ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第104話「2001-2003」【第22週】

あらすじ

ひなた(川栄李奈)は、かつての恋人・五十嵐(本郷奏多)と再会したことを、なぜだかるい(深津絵里)に話すことができませんでした。一人悶々(もんもん)としながらオーディション最終日を迎えますが、キャスティングディレクターのアニーから何か悩み事があるのかと声をかけられると、思わず自分の正直な気持ちを打ち明け…。

104話ネタバレ

俳優会館

休憩所

♬~(テレビ)

<『オードリー』のヒロイン 美月は 『連続テレビ小説』には珍しく 結婚も出産もしないまま 最終回を迎えました。 美月と共通点の多い ひなたは これから どうやって生きていくべきか 漠然と考えていました>

ホテル

アニーの部屋

ラジオ・遠山『Hi, I’m Ken Toyama. How are you doing? I’m here in the studio with Loretta.』

ラジオ・ロレッタ『Hello there.』

回想

ひなた「I listen to English lessons on the radio every morning.(毎朝ラジオで英会話の番組を聴いています)」

ラジオ・平川『Let’s speak Engliish, shall we? I’m delighte to meet you all on the air tonight. And now… 皆さん こんばんは』。

回想終了

俳優会館

道場

「ありがとうございました!」

「お疲れさまでした。」

ミラー「Okay, so that wraps up the additional thing.」

パトリシア「じゃあ このオーディションは 以上で 終了です。」

ミラー「Very good job. Thank you very muvh.」

パトリシア「皆さん 本当にありがとうございました。」

ミラー「Bun, good job.(ブン おつかれ)

五十嵐「Thanks, Nick.(ありがとう ニック)」

ひなた「Thank you for all your wark.(おつかれさまでした)Refreshments have been prepared in the cafeteria.(食堂に軽食を用意しております)」

クラーク「Bun! Come on. Let’s go.」

アニー「You did a great job, Ms. Otsuki.(二日間お疲れさま 大月さん)」

ひなた「Thanks, Ms. Hirakawa. You must be worn out.(ありがとうございます ヒラカワさん お疲れでしょう)」

アニー「Not at all.(いいえ 少しも)」

ひなた「That’s good.(よかった)」

アニー「Is there something wrong?(どうかした?)」

ひなた「What?」

アニー「You looked a little absent-minded during the audition.(オーディションの間 少しうわの空だったから)」

ひなた「Thank you for your concern, I’m okay. I just….(お気遣いありがとうございます 大丈夫です ただ…)I just met my ex-boyfriend unexpectedly.(かつての恋人に思いがけず再会したんです)」

アニー「Oh.」

ひなた「I hadn’t seen him in ten years.(10年ぶりに会ったんです)」

アニー「I understand. Do you still love him?(まだ好きなの?)」

ひなた「I don’t know…. I never thonght I’d see him again.(わかりません また会うとは夢にも思わなかったから)」

アニー「Choose the path with least regrets.(後悔のない道を選びなさい)It’s your life, isn’t it?(あなたの人生でしょ)」

ひなた「Thank you, Ms. Hirakawa.」

アニー「You can call me Annie.(アニーと呼んでちょうだい)」

ひなた「Annie.」

アニー「May I have your first name?(あなたのファーストネームをきいてもいい?)」

ひなた「Of course. It’s Hinata.」

アニー「Hinata?」

ひなた「Yes.」

アニー「Oh. Lovely name.(すてきな名前ね)」

ひなた「Thank you very much.」

<ひなたは 自分でも不思議でした。 母 るいにも話せなかったことを どうして アニーに話してしまったんだろうと>

玄関前

回想・ジョージ「You didn’t last time either, right?(前回も行かなかったんだろ)Are you sure you won’t regret it?(後悔しないと言える?)」

道場

五十嵐「よっ。」

ひなた「文ちゃん。」

五十嵐「お疲れ。」

ひなた「お疲れさまでした。 あっ ちょっと 私が…。 ちょっと あかんて。」

五十嵐「どうして?」

ひなた「ハリウッドからのお客様に そないなことさせたら叱られるわ。」

五十嵐「大丈夫。」

ひなた「あかん。」

五十嵐「やりたいんだ。 よいしょ。」

ひなた「ホンマにアメリカに行ってたんやな。 まだ信じられへんわ。 フフ…。 すごいなあ。」

五十嵐「ひなたこそ。」

ひなた「えっ?」

五十嵐「めちゃくちゃ英語しゃべってたじゃん。」

ひなた「いやいや 文ちゃんかて。」

五十嵐「俺は アクションの専門用語と 短いフレーズで しのいでるだけだよ。」

ひなた「そうなん?」

五十嵐「できたっけ? もともと。」

ひなた「フフッ 全然。」

五十嵐「だよな。」

ひなた「うん。 必死で勉強した。 初めは 外国人観光客のツアーでもできたら 映画村の売り上げにつながるかも いうくらいの気持ちで勉強し始めたんや。」

五十嵐「うん。」

ひなた「けど 時代劇も映画村も 人気が落ちる一方で… 外国人どころやあらへん。 英語使う機会も たまにしか あらへんかった。」

五十嵐「それで よく続けられたな。」

ひなた「フフッ。 そこは ほら。 虚無蔵さんの教えに従って。」

五十嵐「ああ。」

2人「『日々 鍛錬し いつ来るとも分からぬ機会に備えよ』。」

五十嵐「アハハハッ。」

ひなた「フフフフッ。」

五十嵐「はあ~。 本当に オーディション来なかったな。 虚無蔵さん。」

ひなた「うん…。」

五十嵐「虚無蔵さんに 殺陣をつけてみたかった。 ハリウッド映画に出てる 虚無蔵さんを見たかったよ。」

ひなた「それは 私も。」

五十嵐「楽しかったなあ。 ここにいた頃。 死体役とか 扮バイとか 嫌で嫌でしかたなかったけど…。 今 思い返してみたら… うん… 幸せだったと思う。 若くて。 ばかで。 必死で。 俺の青春そのものだよ。」

