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連続テレビ小説「純と愛」79話「しんねんのちかい」ネタバレ

【 連続テレビ小説「純と愛」】79話のネタバレです。

あらすじ

夏菜主演によるNHK朝の「連続テレビ小説」シリーズ第7巻。ホテルサザンアイランドを失い、家族がバラバラになってしまった純は落ち込む日々が続く。愛は元気付けるが、純の心の声が聞こえなくなっていて困惑していた。第13週と第14週を収録。

79話ネタバレ

里や

純「あの… 私をここで 働かせてください!」

サト「え?」

純「お願いします。」

愛「あの… 僕からもお願いします。」

サト「やめたほうが いいんじゃない?」

純「え なんでですか?」

サト「ウチの実情知れば 分かるわよ。」

廊下

サト「寒くないの いつもガリガリ君。」

客室

サト「ここが客室ね。 狭くて 汚いでしょ? お客は 外国人のバックパッカーとか 勘違いして親子連れもいるけれど ほとんどが 年金生活者や 生活保護者ばっかりで。」

里やの前

サト「ウチはさ お風呂ないから この銭湯使ってもらうの。 でとなりがコインランドリーだから 洗濯物勝手にやってもらうの まあ ホテルっていうより 簡易宿泊所みたいなもんだね。」

サト「ウチの旦那のおとうさんがさ 沖縄出身で 大阪に来る沖縄県人のために作ったんだけど 建物古いし 儲からないし いいかげん辞めたいんだけどね。 旦那がホテル継ぐ時に私の名前つけちゃうから もうやめにくくて…。」

純「サトさんって言うんですか?」

サト「町自体ものね 電車も止まらないし活気もないし あんたが目指してるような 夢とは 正反対の 現実だらけの場所なの ここは。 笑顔もなければ希望もないと…。」

純「そうなんですか…。」

サト「ちょっと 待ってて。」

純「はい。」

純「なにやってるんだろ?」

サト「お待たせ。 このホテルに行ってみたら? 面接してくれるよう 頼んどくから。」

純「あ! ありがとうございます。」

面接

「なぜ ホテルの仕事を希望されるんですか?」

純「社長になりたいからです!」

おじぃ 驚いたけど サトさんが紹介してくれたのは 思ったより グレードの高いホテルばっかりで

純「諦めるつもりはありません。」

純宅

純「しかもさ 何処も みんな すぐ来てくれって感じなの サトさんの紹介ならって言って。」

愛「へえー。 何者なんですかね サトさんって?」

純「うーん ね?」

愛「で 何処のホテルにするんですか 純さん?」

純「それがさ しっくりくるところがないっていうか…。 迷ってるんだよね…。」

愛「そうですか…。」

(携帯の着信)

正「お母さんのことなんだけど。 お前この頃 なんか変だと思わないか?」

純「どういう意味?」

正「いや 勇気の声が聞きたくて 毎日モーニングコールしてくるんだけどさ そのたびに『赤ちゃんの名前は決めたの』って訊くんだよ。」

純「え?」

正「まさか ボケたなんてことないような?」

純「まさか?」

正「ちょっと お前から確かめてくれ。」

電話を終えて

純「なんかね お兄ちゃんが言ったんだけど お母ちゃんが ボケたんじゃないか とか言うんだけどさ。」

愛「1度 電話してみたらどうですか? それにお義父さんのことも気になるし。」

善行の職場

善行「はい ご苦労さん。」

上司「ちょっと ちょっと ちょっと。」

善行「はい。」

上司「ダメですよ 狩野さん 受付は 会社の顔なんやから? もっと愛想よくしたってください。」

善行「あ はい どうも えらい すみません すみません。」

狩野家

(電話のコール)

晴海「もしもし 純 どうしたの?」

純「さっき お兄ちゃんから電話がかかってきて あの… 子供が夜泣きして大変なんだって 話してたけど あれ? あの… 子供の名前なんだっけ? マリヤさんとお兄ちゃんの… えーと…。」

晴海「何言ってるの 勇気でしょ?」

純「そうだよね! 勇気だよね 勇気。 あ そうだ あとさ お父ちゃん仕事うまくいってる?」

晴海「と思うけど? 純こそ 新しい仕事決まったの?」

純「まあ… あてはあるんだよけどね…。」

里や

純「すみません。」

サト「また なんなのよ 子役泣かせりゃ いいと思ってんだから ったく。」

純「こんにちは!」

サト「ああ いらっしゃい。 どうだった 仕事決まった?」

純「あの… それなんですけど…」

サト「あ! いらっしゃい! ちょっと ごめんね。 はいはい どうぞどうぞ。 はい どうぞどうぞ。 何にします? おススメは 天ぷらと沖縄そばだけど それでいい?」

