【 連続テレビ小説「純と愛」】93話のネタバレです。
あらすじ
夏菜主演によるNHK朝の「連続テレビ小説」シリーズ第9巻。純が始めた「24時間コンシェルジュ」の効果もあってか、「里や」に少しずつ客が増えていく。そんなある日、満田という男が現れて蘭に復縁を迫ってきて…。第17週「えいえんのあい?」と第18週「えがおのゆくえ」を収録。
93話ネタバレ
里や
客室
蘭「待って! 待って 史郎! 史郎を返して!」
満田「俺と一緒に 帰るって約束したらな。」
食堂
サト「早く士郎を取り戻しに行かなきゃ。」
純「なんかいいアイディアがあるんですか 女将さん?」
サト「それは 社長が考えるから。」
純「そうですよ… え? ちょっと待ってください。 無理です。」
サト「あんたの辞書に無理って言葉無いんだろ?」
愛君 SOS すぐ来て!
客室
純「すみません 24時間コンシェルジュの待田純です。 あの 私が身代わりになるんで 士郎君返してもらえませんか?」
満田「お前 バカか? そんなことして なんの得があるんだ こっちに。」
純「じゃあ 外で話しませんか? ほら? トイレ その部屋ないですし もうそろそろ我慢できなくなるんじゃないですか?」
満田「心配するな さっき窓からしたから。」
純「お腹すいてません? ほら 腹が減っては戦は出来ぬって言うし 私 美味しいもの作りますから なん…」
満田「うるせー! あっち行けよ! 士郎がどうなってもいいのか?」
純「それだけは すみません。 すみません。 ごめんなさい女将さん。」
サト「ダメだよ 諦めちゃ。」
純「本当に怖いですよ。」
愛「すみません。」
純「愛君 遅い。」
愛「すみません。 雨の日はセールやってるんで スーパー行ってたら メールチェックするの忘れてて。」
純「あのね 一番奥の部屋…」
愛「大丈夫です。 下でチュルチュルちゃんに事情を全部聞きました。」
えっ? そんなにしゃべったの あの子?
純「で 何か いいアイディアない?」
愛「今は1つしか。」
純「何?」
愛「今のところ セクシーさんが 身代わりになるしかないと思います。 士郎君のために。」
満田「なんだ その目は?」
満田「てめえは いつも父親バカにしやがって! このやろう。」
(ノック)
満田「誰だ!」
蘭「私よ。」
満田「あゆみ?」
蘭「あんたの言う通りにするから。」
満田「え?」
蘭「あんたの一緒に行くから。 開けて。」
満田「とか言って 警察呼んでんじゃねえだろうな?」
蘭「疑うなら 確かめれば?」
満田「ん! うわ!」
蘭に変装した純が満田を突き飛ばす
純「士郎君 おいで!」
満田「だましたな てめえ!」
純「もう やめて下さい こんなこと!」
愛「純さん!」
満田「待て こら! どけよ!」
愛「どきません。」
満田「あ!」
純「奥さんと士郎君 もう自由にしてあげてください。」
満田「わかったよ。 勝手にすりゃいいだろが。」
灯油をまく満田
純「ちょっと なにやってるんですか?」
満田「このホテルと一緒に死んでやるんだよ。」
蘭「あんたって 男は。 どこまで 卑怯なの!」
満田「朝まで 時間やるから どっちにするか決めるんだな。 俺と一緒に帰るか このホテルと一緒に俺を焼き殺すか。」
純「ちょっと 待ってください。 そんなの決められるわけない…」
満田「関係ねえヤツは黙ってろよ! これは 俺たち夫婦の問題なんだよ。 あゆみ!」
食堂
サト「一難去ってまた一難って感じだね。」
純「セクシーさん。 こうなったら 警察呼んだ方が良いんじゃないですかね?」
蘭「それは やめて。」
純「なんでですか?」
蘭「あいつのことだから。 警察が来たって 分かった瞬間 火をつけかねないし。」
純「ああ…。 どうしたら いいんだ…。」
蘭「私がここを辞めます。」
サト「どういう意味よ? もしかして あの男と一緒に行くつもり?」
蘭「これ以上 女将さんに迷惑かけるわけには いかないです。」
サト「ええ…。」
純「それでいいんですか セクシーさん? 士郎君がまた 殴られたりした どうするんですか?」
蘭「その時は あいつを殺すから。」
純「ダメです! おかあさんが 刑務所に入って 士郎君 喜ぶと思いますか?」
蘭「じゃあ… じゃあ どうすればいいのよ!」
純「愛君 なんかいい方法ない?」
謙次「ごめんください。 わ!」
純「お義父さん?」
謙次「あ 純さん。」
愛「弁護士として助けてくれないかって お願いしました。 あの… 何度も連絡して すみません。」
謙次「いや。 こっちこそ 悪かったな 何度も連絡もらったのに 返事もしないで。」
愛「いえ。」
純「あ こちら 愛君のおとうさんで 有名な弁護士さんなんです。」