ひなた「戻りたいて 思ったりする? あのころに…。(心の声)『あのころの2人に。』」

五十嵐「そうだなあ…。 うん。 そんなふうに思う時もあるよ。」

ひなた「あ…。(心の声)『私も。』」

五十嵐「はあ… もういい時間だな。 行かないと。」

ひなた「あっ いつアメリカへ帰るん?」

五十嵐「あさっての便で。」

ひなた「ああ…。」

五十嵐「でも 明日も ここには来るよ。 じゃあな。」

ひなた「うん。 お疲れ。」

大月家

ひなたの部屋

カセット・ジェリー『Wow, we were born in the same city at the same time 30 years ago!』

カセット・ロレッタ『It’s fate, isn’t it?』

(カセットを止める音)

ひなた「It’s fate, isn’t it?(これは運命だよね)It’s your life, isn’t it?(あなたの人生でしょ)Choose the path with least regrets.(後悔のない道を選びなさい)」

台所

ひなた るい「小豆の声を聴けえ。 時計に頼るな。 目を離すな。 何ゅうしてほしいか 小豆が教えてくれる。 食べる人の 幸せそうな顔を思い浮かべえ。 おいしゅうなれ。 おいしゅうなれ。 おいしゅうなれ。 その気持ちが小豆に乗り移る。 う~んと おいしゅうなってくれる。 甘えあんこが出来上がる。 はっ!」

るい「今日も まだ条映に来はんの?」

ひなた「えっ! だ… 誰が?」

るい「ハリウッドの人ら。」

ひなた「あ… ああ…。 うん。」

るい「ほな 回転焼き 差し入れに持ってったら?」

ひなた「お~ そうやな! Good idea.」

るい「まあ あんこは 好みが別れるやろうけど。」

回想

ひなた「明日 頑張って。」

五十嵐「うん。 ありがとう。」

回想終了

俳優会館

道場

(素振りをする音)

ひなた「虚無蔵さん。」

虚無蔵「おひな。 早いな。」

ひなた「おはようございます。」

虚無蔵「御前芸比べは つつがなく終わったと聞く。」

ひなた「はい。 おかげさまで。」

虚無蔵「大儀であった。 ここが入り用か?」

ひなた「はい。 ハリウッドの衣装の打ち合わせに 使うそうです。」

虚無蔵「さようか。」

(足音)

アニー「Oh. Good morning, Hinata.」

ひなた「Oh. Good morning, Annie.」

ジョージ「Mornig.」

ひなた「Oh. Good morning, George.」

アニー「Oh… Mr.Ban. That’s Kyomuzo Ban, right?(彼は伴 虚無蔵さんね?)」

ひなた「Yes.」

アニー「Mr. Ban. I’m Annie Hirakawa. It’s nice to finally meet you. I called your manager and also wrote you seberal letters.」

ひなた「えっ…。」

アニー「Did you get them?」

ひなた「虚無蔵さん。 アニーさん 虚無蔵さん宛てに 何通も お手紙 書かはったそうですけど 届いてますか?」

アニー「Good. As I wrote in my letters,(よかった お手紙にも書きました通り あなたを『サムライ・ベースボール』の)I would like to recommend you for a main role in “The Samurai Baseball”  to the director Nicholas Miller.(メインキャラクターのひとりとして ミラー監督に推薦したいんです)」

ひなた「え… えっ!? 虚無蔵さん『サムライ・ベースボール』の メインキャラクターとして 監督に推薦したい いう話…。」

虚無蔵「その旨 丁重な書状を頂戴しておる。」

アニー「So far, we haven’t received a reply from you.(今のところお返事をいただけていなくて)」

ひなた「ええっ!? 返事してへんのですか? 何で?」

虚無蔵「おひなに申し伝えたとおりだ。 西洋映画に関心なし。」

ひなた「えっと… He says he’s not interested in acting in foreign movies.」

アニー「We were going to film your acting(あなたの演技をビデオで撮影する予定でしたが)but the director, Nick, will be here later so, instead,  We’d like you to show him your acting and sword fighting in person.(監督が後でここへ来ますので 演技と殺陣を彼の目の前で披露していただけませんか)」

ひなた「監督が このあと来はるさかい 演技とか 殺陣をやって見せてほしいそうです。」

虚無蔵「お申し出はありがたく存じ候えども 御免被る。」

ひなた「虚無蔵さん お願いやから受けてください!」

虚無蔵「早う西洋の言葉にせぬか。」

ひなた「オーディションには 日本全国から 何千人と応募してきたんですよ? そのうち出られるのは ほんの一握りなんですよ?」

ジョージ「Hey, Ms. Otsuki, what is Mr.Ban saying…?」

ひなた「ハリウッドですよ!? マット・ロリンズですよ!? 直接キャスティングしてもらえる チャンスですよ! 逃す手がありますか!?」

虚無蔵「くどい!」

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