あらすじ
ひなた(川栄李奈)とるい(深津絵里)は、再び来日したアニー(森山良子)と再会します。そこでひなたはアニーから驚きの誘いを受けます。そして時は流れ、それぞれの人生にさまざまな変化が…。ラジオ英語講座とともに歩んだ家族の100年の物語、ついにフィナーレです。
112話ネタバレ
ラジオ局
京田「あ~ あ~ 聞こえますか。 JOAK こちらは 東京放送局であります。」
ウィリアム<A long time ago, at the same time as Japanese radio broadcasting began, a baby giri was born>
ウィリアム<That girl gave birth to a baby girl in the middie of the war And that girl gave birth to a baby gili during a period of economic growth in Japan>
ウィリアム<This is a family story that spans one hundred years(これは ある家族の100年の物語です)>
ひなた<Lesson 112.(レッスン112)In Okayama, happy and surprising encounters awaited Yasuko(岡山ではうれしい再会や 驚きの出会いが 安子を待ち受けていました)>
喫茶店・ディッパーマウスブルース
安子「健一さん。」
健一「うん。」
安子「お孫さんと2人で このお店やりょうるって聞いたけど…。」
健一「ああ そうじゃ。 慎一のやつぁ トミーさんにすっかり気に入られてのう。 今日も ライブに ちいていっとんじゃ。 はい。 これ どうぞ。」
安子「まあ… おはぎ。」
健一「わしの気に入りの店のもんじゃ。 クリスマスフェスチバルの協賛も してくれとった。」
安子「頂きます。」
健一「どうぞ。」
安子「おいしい…。」
健一「そうじゃろう。 たちばな いう店じゃ。」
安子「たちばな…?」
回想
金太「たちばなを立て直すで。」
算太「一緒に 立て直さんか… たちばな。」
回想終了
健一「ああ 違う 違う。 横須賀がな 本店の店じゃ。 今じゃあ 全国に支店があらあ。 何でも 岡山の闇市で おはぎゅう売りょうった店のおやじに 商いの楽しさを教えてもろうたんが きっかけじゃあて。 その店の表に『たちばな』いう文字が はためきょうったんを うっすら覚えとったんじゃあて。」
健一「どねんした?」
安子「いえ…。」
(ドアが開く音)
健一「ああ いらっしゃ…。 ああ 勇さん。」
勇「おうおう おうおう…! ハハッ。」
安子「勇ちゃん。 うちで待ちょってえ言うたじゃろうが。」
勇「わしら もうええ年なんじゃ。 早うせんと いつ どっちが スリーアウト試合終了に なるか分からんで!」
安子「相変わらずじゃねえ 勇ちゃん。」
勇「それにのう 早う お客さん 会わせたかったんじゃ。」
安子「お客さん?」
勇「うん。 おうおう。」
安子「あっ きぬちゃん!」
勇「アハハッ きぬじゃねえ。 きぬの孫じゃ。」
花菜「初めまして。 花菜です。」
安子「初めまして。 安子です。 きぬちゃんは?」
花菜「今は 美作におります。」
安子「元気なんじゃね?」
花菜「もう長えこと入院しとります。 おじいちゃんが亡うなってから 急に弱ってしもうて…。 じゃけど クリスマスの日に いつものラジオ聴きょおった時 急に 目ょお輝かせて 安子ちゃんじゃあ言うて…。」
安子「絶対 会いに行くいうて きぬちゃんに そねえ伝えてちょうだい。」
花菜「はい。」
大月家
居間
<Yasuko then went to Kyoto(そのあと 安子は京都を訪ねました>
安子「最後の最後まで 踊っとったんじゃなあ お兄ちゃん。」
るい「どうぞ。 入ってください。」
吉右衛門「あっ… 安子ねえちゃん!」
安子「あら… まあ 吉右衛門ちゃん!」
吉右衛門「ああ いやいや 吉右衛門は こっちじゃ。」
<It was her first time seeing Kichi-Emonn in sixty years. He left Okayama during the war (戦争で岡山を離れた吉右衛門との およそ60年ぶりの再会でした)>
台所
ひなた「小豆の声を聴けえ。 時計に頼るな。 目を離すな。」
るい「何ゅうしてほしいか 小豆が教えてくれる。」
安子「食べる人に 幸せそうな顔を思い浮かべえ。」
3人「おいしゅうなれ。 おいしゅうなれ。 おいしゅうなれ。」
ひなた「その気持ちが 小豆に乗り移る。」
るい「う~んと おいしゅうなってくれる。」
安子「甘えあんこが出来上がる。」
3人「はっ!」
居間
♬~(ラジオ)
ラジオ・大杉『Welcome to the NHK radio English conversation program. This is Masaaki Osugi, and here with me is….』
ラジオ・マーシャ『Marsha Krakower. Hi, everydoby.』
ひなた 安子「Hi, everydoby.」