客「はい。」

サト「それにしな はい。 天ぷら2つ 沖縄そば2つ。」

忍「あ はい!」

純「板さん いたんだ…。」

サト「この前は正月休みだったからね。 で、なに 話しって?」

純「はい あの やっぱり 私…」

蘭「おかみさん 302号室のお客さんが倒れていますけど。」

サト「あらあら 大変 大変。」

客「すんません ビールお願いします。」

純「従業員なのかな?」

蘭「大正区の里やですけど救急車をお願いします。 お客さんが息していません。」

純「息してない!?」

蘭「羽純ちゃん悪いけど 手伝って。」

羽純「御意!」

愛「御意って 言いました 今?」

純「御意って うん みたいなやつ?」

愛「そうです。」

忍「そば あがったよ。」

愛「え?」

純「どうしよう? 私出すよ のびちゃうし。」

愛「ああ そうですね そうですね。」

外国人客「すみません。」

愛「はい。 あ…」

純「もっていきますね。 お待たせしました。」

愛「純さん。」

純「なに? どうしたの?」

愛「お金持ってないそうです。」

純「は? え?」

愛「どうしましょう?」

純「え? ちょっと待って。」

(救急車のサイレン)

愛「ここですよね これ きっと?」

サト「こっち こっち 302号室」

「了解 急げ。」

「はい。」

愛「あの すみません。」

サト「あとにしてくれる。」

純「あの…。 そうじゃなくて あの。 こちらのお客さんが 無銭飲食だって。」

サト「ああ いいよ ほっといて。」

愛「え?」

純「え?」

外国人客「ありがとう。」

純「本当にいいの?」

客「いいのよ。 何もかも失った人に 優しくするのが 沖縄の人のやり方なのよ。」

客「ここは沖縄なのよ。 おねえちゃん。」

サト「悪かったね 手伝ってもらって。」

純「あ! いえいえ。」

サト「こんな時に限って 忙しいんだから。」

純「あの… おばぁちゃん 大丈夫でした?」

サト「ダメだった。」

純「え? 皆さん なんでそんなに平気なんですか?」

サト「日常茶飯事だからね。」

純「え?」

サト「でも おばぁのために1曲やろうかね?」

三線を引きながら なりやまあやぐを歌うサト

サト「そういえば 仕事どうだった?」

純「あの… そのこと なんですけど やっぱり ここで 働かせてもらえませんか?」

サト「え?」

純「ここに来た時 心地よい夢を見てるっていうか 懐かしくて あったかくて ゆっくりと静かに力が湧いてくるっていうか そんな不思議な気持ちになったんです。」

サト「でも ここに来る客たちは もう何もかも失ったようなヤツばっかりだよ?」

純「そういう人たちを笑顔にしたいんです 赤ちゃんの笑顔に負けないような。」

サト「どういうこと?」

純「赤ちゃんの笑顔見るとみんな 自然に笑顔になるじゃないですか この間 私の姪が生まれた時もそうだったんですけど ケンカしてたことなんか みんな忘れて 家族みんなが笑顔になったんです。 ここに来たお客さんが そんな顔になるような ホテルにしたいんです。」

愛「あの すみません。 僕からもお願いします。」

純「よろしくお願いします。」

サト「じゃあ スタッフ! 自己紹介して!」

純「え? 雇ってくれるんですか?」

サト「そんなに言われちゃあね。 ほら 忍から!」

忍「あ 板前の 藍田忍です。」

サト「旦那が生きている頃から ずっと働いてくれて 真面目なんだけど 料理は私が作った方がウマいっていうのが問題で。 はい 次。」

蘭「客室係の 天草蘭です。」

サト「宝塚の名前みたいでしょう? っていうか 多分偽名だと思うんだけどね まあ 人生いろいろだから あまり気にしないで。 あと1人。 あれが 雑用係の 宮里羽純ね。 ウチの 遠い親戚なんだけど まあ アルバイト半分っていうか 働きたい時は 働くけど 気分乗らないと 全然働かないから。」

純「あの…。 これからお世話になります 待田純です よろしくお願いします。」

サト「じゃあ 明日から 適当に来て。」

純「はい…。 適当…?」

おじぃ やっぱり 間違いだ…とか言わないでね。 ここで働くの。

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