【 連続テレビ小説「純と愛」】89話のネタバレです。
あらすじ
宮古島のホテルの再生を夢見て大阪で働く狩野純と、彼女を支える不思議な青年・愛が織り成すラブストーリー第8巻。新しいホテル「里や」で働くことになった純は、希望を胸に抱き、渡船に乗って大正区へと渡るが…。第15週と第16週を収録。
89話ネタバレ
マリヤサイド
マリヤ「ごめんね 勇気。」
善行が止めに入る
善行「あ 痛っ! 何をしてんねん お前は。」
狩野家
純「お母ちゃん!」
晴海「ああ 純。」
純「マリヤさんは?」
晴海「ケガはさ 軽かったんだけど 興奮してたから お医者さん 鎮静剤打ってくれたさ。 おとうさんがいなかったら 大変なことになってたよ。」
純「ああ お父ちゃん やったあげるから。」
善行「ああ。 うん。 ああ しみるな もっと優しゅう 優しゅうしてくれ お前。」
純「ああ でも お父ちゃんいてくれて本当 助かったよ。 でもさ なんで その時間にそんなとこにいたの?」
善行「え? ああ あのな ちょうど あの先にな あの… 得意先があったんや。 そこ 行こう思ってな ウラシマ物産言うてな 得意先があったんや。 ちょっと トイレ行ってくるわ な。」
夜
純「マリヤさん。 なんで こんなバカなことしたの? 勇気も死ぬところだったんだよ。」
マリヤ「ほっといてよ。 他人なんだから。」
純「怒るよ! そんなこと言ったら?」
マリヤ「もう離婚届け出したの私は。」
純「それがなに? なにがあっても 勇気は 私の可愛い姪だよ。 違う? マリヤさんのこと たった1人の 本当のお姉ちゃんのように 今でも思ってる。」
純「私 これから お姉ちゃんって呼ぶことに決めたから あ イヤって言っても 呼ぶから お姉ちゃんが 勇気を産んでくれた時 家族みんなが また集まって みんなが笑顔になって 全部お姉ちゃんのおかげなんだよ。 お姉ちゃん 1人ぼっちなんかじゃないんだから。」
純「女が諦めたら 世界は終わっちゃうんだよ。」
里や
純「すみませんけど また ここに置いていただけますか ウチの姉?」
サト「ウチはかまわないけど。 あんたのイケメン兄貴どうしてるの?」
純「それが もう電話しても メールしても 全く連絡取れなくって もう最悪ですよ もうバカ兄貴!」
マリヤ「女将さん。 私 何か働かせてください。」
サト「あら いいわよ そんなこと。」
マリヤ「お金ないし なんもしないでお世話になるの イケないね。」
サト「うーん。」
サト「みごとな 手際の良さだね。」
純「お姉ちゃん 掃除得意なんですよ。」
サト「へえ。」
純「部屋も メチャクチャ ピカピカなんですから。」
扉が開く
純「お兄ちゃん! 遅いよ。」
正「マリヤ。」
マリヤ「あなたに呼び捨てにされる覚えないです。」
正「ごめん…。 マリヤ…さん。 あの 大丈夫 ケガとか?」
マリヤ「ご覧の通り ピンピンしてますから。 大丈夫です。」
正「ねえ ちょっと マリヤ…さん。」
サト「あ。 ごめん また やっちゃった 私?」
正「俺 向こうの人とは別れたから。 信じてくれ 本当にもう なんでもないんだ。」
マリヤ「だから なに?」
正「え?」
マリヤ「私達 もう離婚したの。 あなたが誰と別れようが 私に関係ない。」
純「お兄ちゃん。 本当に向こうの人に別れようって言ってきたの?」
正「いや。」
純「は? なに ウソついたわけ?」
正「そうじゃなくて。」
純「じゃあ なに?」
正「フラれたんだよ 向こうから。」
純「は?」
正「俺がマリヤと離婚したって言った途端 私はそんなつもりじゃなかったとか あなたとは遊びだからとか言いだして もうわけわかんねえ 女ってやつは。」
サト「それは リベンジしたかっただけだね その人 あんた その人 結婚式に置き去りにして逃げたんだろ? 自分が失ったの奪い返したかっただけなのよ 向こうは。 だから 手に入った瞬間 あんたみたいな どうしようもない男と付き合っても不幸になるだけだって 気が付いちゃったのよ。」
