【 連続テレビ小説「純と愛」】135話のネタバレです。
あらすじ
宮古島のホテルの再生を夢見て大阪で働く狩野純と、彼女を支える不思議な青年・愛が織り成すラブストーリー第12巻。宮古島に戻って来た純と愛は、秋代から譲り受けた別荘をホテルに改装しようとするが…。第23週「あいのために」と第24週「かぞくきねんび」を収録。
135話ネタバレ
純のホテル
愛「誠 今どこにいるんだ?」
誠「宮古やけど。」
愛「え?」
扉が開く
誠「純さん ウチも ここで働かせてくれへんかな?」
純「え?」
誠「いつまでも プーやってるわけには いかへんし 私も 純さんみたいに ホテルで働くことに決めたから。」
純「いいけど お義父さんとお義母さんには ちゃんと言ったの?」
誠「これは私の人生やから あの人たちには関係ないし。」
愛「なに言ってんだよ誠 お父さんとお母さんに言わないとダメだろ?」
誠「そんなことする必要ないし あの人たちも勝手に離婚したんやし それに 愛ちゃんが高校の時に家でしたから ウチの家族はみんな 好きなように生きることになってるしな 愛ちゃん?」
そう言われると 反論出来ないか… 愛君。
翌朝
謙次サイド
謙次「どないしたん 愛?」
愛「誠が今 宮古に来てて。 純さんのホテルで働きたいって言ってるんです。」
謙次「ええ?」
愛「誠が本当にそうしたいと思っているようには 僕には どうしても 思えなくて。」
謙次「そっか じゃあ…」
「おはようございます。」
謙次「あ おはよう。」
謙次「悪いんやけど 誠の相談にのってやってくれないか?」
愛「それだけですか?」
謙次「だって 僕がどうこう言えるやないし。」
愛「誠が心配じゃないんですか?」
謙次「僕が言ったって聞かんし それに 友人から 事務所やらへんか?って誘われて 今 東京に移ってきたばかりやから 色々 大変やねん。」
愛「じゃあ お父さんは 誠や僕にもう会えなくても大丈夫なんですか?」
謙次「もう 何言うてんねん そんなこと あるわけないやろう。」
愛「すみません でも なんか 僕たちを避けてるような気がして。」
多恵子サイド
多恵子「放っておきなさい もう子供じゃないんだから。」
愛「いや そうかもしれませんけど。」
多恵子「今まで こっちに言ってきたこと 散々逆らってきたんだし 自分が決めたことに責任とる覚悟ぐらいあるんだろうし。」
愛「じゃあ お母さんは 誠が このまま 宮古にいても構わないんですか?」
多恵子「ちょうどいいんじゃないの? あなたが そっちにいることだし。」
愛「いや お母さんは大丈夫なんですか?」
多恵子「どういう意味?」
愛「このままだと 1人ぼっちになるから。 お父さんも東京に引っ越したって聞いたし。 本当はまだ 誠に弁護士になって事務所を継いでほしいんじゃないですか? それが無理でも せめて そばにいてほしいんじゃ?」
多恵子「あなたも 随分吹っ切れたみたいね。」
愛「え?」
多恵子「この前 電話してきた時は 宮古に来て不安だけど その正体がわからなくて どうしようって 散々悩んでいたみたいだけど?」
愛「もう 余計なことを考えるのはやめて ホテルのオープンに向けて頑張ることに決めました。 純さんが このホテルを僕への愛が詰まったホテルにしたいって言ってくれたから。」
純のホテル
1階
誠「純さん おはよう。」
純「あ おはよう 誠ちゃん ごはんあるよ。」
誠「私 朝ごはん食べない人やから 大丈夫 じゃあ 着替えてくるわ。」
純「そう…。」
剛「じゃあさ 絵のテーマは 愛君への愛ってこと?」
純「うん 愛君には内緒ね。」
剛「うん それはいいんだけどさ それだけじゃ 何書いていいか わかんないんだよね。」
純「うーん じゃあ 例えば愛君の好きものを描いてみるとか?」
剛「おお じゃあ愛君 何が好きなの?」
純「ああ バナナとリンゴ。」
剛「バナナとリンゴ… バナナとリンゴって それ猿じゃん。」
純「私も 同じこと言ったの それ!」
剛「猿じゃん バナナとリンゴね。」
純「やっぱり そう思うんだね。 あとね ナイチンゲール。」
剛「ああ あの ナースのナイチンゲール?」
純「違うよ 鳥の方。」
剛「鳥? ああ 鳥? 鳥のナイチンゲール?」
純「あ 愛君!」
愛「はい?」
純「あのさ 愛君の 好きなものってなに?」
愛「純さんです。」
純「あ… 違う そうじゃなくて… あの 他のもの 私もなんだけど もちろん 他には?」
