ドラマダイジェスト

連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第38話「1951-1962」【第8週】

あらすじ

安子(上白石萌音)は、失踪した算太(濱田岳)を探して大阪の街を何日も歩き回り続けましたが、消息はつかめませんでした。疲労困憊(ぱい)し、雨の中に倒れこんでしまった安子。目を覚ますと、そばにいたのはロバート(村雨辰剛)でした。その日がるいの入学式だと気が付いた安子は、岡山の家に電話をかけてるいの様子を確かめようとしますが、るいがいなくなったと聞き…。

38話ネタバレ

雉真家

稔の部屋

千吉「せっかくの入学式じゃいうのに あいにくの雨じゃのう るい。 せやけど 心配せんでええ。 車呼ぶ…。 るい?」

汽車

(汽笛)

回想

安子 るい♬『Come, come, everybody How do you do, and how are you? Wot’ you have some candy? One and two and three, four, five? Let’s all sing a happy song Sing tra la la la la』

回想終了

おぐら荘

安子「(うわごとで)るい… るい… るい…。」

ロバート「Yasuko!」

安子「Robert? 私…。」

ロバート「熱があります。 そのままで。 昨日からずっと眠り続けていました。」

安子「昨日…? はっ! 入学式!」

ロバート「無理をしてはいけません。」

安子「今日は るいの入学式なんです。 行かんと!」

ロバート「Don‘t… Don’t go! もう間に合わないでしょう。」

安子「何で こねんことに…。 私はただ… 当たり前の暮らしが してえだけじゃのに…。 お父さんやお母さんが 私に そねんしてくれたように るいを温こう見守って 育ててやりてえ。 それだけじゃのに…。」

ロバート「もういい。 あなたは十分 苦しみました。 十分 頑張ってきました。 安子。 私と一緒にアメリカで暮らしましょう。」

ロバート「I have to go back to the United States soon.(アメリカに帰らなければならなくなりました)And I‘d like you to come with me(一緒にきてほしい)Yasuko. I… I love you!(愛してます)」

安子「Robert. Thank you.(ありがとう) I‘m glad.(うれしい)But…。(だけど) I can’t go to the United States with you.(一緒にアメリカには行けません)」

ロバート「Why not?(どうして)」

安子「るいを置いては行けません。」

ロバート「もちろん るいちゃんも一緒に。」

安子「それはできません。」

ロバート「どうして?」

安子「るいは 稔さんの子です。 雉真の家から引き離すわけにゃあ いきません。」

ロバート「安子。 あなたは あなたの幸せを一番に考えるべき…。」

安子「るいが私の幸せです。 何よりも るいが一番大事なんです。 一緒に暮らせなんでもええ。 るいのそばにおりてえ。 るいは 私の命なんです。」

ロバート「That‘s who you are.(それがあなたという人です That’s why I fell in love with you.(だからあなたを好きになった お兄さんのことは 最後まで手伝います。)

安子「じゃけど…。」

ロバート「Please let me.(そうさせてください)」

道中

(クラクション)

回想

るい「何で お母さんは 私のことを こけえ連れてきたん?」

雪衣「安子さんは 諦めたんじゃ思います。 女手一つで るいちゃんを育てることを諦めて 雉真の家にお返ししようて 決めたんじゃ思います。」

るい「返す?」

回想終了

おぐら荘

千吉『もしもし。』

安子「あっ お義父様。 安子です。 あの… るいは おりますか?」

千吉『安子さんとも一緒じゃねえんか!』

安子「えっ?」

千吉『るいが おらんようになったんじゃ。 今 手分けをして捜しょおる。』

町中

安子「るい…。 るい…。 るい。」

喫茶店・ディッパーマウスブルース

♬~(レコード 『On the Sunny Side of the Street』)

♬『Graab your coat, grab your hat baby』

町中

勇「るい! どこじゃ るい!」

水田屋とうふ

力「いけん。 神社にも公園にも見当たらん。」

きぬ「定一さんの店は? 確か るいちゃんも…。」

力「きぬ? どねんしたんなら。」

花子「きぬ。 来たんか? 大事ねえ。大事ねえ。」

町中

雪衣「るいちゃん! るいちゃん…。」

雉真家

玄関

「ごめんください!」

千吉「はい! るい!」

「大阪発の汽車から降りてきたんを 駅員が見つけたんじゃ。」

喫茶店・ディッパーマウスブルース

♬『crossed over If I never have a cent bave』

汽車

(汽笛)

♬『I’d be rich as Rockefeller With gold dust at my feet On the sunny side of the street』

水田家

きぬ「あ~!」

「大丈夫 大丈夫! ふう~!」

きぬ「はあ…!」

「もう一回!」

「もう一回!」

「もう一回! ふう~!」

きぬ「うっ…!」

雉真家

ダイニング

勇「おう。 はあ… はあ…。 るい。 はあ… はあ…。 えっ?」

雪衣「うっ…。」

台所

雪衣「うう… うっ…。」

水田家

花子「きぬ。 きぬにそっくりじゃ。」

喫茶店・ディッパーマウスブルース

(ドアが開く音)

健一「父さん。」

雉真家

玄関

安子「るい…。 るい…。 るい。 るい! るい! るい! 無事に帰っとったんじゃね! よかった! るい。 ごめんなさい。 今日は入学式じゃったのに。 お母さん どうしても…。」

るい「もう 来ていらん。」

安子「えっ…。」

るい「二度と会いとうねえ。」

安子「待って るい! お母さんの話 聞いて!」

るい「I hate you.(大嫌い)」

回想

(赤ちゃんの泣き声)

「あ~ はい。 はい。」

「おめでとうございます。」

「よう頑張られましたねえ。」

「ホンマに。」

(泣き声)

安子「るい…。」

回想終了

河原

安子「るい。」

ロバート「Yasuko! Yasuko!」

安子「(小声で)Take me to the United States.」

ロバート「What?(えっ?)」

安子「Take me to the United States.(私をアメリカに連れて行って)Take me to the United States. With you, Robert. Please….(私をアメリカに連れて行って ロバート お願い)」

(すすり泣き)

数年後

勇「ああ。 るい。」

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