【 連続テレビ小説「純と愛」】85話のネタバレです。
あらすじ
宮古島のホテルの再生を夢見て大阪で働く狩野純と、彼女を支える不思議な青年・愛が織り成すラブストーリー第8巻。新しいホテル「里や」で働くことになった純は、希望を胸に抱き、渡船に乗って大正区へと渡るが…。第15週と第16週を収録。
85話ネタバレ
里や
客室
天野「別にええやろ!」
純「明日の朝まで待って下さい。 それまでに 生きる希望が湧かなかったら 電車に飛び込もうが 何をしようが構いませんから!」
食堂
サト「どうするの? 明日の朝までに 生きる希望を与える あてなんかあるの?」
純「いえ。 全然ないです。」
愛「すみません 遅くなりました。」
サト「お帰り。」
純「何これ?」
愛「童謡関係の本片っ端から買ってきました。 天野さんの娘さんの目を見た時に 見えてきたんです おとうさんに本を 沢山読んでもらったことだけが いい思い出として残ってるって 天野さんにとっても いい思い出だと思うし きっと 本を片っ端から読んでったら 娘さんに会いたくなって 出てきてくれると思うんです。」
客室
純「天野さん。 私 もう何を言ったらいいのか 分からないんで 代わりに 本を読みます。 まずは『きたかぜとたいよう』です。 ある日 北風と太陽が どちらが強いかで言い争っていました。」
純「ふと下を見ると マント着た旅人が歩いてます。 どうだね? あの男のマントを 脱がせた方が強いってことにしてみないか? と北風がいいました。 北風は力の限り怒ったようにピューピューと旅人を襲います おやおや。 これは寒い寒い 旅人は 震えました。 ピューピュー。」
純「次は『一寸法師』です。 むかしむかし ある村に 子供が1人もない夫婦が住んでおりました。 2人は神様にお参りしては どうぞ 子供を1人授けてください。」
純「次は『はなさかじいさん』です。 おじいさんと おばあさんには子供がいないので 飼い犬のシロを本当の子供のようにかわいがっていました。 シロもおじいさんとおばあさんに それは よく懐いていました。」
純「王様はキレイなピカピカした服だ大好きで いつも新しい服を買うために 沢山お金を使っていました この王様は キレイな…」
サト「なんか アラビアンナイトみたいんだね。」
剛「なんですか それ?」
サト「知らないの? バカねえ。」
純「町はいつも活気に満ち溢れていて 世界中の色んな町から知らない人が大勢やってきます。」
純「ずしーん 大男は 真っ逆さま地面に叩きつけられて 死んでしまいました 宝物を 取り返した ジャックとおかあさんは それからは 幸せに暮らしたということです。 おしまい。」
純「ある都に ムスタフという とても貧乏な仕立て屋がいました…」
純「満足そうに深い眠りに落ちこんでいきました。」
純「パトラッシュ 僕 もう疲れたよ…(眠りそうになる)えと… 落ち込んでいきました?」
純「ありがとう。」
純「パトラッシュ 僕 もう疲れたよ あくる朝…」
純「けれども少女の見た美しい幻を知っている人は 誰も 誰もいませんでした。 あーかわいそう… ああ すみません つい かわいそう過ぎて じゃあ 次行きます…。」
なくなっちゃった… おじぃ どうしよう
愛「純さん。」
純「むかし むかし あるところに 小さな国がありました その国の王様と王妃様にかわいい女の子が生まれました。 王様は喜び…」
純「目を覚ましたお姫様に王子様は言いました。 僕は あなたのことが 好きです。」
純「僕はこれから あなたのことを 自分のことより もっと愛します いつまでも仲良く 平和で 幸せな暮らしをおくりました。」
純「これで 本当に終わりです…。
純「やっぱり無理です。 トイレ限界です!」
トイレを出て
純「あの 皆さん どうしたんですか?」
愛「純さん。」
サト「『天岩戸』だよ『天岩戸』。」
三線を弾いて 踊りだす一同
純「素戔嗚尊が人々を苦しめるので 怒った天照大神は 天岩戸に籠もってしまい。 この世は真っ暗になってしまいました。 困った他の神は なんとか出てきてもらおうと 歌い踊り この世界がいかに楽しいかを訴えました。」
純「すると その様子が気になった 天照大神が 岩戸を開けて 出てきたので 世界は 再び 明るくなったそうな。」
志道「ねえ あんた! 沖縄の人ってのはね 何もかも失って 0になった人間を 助けずにはいられないのよ! あんたのため なんかじゃないんだから 喉からして 膀胱破裂しそうになっても諦めないバカなお姉ちゃんのためなんだから 早く出てきなさいよ!」
扉が開く
天野「どかんかい」
純「どこ行くんですか?」
天野「風呂に 入るんや!」
純「それって もしかして?」
天野「娘に会いに行くのに こんな格好やったら 会いにいかれへんやろ?」
純「はい!」
サト「すっかり見違えたね。」
純「おお!」
サト「結構いい男だね あんた。」
おじぃ あの人が これから どんな 人生を歩んでいくのかは 分からないけど
太陽の光を浴びて
うつむかずに 根をはり 大切な人を 思い続ければ 生きる希望は
必ず見つかる と私は信じることに決めた。
忍「こんなんでよろしかったら。」
純「ありがとうございます。」
羽純「大儀。」
え? 今褒めてくれたの?
純「あ そうだ 天野さんの部屋掃除しないと。」
蘭「もう終わった ティッシュの山で大変だったわよ。」
純「え?」
蘭「多分一晩中 泣いてたんじゃないの? あんたの話し聞いてて。」
サト「やっぱり あんたがいると面白いね ドラマチックで。」
純「あの皆さん あの私 もうお節介とかするのやめて これからは お客さんのリクエストとか 無理難題にも応えるような24時間コンシェルジュになりたいと思います。」
サト「は?」
純「キャッチフレーズは 待田純の辞書に無理はないということで1つ よろしくお願いします。」