サト「まあまあ ありがとうございます 先生。」
謙次「はあ。」
サト「セクシー これで もう大丈夫。」
蘭「すみません。 よろしくお願いします。」
謙次「あ はい。 ご希望に添えるように頑張ります。」
客室
(ノック)
満田「誰だ?」
謙次「あの 弁護士の待田謙次と申します。」
満田「何の用だ?」
謙次「あなた以前 奥さんと息子さんに暴力を振るって裁判所から接近禁止命令が出ているハズですが 警察に通報すれば 即刻捕まえることが出来るのご存じですか?」
満田「接近禁止期間は6か月だから もう過ぎている 警察も呼びたきゃ呼べ 火つけてやるから。」
謙次「そんなことをしたら 本当に奥さんと会えなくなるんですよ。 それでも いいんですか? このまま出て行ってくれたら 奥さんは 訴えるようなことはしないって言っているんです。 その気持ちを汲んで もう自由にしてあげてくれませんか? 奥さんを本当に愛しているのなら。」
扉が突然開く
一同「うわ!」
満田「先生!」
謙次「あ! あ。」
満田「暴力を振るったことは 本当に反省しているんです。 俺はもう1度 家族3人でやり直したいんです。 これからは心を入れ替えて 真人間になります。 女房も子供も二度と殴らないと誓います。 信じて下さい!」
謙次「わ!」
満田「先生! 俺から家族を引き離さないで下さい。」
謙次「ちょっと 君!」
食堂
蘭「そんな言葉 信じたんですか?」
謙次「いや… そういうわけじゃないですが 2度と暴力は振るわない 反省してるって言われると 私としては 引き離す手立てがなくて…。」
蘭「もう いいです。」
サト「ちょっと どうする気?」
蘭「こうなったら 私だけでも あいつと一緒に行きます。」
サト「え? じゃあ 士郎は?」
蘭「女将さん すみませんけど 預かってもらえませんか?」
純「なに言ってるんですか? ダメですよ そんなの 親子がバラバラになるなんて。」
蘭「だってもう 他に方法がないじゃない。」
謙次「愛。 かあさんなら なんとか出来ると思っているんだろ?」
愛「ああ… ああ いや…。」
謙次「いや 僕もそう思うから。 電話してみたら?」
サト「え どういうこと?」
純「あ あの 愛君のおかあさん もの凄く優秀な弁護士さんなんです。」
サト「おとうさんと違って? あら? ごめんなさい。」
謙次「いえいえ 実際そうだから いいんです。」
愛「実は もう電話したんですけど 全然 返事帰ってこなくて…。」
謙次「そっか…。」
愛「すみません。」
純「私 行ってくる。」
愛「え?」
純「おかあさん 説得して 朝までに必ず連れてきます。 だから それまで 待っててください。 セクシーさん。」
待田家
誠「ママ 純さんが話あるって。」
純「すみません。 こんな時間に。」
多恵子「そう思うんなら 帰ってくれる?」
純「あの。 それがどうしても おかあさん… ではなく 待田先生にお願いしたいことがありまして 実は… 今私の同僚がトラブルに巻き込まれていて…」
多恵子「説明は結構。 愛から留守電メッセージに散々入れていたから。」
純「お願いします。 なんとか 助けてもらえませんか?」
多恵子「普段は逆らうくせに自分が困ったら助けてくれってわけ?」
純「すみません。 でも もしお義母さんになんか 困ったことがあったら いつでも どこでも 飛んでいきますから 私。」
多恵子「そんなことは 永遠にありえないから心配しないで。」
純「お願いします。 困った人を助けるのが 弁護士の仕事なんじゃないんですか?」
多恵子「弁護士は クライアントを勝たせるのが目的なの。 正義とか弱者とか そんなものはどうでもいいのよ。」
純「じゃあ 弁護料 ちゃんと払いますから。 お願いします。」
多恵子「ご覧の通り私は忙しくて そんな暇はない!」
純「もしかして 自信がないんですか? 解決する?」
多恵子「私を誰だと思ってるの? 簡単に追い出せるわよ そんなDV男。」
純「じゃあ お願いします。 お義母さんの言うこと なんでも聞きますから。」
多恵子「じゃあ 愛と別れて。」
純「すみません… それだけは 除外してもらえますか?」
誠「ママ 助けてあげたら? これだけ言ってるんやから。」
多恵子「はあ(ため息) 本当になんでもする?」
純「はい。」
多恵子「じゃあ 雨やませて。」
純「はい?」
多恵子「こんなに降ってるのに出かけたくないし。 雨がやんだら 助けてあげるわよ DV男に困っている あんたの同僚を。」
純「分かりました。」
誠「ちょっと 本気なん 純さん?」
純「明日の朝までに 必ず雨をやませてみせます。」
多恵子「楽しみにしているわ。」