ラジオ・大杉『Marsha sensei, what’s new today?』
回想
稔『明日の朝 6時30分にラジオをつけてみて。」
安子「英語って 何か 歌ようるみてえで… 何か 音楽ぅ聴きょうるみてえで。 すてきな調べですねえ。」
回想終了
安子「ひなた。」
ひなた「うん?」
安子「アメリカに来る気はねえ?」
ひなた「えっ?」
安子「アメリカの大学で 本格的に 英語と映画を勉強してみん?」
ラジオ『Don’t look back.』
ラジオ『Seize the day!』
喫茶店・ディッパーマウスブルース
<After Hinata accepted her grandmother Yasuko’s invitation(ひなたが祖母 安子の誘いを受けて アメリカへ旅立ったあと)and left for America, ther were various chages in other people’s lives(それぞれの人生も様々な変化がありました)>
慎一「じいちゃんがいないと 張り合いないなあ…。」
(電話の呼び鈴)
慎一「トミーさん!? 慎一です!」
トミー『おう。 明日のライブ来るか?』
慎一「もちろんです!」
<Shinichi became Tommy’s personal assistant.(のちに慎一は トミーの付き人になりました)And the coffee shop “Dippermouth Blues” was taken over by Joichiro and Rui.(そして『ディッパーマウス・ブルース』は 錠一郎とるいが引き継ぎました)Of course, Tommy continued to be a great trumpet player(トミーはもちろん 現役の偉大な トランぺッターであり続けています)>
花菜「こんにちは。」
勇「おう 花菜ちゃんじゃが。 久しぶりじゃのう。」
花菜「はい これ。 うちのお店の油揚げじゃ。 よかったら。」
慎一「ありがとう。」
花菜「勇さんも どうぞ。」
勇「おっ ありがとう。 幼なじみのきぬの孫じゃ。 桃太郎じゃ。」
花菜「初めまして。」
<“Will you go out with me?”>
桃太郎「僕と付き合ってください。」
花菜「えっ…?」
<“That’ll do.”>
勇「それでええ。」
<Momotaro fell in love with Kana and they got married the following year(桃太郎は花菜に一目ぼれして 翌年 結婚しました)>
荒物・あかにし
小夜吉「行ってきます!」
吉右衛門「気ぃ付けてな。」
小夜吉「オッケー。 行ってきます!」
伝吉「行ってきます!」
小夜子「行ってらっしゃい。」
吉之丞「気ぃ付けてな。」
子供たち「や~い や~い! けちのじょう!」
<Sayako decided to quit her job to help her husband’s family business, an electronicsshop.(小夜子は仕事を辞めて 夫・吉之丞の 家業である電気屋を手伝うことにしました)She later started running a small cram school for the children in town(そしてのちに 町の子供たちに勉強を 教える小さな塾を始めました)>
ラジオ・磯村『さて 皆さん。 二代目のモモケンこと 桃山剣之介に関して 驚きのニュースが入ってきました』。
吉右衛門「何や? せがれが三代目継ぐんか?」
初美「せがれ いてへんやん。」
ラジオ・磯村『なんとモモケン ついに結婚しました』。
初美「えっ!」
吉右衛門「誰と…?」
『決めぜりふをお願いできますか?』。
すみれ『フフッ。 えっ… フフフッ』。
剣之介『おゆみ。 待たせたな』。
すみれ『黍様。 ゆみは 三国一の果報者でございます』。
俳優会館
休憩所
『暗闇でしか 見えぬものがある。 暗闇でしか 聴こえぬ歌がある』。
<”Kibinojo is here!>
一恵「誠さん!」
<Ichie beame a master of tea ceremony agter Ichiko retired, and now teaches many pupils.(一恵は隠居した一子に代わって 大勢の弟子を抱える先生になりました)Sakakibara devoted his energy to Japanese period dramas until he retired from Eigamura(榊原は映画村を定年退職するまで 時代劇のために奔走しました)>
商店街
一子「なあ。」
夫「うん?」
一子「腕組んで歩かへん?」
<Ichiko is trying to regain her lost youth…(一子は再び青春を取り戻そうとしています)with her husband(ご主人と一緒に)>
大月家
回転焼き屋・大月
ラジオ『おじいさんは 山へしば刈りに おばあさんは 川へ洗濯に…』。
森岡「花菜ちゃんも すっかり大月の味 受け継いだなあ。」
