ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第111話「2003-2025」【最終週】

あらすじ

岡山の偕行社で行われた「クリスマス・ジャズ・フェスティバル」は、大盛り上がりの中で終演を迎え、ひなた(川栄李奈)とるい(深津絵里)は聖夜の奇跡を喜びます。年が明けて映画「サムライ・ベースボール」が公開されると、再び来日したアニー(森山良子)は…。

111話ネタバレ

ラジオ局

ウィリアム「Don’t be nervous.(緊張しないで)I’ll help you.(お手伝いしますから)」

ひなた「Thank you.(ありがとうございます)」

ウィリアム「Yeah.」

「キュー。」

ひなた「Hello, everybody. Welcome to “Hinata’s sunny side English”.(みなさん こんにちは ひなたのサニーサイドイングリッシュへようこそ)I’m Otsuki Hinata and here with me is….(講師の大月ひなたです そして)」

ウィリアム「Willam Lawrence.」

ひなた「それでは 早速 今日のレッスンを始めましょう。」

ウィリアム「A long time ago….」

道中

ひなた「♬『Come, come, everybody How do you do, and how are you? Won’t you have some candy? One and two and three, four, five? Let’s all sing a happy song sing a happy Sing tra la la la la』おばあちゃん。 もう逃がさへんで。」

安子「下ろして。」

ひなた「Grandma.(おばあちゃん)Choose the path with least regrets.(後悔のない道を選んでよ)Choose the sunny side of the street.(日向の道を歩いてよ)」

偕行社

会場

(拍手)

トミー「え~ ほな ここで もう一人のメンバーを紹介します。 ジョーの糟糠の妻 るい・サッチモ・大月!」

(拍手)

一子「何ちゅうネーミングや。」

(拍手)

(再生ボタンを押す音)

スピーカー『テークオン テークオン』。

♬~(スピーカー・トランペット『On the sunny side of the Street』)

木暮「ジョーの音や。」

るい「これ…。」

トミー「ササプロで録った音源 奈々に探してもろた。」

♬~(ピアノ)

るい♬『Grab your coat, grab your hat baby Leave your worries on the doorstep Just direct your feet On the sunny side of the Street Can’t you hear that pitter-pat babe? That happy tune is your step Life can be so sweet』

るい♬『I used to walk in the shade With those blues on parade But I’m not afraid baby My rover crossed over If I never have a cent I’d be rich as Rockefeller With gold dust at my feet On the sunny side of the Street』

るい「お母さん。」

安子「るい。」

るい「I love you. お母さん…。」

安子「るい…。」

るい「お母さん。」

(2人のすすり泣き)

るい「お母さん…。」

安子「あっ 痛たた…。」

るい「動かんといてえ。 何 もう 情けない声出して。」

安子「そねえなこと言うても 痛えもんは痛えんじゃあ。」

ひなた「お父ちゃん。 おばあちゃん。 お父ちゃんと弟の桃太郎や。」

錠一郎「ああ… いや。 あの そのままで。 初めまして。 錠一郎といいます。」

安子「るいの旦那さん?」

錠一郎「あの… お義母さん。 るいを産んでくださって ありがとうございます。」

(すすり泣き)

ひなた「ああ もう 泣きやんだとこやのに。 泣かせるようなこと言わんとき。」

錠一郎「いや… いつか言いたいなと思てたんや。」

桃太郎「初めまして おばあちゃん。 桃太郎です。」

安子「初めまして。」

桃太郎「今は 雉真繊維の野球部にいます。」

安子「あ…。」

るい「勇叔父さんは?」

桃太郎「あっ 先 帰らはった。」

錠一郎「近いうちに ゆっくりって 言うてはりました。 健一さんも。 いっつも特別になるなあ…。 このステージのクリスマスライブは。 僕 ここで出会ったんです『On the sunny side of the Street』に。」

安子「昭和23年のクリスマスですか? 定一さんが『サニーサイド』を歌うた。」

錠一郎「そうです。」

安子「あの日 錠一郎さんも ここに…。」

<アニー・ヒラカワ 本名 安子・ローズウッドは その日 るい そして るいの築いた家族と夜遅くまで語り合いました。 安子と るいの間にあった 誤解も わだかまりも クリスマスの夜空にとけてゆきました>

朝丘神社

<年が明け『サムライ・ベースボール』が 大ヒットとなった頃 安子は再び 日本に戻ってきました>

勇「せえで どねんしとったんなら。 アメリカ行ってから。 何で あんころ屋のあんこが ハリウッドの アニー・ヒラカワになったんじゃ?」

安子「ボビーは… ボビーいうなあ ロバートのことじゃけど…。 アメリカに行くいうて決めた あの日から ずっと支えてくりょうった。 シアトルでの暮らしは 大変なことも もちろんあったけど ボビーのご家族は 異邦人の私を温こう受け入れてくれた。 本当に 木漏れ日みてえな人じゃった。」

勇「アニー・ヒラカワいう名前は?」

安子「名字は 平川先生にあやかって。 名前は…」

勇「あんこ?」

安子「アッハハッ そうじゃ。 あんこのアニーじゃ。」

(笑い声)

回想

勇「みんな入れ入れ わしのおごりじゃ!」

一同「わ~い!」

安子「勇ちゃん。」

勇「おう あんこ。」

安子「安子じゃ!」

回想終了

安子「『サムライ・ベースボール』は もう見てくれたん?」

勇「当たりめえじゃ 封切り日の朝一番に見たで。」

安子「そう。」

勇「アメリカでも 日本でも大ヒット御礼じゃ。 おめえも うれしかろう。」

安子「勇ちゃん。」

勇「何なら。」

安子「私が 一番うれしいなあなあ…。」

勇「うん?」

安子「この映画で 稔さんの夢が かのうたことじゃ。」

回想

稔「どこの国とも自由に行き来できる。 どこの国の音楽でも自由に聴ける。 自由に演奏できる。僕らの子供にゃあ… そんな世界を生きてほしい。 ひなたの道を歩いてほしい。」

安子「はい。」

安子 稔「聞こえる? あの楽しげな音。 あれは幸せな 君の足音。 ひなたの道を歩けば きっと 人生は輝くよ。」

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