正「そんな…。」
純「一緒に考えよう。 どうやったら 許してもらえるかさ。」
純宅
とはいったものの… いいアイディアが 全然浮かばなくて…
正「ああ… もうやっぱり無理なんだよ マリヤに完全に愛想を尽かされたし。」
純「そんなことないよ ね 愛君?」
愛「はい? そうですよ 大丈夫ですよ お義兄さん 背高くて 格好いいし。 ね?」
純「うん。」
正「それから?」
愛「アハハハ。 純さん 純さん。」
純「なに?」
愛「なんかないんですか? 性格的にいいところとか。」
純「性格的に?」
愛「はい。」
純「イヤなところは すぐ思いつくな 必要もないのに英語使うとか 大事な時はすぐ逃げ出すとか なにも決断できないのに すぐ誤魔化すとかさ そんなことばっかりしか…。」
正「はい はい はい。 どうせ俺なんか なんの取り柄もないですよ。」
純「あ いやいや。」
正「純みたいに ホテルの仕事に生きがいなんか 見つけられないし。」
愛「そんなこと言わないでくださいよ お義兄さん スポーツとか得意じゃないんですか? なんか得意そうだし。」
純「ああ… でしょう? でもね 見掛け倒しでさ。 全然運動ダメなのお兄ちゃん。」
ビールの缶を握りつぶす正
純「あ!」
愛「ああ… あの お義兄さん 英語得意じゃないですか だから 翻訳とか 通訳とか やったら いいんじゃないですかね?」
正「インポッシブル!」
愛「あ 本当はは喋れないんですね。」
純「もう ねえ なんか思いつかないの 自分のことなんだからさ ほら なんか得意なこととかさ?」
正「あ。 そうだ忘れてた。」
純「なに なに?」
純「なに?」
正「お前 今日1月17日だろ。」
愛「ああ。」
純「あ そっか。」
愛「っていうか お義兄さん。 毎年震災の日は こうやって 黙とうしてるんですか?」
正「あ うん。」
純「あ。 思い出した あの日さ。」
回想
純「剛!」
剛「お兄ちゃん。」
正「純! 剛!」
純「地震が収まるまで 私と剛のこと ずっと守ってくれてたよね。」
正「そうだっけ? ごめん 全然覚えてないわ。」
純「ええ…。 なんで忘れちゃうのよ 私 結構嬉しかったのにさ。」
愛「そういうもんなんですよね 優しくされたほうは ずっと覚えてるけど 優しくしたほうは 案外忘れちゃうんですよね。 お義兄さん きっと本能的に兄弟を守ろうとしたんですよ。」
純「そうよ。 お兄ちゃんはさ 自分が思ってるより 本当は優しいんだよ。」
正「いやぁ…。」
純「愛情もさ いっぱいあるんだよ だからお姉ちゃんも お兄ちゃんのこと好きなったんじゃない? あ そうだ 私 これから マリヤさんのこと お姉ちゃんって 呼ぶことにしたから。」
正「え?」
純「なにがあっても 取り戻してよ。」
正「いやぁ… でもなぁ…。」
純「いいじゃない。 1度離婚した夫婦がまた結婚してもさ すぐにさ。」
愛「そうですよ。」
純「ねえ。」
愛「もう1度プロポーズしましょう。」
正「いやいや。 2回目は無理だって。」
愛「どうしてですか?」
正「だって まだ 1回もしてないし プロポーズ。」
愛「あ そうですよ 純さん。」
純「なに?」
愛「お義兄さん 結婚式の時 マリヤさんがプロポーズして…。」
純「っていうかさ… 今までちゃんと愛を伝えてなかったのが 1番の問題なんじゃないの?」
里や
玄関前
正「ああ…。」
純「ちょっと 何やってるの 何やってるの?」
正「やっぱ 無理だよ 俺には。」
愛「大丈夫ですよ あれだけ 練習したんだから。」
純「そうだよ。 ねえ お兄ちゃん 頑張って。」
正「ごめんな 純。」
純「ん?」
正「この前 ひどいこと言ってさ。 お前のことかわいいとか 好きと思ったことも1度もないとか。」
純「ああ… それは ほら また後日… 話し合おうじゃないか ね? だから今日は 頑張って! うん。」
食堂
正「話しがあるんだ。 マリヤ…さん。」
おじぃ お兄ちゃんを応援して。