<Momotaro and Kana moved to Kyoto and took over “Otsuki”.(桃太郎と花菜は京都へ移り『大月』を継ぎました)>
<There, Momotaro began managing the baseball club at his alma mater.(桃太郎は母校の野球部の監督にもなりました)Their son, Ken, also loves baseball.(息子の剣も野球が大好きです)George, who was into Japanese culture and baseball, moved to Kyoto and began coaching Momotaro’s team.(日本文化と野球に夢中なジョージは 京都に移住し 野球部のコーチになりました)>
<Ten years later, Momotaro finally too Ken and Curious George, in their Kijima uniforms,(10年後 桃太郎と剣とジョージを連れ 雉真製の ユニフォームを着て ついに甲子園に行きました)Well, that’s all for today. Bye!(それでは 今日はこのへんで バーイ)>
映画村
ウィリアム「Ms. Otsuki?(大月先生)」
ひなた「Oh, Mr. Lawrence. What a coincidence.(あ ローレンスさん 偶然ですね」
ウィリアム「Isn’t it.(ほんとに)」
ひなた「You know, the last lesson of the year was broadcast this morning.(今朝の放送で 今年最後でしたね)
ウィリアム「Yeah, time flies.(ほんとにあっという間です)」
ひなた「I was relieved to hear the program is continuing next year.(来年も番組は続くと聞いて ほっとしています)」
ウィリアム「That’s natural.(当然のことですよ)The text you wrote is brilliant.(あなたの作成したテキストはすばらしい)」
ひなた「Well….(そんな)」
ウィリアム「It’s true.(本当です)A family story that spans one hundred years.(100年の家族の物語)How’s your mother now?(その後 お母さんはどうされているのですか?)」
ひなた「She seems very happy.(とても幸せそうです)」
喫茶店・ディッパーマウスブルース
錠一郎「あ…。」
るい「もう…。 もう…!」
錠一郎「う~ん… うわっ。」
映画村
ウィリアム「Oh, what about your grandma?(おばあさんは?)」
ひなた「My grandma just turned one hundred years old last week.(おばあちゃんは先週 100歳になりました)」
ウィリアム「Oh, that’s amazing.(素晴らしいですね)」
ひなた「What brought you here today?(今日はどうしてここへ)」
ウィリアム「I just stopped by. I stayed in Kyoto for several weeks when I was a boy.(少し寄ってみたんです 子供のころ 何週間か京都に滞在していたので)」
ひなた「Oh, did you?(そうなんですか)」
ウィリアム「Yeah, with my uncle. It’s very nostalgic being here.(ええ 叔父と一緒に とてもなつかしい)」
(物が落ちる音)
ひなた「Mr. Lawrence. You dropped something.(ローレンス先生 なにか落としましたよ)」
ウィリアム「Oh. Thank you.(ああ ありがとう)」
回想
ひなた「落ちましたよ。」
ビリー「Oh! Thank you!」
回想終了
ウィリアム「It’s a treasure from my childhood.(子供のころからの宝物です)」
ひなた「Mr. Lawrence, you….(ローレンス先生 あなた…)」
ビリー「You can call me Billy, if you want.(ビリーでいいですよ)」
ひなた「アハッ… ハハハッ。 Billy.」
ビリー「Yes?」
ひなた「Why don’t you come over to my place?(うちへ寄っていきませんか?)Let’s enjoy Kaiten-yaki together.(一緒に回転焼きを食べましょう)」
ビリー「Why not.(いいですね)May I call you Hinata?(私もひなたと呼んでいいですか)」
ひなた「Of course!(もちろんです!)」
ビリー「Okay.」
<And, this is the very end(100年の物語は これでおしまい)of a family story that spans one hundred years>