
これで やっと うまくいくか?
水田 火野「…」
純「なにやってるのよ もう。 頑張れ。」
サト「なんなら 私が言ってこようか?『さっさと付き合っちゃいな』って?」
水田「すみません ごちそうさまでした。」
純「え?」
愛「え? ありがとうございました。」
志道「ちょっと あんた なにやってるのよ もう。」
マッサージルーム
正「あの もうちょっと 強い方が良かったら おっしゃってくださいね。」
水田「いや とっても気持ちいいです。」
正「ああ そうですか。」
正「ああ ちなみに 彼女のことは どう思います?」
水田「うん? 彼女?」
正「あ 彼女は さっきの相席のお客さんです。」
水田「彼女は 僕なんかと。」
正「どうしてですか?」
水田「ウチは親父の代からやっている豆腐屋で 朝は早いし 仕事はツライし 生活も楽じゃないし。」
正「は? そうなの?」
水田「え? なんです?」
正「え あ いや あのですね 前向いてください。 妹が言っていたんですけど そんなの気にしないそうですよ 女性は。」
水田「え?」
正「え いや あの。 確かに お金がなきゃイヤだって人もいますが 本当に愛し合っていれば そんなの問題ないって。」
水田「それだけじゃないんですよ 僕は。」
純「どういうことですか?」
厨房
愛「あの人 教えてくれたんですか? 結婚できない理由?」
純「それが 全然教えてくんなくて。」
サト「なんで 言いたくないんだろうね? 酒癖悪いとか? それとも変態? もしかして CIAのスパイ?とか? あ! 分かった 実は女なんだ!」
蘭「女将さん こういう話しになると 果たしなくイマジネーション広がるんですよね。」
サト「脚本家志望だからね。」
羽純「そんなことより どうする? このままだと あの2人くっつけるの 絶対に無理だよ。」
愛「あ 純さん。」
純「うん?」
リビングルーム
純「あ 火野さん? どうしたんですか?」
火野「チェックアウトします 私。」
純「このままで いいんですか?」
火野「あの方には 私なんかより 相応しい方がいると思うし。」
純「そんなこと言わないでください。 もしかしたら 彼があなたの”と”の人なのかもしれないですよ。」
火野「あなたは幸せだから そんな前向きなことが言えるんです。」
純「お言葉ですが 私も ここまでくるのには けっして平坦な道のりではなかったですよ。」
純「でも 愛君っていう 私の”と”の人に巡りあって 前のホテルや ここでも ステキな人たちに出会って思ったんです。 世の中には『不完全な男と不完全な女しかいない 私の愛があなたを作り あなたの愛が私を作る』って 女が諦めたら 世界は終わっちゃうんですよ。」
水田が下りてくる
サト「あの どうなさったんですか?」
水田「あ いや チェックアウトをしようと思って。」
サト「え でも 予定は明日じゃあ?」」
水田「いえ いや ちょっと…。」
サト「そうですか。」
火野「行かないでください。」
水田「え?」
火野「あなたとお話ししたいんです。」
水田「僕もです。 あなた話しがしたいです。」
サト「はい。」
お父ちゃん 私は今 毎日が楽しくてたまりません。 もうすぐ里やを魔法の国できそうで。