愛「純さん以外でですか? ええ? リンゴとバナナ!」
剛「ふふふ リンゴとバナナ やっぱり。」
愛「なんですか? なんですか?」
純「いやいや ごめん ごめんね いいよ なんかの途中だったんでしょう? すみません。」
愛「はい。」
剛「もうさ じゃあさ しょうがないからさ ここにでっかく こう お姉の絵でも描く? ねえ? 猿と鳥も書いて こう3つさ?」
純「ええ?」
剛「あ 犬も書いたら 桃太郎になるから 桃太郎の恰好したお姉とか どう ねえ?」
純「ちょっと やめてよ そんなんの どんなホテルって思われるじゃない イヤだ。」
剛「じゃあ どうする ここに何?」
純「え? だから。 あ! ねえ 誠ちゃん ねえ 愛君の好きなもの知らない?」
誠「え? 純さん!」
純「だからさ もう それは いいから。」
剛「ノロケんなよ。」
純「ノロケてないよ! なんか 他にない?」
誠「うん? 本読むこととか?」
剛「おお。」
誠「あと 走んのとか 泳ぐんとか あ あと色んなこと覚えるのも好きやな。」
剛「ああ そういえばさ なんか歴代総理大臣の名前 全部言えるとか 前に言ってよね?」
純「ああ なんか そういうんじゃなくて もうちょっと 他にないかな?」
誠「ああ あと オムライス?」
純「オムライス…。」
誠「ちっちゃい時から レストランとか言ったら オムライスばっかり頼んでた。」
剛「じゃあ こうオムライスも足しておきますか ね?」
純「なによ オムライス足すって 桃太郎とオムライスって? ないないない。」
剛「桃太郎とオムライス書いて。」
純「ちょっと もう1回考えるから。」
剛「早くしてよ。」
純「わかった わかった。」
誠「ほう 一体どうした?」
剛「うん ああ なんかさ お姉になんか 愛君への愛っていうテーマで 絵描いてほしいって 頼まれちゃってさ 何描いていいか わかんないんだよね。」
誠「つよ吉 変わったな。」
剛「うん? そう? なんか あんまり 自分じゃ わかんないんだけどさ お姉に よく言われるんだよね 最近。」
誠「久しぶりに会ったに 私のこと ロクに見ようともせんし。」
剛「え? あ 誠ちゃん?」
羽純と目が合う剛
羽純「あ 飲む?」
剛「あ うん ありがとう。」
羽純「はい。 何描いてるの?」
剛「うん? あ ちょうどよかった 羽純ちゃんさ 一緒になんか 考えてくんないかな? なに描けばいいか。」
羽純「あ うん。」
剛「これ いいかな? ほら ねえ。」
羽純「おかしいよ なんで これ?」
剛「リンゴと桃太郎になって。」
誠「なにやってんねやろ 私。」
愛「お前 いつまで サボってるんだよ?」
誠「うっさいな ちょっと 休憩してるだけやろ?」
愛「あのさ お前本気で ホテルで働く気だったら マスク外せば?」
誠「なによ 自分は 人の本性見えんくなったからって 偉そうに。」
愛「俺は ここで働きたいって心から思ってない人間にここにいてほしくないだけ。」
誠「だから そうやないって 言ってるやろ 私は宮古に骨埋める覚悟やし。
愛「だったらお父さんとお母さんに連絡しろよ。」
誠「はあ? なんで そんなことせな あかんの?」
愛「宮古に骨を埋める覚悟なんだろ? だったら親に伝えるのは 当然だろ? はい。」
誠「なによ 自分は勝手に家出して 8年も音沙汰なしやったくせに? それに パパとママやって どうせ 別に放っとけとか言ってたんやろ?」
愛「そんなことないよ。」
誠「だったら なんで 私の携帯に連絡せえへんの?」
誠「愛ちゃんも愛ちゃんや 純ちゃんが死んで家族がバラバラになって私が心細くて1番そばにおってほしい時にいてくれへんかったくせに? 今更 兄貴ヅラせんといてくれる?」
1階
夜
純「何考えてるの?」
愛「死んだ弟の純が 今の内の家族見たら なんて思うのかなって… でも いくら考えても わかんなくて。」
純「ねえ 愛君 お義父さんとお義母さん このホテルに招待しよう。 プレオープンってことで おもてなしするの。」
愛「いや でも…。」
純「家族で話さなきゃなって 思ってるんでしょう? 誠ちゃんのためにも… 純君のためにも? このままだと 家族 バラバラになっちゃうよ。」
愛「でも 今更 僕が何をしたって…」
純「そんなことない! 今… 家族のことを誰よりも心配しているのは 愛君でしょう?」
愛「…」
純「愛君 愛君が諦めたら 終わっちゃうよ あなたの大切な家族が。「